ScrumFestFukuoka 2023でスピーチした際の資料です。
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023田口 翔一 (地域事業本部 九州支店)園田 光 (地域事業本部 九州支店)鹿嶋 雅 (NTT IT戦略事業本部 DigitalDesign&DevelopmentCenter)2023.03.04ScrumFestFukuoka 2023福岡県(九州支店)勤務の社員による組織変革、本社の巻き込みによる変革のキーパーソン創出
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Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023はじめにDiscordでどんどん呟いたり囁いたりしてほしい!◼ 気づいたこと◼ 感じたこと◼ 気になったこと◼ 質問含めて何ごとでも1
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 20232発表概要(今日お話しすること)
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 20233鹿嶋 雅(かしま まさし)@antmiyabin【属性】#生まれと育ちは北海道#2次(娘と娘)の父#KASHIMA Antlers#Mリーグ(渋谷Abemas)#味噌ラーメン#drinking開発 人材育成金融系業務AP開発者/PMのスキルアップScrumMaster(プロダクト開発)スキル認定制度(ComCP)アジャイル開発案件の支援アジャイル開発人材の創出施策アジャイルコーチモットー柔らかな芯を持つこれまでの歩み
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023発表概要「組織変革」に関するお話し(を2つの角度で)1. 福岡県(九州支店)を舞台に取り組んだお話し(点のお話し)2. 福岡県(九州支店)と本社がつながり、取り組んだお話し(線のお話し)4田口園田鹿嶋
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023会社の位置づけと状況• NTTグループをはじめとして、ビジネスをITで支援する。➔「停止が許されない通信インフラ」等、極めて高品質なシステムが求められるケースも多い。• 2022年より、コムウェアは新ドコモグループの一員として、サービス創出を含めて更なる強化が期待されている5新ドコモグループ中期戦略(2021年10月25日)より引用https://www.docomo.ne.jp/corporate/ir/binary/pdf/library/presentation/211025/presentation_newdocomogroupmediumtermstrategy.pdf■弊社の過去ScrumFest講演(抜粋)アジャイル推進組織奮闘記 ~NTTコムウェアの場合~https://confengine.com/conferences/scrum-fest-osaka-2021/proposal/15366/nttアジャイル推進組織と開発現場、それぞれの取り組みと変化https://confengine.com/conferences/scrum-fest-osaka-2022/proposal/17011
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 20236点のお話し:九州支店における組織カイゼンNTTコムウェア
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 20237田口 翔一(たぐち しょういち)主な業務:NTTグループ向けのシステム開発サブ業務:(自称)九州支店内の技術力推進役九州支店での「認定スクラムマスター」 第一号これまでの歩みPJ支援Java社内開発インフラの統一化開発NTT-Gの大型案件@本社(東京) @九州引越し【属性】#5歳まで香港。それから東京。(出身を聞かれると答えずらい)#2児(男×男)の父#剣道(コムウェア剣道部所属)#ファミリーキャンプミドル・インフラ系を軸に主にプロジェクト管理アプリケーション開発の設計・管理九州LABOの企画・運営PJ支援業務の中で、色々なツールを知る
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023これからお話すること組織カイゼンのキッカケ・ハードル「九州LABO」とは?アジャイル開発への効果これまでの歩み8
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023組織カイゼンのキッカケ・ハードル「九州LABO」とは?アジャイル開発への効果これまでの歩み9
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023組織カイゼンへのキッカケ(1/2)• PJ支援→開発に異動して、社内で推しているツールが開発PJでは意外と浸透していないということが分かった。• 開発PJではツールによる恩恵をもっと受けられるはず(もったいない)という想いで導入を推進。• 本社(PJ管理)では開発現場へのアプローチが難しかったが、九州(開発管理)ではアプローチがしやすくなった。PJ支援 開発@本社(東京)• 開発側でツールが浸透していないことを知る。• 「もったいない」精神でツール導入を推進。• PJ管理という立場で管理系ツールは導入しやすいが、開発作業自体の効率化は難しかった。•お客様調整•上流設計•開発管理•下流工程発注納品@九州引越し• 開発現場に直接かかわることで、開発作業自体の効率化(CI/CD等)に関わりやすくなった。•お客様調整•上流設計•開発管理•下流工程発注納品10
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023組織カイゼンへのキッカケ(2/2)• 九州支店は現状、平均年齢「54.2歳」。20~40代合わせても直営社員の約2割。• 品質担保に長けた熟練の猛者がいっぱい。でも新しいもの、便利なものを入れたがる人は少ない。• 高齢化により、直営社員の減少はもう間近。手作業を減らす努力の必要性を実感。20代 4%30代15%40代2%50代38%60代41%九州支店年代別割合平均54.2歳• 50代・60代が約8割。• 品質担保、確実性に長けた熟練の猛者達。• 新しいもの、便利なものはあまり知らない。• 20代~40代合わせても2割。• 15年後には経験豊富な先輩がほぼ退職に。• 手作業を減らす努力を今からしていかないといけない。11
