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フィーチャーチーム化への取り組みと、それを支える組織マネジメント体制

 フィーチャーチーム化への取り組みと、それを支える組織マネジメント体制

2023-07-13(木)開発生産性Conferenceでの発表内容です
Chatwork株式会社 プロダクト本部 本部長 田中佑樹

tan-yuki

July 13, 2023
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Transcript

  1. 自己紹介 2 名前 田中 佑樹(たなか ゆうき) 経歴 エンジニア󰞵 ⇢ EM󰳗

    誰? Chatwork株式会社 プロダクト本部 本部長 お仕事 プロダクト人材に関わる採用や 組織開発など。 紹介記事 :https://chado.chatwork.com/entry/2022/01/11/100000 ※ 副本部長時代の記事です
  2.   現在 約100名 が在籍 おおよそ エンジニア:デザイナー:PdM = 8 : 1 :

    1 Chatworkの組織 13 各本部でセクションが分けられている。 プロダクト本部は以下のような職種が集まる本部門。 • エンジニア • デザイナー • プロダクトマネージャ(PdM) ※ 2023年7月現在の組織図 参考)「Chatwork会社説明資料」より抜粋 ※ 2023年7月時点での人数
  3. 高い非機能要件 16 • ビジネスチャットという特性上、トラフィック量は他社SaaSに比べて多い傾向 • 現状でも約40万社、DAU100万以上のユーザーに使っていただいているサービス • サービスの特性上、Chatworkが使用できない = 業務が止まる、影響度が大

    ◦ Reliabilityの担保も非常に重要 → パフォーマンスとReliabilityをどちらも高いレベルで担保する必要がある 現状のトラフィック量 www.chatwork.comのCloudFrontのメトリクス。 リクエスト量が現時点で毎分880kほど。 秒間約15kのリクエストをさばいている。 利用ユーザーの多さ 導入社数 ※ 2022年12月期 本決算資料から引用 38.6万 登録ID数 574.1万 DAU 105.3万
  4. プロジェクト体制あるある 21 プロジェクト体制のあるあるプロジェクト風景 • (案件が起案される) • EM「(このProjectするには、ここらへんの人や、こういった人材必要そうだな)」 • EM「すみません、部署AのMGRさん、XXXさんをXXX案件にアサインしていただけます か?」

    ◦ (上記をアサインメンバー分繰り返す) • メンバー集まった!キックオフMTGや!プロジェクトスタート! 〜〜〜プロジェクト進行中〜〜〜 • ついにリリース!やったー!!お疲れ様!!!! • 解散!!!!
  5. プロジェクト体制あるある 22 プロジェクト体制のあるあるプロジェクト風景 • (案件が起案される) • EM「(このProjectするには、ここらへんの人や、こういった人材必要そうだな)」 • EM「すみません、部署AのMGRさん、XXXさんをXXX案件にアサインしていただけます か?」

    ◦ (上記をアサインメンバー分繰り返す) • メンバー集まった!キックオフMTGや!プロジェクトスタート! 〜〜〜プロジェクト進行中〜〜〜 • ついにリリース!やったー!!お疲れ様!!!! • 解散!!!! 各部署に人員確保のため行脚
  6. プロジェクト体制あるある 23 プロジェクト体制のあるあるプロジェクト風景 • (案件が起案される) • EM「(このProjectするには、ここらへんの人や、こういった人材必要そうだな)」 • EM「すみません、部署AのMGRさん、XXXさんをXXX案件にアサインしていただけます か?」

    ◦ (上記をアサインメンバー分繰り返す) • メンバー集まった!キックオフMTGや!プロジェクトスタート! 〜〜〜プロジェクト進行中〜〜〜 • ついにリリース!やったー!!お疲れ様!!!! • 解散!!!! 都度チームビルディングが必要
  7. プロジェクト体制あるある プロジェクト体制のあるあるプロジェクト風景 • (案件が起案される) • EM「(このProjectするには、ここらへんの人や、こういった人材必要そうだな)」 • EM「すみません、部署AのMGRさん、XXXさんをXXX案件にアサインしていただけます か?」 ◦

    (上記をアサインメンバー分繰り返す) • メンバー集まった!キックオフMTGや!プロジェクトスタート! 〜〜〜プロジェクト進行中〜〜〜 • ついにリリース!やったー!!お疲れ様!!!! • 解散!!!! 24 機能改善・運用主体の責任が不明確になりやすい
  8. フィーチャーチーム体制の実装 29 以下の3つのチームに分けていく。 • フィーチャーチーム ◦ 事業価値を創出するチーム • プラットフォームチーム ◦

