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JAZUG 15周年記念 × JAT「AI Agent開発者必見:"今"のOracle技術で拡...

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October 08, 2025

JAZUG 15周年記念 × JAT「AI Agent開発者必見:"今"のOracle技術で拡張するAzure × OCIの共存アーキテクチャ」

▼ イベントページ
JAZUGページ
https://jazug.connpass.com/event/364233/
Japan Azure Travelersページ
https://jat.connpass.com/event/360148/

▼ 概要文
ユーザが“使い続けられる”GenAI Appを設計・実装するには、まず業務の棚卸しとプロセス理解に基づく適切なユースケース選定が不可欠です。一方で、AI Agentの回答精度や応答速度、そしてROIは依然として課題です。
Oracle Database@Azure(ODAA)は既存DBの移行観点が先行していますが、AzureのPaaSとOCIを組み合わせて技術課題を解き、ビジネス価値を生むためのリファレンスアーキテクチャは、まだ十分に共有されていません。
本セッションでは、“最近のOracle DB”(AI Agent時代を見据えた機能群)の要点を押さえたうえで、ODAA×Azure PaaS×OCIによる共存・拡張アーキテクチャ、構築フロー、具体ユースケースについてお話しします。

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October 08, 2025
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Transcript

  1. "今"のOracle技術で拡張する Azure × OCIの共存アーキテクチャ Kohei Ogawa Principal AI Data Software

    Solution Developer Cloud X, Cloud Business Unit October 4th, 2025 ― Japan Azure User Group 15周年イベント× Japan Azure Travelers 東京の旅 AI Agent開発者必見!
  2. 自己紹介 2 小川航平 Principal AI Data Software Solution Developer, Cloud

    X, Cloud Business Unit, Oracle Corporation Japan ✓ 大学・大学院で図書館情報学/情報検索/AIを専攻し、 データの収集・蓄積・活用を体系的に学ぶ ✓ 1万人以上のメンバー数を抱える AIを社会実装するためのコミュニティのLeadを担う ✓ AIの研究者と研究者向けのChatGPTに関する書籍を出版 ✓ 様々な業界のエンタープライズ企業の Data&AIシステムの課題解決・設計開発・利活用をご支援 (Business Architect/Cloud Architect/ AI PM/Advocate/Developer) 高専 R&D 元MicrosoftのData&AI領域のAzure Architect 元スタートアップの開発チームのLead (AWS FullStack Engineer) 落合陽一研究室出身 @shisyu_gaku フォロー&DM Welcomeです! (Azure) (AWS) (OCI) Microsoft → Startup → Oracle
  3. 3 1. Azure, AWS, Google Cloudに加えてOCIというクラウドがある!!! 2. 生成AI登場初期から言われている課題は今でも続いている 3. 生成AIプロジェクトで本当に利活用したいデータは自社のDBデータにある!

    4. データに適したRetrieval環境がある 5. AI Readyなデータプラットフォームの必要な要素がある 6. 最近のOracle DBはこんなことができる! 7. マルチクラウド構成はこう組む! 8. AzureとOCIの共存アーキテクチャパターン3選 9. まとめ 本日お伝えしたいメッセージ&Agenda(40分)
  4. エンタープライズ企業で生成AIプロジェクトが始動するきっかけは大体こんな感じ・・・ Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 5 •

    具体的な解決したい課題があるんだ! • 競合がすでに導入していて弊社も導入できるとビジネスインパクトが大きい • 別の業界の同じシナリオを適応させて業界内でリードしていきたい • トップダウンで落ちてきている、なんとかせねば、、、 • OCIのクレジットが余っているので何か、、最新技術の知見を社内で貯めるのにちょうど良い • 研究開発したい • あのAI技術を活用してみたいぞ! • 活用できていないデータがあるぞ、何かできそう・・・ きっかけは様々・・・
  5. 生成AIプロジェクトはROIがよくない話は言うまでもなく・・・ Copyright © 2024, Oracle and/or its affiliates 6 “生成AI投資の95%は失敗している“

