Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Kotlin製のWebアプリケーションをRustでリプレイス_220428
Search
[email protected]
April 28, 2022
Technology
0
690
Kotlin製のWebアプリケーションをRustでリプレイス_220428
[email protected]
April 28, 2022
Tweet
Share
More Decks by
[email protected]
See All by
[email protected]
エンジニア向け会社紹介資料
caddi_eng
14
170k
CADDi 会社紹介・採用説明資料
caddi_eng
10
600k
機械学習チームのモノレポ移行
caddi_eng
0
200
BtoB SaaS を支える 認証認可基盤の設計
caddi_eng
0
450
2023.01_CADDi Thailand Company Overview
caddi_eng
0
14k
Company Overview for Engineers (English)
caddi_eng
0
14k
20220826_Company Briefing Online Event
caddi_eng
0
360
OpenSearchで実現する画像検索とテスト追加で目指す安定運用
caddi_eng
3
5.6k
製造業向け新事業の基盤をエンジニア1人のチームでローコード&マネージドで半年で立ち上げた話_220810
caddi_eng
0
830
Other Decks in Technology
See All in Technology
.NETの非同期戦略とUnityとの相互運用
neuecc
2
2.4k
エンジニア候補者向け資料2024.03.28.pdf
macloud
0
2.9k
社内共通ルールを値オブジェクトにして社内ライブラリとして運用してみた話
leveragestech
2
1.1k
チーム単位で保守性を高める:独自指標と向上にむけた実践
tarappo
0
300
やっていきテスト
k6s4i53rx
0
160
Tohoku.Tech #1 「EC-CUBE/AWSの構築をChatGPTに相談してみました」by テンダ
jun2882
0
140
生成AI・LLM時代における 機械学習エンジニアとしてのキャリア戦略・開発戦略 / my-career-and-development-strategies-for-ml-engineer-2024
yuya4
3
260
10分でわかるfreeeのQA
freee
0
230
SREsのためのSRE定着ガイド
netmarkjp
10
1.6k
複数の LLM モデルを扱う上で直面した辛みまとめ
kazuyaseki
1
230
オブジェクトのおしゃべり大失敗 メッセージングアンチパターン集 / messaging anti-pattern collection
ytake
0
330
オブジェクト指向宗教史
tanakahisateru
13
12k
Featured
See All Featured
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
5
1.4k
Done Done
chrislema
178
15k
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
512
39k
WebSockets: Embracing the real-time Web
robhawkes
59
6.9k
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
330
56k
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
215
8.5k
Docker and Python
trallard
33
2.6k
Fashionably flexible responsive web design (full day workshop)
malarkey
397
65k
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
174
21k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
266
26k
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1023
450k
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
242
20k
Transcript
A B O U T Kotlin製の業務Webアプリケーションを Rustでリプレイス
Takumi Karibe 2 • 2021/09 入社 • Backend Engineer @CADDi
• 受発注システム/パートナー連携システムのTL • 今まではiOSアプリ作ったり経路探索エンジン作ったり ブロックチェーン関連のサービス作ったり • 明日はひつまぶしを食べる
3 受発注管理プロダクト(Klein) サプライチェーンの 可視化 発注先パートナーの選定 ※ リプレイス前の画面です
4 製造パートナー連携プロダクト(SPP) キャディから受注済の案件一覧 キャディからの見積依頼を一括処理
5 構成 SPP-API Kubernetes Klein Kubernetes PostgreSQL Cloud SQL
6 構成 SPP-API Kubernetes Klein Kubernetes PostgreSQL Cloud SQL 今回はここの話
なぜリプレイスするのか? 7 • 組織的問題 ◦ チーム内に初期設計者やKotlinに慣れた人いない ◦ 新規の機能開発や運用の効率が悪い • 技術的負債
◦ ステータスを重複して管理しているため分散トランザクション を行っており、バグの温床となっている ◦ 新Kleinではドメインモデルが変更されるため、既存モデルと同 居させるとバグが埋め込みやすいコードになってしまう • タイミング ◦ Kleinのリプレイスのために工数を確保している今しかタイミン グがないだろうと考えた
リプレイスの要件 8 • 納期遵守 ◦ Kleinのリプレイスが本目的なので、その計画を破綻させてはい けない • 既存機能を変更しない ◦
UIはリプレイスしないため、バックエンドが変更されても既存 の機能が使えるようにする必要がある • Kleinのリプレイスと同時並行して開発 ◦ 納期はKleinのリプレイスと同じであるため、同時並行で開発す る必要がある
9 現在の構成(リプレイス中) SPP-API Kubernetes 新Klein Kubernetes PostgreSQL Cloud SQL 新SPP-API
Kubernetes Klein Kubernetes
10 今後の構成(リプレイス後) SPP-API Kubernetes 新Klein Kubernetes PostgreSQL Cloud SQL 新SPP-API
Kubernetes Klein Kubernetes
KotlinからRustへの変更 11 • 社内での開発実績や慣れている人が多く知見がある • コンパイラが堅牢なので短納期な状況では品質担保の手 間が減って嬉しい • リリース後に体制変更があっても新Kleinと新SPP-APIで 言語は変わらないため新規参入者の学習コストは総体的
に減る • リプレイス後の機能開発や運用効率を高めたい ◦ 負債の返済ではなく複利の効く資産形成として攻めのリプレイス
利用ライブラリ 12 • GraphQL ◦ https://github.com/async-graphql/async-graphql • WAF ◦ https://github.com/tokio-rs/axum
• ORM ◦ https://github.com/diesel-rs/diesel • gRPC ◦ https://github.com/hyperium/tonic
ベストプラクティスに倣いつつシンプルな設計 13 • Clean Architectureの採用
ベストプラクティスに倣いつつシンプルな設計 14 • 外部接続を抽象化した存在をおかない ◦ UseCaseはinfra層への個別の接続を明示的に呼び出す ◦ データの所在がわかりやすくなるため、実装を追いやすく、レ ビューコストも下がる ◦
Traitでinfra接続への依存関係を表現しているため、意図しない 接続は呼び出せない
設計・開発の考慮② 15 • データの置き場所を整理 ◦ 分散トランザクションを上手く行うのではなく、分散トランザク ションを避けるように設計 • 可逆的な変更の意思決定は後回しにする ◦
不可逆な変更や他の選択肢に選び直すコストが高い場合を除い て、意思決定の速度を優先 ◦ Unknown * Unknown にならないように他の選択肢のpros/consの整 理と選択を変える場合の手段は考えておく
設計・開発の考慮③ 16 • 依存先の開発状況を意識しない開発 ◦ 新Kleinも現在進行形で開発が進んでいる ◦ infra層で仕様を隠蔽する ▪ 新Kleinのドメインモデルとの変換を集約
◦ 手戻りを許容し仮でも良いので実装を進める • PRで議論ではなく、細かい同期的なレビューで開発着手 からマージまでのリードタイムを短縮 ◦ どれだけ書いてもmainブランチにマージされなければ価値はゼロ ◦ より良い書き方があったとしてもマージを優先 ▪ コメントルールを整備して後で取り組めるように
まとめ 17 • 開発効率向上のためにKotlinからRustに • 同時並行のリプレイスは意思決定のスピードや手戻りと の付き合い方が大事そう