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023カイゼンにおけるハードル①• 自分のPJ・組織は今までうまく業務を行えてきたという実績。改善が必要とは感じていない。• ミッションクリティカルなシステムにおいて、今までのやり方を変えることによる品質低下のリスクが無視できない。• そもそもツール・仕組みの選択肢が分からない。知らなければ使いたいとも思わない。NTTグループにおける社会インフラを支えるシステム達積上げた実績・ノウハウ(改善の必要性を感じない)変化による品質低下リスク(品質低下=社会的影響)ツールへの理解不足(知らない=使おうと思わない)12
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023カイゼンにおけるハードル②• いざ導入を考えてもスキル的な面での不安が弊害に。• ツール・仕組みに対する有識者が身近にいない、漠然とした導入への不安。• サーバ系ツール導入・構築のためのスキルがない。(Linux操作が必要になると自身喪失)ツール・施策によるカイゼン意欲有識者不足による不安(気軽に聞ける人がいない)スキル不足(基礎知識が足りずに諦め)Linux系経験不足(サーバ系ツールは自信無し)13
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023組織カイゼンのキッカケ・ハードル「九州LABO」とは?アジャイル開発への効果これまでの歩み14
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023「九州LABO」の位置づけ・想い• カイゼンまでのハードルを下げることを目的に、担当内に閉じず支店内の横の繋がりを持つ支店公認のコミュニティ。• ツール/新技術に対してアンテナを張り、新しいことに対し「適切にリスクを理解する」ことで抵抗感を減らし、導入意欲を増加させたい。九州支店A担当 B担当●部門 ▲部門C担当九州LABO各種ツールや新技術への理解を深め、適切にリスクを理解するツール新技術他担当との情報共有により幅広く知見を得る。公認高さの分からないハードル低くなったハードル15
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023「九州LABO」の営み①• ツールや新技術を対象に、2つの発信形式で「触れる/理解する」機会を創出することで、自己成長を促す営み。ハンズオン形式• 代表者にてツールや新技術の利用方法/構築手順を調査。• 「週1回、1~2か月」にて、調査結果をもとに、参加者全員でハンズオン習熟。• 得た学びやノウハウを共有する。ライトニングトーク形式• 代表者にてツールや新技術の概要、ポイントを調査。• 「約10分程度」で調査結果を参加者へプレゼン。• 各自の経験によるメリット・デメリット、使えそうなシーンについて議論する。16
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023「九州LABO」の営み②• 「九州LABO」によって各ハードルが低くなり、ハードルを越えてカイゼンに繋げていける人材を創出していくことを目標としている。積上げた実績・ノウハウ(改善の必要性を感じない)変化による品質低下リスク(品質低下=社会的影響)ツールへの理解不足(知らない=使おうと思わない)有識者不足による不安(気軽に聞ける人がいない)Linux系経験不足(サーバ系ツールは自信無し)スキル不足(基礎知識が足りずに諦め)カイゼン意識を向上する 変化に対し、適切にリスクを理解 様々な手段・ツールを知る皆でスキルUP!頼れる人を知る。 LABOメンバが有識者となる 手軽に使えるLinux環境を提供17
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023組織カイゼンのキッカケ・ハードル「九州LABO」とは?アジャイル開発への効果これまでの歩み18
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023「九州LABO」の歩み• 2018年~現在にかけ、各自業務と並行で活動を継続(約4年)。• 当初は担当内施策からスタートし、現在は規模を拡大して正式な九州支店施策として活動。• 2020年には急遽受注したアジャイル案件にも参画・支援。4月2018年10月2019年九州着任。九州LABOの提案。承認。4月所属担当内にてスタート。やりたい!変えたい!課長いいね!俺もやりたい。部長に相談だ!部長よし、やってみろ!(結構、あっさり)2020年3月 11月2021年4月2022年7月人事より新入社員全員の受入れ依頼あり。規模拡大。4月各自が別々の業務を持つ中で時間を割いている為、加速は難しいが、着実に前進。各組織の認知度UPの為、支店施策化を要望。正式に支店施策化。予算確保。アジャイル案件参画・支援。他担当に声掛け。規模拡大。参加率が低下。業務調整したくても認知度が低く調整困難。19
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023BEFORE 開発担当 リリース担当 試験担当資材準備~リリース 検証 資材取り纏め試験開発環境試験環境ソース修正資材チェック日程調整リリースAFTER 開発担当 試験担当開発環境試験環境効率化!(数日+労力が減少)リリース(自動化)検証ソース修正リリース(自動化)試験in out「九州LABO」メンバによる実際のカイゼン事例事例①:高品質が求められる既存システムへのリリース業務自動化リリース時の誤り防止のため、プロセスが複雑化。専属担当しかできない。試験中の為、試験担当との日程調整が必要。(調整開始から最短で2~3日後)CI/CDツール導入により試験担当が直接リリース可能に。担当間の日程調整が不要化。(都合の良いときに数分で)in/outを変えないことで、導入前後の品質を担保。in out20
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023「九州LABO」メンバによる実際のカイゼン事例事例②:共通業務のワークフロー化支店内の共通的な依頼・申請について、電話/メール/口頭で実施(不統一)。特定メンバにタスクが偏る傾向に。A担当B担当共通担当共通業務のワークフロー定義を支援し、管理ツール導入により各種依頼・申請を見える化。タスクが一元管理でき、割り振りを平準化。A担当B担当共通担当○○依頼◇◇申請△△依頼21
