「学生時代にやっておいてよかったこと」をテーマに母校の大学で発表してきました。コンフォートゾーンから一歩踏み出すことが成長につながるとし、踏み出すための4つのステップを紹介します。
コンフォートゾーンから踏み出そう!@takatama_jpHack Talk「学生時代 x 今の仕事」
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人口知能(ChatGPT)に相談してみたhttps://chat.openai.com/chat
人口知能(ChatGPT)に相談してみたEmphasize the importance oftrying new things andstepping out of your comfortzone新しいことに挑戦し、コンフォートゾーンから一歩踏み出すことの重要性を強調するhttps://chat.openai.com/chat
高玉 広和(TAKATAMA, Hirokazu)1999年 電機メーカーに入社2008年 子会社のインターネットサービスプロバイダーに出向企画、マーケティング、開発を経験現在はエンジニア採用・育成ソフトウェアエンジニア歴23年趣味で作ったスマートスピーカー向け脱出ゲームは世界で140万人以上がプレイ
パニックゾーンラーニングゾーンコンフォートゾーンとは?居心地の良い場所。今のスキルセットで何とかなるので成長しない。今のスキルが通用しない「ラーニングゾーン」へ踏み出すことで成長できる。どのゾーンにいるか自分で気づくのは難しい=師匠や仲間が大事。コンフォートゾーンコンフォートゾーンとは、そこから抜け出して成長する方法とは?| グロービス知見録 https://globis.jp/article/1369 を参考に作成
コンフォートゾーンから一歩踏み出せる人自律的に成長できる人=
「自律的に成長できる人」が求められる背景影響が加速世界はつながりを強めその影響はあっという間に広まる
「自律的に成長できる人」が求められる背景影響が加速 進化する技術技術は進化のスピードを増し人々の生活スタイルまで変えていく
「自律的に成長できる人」が求められる背景影響が加速 進化する技術 伸びる寿命人生100年時代、働き続ける人が増加学びをアップデートする必要性が高まる
「自律的に成長できる人」が求められる背景影響が加速 進化する技術 伸びる寿命企業が未来を予測しすべてを教えるのは難しいその時々で必要になることを自分で学び成長し続けられる人材が必要
コンフォートゾーンから踏み出す4つのステップ1.「今のままで満足か?実はやってみたいことは?」と自分に問いかける2.「前へ進むほど逆風が吹く」ことを知る3. 小さく挑戦して失敗も楽しみ、また挑戦する4. 自分を成長させる環境に飛び込み、師匠や仲間と挑戦する
1.「今のままで満足か?実はやってみたいことは?」と自分に問いかける「煩悩即菩提」欲求(煩悩)があるからこそ、悟り(菩提)を求める心が生まれる。お金、勉強、友人関係、恋愛、容姿、就職活動、他人とのコミュニケーション不足、健康、アルバイト、仕事、...価値観が変化!? Z世代 現役大学生の悩み1位は「お金」!約10年前と比べて、投資に関心を持つ大学生は、3割アップ!結婚願望“あり”は、約2倍の約6割 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000361.000026860.html
2.「前へ進むほど逆風が吹く」ことを知る静かな凪の海に止まった船に、風は吹きません。目的地を決め、前へ進もうと動き出すから、船に逆風が当たります。何かを変えようとすれば、変えまいとする力が働くのです。
3. 小さく挑戦して失敗も楽しみ、また挑戦するちょっとした新しいことに挑戦してみましょう。● いつもと違う道で帰る● 英語でニュースを見てみる● クラスメイトに自分から声がけ● 授業が終わったら先生に質問● 勉強会に参加してみるもし失敗しても他人(SNS)と比較しないで🙅失敗談はむしろ最高のコンテンツです!中途採用の面接では 失敗談しか聞かれないことも
4. 自分を成長させる環境に飛び込み、師匠や仲間と挑戦するどのゾーンに自分がいるか気づくのは難しい。えいや!と切磋琢磨できる環境に飛び込む!【超オススメ】学会発表赤ペンで真っ赤になって返ってくる。フィードバックを受けながら知的に考える訓練。学費を払って得られる最高の体験。知的労働のすべての土台になっている。
まとめ:コンフォートゾーンから踏み出そう!社会・企業は「自律的に学び成長できる人材」を渇望。コンフォートゾーンから一歩踏み出すには、自分に問いかけ、逆風が吹くことを知り、小さく挑戦して失敗も楽しむ。大きく成長するために環境を変える。学生なら学会発表がオススメ。「ミライの授業」「青春対話」で勇気をもらい、一歩前進!
質疑応答
Q. 身近にできるオススメの挑戦は?LeadHackのように、質問できる先輩がいる中でプログラミングに挑戦してみるのがオススメです。インターネットを探せば「ハンズオン」といって、一人でプログラミング体験ができるコンテンツがたくさん見つかります。ただ、コンピューターの気持ち(エラーメッセージ)が分からないと、行き詰まってしまいます。なので、何でも質問できる人が近くにいると心強いです。今はプログラミングを学ぶサービスも充実していますし(リスト)、手前味噌ですがGoogle Apps Scriptで遊んでみるのもオススメです(記事)
Q. 仕事の中で大事にしている価値観は?「後輩のために道を拓くぞ!」と出身大学の看板は大事にしています💪「いい後輩がいたら紹介してね」と言ってもらえることもあります🎉仕事での悩みは、結局は人間関係にまつわるものが多いです。「相手の可能性を信じること」を大事にして人と接することで、多くの人に助けてもらえたと思います。あと一人で悩むのは禁物です。「自分の可能性を信じること」が本当に大事なのですが、一人だとネガティブな考えから抜け出られなくなることがあります。ぜひ周囲を頼ってください!