    https://fortune.com/2025/08/18/mit-report-95-percent-generative-ai-pilots-at-companies-failing-cfo/ コスト増加課題 “14%が「損失を計上した」” Gartnerは企業がAIの導入規模を拡大するにつれ、 「AIコストの計算を1000%も見誤る可能性があ る」と警鐘を鳴らす 一時はAI導入に一斉に飛び付いた企業も、現在で はその多くがコストの高さに目を向け、価値の高 いユースケースを優先する慎重姿勢を取るように なった https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2502/10/news069.html https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2502/10/news069.html
  6. エンタープライズ利用のGenAIAppの課題(ざっくり) 8 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 使い続けるためのシステムであるためには・・・

    応答速度 精度 ユースケース (業務の棚卸し) 使いこなし術 ✓何を作ろう ✓どう作ろう ✓どう活用方法を布教させよう 回答根拠/再現性 データアクセス制御/ セキュリティ
  7. 生成 AIシステムの “利用率が伸びない” 主な原因と具体例 Copyright © 2025, Oracle and/or its

    affiliates 9 生成AIプロジェクトを前に進める方法はシステムを実装することだけではない 「システムが悪い」 — 技術・運用基盤の課題 「人が悪い」 — 組織・文化の課題 「使い方が悪い」 — ユースケース設計・導入プロセスの 課題 その他 ❶ 応答品質/精度が悪い ❷ 応答速度が遅い ❸ 機能不足 ❹ UI/UXが雑 ❶管理職が理解不足 ❷ FAQ・サポート体制が無い ❸ 成功体験が広まらない ❶ ツール導入の目的が曖昧・説明不足 ❷ プロンプトの書き方がわからない ≒雰囲気で扱っている(トレーニング不 足) ❶ ソース文書が最新版でないことによ るハルシネーション発生、尋ねたいこ とが対応していない(社内用語が多い) ❷ セキュリティ誤解 ❷ ユーザ数が伸び費用負荷が大き くなることで、利用制限がかかる LLMの見直し、前処理、実装方法、 評価方法、etc… 低レイテンシーの要因の切り分けから ユーザが必要な機能の調査・実装 APEXのような実装負荷を下げる ツールの選定 CxO向け PoCデモ・リスク/ROI可視化 初心者の質問が開発チームに直撃→疲弊を 避けるために、推進チームまたはマニュアル 整備、AIチャットボット実装 「私はこう使っています!」のような活用術を 社内セミナーやコミュニティ(slackのチャンネル程度でも) 発信する場を設計 「とりあえず生成AI」→ 誰も業務に紐づけず 放置を避けるために、ユースケース選定の見直し、 目的の明確化、伝えることを怠らない ツールの宣伝、業務別プロンプトサンプルの 提示、ハンズオン、トレーニング、FAQなど、 すぐに実践できるスキル向上、環境立ち上げを 行う。 データの品質を担保する。担保できない場合は、 せめて更新日時など回答の整合性を補完する。 「AIに入れると社外漏洩する」と誤解 → 実際は VPC 内閉域。トレーニングの実施や、 UIに文章として含める。 設計の見直し、 費用負荷が低いOCIでRAGを組もう! ❸ 利用率をトラッキングしていな い。 うまく使えている/使えていないチームや職種の 分析を行い、ヒアリングと課題を明らかにする。
  8. 10 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates | Confidential:

    Internal/Restricted/Highly Restricted これからROIを出すために必要なことは?
  9. Microsoftを起点に加速した生成AI市場 11 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates Microsoft

    × OpenAIのパートナーシップにより、 AzureからOpenAI社のモデルが利用可能に リファレンスアーキテクチャと サンプルコードのクイックな提供 https://github.com/Azure-Samples/jp-azureopenai-samples?tab=readme-ov-file https://github.com/Azure-Samples/azure-search-openai-demo PDFやwordなどの ドキュメントデータが技術検証のデータをスコープへ RAG/Agentって何だろ? 技術PoCしよう リファレンスアーキテクチャではPDF対象にやられている PDFなら社内の自社データの中でもすぐに準備できる
  10. 本当に利活用したいデータは何? 12 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates ドキュメントデータは技術的なRAG