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023組織カイゼンのキッカケ・ハードル「九州LABO」とは?アジャイル開発への効果これまでの歩み22
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023開発者への完了通知アジャイル開発への貢献• 突然舞い降りたアジャイル案件。3か月でシステム構築、1週間スプリントという前提条件のもと開発へ。• LABOメンバでスクラムチームを構築、支援。• 1週間を有効活用できるよう試験環境準備・リリース・デグレ試験を自動化。ソースコードの開発・コミット 試験環境作成・リリース・デグレ試験の自動実行スプリント内で何度も繰り返し 追加機能に対する試験をすぐできる急な案件対応においても、LABOでのツール習熟効果を発揮してアジャイル開発に効果を発揮できた 23
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023線のお話し:九州支店と本社の連携24
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023園田 光(そのだ ひかる)【その他属性】✓ 明るい性格でおしゃべり好き✓ 趣味はサッカー、ポーカー、お酒✓ 座右の銘は「好きこそ物の上手なれ」✓ お笑い大好き→M-1グランプリ二回戦出場経験あり開発・運用保守アジャイル人材育成(本社)ウォーターフォールScrumMaster(プロダクト開発)所属:NTTコムウェア九州支店これまでの歩みアジャイル九州支店のパイオニアアジャイラー!(自称)アジャイルコーチ施策運営25
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023本社と九州支店の関係性会社としては本社や支店関係なく新技術を駆使しビジネス展開を狙うという目標があったが実態は・・・26
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023本社と九州支店の関係性基本的には開発フェーズ以降。顧客との直接的な連携する機会はほとんどない。アジャイル開発も本社が先行して実施していた。アジャイル AI5G/6Gビジネスプロセス営業フェーズ 営業・コンサルフェーズ 運用フェーズ開発フェーズ設計フェーズコーディングフェーズ試験フェーズ支店の業務範囲27本社から、開発フェーズ以降のプロセスを請け負うケースが多い。最新技術や流行の開発に取り組むのも本社が先行する傾向がある。
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023本社との連携による九州支店の立ち位置の変化支店の地力UPをすることで、最終的には会社全体を巻き込む施策を運営にも携われるようになった。支店の地力UP• 本社案件への参加• ルーマニアでのOJT• スクラムマスター実案件への参加• 全社イベントでの登壇• アジャイルコミュニティでの発表• 支店内報告全社向けアピール• アジャイルコーチ• アジャイル人材育成施策の事務局メンバ• 育成カリキュラムの企画、実施本社施策の運営・企画28
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023実際の取り組み内容:実案件への参画本社アジャイルプロジェクトの支援依頼に対し九州支店が手をあげ、スクラムチームメンバとして参画◼ 地力があったから手をあげることができた◼ スクラムという特性によりフラットな関係性に◼ ステークホルダとの調整業務も主体的に実施ポイント⚫ 新規プロダクト開発⚫ ルーマニアでのOJT本社支店どこか支援してくれないかな・・・ うちがやってやるばい!29
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023実際の取り組み内容:アピール活動様々なイベントで支店の取組みをアピール◼ アンテナを高く積極的に◼ 登壇依頼が来るようになる◼ 支店としても人材としてもアピールするこんなことやってます!全社アジャイルイベント本社アジャイルコミュニティ支店内報告会ポイント30
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023社内アジャイル人材育成施策事務局実際の取り組み内容:本社アジャイル人材育成施策へ参画本社のアジャイル人材施策事務局からスカウトされアジャイルコーチとなった(支店からの選出は初)◼ 発信したからこそのスカウト◼ コムウェアだけでなくドコモグループを対象とした大々的な施策◼ 施策が広まれば広まるほど支店のアピールにもスカウトされ、アジャイルコーチに!アピール!ポイント31
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023効果支店と本社の関係性において、下記のような効果を実感している✓フラットな関係性の構築✓本社からの信頼獲得✓ScrumTeamへの参加人数増加✓支店への展開による社員のモチベーションアップ地力UP実案件への参加全社向けアピール本社施策の運営・企画32
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023まとめ33
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023誰がキーパーソンになったのか?既存(の何か)を変えようとして取り組んだ、すべての人◼ この講演を聴いてくれた皆さんは、既に点となっている!◼ Scrum Fest [各拠点]でつながり、線となれば、大きな力となって色々な変革もできる!34
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023さぁ、これからどうする?「点」→「線」→「面」の構築による更なる強化へ!◼ 九州支店との事例を全国に広げ、面でのカバーを目指す!拠点は全国(北は北海道、南は九州)➔輝く点を線でつなぐ取り組みの継続◼ 新しい点をつくる、みつける、磨く。35
Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2023「心をつなぐ、未来をつくる」採用エントリーはこちらNTTコムウェア採用HP完~NTTコムウェア コーポレートメッセージ~