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終わらないプロジェクトはこうして生まれる ― AIと人で分担する、これからのプロジェクト管理

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October 23, 2026

終わらないプロジェクトはこうして生まれる ― AIと人で分担する、これからのプロジェクト管理

スクラム祭り2026
https://www.scrummatsuri.org/

本登壇資料は、AIの導入で実装は速くなった一方、完了の定義や見込み効果が曖昧なまま走り出した「終わらないプロジェクト」が組織に残り続けていた事例を紹介し、意思決定(完了の定義・見込み効果)は人が決め、テンプレート生成などの定型作業はAI(Claude Codeスキル × Notion MCP)に任せる線引きで始め方を型にしたこと、Project Close Check List で終わり方も型にしたこと、さらに型を作るだけでは根づかないと分かり、プロジェクト管理ガイドラインと週次チェック(project_check)で型が根づく環境を整えた結果、キックオフ準備が1分以内になり、半年で65件のクローズ判断が進み、進行中プロジェクトの「完了の定義・見込み効果」未記入が8件から1件に減ったこと、そして進行中39件・終了日未入力49件といった「まだ終わっていない」現在地についてお話しました。

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October 23, 2026

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Transcript

  1. self-introduction 自己紹介 友田 直人(Tomoda Naoto) - 株式会社 ADWAYS DEEE -

    技術改善ディビジョン バイスゼネラルマネジャー プロダクト開発や自社システムの開発を経て、 プロジェクトリーダーやスクラムマスターを経験。 現在は、複数チームのエンジニアリングマネージャーを務めながら、 組織の開発生産性向上やAI活用にも注力中。 Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 2
  2. About Us 伝統と革新が融合する、あたらしい集合体へ。 伝統は革新へ。 長年培ってきた知識や技術を常に変化させることで、 伝統的でありながら革新的なサービス・プロダクトに昇華させます。 アフィリエイト=古い、時代遅れ。 そんな概念を覆し、新しい価値を創造します。 Delight Exciting

    Eager 喜び わくわく 熱⼼ Exceed 超える この4つが私たちDEEEをカタチづくる言葉です。 そして、私たちの熱量はステークホルダーの 想像を超えた、喜びやわくわくを生み出します。 ADWAYS DEEE Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 3
  3. introduction そもそも「プロジェクト」とは? 「特定のゴール」を達成するための「取り組み」 2つの大きな特徴 ① 期限がある(有期性) 開始と終了が明確に決まっている ② 目的がある(目的指向) 「〇〇を達成する」という明確なゴールが存在する

    要するに? 💭 「いつまでに、何を達成するか」を決めてチームで走る期間限定の挑戦! ※ プロジェクトの定義:PMI『PMBOKガイド』およびトレノケート「PMBOK®ガイド入門(https://blog.trainocate.co.jp/blog/c75)」を参照 Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 5
  4. introduction この発表で話すこと 約8チーム・40名の組織で、プロジェクトを「終わらせる」ためにAIと人で分担してやってきたこと • 終わらないプロジェクトが生まれる構造 —— 完了の定義と見込み効果が、最初に決まっていない • 「AIに全部任せない」線引き ——

    /project-kickoff(Claude Code スキル)で、始め方を型にする • 型を作っても終わらない —— ガイドライン × AI(project_check)で、型が根づく環境を整える • で、終わるようになったのか —— うまくいった数字と、まだできていないこと Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 9
  5. CHAPTER 1|終わらないプロジェクトは、こうして生まれる 失敗② 見込み効果(価値)を決めずに始めた 💭 で、これって価値出たの? ・ 「何のためにやるか」を数字にしなかった ・ ふりかえりの場で、「価値が出たのか」に誰も答えられない

    ・ 成功だったのか失敗だったのか、判断できないまま次のプロジェクトへ 💭 どちらも、最初に決めておくべき判断が抜けていた Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 13
  6. CHAPTER 1|終わらないプロジェクトは、こうして生まれる よく見ると、症状は4つあった 😵 曖昧 完了の定義・見込み効果(価値)が決まらないまま走り出す 😵 バラバラ 管理方法がチームごと・プロジェクトごとに違う 😵