    PoCしやすいけど、本当に対象としたいデータはどのようなデータ? CloudX 別資料「AI Platform AI_Fueled_App_Lv100」より
  11. 利活用したいデータの種類に応じた得意なRetrievalはどれ? 13 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates Retrieval環境を実現するサービスの市場の動き

    ❷ SQL型Retriever ❸NOSQL型 Retriever ❶ Managed Index型Retriever OLTP-SQL型 DWH-SQL型 RAGのRetrieval環境 Azure AWS OCI ※Amazon OpenSearch Service Oracle Autonomous DB ※ Azure AI Search Azure SQL Database Microsoft Fabric Amazon Redshift Azure Cosmos DB Amazon DynamoDB Amazon Kendra Amazon Aurora for PostgreSQL Amazon RDS for PostgreSQL MySQL HeatWave 検索専用エンジン を フルマネージド PaaS として 提供されているので構築がクイック 行レベル更新が多く低レイテンシを要求 スキーマレスな JSON/KV データを超低レイテンシで 書き込みつつ、そのままベクター検索やグラフ探索を API 一発で実行できる JSON (doc id, スコア, ハイライト, メタデータ) Output 例えばSELECT ... ORDER BY distance() で返る top-k 行の集合のSQL結果セット JSON ドキュメント+スコア ※厳密にはOracle Autonomus DBはNOSQLDBではないが、 Graph拡張機能やjson形式をサポート。 物理ストレージは表形式だが、論理的にグラフ操作を提供。 特徴 画像・PDF・Webページ・Office文書など 非構造ドキュメントを対象としたコーポレートサイト /FAQチャットボットシナリオ 履歴ファクト表・サマリ表や時系列・地理・センサ値 を長期保持した分析データからのインサイトの可視化 や原因分析アシスタントシナリオ 受発注・顧客・在庫などトランザクション表データや 行レベル更新が頻繁、数値データに基づく回答が求め られるデータに対してドキュメントデータを組み合わ せた要約返信案の作成やリスクアラートの作成 Json/KVデータやソーシャルグラフデータに対するリア ルタイム説明、時系列データに対する類似パターンの 提示 適している 対象データ とシナリオ ※ Snowflake ※ Databricks バッチロード主体で 全表スキャン・列指向に最適化 OCI Search Service with OpenSearch ※Bedrockは推論基盤で、RAG/エージェントのオーケストレーション(Knowledge Bases/Agents)を提供する。Retriever の実体(索引・近傍探索)は下段の OpenSearch や Aurora PostgreSQL(pgvector)などのストアが担う ※snowflake, databircksは2025年6月にpostgres系のサービスを持つ企業を買収。今後OLTP領域への参入の可能性あり
  12. なぜ今、SQL型RAGなのか? 14 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates SQL型RAGの革新性

    SQL型RAGの本質 Retrievalを「テキスト」中心で捉えていた時代は終わり、 構造化データの活用こそが精度・再現性・統合の鍵である! • StructuredなDBは“意味あるデータ”を“意味ある形”で保持しており、 再現性・検証性・監査性・参照性がすべて備わる。 • 精度が落ちにくい工夫は、LLMにとって解釈しやすい「情報構造付きデータの集合体」であるということ。 • AさんとBさんが同じ問いを投げても、SQL型RAGでは常に同じデータ取得ロジックが実行されるため、 回答の再現性が高く、説明責任にも耐える。 ※Managed Index型では、文書のスコア順やチャンクの切り方に依存するため回答がぶれやすい。 ドキュメントベースなRAGが苦手な「数値・制約・条件付きの照会」こそ、 SQL型Retrieverが最も得意とする領域です。 ── 実は、皆さんが生成AIで本当に得たいのは、 このようなビジネスに直結する“意味のある数値インサイト”なのではないですか?
  13. AI Readyなデータプラットフォームにするためにはこういうのが必要・・・ 15 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates

