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シリーズAI入門:15.AIと社会

FSCjJh3NeB
February 03, 2021

 シリーズAI入門:15.AIと社会

Society5.0など,これからの社会におけるAIについて少し触れてみます。

FSCjJh3NeB

February 03, 2021
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Transcript

  1. n ここまでで 人工知能 のこれまでを見てきた u いろいろな興味から技術が開発され,挫折し, 乗り越え,新しい問題にチャレンジしてきた u さまざまな分野の発展に伴って,ようやく 人工知能

    で 少し頭の良さそうなこともできるようになってきた u 人工知能は,数学や英語のように様々な分野へ n 今後,技術や社会はどう発展していくのか? n その中で人工知能はどのように位置づけられるか? 2
  2. 技術の進歩 n 江戸時代※に比べれば間違いなくすごい進歩 u 冷凍技術がほぼないので,生魚が食べられない地域も u 大量輸送技術はほとんどなく水上輸送,通信は飛脚など p 狼煙・手旗を用いた通信方式などもあったが,複雑な情報は困難 u

    エネルギーは木(炭を含む) p 日本に原生林がほとんどないのはこれが理由 n とはいえ,現代社会はかなり成熟しているので そんなに大きな技術進歩はないのでは? u すくなくとも,在学中に技術がガラッと変わることは… 3 ※ ざっくり 400年~150年前
  3. IBM305 RAMAC n 世界初の商用HDD 1959, 5.0M (前掲のIBM305 RAMAC搬入図) 約610mm ×50枚

    6 ※ ものすごく細かい話をすると,305 RAMAC はコンピュータで,この中の 350 ユニットが HDD
  4. vs. micro SD 11mm 15mm 610mm 400GB 0.1MB x 4,000,000

    x 0.018 サイズ比 x 55.5 ※ ※ 1024単位で桁上のため, 実際の数値は少し異なる 7
  5. 10 Alan Kay The best way to predict the future

    is to invent it アラン・ケイ 未来を予測する最良の方法は それを作ってしまうことである
  6. Alan Kay 11 Dynabook -A Personal Computer for Children of

    All Ages 1972 ステーブ・ジョブスは1979年にAltoのデモをみて, 友人のウォズニアックに Lisa, Macintosh (今の mac) を作ってもらった 暫定版 Dynabook : Alto
  7. 用語関係図 20 情報システム(IT) 機械学習 分析 対象 データ Big Data IoT

    提案 自然言語処理 人工知能 AI いわゆるAI Society5.0
  8. 人工知能 と 責任 n 代行はもとより,支援も度合いが増すと責任問題も u 自動運転の車が事故を起こした! 責任者は誰か?? p 誰が,被害者に対して償うべきか???

    p メーカー? 所有者? 乗っていた人? u 人工知能がすごく素敵な音楽を作った p 誰が,その音楽の印税をもらえる??? p 人工知能のアルゴリズム考案者? 音楽を作らせた人? 26
  9. 人工知能 も 色々間違う n 特に DNN はいろいろな問題を解けそうだが… n データから学ぶ =

    変なデータを与えると変なことに u テキストチャットできるAIサービス p みんなが差別的な言葉を覚えさせた結果,ひどいことに u 人事評価を行えるAIサービス p 既存の評価が女性に厳しめだったため,AIも女性に厳しめに n 人間の気づかない,わずかな差さえ見えてしまう u 画像認識AI p ゴリラの画像にちょっとノイズを加えるとカンガルーと認識 28
  10. 変なデータ は 何が変? n 差別的な言葉…は,まぁ意図的に“変”かもしれない n 人事評価はどうか?女性に厳しいデータだけを 意図して与えたわけではないハズなのに…? u 確かにその通り,“データが異常”

    と言うわけではない u “きっと公正であるだろう” と 思っていた事柄について, その期待と実態が異なっていたという意味で “変” u むしろ AI は 偏見なく実態を正しく描き出した p 実態に沿わせることが倫理的に正しいかどうか? p 倫理的に正しい…とは?何がどうなれば正しい?(フレーム問題へ) 29 ただ単に,そこにあるデータ を放り込むだけでは解けない問題も多々ある
  11. Garbage In, Garbage Out n ゴミを入れると,ゴミが出てくる u データ分析でよく言われる格言 u 何か入力すれば,何かは出てくるが,だからといって,

    ゴミを投げ込んでも,出てくるのは大抵ゴミ u ゴミの山から宝物が出てくることはめったにない… p ごく希にあるが,それは逆に大きな不幸の元 (cf. オペラント条件付け) 30 立派なゴミの誕生
  12. 人工知能 は 切り離せない技術に n これからは,研究を行う上でも機械学習は必須 u 数十年前は,手書きで論文・グラフを書く分野も… p 今では,普通にパソコンで書く(手書きはあり得ない) u

    情報系でなくてもちょっとしたプログラムの知識は必要 u 同じように,機械学習の知識は最低限の教養に p 総当たり的な実験は,機械学習に取って代わられる可能性すら • 面白い問題を見つけたりする想像力など,本質が問われるかも? 31
  13. 知能について見えてきた課題 n “認識” は なんとなく上手くできてきた予感 u これはヒヨコ,これはヒヨコじゃない。 といった,ヒヨコ鑑定士AI※ を作ることは容易にできる u

    …だが,その先はどうなのか? n 知能は何か? u 結局,パタン認識 が 知能だった? 演繹 は 不要? u 知能に,意識 や 意思 は必要ない? u 意識 や 意思 はどこからどう生まれてきて, 知能にはどういう風に影響している? …などなどなどなど,意外と未解決 32 ※ 実際のヒヨコ鑑定士は,“ヒヨコかどうか”を判別するわけではなく,ヒヨコの雄雌を判別する仕事です