    見えない FigJam と Notion に散らばり、マネージャーが俯瞰できない 😵 終わらない 「進行中」のまま、誰も終わりを判断できずに残り続ける Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 14
  7. CHAPTER 1|終わらないプロジェクトは、こうして生まれる 数えてみた。194件のうち…… 項目 未入力 責任者 55件(28%) 期間(予定) 90件(46%) 💭

    誰が、いつまでに、何のために。その「誰が」すら、3割が空欄だった 情報が更新されていないプロジェクトも 33件。 ※ 2026-08-04 時点、プロジェクト[DB] 194件の実測 Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 15
  8. CHAPTER 1|終わらないプロジェクトは、こうして生まれる こうして「終わらない」が生まれる 1. 「どこまでやったら終わり?」を決めないまま、走り出す ▼ 2. 管理のやり方がチームごとにバラバラで、マネージャーからは全体が見えない ▼ 3.

    「これ、もう終わり? まだ?」—— 誰も答えられない ▼ 4. 「進行中」のまま、ずっと残り続ける = 終わらないプロジェクトのできあがり 💭 速く作れるようになっても、始め方と終わり方がふわっとしてたら、終わらない Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 16
  9. CHAPTER 2|始め方を、型にする 線を引いた:AIに任せること、人が決めること 🤖 AI に任せる 🧑 人が決める 内容 テンプレートの自動生成

    完了の定義(終了条件) 見込み効果(プロジェクトの価値) 性質 定型・構造化作業 組織で統一すべきルール・型 プロジェクトの価値を決める判断 💭 意思決定や判断は人。効率化できる作業はAI 叩き台は出すが、確定させない。人が確認して初めて「決まった」ことにする Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 21
  10. CHAPTER 2|始め方を、型にする /project-kickoff ——「始め方」をスキルにした AI(Claude)の自作スキルと Notion MCP で、キックオフの準備を自動化する。 ① ヒアリング

    プロジェクト名・サー ビス・責任者 ② プロジェクト[DB] テンプレートから ページ作成 ③ 叩き台を作成 ④ ドキュメント[DB] 関連PJを参照して提案 作成し、管理も統一 👨最後は人が確認・記入して、プロジェクトを開始する。 準備にかかる時間:1分以内 / 組織の反応 👍12件 Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 22
  11. CHAPTER 2|始め方を、型にする 決めるべきことは、テンプレートで事前に用意 ※ 必須 ― 空のままプロジェクトを開始しない ・ プロジェクト概要 ・

    完了の定義 「〜な状態」で検証可能に ・ 見込み効果 定性は必須、定量は可能な限り ・ ゼロ見積もり(初期見積もり) ・ タスク一覧 任意 ・ このPJでやらないこと スコープ境界 ・ ステークホルダー 💭 「書く」より先に、「何を決めるか」を固定する Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 23
  12. CHAPTER 2|始め方を、型にする 終わり方も、決めておく 終わり方も「型」にはめる ▶ 狙い 🎯 目標と価値の達成を確認する 完了の定義・OKR・見込み効果に照らして「価値が出たか」を言語化し、見落としを防ぐ 🌱

    学びと経験を組織の資産にする ふりかえりとドキュメント棚卸しで、次のプロジェクトと未来の自分たちに残す 💭 プロジェクトクローズをチームイベントにする —— やってほしいことをまとめて、6項目を型にした Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 24
  13. CHAPTER 2|始め方を、型にする Project Close Check List ——「終わった」をDBと記憶に残す # クローズ時にやること なんのため?