    データの説明書 (スキーマアノテーション) AI視点の適切なデータの フィルタリング AI Ready状態に するための 構成要素例 非構造データも意味検索可能に 役職・役割ごとにセキュアにAIを展開可能 データ操作を自然言語で可能に ノイズを減らしてAI精度を向上 データの意味をAIに説明できる Vector Search 行・列レベルの データアクセス制御 データに対する SQL Agent
  14. 蓄積したデータの使い道 18 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates GenAI

    Application BI/Analytics 意思決定・予測のための活用 自動化・生成・対話のための活用 データをもとに人が判断・仮説構築・予測 データをもとにAIやシステムが行動/生成/提案 人 がデータを見る。 人 のためのデータ。 AI がデータを見る。 AI のためのデータ。 ✓ ダッシュボード ✓ KPI ✓ 集計分析 ✓ RAG ✓ FAQ ✓ 文章要約
  15. ワークロード別で見るデータ活用 19 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates BI/Analytics

    意思決定・予測のための活用 データをもとに人が判断・仮説構築・予測 GenAI Application 自動化・生成・対話のための活用 データをもとにAIやシステムが行動/生成/提案 OLTP OLAP(DWH) ✓ 過去の文書・ナレッジをベースに 質問に回答 ✓ 長文の設計資料やレポートを 短くわかりやすく出力 ✓ DWHの集計データをもとに レポート文書をAIが作成 ✓ 売上・稼働率・出荷台数などの月次集計を 可視化(月次/週次KPIレポート) ✓ 顧客ごとの購買傾向や製品別の不良率を分 析(トレンド分析) ✓ 生産コスト・物流コストの部門別比較分析 ✓ 最新注文ステータスをリアルタイムに表示 (顧客別ダッシュボード) ✓ 作業進捗・物流状況などをその場で監視 (業務オペレーションモニタリング) ✓ 現場からの問い合わせに対して在庫・引当 状況を即時表示 ✓ 最新データに即応するチャットボット (例:「この商品、在庫ある?」) ✓ 「この契約、延長可能?」に対し、契約ス テータスと満了日から判断 ✓ 検査合格済み/再検査中などの状態をトリ ガーにチャット通知 “今”の状況を理解する “過去から文脈・傾向”を理解する
  16. あらゆるデータ活用のワークロードを1つのDBで持つ 20 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates BI/Analytics

    意思決定・予測のための活用 データをもとに人が判断・仮説構築・予測 GenAI Application 自動化・生成・対話のための活用 データをもとにAIやシステムが行動/生成/提案 OLTP ✓ 過去の文書・ナレッジをベースに 質問に回答 ✓ 長文の設計資料やレポートを 短くわかりやすく出力 ✓ DWHの集計データをもとに レポート文書をAIが作成 ✓ 売上・稼働率・出荷台数などの月次集計を 可視化(月次/週次KPIレポート) ✓ 顧客ごとの購買傾向や製品別の不良率を分 析(トレンド分析) ✓ 生産コスト・物流コストの部門別比較分析 ✓ 最新注文ステータスをリアルタイムに表示 (顧客別ダッシュボード) ✓ 作業進捗・物流状況などをその場で監視 (業務オペレーションモニタリング) ✓ 現場からの問い合わせに対して在庫・引当 状況を即時表示 ✓ 最新データに即応するチャットボット (例:「この商品、在庫ある?」) ✓ 「この契約、延長可能?」に対し、契約ス テータスと満了日から判断 ✓ 検査合格済み/再検査中などの状態をトリ ガーにチャット通知 OLAP(DWH) “今”の状況を理解する “過去から文脈・傾向”を理解する
  17. SQLであらゆるデータを検索: データの種類だけ検索の書き方があるが、SQLさえ分かれば良い 単一言語でありとあらゆる検索パラダイムを活用可能 22 Oracle SQL Relational Query Keyword Query

