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積み重なった技術負債への挑戦 〜初手としての全社ゴト化〜

積み重なった技術負債への挑戦 〜初手としての全社ゴト化〜

パーソルキャリアの技術負債は多領域にわたり、事業の性質上それぞれが影響し合うため、一筋縄では解決できませんでした。本セッションでは、現在に至った組織構造やカルチャー的背景を紐解き、技術負債が膨張するメカニズムを共有いたします。多くの企業が陥りうる課題として紹介し、自分ゴト化していただくことを目指します。その克服と次なる事業価値向上に向けた戦略を描き、いかにして当社が最重要課題と位置付け、全社一丸の取り組みへと変えられたのか。技術的アプローチだけでなく、組織戦略的アプローチの重要性をご説明します。

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PERSOL CAREER Dev | techtekt PRO

September 15, 2026

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Transcript

  1. パーソルキャリア株式会社 テクノロジー本部 馬場 龍 写真 官公庁向けシステムのSEとしてキャリアをスタートし、その後 複数の企業でWeb/モバイルアプリ開発の現場で、エンジニア・ プロジェクト推進・組織マネジメントなどを歴任。 ECサイト/Webメディア/ゲームなど様々な領域を担当。 2025/02〜

    パーソルキャリアへ入社し、dodaダイレクトなどの 法人向けサービス開発担当ゼネラルマネジャー就任。 その後、法人向けプロダクト開発部門の開発責任者、全社システ ム刷新の戦略統括・推進チームの主導に従事している。 © PERSOL CAREER CO., LTD. 2
  2. 会社概要 社 名 パーソルキャリア株式会社 本 社 東京都港区 創 業 1989年6月

    資 本 金 1,127百万円 事業内容 経験者向け人材紹介(若手層・中堅層・ハイクラス層・エグゼクティブ層)、 新卒向け人材紹介、転職メディア、ダイレクトソーシング、副業・兼業・フ リーランス支援、キャリア自律支援、外国人材就労支援 従業員数 6,721名 (有期社員含む グループ会社出向中の者は除く 2026年3月1日時点) © PERSOL CAREER CO., LTD. 3
  3. ナレッジ断絶と組織のサイロ化 【歴史的背景:ナレッジ断絶の推移】 〜2015年頃 2015〜2020年頃 2020年頃〜現在 ベンダー依存時代 (外部委託のみ) 内製化への挑戦 (ナレッジ断片化) 内製体制の拡大

    (開発チーム分化) 並行して進行 【構造的結果:組織のサイロ化】 [人材紹介開発チーム] [心理的・構造的な壁] [求人情報チーム] 独立したナレッジ・仕様 (情報共有の断絶) 独立したナレッジ © PERSOL CAREER CO., LTD. 10
  4. 現場の限界:局所カイゼンと草の根連帯の壁 チームA(発起チーム) 各自努力に よる、局所 的活動期 全体のために一緒に直そう! 優先順位の壁 チームB(他事業) 草の根的な 連帯期

    施策多数 事業施策で手一杯… ア プ ロ ー チ の 壁 チームC(他事業) 連携不安 解決手法の考え方が違う… © PERSOL CAREER CO., LTD. 15
  5. 「負債の縮退」だけでは半分である Q. 私たちは、どのような進化・成長を遂げたいのか? 守りのアプローチ 攻めのアプローチ 負債の拡大を止める・衰退させる ビジネスの進化・成長を遂げる マイナス (負債) +

    プラス (事業価値) 0(標準) 0(標準) これだけでは「半分」 (経営を動かす材料として不十分) 経営の投資意欲を引き出す 「もう半分の価値」 © PERSOL CAREER CO., LTD. 16
  6. 経営課題としてのエスカレーション To-Be(目指すべき 姿) お客様各位に寄り添った支援の強化 (Career SBU 2030 として表明) ミッション推進のための中期指針 ここが「経営課題」