    1 ✅ 完了の定義チェック! 「やり残し、ないよね?」を確かめる 2 🎯 目標、達成できた? 価値が出たかを、ちゃんと言語化する 3 🧹 タスクを片づける やめる勇気。タスク管理ボードを散らかさない 4 🔁 ふりかえりをやる 学びを次のプロジェクトに持っていく 5 📚 ドキュメントを棚卸しする 未来の自分たちへの投資 6 🍺 打ち上げ! おつかれさま。次への英気を養う 💭 1〜5 が「DBに残す」。6 が「記憶に残す」。どちらも欠かせない Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 25
  14. CHAPTER 2|始め方を、型にする 初めて全件チェックしてみたら 8 / 36件 15 / 36件 完了の定義

    or 見込み効果が空 いつ終わるかが決まっていない 完了の定義 6件・見込み効果 8件。 「何を達成するか」が書かれていない 実態の期間が未設定 12件 終了日を過ぎても進行中 3件 💭 「型を作った」と「型が使われている」は、別の話だった ※ project_check 初回(2026-09-10、ステータス=進行中 36件) Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 28
  15. CHAPTER 3|型が根づく環境を、整える プロポーザルを出してから、実施したこと 時期 施策 2026-04 /project-kickoff スキルを組織に展開 2026-08 プロジェクト管理ガイドラインを作成

    特定の周期(四半期)でプロジェクトの棚卸しを実施 2026-09〜 project_check スキルを作成。週次チェックの検証開始! 💭 応募した時点では「始め方」だけだった。終わらせるには、型を根づかせる環境が必要 Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 30
  16. CHAPTER 3|型が根づく環境を、整える project_check —— 検知はAI、判断は人 Notion プロジェクト[DB](ステータス=進行中)を対象に ▼ ① プロジェクトの情報をチェック

    ―「完了の定義」「見込み効果」など必須項目が空 / 30日更新なし ▼ ② 責任者ごとに確認依頼を実施(Slack) ▼ 🧑 責任者が対応し、完了・保留・中止を判断する AIは検知と確認依頼まで。ステータスを変える判断は、必ず人が行う Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 31
  17. CHAPTER 3|型が根づく環境を、整える 毎週見ていたら、終わり始めた チェック日 進行中 🔴 要対応 担当者 09-10(初回) 36件

    21件 13名 09-18 34件 8件 6名 09-25 35件 6件 4名 10-02 35件 9件 8名 10-08 36件 8件 7名 💭 週次でチェックすることで・・・ 「これはもうプロジェクトとして扱わない」という判断が生まれ始めた。 (棚卸しが、終わらせる会話を生んだ。) Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 32
  18. CHAPTER 4|数字で見る、現在地 数字で見ると、こう(2026-10-14 時点) ⚡ 準備時間 👀 俯瞰できる キックオフの準備が 1分以内に

    叩き台から始められる FigJam のロードマップを Notion に移行 進行中 39件 を1つの DB で見られる ✅ 終わらせる判断 2026-04〜10 で 完了59・中止5・保留1 = 65件 のクローズ判断 Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 📝 起票時の入力品質 完了の定義・見込み効果の未記入(進行中) 8件 → 1件 責任者の未設定 32% → 13% / 見積もりの未設定 57% → 20% 35
  19. CHAPTER 4|数字で見る、現在地 集約して、見えるようになった 📅 タイムラインで、全体のスケジュールが見える いま何が走っていて、いつ終わるのかを1枚で俯瞰できる FigJam に散っていたロードマップが、1か所にまとまった 🧭 詳細が集約され、チーム横断の戦略を組みやすくなった

    同じ型で揃っているので、チームをまたいで 「どれを優先する?」「どこに投資する?」を並べて比べ られる 💭 個々のプロジェクトを「終わらせる」だけじゃなく、組織として「何をやるか」を決めやすくなった Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 36
  20. CHAPTER 4|数字で見る、現在地 ……でも、ここまで 進行中は 39件。ガイドラインの目安「Div 全体で 10本前後」を、まだ大きく超えている • 完了147件のうち 49件は実態の終了日が未入力

    ―「終わった」が DB に残っていない • クローズ判断 65件に対し、チェックリスト作成は 15件 ― ステータスは変わっても、ふりかえり と棚卸しまで届いていない • 未着手・保留の四半期棚卸しは未実施。進行中しか見ていない • project_check の自働化 ― チェック精度をあげて、依頼までを自動化する • 💭 「始め方」は型になった。「終わらせ方」は、いま回し始めたところ Copyright © Adways DEEE Inc. All Rights Reserved. 38