    Spatial Query Vector Search Graph Query JSON Query Time-Series Query Hierarchical Query Analytical Query XML Query Streaming Query Blockchain Query Converged Database ありとあらゆる検索パラダイム {SQL} ありとあらゆるデータ Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates
  18. SQL Retrieval Agent :Converged Database × マルチワークロードのデータに対して自然言語で問い合わせる 自然言語をSQLへ変換するOracleのSelect AI技術 23

    自然言語 Oracle SQL Relational Query Keyword Query Spatial Query Vector Search Graph Query JSON Query Time-Series Query Hierarchical Query Analytical Query XML Query Streaming Query Blockchain Query Converged Database ありとあらゆる検索パラダイム select ai {SQL} ありとあらゆるデータ 解釈 生成 マルチワークロード OLTP + OLAP(DHW) Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates
  19. 既にOCIでxAI社のGrokがマネージドサービスで提供されている! 24 クラウドベンダー grok3 grok4 Azure ◦ ◦ AWS ×

    × Google Cloud × × OCI ◦ ◦ ※2025/10/02時点の情報 https://research.aimultiple.com/text-to-sql/#benchmark-methodology-for-text-to-sql Grok4がxAI社から発表されてわずか2週間でOCIに対応!! text2SQLのベンチマークでgrok-3が1位!! Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates ※2025/9/30対応
  20. AI エージェントの中身 25 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates

    ベクトルストア リレーショナル/DWH ナレッジグラフ ドキュメント/ 全文検索 Web/外部 API データ生成・更新 ワークフロー/ 業務プロセス実行 コミュニケーション/ 通知 リソース/ インフラ制御 外部サービス・API 呼 び出し ❷Retrieval ❹Action 最新の生成AIは言語モデルとDatabaseとToolによって構成される(=RAG+Action の統合) User/UI Actuators Data Source ❶Plan ❸ Reason クエリ/ (Threads作成) User/UIへResponse Tool群 Agent処理フロー タスク分解/Tool選定 取得情報の解釈・意思決定 類似検索 数値検索 データを探索 データを操作 意思決定から実世界に反映 認証/アクセス制御 関連情報を検索 Agent定義 agent_project/ ├ blueprint.json ← Planner / Retriever / Reasoner メタデータ ├ tools/ ← 実行ツール I/O 定義 │ ├ run_sql.schema.json │ └ send_email.schema.json ├ prompts/ ← システム & Few-shot プロンプト │ ├ planner_system.prompt │ └ reasoner_system.prompt ├ policy.json ← PII マスク & SQL アクセス制限 └ tests/ ← 任意:評価データ └ qa_dataset.jsonl CLI / SDK で 上記定義をdeploy → [ Agent Runtime ] Azure: Azure AI Foundry Agent Services OCI: OCI Generative AI Agents (Runtime)
  21. 業務シナリオを代替するAI Agentを実装しようと思った時の課題(一部) 26 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates

    ベクトルストア リレーショナル/DWH ナレッジグラフ ドキュメント/ 全文検索 Web/外部 API Actuators Data Source Tool群 Agent処理フロー データ生成・更新 ワークフロー/ 業務プロセス実行 コミュニケーション/ 通知 リソース/ インフラ制御 外部サービス・API 呼び出し ERP (財務管理) HCM (人材管理) SCM (サプライチェーン) CX (顧客管理) • 仕訳伝票 • 総勘定元帳 • 売掛/買掛残高 • 固定資産台帳 • 経費精算 • 購買発注/請求書PDF • プロジェクト原価・進捗 • 従業員マスタ • 組織・職位履歴 • 勤怠/シフト • 給与・賞与明細 • 採用応募データ • 評価・スキルマトリクス • 品目/BOMマスタ • 在庫残高・ロット/シリアル追跡 • 需要予測・補充計画 • 製造指図・実績 • 購買発注・仕入明細 • 出荷・配送トラッキング • 品質検査結果 • サプライヤ評価指標 • 顧客/取引先担当者マスタ • リード・商談パイプライン • 見積・契約ドキュメント • キャンペーン配信/レスポンス履歴 • 問い合わせ・クレーム • チャット/コールログ • NPS・アンケート結果 業務アプリケーションにおいて、 1つのデータソースのみで意思決定が 完結することはレア データソースに応じて適切なSaaSツールとの 連携実装をしなければならない AI Agentがデータを横断して 探索できる環境を提供しなければならない AI Agentが意思決定した先のアクションを 起こす環境、ツール連携を提供しなければな らない
  22. Oracle技術を中心としたデータ活用アーキテクチャ 27 Data Source Layer Data Infrastructure Layer Data Pipeline