Q. IT業界の魅力は?ずっと成長し続けている業界で、給与水準が上がり続けています。常に学び続ける必要はありますが、新しいことに挑戦する機会に恵まれています。IT業界で技術力を磨いて、他業種へ転職する例も増えています。業界の動向や、業界で求められる人材像についてまとめたので、よろしければご覧ください。ITエンジニアを取り巻く環境とキャリアパスhttps://speakerdeck.com/takatama/a-career-path-for-japanese-it-engineers
Q. IT業界はこの20年でどう変わりましたか?"Software is eating the world" (Marc Andreessen, 2011) を実感しています。ソフトウェアを重視するTeslaの時価総額は2020年にトヨタを超えました。昔は3K(きつい、帰れない、給料が安い)と言われたプログラマーも人気の職業になり、プログラミング大好きな私は胸をなでおろしています。ただ日本はハード重視・ソフト軽視が伝統だったので、今でも会社の文化を注意深く確認する必要があります。クラウドのおかげで個人でも開発ができる時代だからこそ、一緒に働く同僚のスキルセットが重要になっています。尊敬できる人と働けるのが一番ですね。
Q. ソフトウェア開発の現場で大きく変化したことは?自動テストとCI/CDのおかげで品質と開発スピードが大きく向上しました。2000年に出版された書籍「達人プログラマー」に書かれていた多くの「煩わしいこと」がオープンソースで解決され、この業界の凄さを感じています。GitHubを介してオープンソースに貢献するのも簡単です。クラウドのおかげで開発のハードルが下がった分競争は激化し、人材や開発環境に投資しプロセスを工夫できる会社が勝ち続ける構図になりました。会社によって「当たり前」のレベルが大きく異なってきたので、中の人に直接話を聞けるといいですね。
Q. IT業界に就職するときに注意することは?「ベンダー企業」「ユーザー企業」に分かれ、ベンダー企業が作ったものを、ユーザー企業が使います。最近はユーザー企業自身がソフトウェアを作る「内製開発」が増えています。ベンダー企業は「SIer」「ソフトウェアベンダー」「ハードウェアベンダー」に分かれます。多重請負構造のどの位置になるかで働き方、裁量、給与が変わってきます。https://www.shiftinc.jp/ir/esg/marketenvironment/ より引用
Q. IT業界に就職するコツは?企業は自律的に学べる人を求めています。IT技術を学ぶ手段は世の中にあふれているので、私は(どの学部であっても)「自分で手を動かして学んでいるか?」を確認します。情報系の場合、授業でしかプログラミングしてない人はむしろ危ない、と考えるくらいです。小さなものでよいので、自分で作って動かした実績があるといいですね!体系的にIT技術を学ぶならITパスポート試験がおすすめです。ただ、大学にいる間は大学でしかできない学び、特に学会発表に挑戦されるのがオススメです。仕事がはじまれば嫌でもITについて学ぶことになるので。
Q. 就職面接に役立つ情報は?Amazonは対面面接で何を聞くのか、情報を公開しています。面接では「過去の行動」について質問されます。質問はSTARフレームワークに従います。Situation: 状況、Task: タスク、Action: 行動、Result: 結果このフレームワークはとても一般的なもので、他の企業の面接にも使えます。この4つの観点で自己アピールができるよう、練習をしてみてください。アマゾンの採用面接で「必ず聞かれる」質問とは?面接官が見る意外なポイントと聞き出すコツ https://toyokeizai.net/articles/-/597199
Q. 学会発表は今の仕事にどう役立っている?社会は学校と違ってテストがありません。自分自身で成果をアピールしなければならない、とても不公平な世界です。どんなに優れた人間でも、うまくアウトプットできなければ評価されません。学会発表はアウトプットする力を鍛えます。テーマ決め、締切から逆算した計画立案、仮説検証、原稿作り、フィードバックを受けて修正の繰り返し...。最初の原稿が修正で真っ赤になり、3ワードしか残らなかったのはいい思い出です。論理的に書く力を伸ばすには、質の良いフィードバックが必要です。大学はその力を伸ばせる最高の環境です。
Q. 学生時代に学んでおいて良かったことは?何だかんだで学んだことは全て役に立っています。当時はコンフォートゾーンという言葉を知らなかったのですが、理論は苦手で、あえてそれを学ぶゼミを選びました。おかげで数式への苦手意識が少しだけ減りました。背伸びして英語で論文を書いたのも良かったです。物事を構造化できるようになりました。今は学術文章作法で学べていいですね!人生100年時代に突入し、大学での学び直し(リカレント教育)も当たり前になりました。今後は社会に出てから学びたいことを見つけ、また大学に戻ってくる、という流れも増えると思います。
Q. もしあなたが学生なら何に挑戦する?やはりプログラミングに没頭していると思います。それを仕事をするためにインターンシップに挑戦します。オープンソースへの貢献、勉強会やハッカソンにも参加するでしょう。今は学生の頃からエンジニア同士のつながりを作れるのがいいですね。IT企業は優秀な若手をいつでも探しています。エンジニア志望の学生向けイベントもたくさんあります。技育祭、JPHACKSなど。良いイベントにたどり着くのもスキルの一つ。友人と一緒に探してみてください。
Q. 社会に出た後で勉強したことは?私のキャリア設計は「まず目標を決める」山登り型ではなく、「目の前のことに全力で取り組む」川下り型でした(やはり目標を決める山登り型の人にはかなわないと実感しています)。その時に必要なことを本で学ぶことが多いです。会社が研修費用を負担してくれることもあります。ビジネス書はYouTubeの書評動画を見てから購入することが多いです。ビジネスの作り方、マーケティング論、読んでもらえる文章の書き方、マネジメント論、チームビルディングなど。また話題になる技術書は会社で購入し、エンジニアの常識を常に更新するよう気をつけています。