Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
チーム開発における様々なボトルネックの整理 / Organization of bottlenecks in Team Development
Search
すてにゃん
March 18, 2023
Technology
0
2.6k
チーム開発における様々なボトルネックの整理 / Organization of bottlenecks in Team Development
YAPC::Kyoto 2023 前日祭 - connpass
のReject Conにて発表した時の資料です。
すてにゃん
March 18, 2023
Tweet
Share
More Decks by すてにゃん
See All by すてにゃん
令和最新版 ソフトウェアエンジニアのためのDJ入門、あるいはDJに学ぶ仕事術 #ya8
stefafafan
1
130
一番やさしいDJ入門 2024
stefafafan
5
1.2k
『Goサブ会』によるチームを超えた知見展開、あるいは hatena.go に対する期待 #hatenago
stefafafan
0
1.5k
開発チーム横断タスクフォース 「Goサブ会」の 運用事例と今後の展望
stefafafan
0
400
Team Topologies輪読会とScrapboxの活用
stefafafan
1
150
Deployment Previewを用意する流れで学んだ良い仕事の進め方
stefafafan
0
980
ISUCONにRustで挑戦した話 / Participating in ISUCON with Rust
stefafafan
0
1k
Other Decks in Technology
See All in Technology
庁舎DX推進ガイドブック
senryakuka
0
1.6k
Tohoku.Tech #1 「Cursorを使ったRaspberry Piの開発」by ねこまた
jun2882
0
140
layerx-0-to-1-product-development-in-compound-startups
shnjtk
1
510
AIエージェントが変えるソフトウェアのパラダイム
masahiro_nishimi
0
200
Oracle Base Database Service 技術詳細
oracle4engineer
PRO
4
34k
Feature Flag Deep Dive
biwashi
20
5k
君はApplication Composerというサービスを知っているか
tsukuboshi
1
510
The Twelve-Factor App とクラウドアプリケーションのコスト
ny7760
3
260
イベント駆動コンテンツ (a.k.a Webアプリケーションの効率を再定義するBEAR.Sundayの分散キャッシングフレームワーク)
koriym
4
1.6k
AWS IAM の結果整合性を避けるためセッションポリシーを用いてポリシーの動作確認を行う、を解説する
yukihirochiba
0
370
ExaDB-D dbaascli で出来ること
oracle4engineer
PRO
0
1.8k
Command-line interface tool design / PHPerKaigi 2024
k1low
4
1k
Featured
See All Featured
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
4
1.4k
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
153
14k
Design by the Numbers
sachag
274
18k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
67
38k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
7
2.3k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
71
5k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
43
9.6k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
28
46k
How GitHub (no longer) Works
holman
301
140k
Easily Structure & Communicate Ideas using Wireframe
afnizarnur
185
15k
Keith and Marios Guide to Fast Websites
keithpitt
407
22k
No one is an island. Learnings from fostering a developers community.
thoeni
14
2k
Transcript
チーム開発における様々な ボトルネックの整理 すてにゃん (id:stefafafan) 2023/03/18 YAPC::Kyoto 2023 Reject Con 1
自己紹介 • すてにゃん (id:stefafafan / @stefafafan) • 2015- 株式会社はてな ◦
Webアプリケーションエンジニア ◦ 最近はスクラムマスター、テックリードなど 2
今日話すこと • チーム開発のサイクルを改善するにはどうす ればよいのか ◦ 状況に応じて取れる手段を提示 ◦ 読んだ本や記事、経験を元に分類分けしたものを共有 3
4 ケース1: 改善サイクルが 回っていない
ケース1: 改善サイクルが回っていない • 状況 ◦ 効率の悪い仕事の仕方を続けている ◦ 改善される見込みがない • 取れると良い手段
◦ アジャイルフレームワークを取り入れる 5
ケース1: 改善サイクルが回っていない • 大事なのは Incremental で Iterative である こと ◦
Incremental: 漸進的 ◦ Iterative: 反復的 • 課題の解消に向けて少しずつ着実に進めると 良い 6
ケース1: 改善サイクルが回っていない • 漸進的で反復的に仕事を進めるには? ◦ アジャイルフレームワークを導入すると良い ▪ Scrum とかはソフトウェア開発に限らず汎用的に使える 7
8 ケース2: ソフトウェア開発速度が 遅い