    Layer 外国産 Federated Query DBLink経由 ex. 既存DB Oracle DB または 通常表 OCI Data Integration (Bulk/差分) ・Cloud Storage ・OCI Object Storage 外部表/copy 取り込み DBMS_Cloud パッケージ クラウド ストレージ ※点線は透過接続 Oracle Autonomous DB データアクセス制御(VPD/RLS) Data活用 Layer Presentation層 (UI/フロント) Application層 (ビジネスロジック/ オーケストレーション) ユーザ 通常表 国産 外部SaaS BI/Analytics GenAI Application Oracle Analytics Cloud 分析チーム 分析して 意思決定したい 検索して情報を 見つけたい AI Fueled Analytics AI Fueled App DBのエンジンで安定動作するBI READ/WRITE
  23. JSON Relational Duality: JSONをRelational DataとしてRelational DataをJSONとして扱える 28 Copyright © 2025,

    Oracle and/or its affiliates Query API REST API SQL Interface Relational (Table) JSON (Document) App based on Document DB App based on Relational DB find() SELECT INSERT UPDATE DELETE insertOne() updateOne() deleteOne() insertMany() updateMany() deleteMany() ETL { na me 1 : va lu e1 , na me 2 : { na me 3 : 10 0, na me 4 : 14 :0 0 } } { na me 1 : va lu e1 , na me 2 : { na me 3 : 10 0, na me 4 : 14 :0 0 } } { na me 1 : va lu e1, na me 2 : { na me 3 : 10 0, na me 4 : 14 :0 0 } } 従来はOLTPとOLAPの二重構成が必要だったが、JSON Relational Dualityにより両者の融合が可能に OLTPとOLAP(DWH)が分離している環境 ドキュメントDB OLTP RDB OLAP(DWH) { name1 : value1, name2 : { name3 : 100, name4 : 14:00 } } { name1 : value1, name2 : { name3 : 100, name4 : 14:00 } } { name1 : value1, name2 : { name3 : 100, name4 : 14:00 } } Relational (Table) JSON (Duality View) OracleのConverged DB JSON Relational Dualityが使えるConverged DB環境 REST API SODA Oracle Database API for MongoDB SQL Interface App based on Relational DB SELECT INSERT UPDATE DELETE App based on Document DB find() insertOne() updateOne() deleteOne() insertMany() updateMany() deleteMany() 他社には真似できない“アプリ開発と分析基盤を分離せず、 1データで両立できる唯一の選択肢”を可能にするOracle独自技術 スキーマ変換やバッチ処理など運用コスト大 1つのデータをJSONビューとリレーショナルビューで 同時に利用可能=JSON Relational Duality “分析用に整形された リレーショナルデータのみを保持” “柔軟なスキーマでアプリ高速開発に 適するが分析には不向き” ✓ Quality(質) ✓ Cost(金) ✓ Delivery(速) ✓ データ整合性・一貫性の飛躍的向上 ✓ TCO(総保有コスト)最大50%以上削減(データの結合と移動コスト0) ✓ リードタイムが0に近い数秒へ(即時利用へ)  データ分断・スキーマ不整合・タイムラグによる分析の一貫性が低い  ETLパイプライン構築、ツール・運用の分離管理によってTCOが増加  ETL・バッチ処理を挟むことで、更新から分析・可視化までに数時間〜数日 ※データコピーなし/整合性100%で両立
  24. 29 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates ORDS(Oracle Rest