    現状と目指すべき姿の「ギャップ」 ・負債を解消・拡大させない ・人の力をブーストさせるデータ/AIの活用 As-Is(現状) 負債の拡大を止める・衰退させる ・技術的負債が肥大化している ・拡大し続けている © PERSOL CAREER CO., LTD. 17
  7. 「IT中計2030」の策定と経営とのワンチーム化 ITの力で、中期経営計画全体をドライブする 【 IT中計 2030 】 守り 足枷(負債)の解消 × 攻め

    成長ドライバーの推進 ①環境:腰を据えた「中期投資」の合意 ②責任:段階的な「成果・還元」の提示 経営と「共同責任」を負うパートナーになることが全社ゴト化の核 © PERSOL CAREER CO., LTD. 19
  8. 目指す方向性:独自データ ✕ AI 独自データ ✕ AI により、人がもたらすサービス提供価値を最大化 FY30までに… 工数削減 生産性向上

    (AI活用・業務効率化) (マッチング精度向上) 約 40%削減 ※FY25比 約 1.4倍 ※FY25比 © PERSOL CAREER CO., LTD. 20
  9. 個別最適から「3層構造」の全体最適へ 縦割り構造から、アジリティとガバナンスを両立する「3層アーキテクチャ」へ ① 個別サービス・業務システム(高アジリティ層) 事業 A 事業 B 事業 C

    ② サービスプラットフォーム(共通基盤層) 共通マイクロサービス群 (認証・決済・顧客等) 個別改修アジリティを支える 共通ロジック ③ データプラットフォーム(全社データ・ガバナンス層) 全社統合データ ✕ 共有AIモデル基盤(全社データ利活用・統一ガバナンス) © PERSOL CAREER CO., LTD. 21
  10. IT戦略の全体絵と負債の段階的解消 4つのプラットフォーム刷新と「技術的負債解消」の完全同期 ① 顧客体験・業務の変革 doda / doda X / HiPro

    等の顧客接点・アジリティ向上 ② 体験・業務の共通基盤 ④ AI開発プラットフォーム AI機能 独自LLM / 推薦アルゴリズム / AIエージェント データ(③)をAI化し①②へ強力注入 マイクロサービス化 / ドメイン共通ロジックの集約 データ提供 ③ データプラットフォーム 全社共通データ基盤 / データガバナンス統括 ①②の共通化 & 基盤刷新プロセス自体が「技術的負債の段階的解消」となる © PERSOL CAREER CO., LTD. 22
  11. ビッグピクチャがもたらす「全社ゴト化」 拡大した負債解消は 経営の腰が重いと思っ たが、覚悟を決めてく れてありがたい 現場の試行錯誤から、 経営・全社を巻き込んだ ロードマップへの進化 困難で不安も多いが、 ここまで本気なら

    協力してやってみるか STEP 3 全社ゴト化期 STEP 2 草の根連帯期 STEP 1 局所的活動期 壁と摩擦の発生 各自努力の限界 大局的ビジョンなき声かけ ワンチーム化 経営が覚悟を決める 目線が揃い、全社で動く 担当領域内での孤軍奮闘 © PERSOL CAREER CO., LTD. 23
  12. 逆コンウェイ的アプローチ:組織とシステムの一体デザイン 【従来】 負のコンウェイ法則(サイロ化 ✕ 複雑化) 壁 【これから】 逆コンウェイアプローチ(理想形からの逆算) 個別サービス層 壁

    サービスPF層 逆コンウェイ的 アプローチ サイロ化組織(縦割り)が生む 「スパゲティ密結合システム」 データPF層 理想のシステムに合わせて 「アジリティ・ガバナンス組織」へ あるべきシステム構造に見合った「組織構造(チーム構成)」へ打ち替える © PERSOL CAREER CO., LTD. 24
  13. ビジネスに向き合うエンジニアの覚悟 技術的負債の解消は、 エンジニアの「エゴ」であってはならない システム・コードの美しさ (技術起点のみの思考) 連結 事業成長 & 顧客体験 (ビジネス価値への直結)

    事業戦略とシステム戦略を「一本の線」で繋ぐ覚悟 エンジニア自身がビジネス成果に責任を持つ姿勢が、経営陣の信頼と投資を引き出す © PERSOL CAREER CO., LTD. 25