ケース2: ソフトウェア開発速度が遅い • そもそも「遅い」とはどういうことなのか • Four Keysの指標で会話すると良い ◦ デプロイの頻度 ◦
変更のリードタイム ◦ 変更障害率 ◦ サービス復元時間 9
ケース2: ソフトウェア開発速度が遅い • Four Keysはそれぞれの指標が満たされてい る必要がある • 例えば「デプロイ頻度は高いけど毎回障害が 発生している」だとサービス復旧などに時間 がとられてしまっていることとなる
10
ケース2: ソフトウェア開発速度が遅い • Four Keysの指標の改善にはどういうものが 効くのか ◦ Extreme Programming (XP)
のプラクティス ◦ DevOps のプラクティス 11
ケース2: ソフトウェア開発速度が遅い • Extreme Programming (XP) プラクティス (以下は一部の例の抜粋) ◦ 計画
▪ 小さい単位でリリースする ◦ コーディング ▪ ペアプログラミングで進める ◦ テスト 12
ケース2: ソフトウェア開発速度が遅い • DevOpsのプラクティス ◦ インフラ要件も一緒のプロジェクトで管理する ◦ CI/CDを整える ◦ Infrastructure
as Code (IaC) する ◦ 可観測性をあげる ◦ アプリケーションエンジニアがインフラのオーナー シップを持つ 13
14 ケース3: チーム内の連携が イマイチ
ケース3:チーム内の連携がイマイチ • 心理的安全性が足りない ◦ HRT (謙虚・尊敬・信頼) の欠如 ◦ コードレビューが辛い、気軽に発言できなくて課題が 隠されてしまう等
• プロセスの改善の前に信頼関係を作るところ から 15
ケース3:チーム内の連携がイマイチ • チームが自己組織化されていない ◦ エラスティックリーダーシップ ▪ サバイバルモード ▪ 学習モード ▪
自己組織化モード ◦ 現在のモードを自覚し、自己組織化へと導くにはどう すると良いかを考える 16
17 ケース4: チーム外との連携が イマイチ
ケース4:チーム外との連携がイマイチ • Team Topologies ◦ 現状の他チームとの関わりを図にする ◦ リリースまでの流れで毎回他チームとコミュニケー ションが発生していると効率が悪そうなど ◦
モノリシックなリポジトリのデプロイのたびに他チー ムに許可をとらないといけないなど 18
19 様々な話題があるが 上手く整理できないか
整理: スコープ別 • いくつかのスコープで考えることができる ◦ 職能チーム(エンジニアチーム、デザイナーチーム) ◦ 機能開発チーム(企画からリリースまで) ◦ チーム横断(同じ部署、会社レベルなど)
20
整理: カテゴリ別 • スコープごとに以下のようなカテゴリがある ◦ テクニカルな話題(コード設計、リファクタリング) ◦ プロセス周り(Scrum、XP) ◦ 人間関係(信頼、メンバーの成長)
21
スコープ✖カテゴリで考える • チームごとにどこにボトルネックがあるかは バラバラなのでスコープ×カテゴリで考えると 良い 22
1. 職能チーム 2. 機能開発チーム 3. チーム横断 1. テクニカルな話題 2. プロセス
3. 人間関係 23 スコープ✖カテゴリで考える
スコープ✖カテゴリで考える • エンジニア+デザイナー × テクニカル面 ◦ コードベースがデザイナーにとっても開発体験の良い ものになっているか会話しながら見直すなど • App
Engineer+SRE × プロセス ◦ DevOpsのプラクティスを導入すると良い ◦ デプロイを依頼するのではなくIaCやCI/CDを整える 24
スコープ✖カテゴリで考える • 会社のエンジニア組織 × メンバーの成長 ◦ チーム間のエンジニアの交流が足りているか ◦ 社内でのエンジニアの異動を促進していくと良いか 25
まとめ • チーム開発には様々なボトルネックが存在す る • スコープ×カテゴリ別に考えてどこから手をつ けていくかを考えると良さそう ◦ 足りていないところはどこかというのを出すのにおす すめ
26
参考文献 • Brian W. Fitzpatrick, Ben Collins-Sussman. Team Geek ―Googleのギークた
ちはいかにしてチームを作るのか. オライリージャパン. 2013. • Matthew Skelton, Manuel Pais. チームトポロジー 価値あるソフトウェアをす ばやく届ける適応型組織設計. 日本能率協会マネジメントセンター. 2021. • Nicole Forsgren Ph.D., Jez Humble, Gene Kim. LeanとDevOpsの科学 [Accelerate] テクノロジーの戦略的活用が組織変革を加速する. インプレス. 2018. • Roy Osherove. エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方. オ ライリージャパン. 2017. 27
参考文献 • Don Wells. “The Rules of Extreme Programming”. Extreme
Programming (xp): A Gentle Introduction. 1999. http://www.extremeprogramming.org/rules.html • hirokidaichi. “エンジニアリングマネージャ/プロダクトマネージャのための知識体系と読 書ガイド”. Qiita. 2021. https://qiita.com/hirokidaichi/items/95678bb1cef32629c317 • Tom Hall. “DevOps のベスト プラクティス”. Atlassian. 2023. https://www.atlassian.com/ja/devops/what-is-devops/devops-best-practices • Toshimaru. “『Team Geek』読んだ ~HRT(謙虚/尊敬/信頼)の精神を知り会社でサバイブし ていく方法~”. Hack Your Design!. 2019. https://blog.toshimaru.net/team-geek/ • yigarashi. “Four Keysがなぜ重要なのか - 開発チームのパフォーマンスを改善する方法に ついて”. yigarashiのブログ. 2022. https://yigarashi.hatenablog.com/entry/2022/05/30/093000 28