    Data Services)でテーブル単位で即REST API化 Oracle DB ORDS(Stateless) SODA API化 (JSON Doc Storage) REST API化 (CRUD) Table/VIEW/ SQL Query Result (一覧/検索) GET /ords/hr/employees GET /ords/hr/employees/{id} POST /ords/hr/employees PUT/PATCH /ords/hr/employees/{id} DELETE /ords/hr/employees/{id} (単一取得) (追加) (更新) (削除) REST化 (ex. AutoREST) ✓ ノーコードで数ステップで即CRUDのREST API化 ORDSの革新性 ✓ 権限・監査・行レベル制御などDBのルールそのまま継承 ✓ バックエンド実装不要/最小化 ✓ 認証付きでSQL実行をREST公開 ✓ Json Relational Dualityと組み合わせることで データへのアクセスゲートを統一 データ収集から活用までが爆速!
  25. SQLcl丸ごとラップしたMCP Serverこと“MCP Server for Oracle Database” 30 Copyright © 2025,

    Oracle and/or its affiliates Oracle Database ユーザ SQLcl = Oracleの標準SQLコンソールです。 PostgreSQLでいうpsql、SQL Serverでいうsqlcmd、MySQLのmysqlに相当。 SQLcl Connect Command Line 入力 接続・セキュア通信 データ照会・分析 (読み取り) データ更新・ トランザクション (書き込み) スキーマ/ユーザー/ 権限・オブジェクト管 理(定義) デプロイ / 移行・差分適用 (liquibase連携) 自動化・運用支援 (スクリプト/整形/ログ) SQLclでできること例 A. https://speakerdeck.com/thatjeffsmith/oracle-change-management-with-sqlcl-and-liquibase Q. SQLclって何?
  26. MCP Server for Oracle Database 31 Copyright © 2025, Oracle

    and/or its affiliates Introducing MCP Server for Oracle Database https://blogs.oracle.com/database/post/introducing-mcp-server-for-oracle-database Oracle Database SQLcl MCP Server connect list-connections run-sqlcl run-sql disconnect connection-helper MCP Protocol MCP Client Agentic Ai Client Application LLM ユーザ
  27. Oracle Databaseは、AIとデータが存在するあらゆる場所で提供される! 33 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates

    AI Foundry Bedrock Vertex AI Generative AI Oracle Database Oracle Database @Azure Oracle Database @Google Cloud Oracle Database @AWS https://www.oracle.com/jp/news/announcement/oracle-database-at-azure-now-available-in-japan-2025-02-13/ https://www.oracle.com/jp/news/announcement/oracle-database-at-aws-now-generally-available-2025-07-08/ https://www.oracle.com/jp/news/announcement/oracle-database-at-google-cloud-is-available-in-japan-for-the-first-time-2025-06-13/
  28. Oracle DBとAzureのデータを繋ぐ方法(ざっくり) 35 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates

    Interconnect ODAA(Oracle Database@Azure) https://docs.oracle.com/en-us/iaas/Content/database-at-azure/oaa.htm https://learn.microsoft.com/en-us/azure/virtual-machines/workloads/oracle/configure-azure-oci-networking Azure PortalからOracle DBを立てて使う ※インターネット接続もあるが、 本番稼働を考慮すると用途はかなり限られる。 それぞれのクラウドを専用線で繋ぎ使う 同リージョン内 1–3ms|高TPS 1–100Gbps|2–5ms台(地域差)
  29. 両者のReference Architecture Centerを除く 36 Copyright © 2025, Oracle and/or its

    affiliates まずは、Azure側 ”Oracle”で検索 25件 1. Lift(Azure VM上にOracle DBを載せ替え) 2. ODAAでModernize(フルマネージド) 3. SAPアプリ×Azure×OracleDB(VM/ODAA) 4. SynapseやADFのデータソースとしてADB 分類すると大体こんな感じ・・・ https://learn.microsoft.com/en-us/azure/architecture/browse/?terms=Oracle
  30. 両者のReference Architecture Centerを除く 37 Copyright © 2025, Oracle and/or its