    フィーチャーチームの認知負荷を下げるための職能別のチーム ◦ 支援特化型 • ピープルマネジメントチーム ◦ 横串で各チームをマネジメントを担当するチーム 現状、上記体制への移行を目指し、組織を少しづつ変化させている段階。 ※ 概念図
  9. 現状のフィーチャーチーム体制 35 ポイント • モバイル、フロントエンドなど、 職能別の部署はプラットフォーム チームとみなしている • フィーチャーチームはそれごとに 部署化しているわけではなく、

    部署内のチームとして表している • フィーチャーチーム専属のMGRが ピープルマネジメントをしている • プラットフォームチームのMGRは 現時点ではプレイングマネージャ がほとんど(いずれはピープルマネジメントチームで見ていきたい)
  10. フィーチャーチームにおけるマネジメント体制 39 案:フィーチャーチームそれぞれにEMをつける? • 評価者を現場のチームにいれたくない ◦ 自律性を保つため ◦ Gorilla in

    the Room • そんなにEMいない ◦ 採用市場でも非常に希少 • MGR大変過ぎ問題 ◦ 技術的な素養に加え、ピープルマネジメントの能力も必要 ◦ 場合によっては、加えてプロジェクトマネジメントもする必要あり 問題点
  11. • EMのリソース効率がよい ◦ 少ないEM人数でより多くのマネジメントができる • 冗長化が可能 ◦ 複数人でマネジメントをチームで行える • チームへの干渉を低減できる

    ◦ チームに自治権を与えることができる • VPoEに近い職能になるので、ハードルが高い • プレイングとマネージメントを両立したい人のキャリアパス的には不向き Why?ピープルマネジメント体制 41 メリット デメリット
  12. ピープルマネジメントチームの責務 42 ピープルマネジメント業務に特化。各チームが自律性をもってうまくワークするためのサポート。 メリット • メンバーのメンタリング • 目標設定、考課査定 • 勤怠管理

    • 稟議などの承認 • 予算管理 • チーム間、チーム外に落ちたボールを拾う • 採用、チームメンバーのアサインメント ※ 参考:弊社ブログ「開発組織でピープルマネージャーをやっている」 具体的な業務範囲
  13. Q. 各チーム間のコミュニケーションはどうしていますか? 46 チーム横断の連携手段としての会議体が存在。代表的なものが3種類。 チーム内では解決できない課題、相談事項が各チームから持ち込まれる。 • MetaScrum ◦ プロダクトの優先順位など、戦略について話し合われる場 ◦

        PO、PdMなど、意思決定者 • EAT(Executive Action Team) ◦ 戦術について話し合われる場(現場で意思決定可能なもの) ◦     ScM、エンジニアなど、チームの代表者 • MGR定例 ◦ 人や組織について話しあわれる場(人事系のセンシティブな内容も扱う) ◦     各部署MGR + ピープルマネージャ (※ MetaScrumやEATについてはScrum@Scaleの考え方を参照し取り入れている) 参加者 参加者 参加者
  14. Q. 各チーム間のコミュニケーションはどうしていますか? 47 (その他補足事項) • EATはチームメンバーの補填、教育訓練などの人に関しての話題も取り扱うことがある • すべての話題がどこかにきれいに収まることはなく、「どちらで取り扱うべきか?」という グラデーションはある ◦

    その場合は、とりあえずどこかの会議体に持っていき、適切な場を都度決める (場合によっては臨時の別会議体を開催) • 議題の共有範囲 ◦ MetaScrum、MGR定例:共有議事録を別途作成し、全体へ共有 ▪ まだ秘匿にする必要のあるリリース情報や人事情報などを取り扱うため ◦ EAT:基本全共有、参加も自由参加にして開放している ◦ すべてに共通していることは、議事録を作り誰でも閲覧可能な状態を作っている
  15. フィーチャーチームがうまくワークする環境 59 とにかくチームに閉じて行動できるような環境を目指す。 • 意思決定がチームに閉じるように(戦略カスケーディング / POの責任範囲明確化) • スキルがチームに閉じるように(必要なスキルセットの特定、イネーブル、専門家のアサイン) かつ、自立して動けるような準備も必要。

    • 専門家が単独でバリューを発揮できるように(ガイドライン整備など、自立して動ける環境整備) かつ、チームに閉じすぎたときのサイロ化の暗黒面をできるだけ避ける。 • 各職能別のギルドの立ち上げ(すでにボトムアップ的に複数チーム立ち上がっている) • MetaScrum / EATなどによる横の連携
  16. We're Hiring! 64 Chatworkでは、ビジネスチャットの普及、中小企業のDXを目指す仲間を募集中です! 一緒にDevOpsなチーム体制を目指していきましょう! • エンジニアリングマネージャー • フィーチャーチーム •

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