    affiliates 次にOracle側 Multicloudカテゴリでフィルターして ”Azure”検索 39件 https://docs.oracle.com/solutions/?q=Azure&cType=reference-architectures&services=Multicloud&sort=date-desc&lang=ja 1. Migrate to ODB@Azure/ADB@Azure(既存ワークロードの載せ替え) 2. DR/HA(スタンバイ/マルチリージョン冗長化) 3. GoldenGate連携(Azureサービスと双方向CDC/ストリーミング) 4. 相互接続(OCI–Azureプライベート接続/低遅延) 5. CI/CD(Exadata@AzureをAzure Pipelinesで継続デリバリー) 6. 分析連携(Synapse×ADBで分析基盤) 7. その他(横断/補完アーキテクチャ) 分類すると大体こんな感じ・・・
  31. 現状、AzureとOCIの共存もデータソースとしてのOracle利用が多い 38 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates Oracle

    DBに蓄積されたデータを 言及することは、AI Agentのビジネス効 果が高まるユースケースを 新しく作り出すことができる(はず)
  32. ❶ Teamsから構造化データに自然言語でアクセスする仕組みを楽に作る 39 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates

    DB内にロジックを寄せるほど、権限・監査・再現性が強くなり、Studio 側は設定だけで回せる! Teams Copilot Studio Oracle Autonomous DB (ODAA) Select AI(NL2SQL)や AI Vector Searchを呼び出したい “生成AIアプリは Teamsに集約させたい” 他のエージェントとも 組み合わせたい。 コード書きたくない。 ORDS(REST API化)
  33. ❷ 1DB複数役が担えるDBでwebアプリ開発 40 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates

    1つのDBでトランザクションもJSONもAI検索も完結できる! Azure Static WebApp Azure Functions Oracle Autonomous DB (ODAA) Json Relational Dualityで jsonデータもRDBデータも使いたい。 ベクトル列も持てるのでRAGもできる。 フロントは既存の資産を 使いたい エージェントのライブラリが 使える環境で動作させたい 直SQL(ドライバ) ※低レイテンシ要件だとORDSより直SQLの方が良い
  34. 複数のリトリーバル環境の使い分けによる、対応ユースケースの拡大↑ ❸ ADBを用いたAzure AI Searchを拡張するアーキテクチャ 41 Copyright © 2025, Oracle

    and/or its affiliates データの取り込み インデクサー フロントエンド チャットUI バックエンド クエリ/ ベクトル変換 不適切な質問の ブロック キーワード/ ベクトル検索 リランキング 前処理 データクレンジ ング チャンキング データ抽出 LLM 抽出/要約/整形 エンべディング 生成 コンテンツフィ ルター インデクシング フルテキスト検 索インデックス ベクトルストア 非構造化データ 構造化データ Oracle Autonomous DB メタデータ付与 (アノテーション) 属性フィルタリング キーワード/ベクトル検索 コンバージドデータベース(json、ベクトル、Graph etc…) フェデレーテッド クエリ 自動チューニング/クエリヒント ハイブリッド検索 カスタム検索ロジック、 カスタムチャンキングロジック オーケストレータ 履歴管理 検索結果 問い合わせ日時 ユーザID 入力クエリ 応答時間 デバイス情報/IPアドレ ス 構造化変換にAzure Document Intelligenceを 再利用 ADBからREST APIを呼び出し、 json形式でADBに格納可能 このクエリは、 こちらのリトリーバル。 LLMやロジックで制御 Azure OCI シンプルなユースケース 検索精度要求: 低 ドキュメント数: 少 回答出力: テキストのみ 複雑なユースケース 検索精度要求: 高 ドキュメント数: 多 回答出力: マルチモーダル
  35. 42 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates まとめ ✓

    最近のOracleはDBの会社からAIの会社になっている! ✓ OracleDBのデータ活用ができるのはOCIだけじゃなくAzureユーザも! ✓ OracleとAzureでROIが見込めるデータ活用がより広がる(はず)! Oracle DBに蓄積されているデータをAzure技術で開放しよう!