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ウマ娘 プリティーダービーのコンテ制作事例 ~コンテ制作専任チームの誕生とキャラクターを輝かせるコンテ術~

Cygames
February 09, 2022

ウマ娘 プリティーダービーのコンテ制作事例 ~コンテ制作専任チームの誕生とキャラクターを輝かせるコンテ術~

2021/11/14 Cygames Tech Conference

Cygames

February 09, 2022
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Transcript

  1. 青写真を描く、つまり設計図を作る重要性について、 キャラクターのカットイン演出を例にとって説明します。 ウマ娘というゲームに置いて、カットインは、関わる人数が非常に多いコンテンツで す。 まずはプランナーによる要件固め、シナリオライターによる キャラクター設定の観 点からの 監修、 そして3Dも モデリング、モーション、エフェクト、

    背景、カットシーンとで それぞれ 担当が分かれ、 更には、背景画や小物(こもの)の設定画などが必要な場合はイラストレーターも 参加しますし、 表現として、新しい 機能開発 が必要であれば エンジニアも加わります。 別々のセクションをまたいだ多くのスタッフが 一つの映像を手掛ける時には 全員で 共通認識 を最初に持つことが 制作上 非常に重要になってきます。 49
  2. タテ画面はヨコ画面に比べると、人物の収まりを大きくできるというメリットがありま す。 視認性を上げるため なるべく画面の上の位置に キャラクターの顔、とくに目を 配置するようにしています。 タテ画面でゲームをプレイするときに必要な情報が 画面下に集中することが多い ため、 プレイする人の視線を迷わせないように、適切な位置に配置したいという意図があ

    ります。 また、スキル発動時に画面下にテロップが表示されるため、といった理由からです。 映像作品では一般的にヨコ長の画面が多いですが、タテ画面はウマ娘たちの魅力 を引き立たせる 良い条件になりうると考えてコンテ制作に挑みました。 62
  3. また、現在コンテ班は全員 在宅勤務となっていますが、 定期的に 音声通話による「雑談のためだけの通話時間」を設けています。 今日の天気がどうたったか、というような話題から、最近興味があることまで、 何気ない会話の機会を増やすことで、スタッフの好きなものや 考え方を知っておく ことは、仕事を円滑に進める上で 欠かせない時間です。 その積み重ねが、長期的には

    コンテ班内レビューで意見を言い合う体制を 維持 することに 大きく貢献します。 また、「業務上気になっていたことや、作業の進め方で提案したいこと」なども会話 の中からすくいとれるので 雑談MTGはコンテ班のチーム運用において明確にメリットが多く、積極的に運用に 活かしていくべき という認識になっています。 114
  4. ウマ娘は、 実在の競走馬をモチーフにした キャラクターが活躍する コンテンツであると同時 に、 競馬そのもののロマン、競馬ファンの思いまでをも含めたコンテンツ として育って 欲しい と私たちは考えています。 今回は、コンテ班という一部分の紹介ではありましたが、

    ウマ娘のゲーム開発はプランニング、シナリオ、3DCG エンジニア、イラストレーション、デバック…と様々なセクションの人たちの努力に よって成り立っています。 ウマ娘をより良いコンテンツに育て、より多くの人に楽しんでもらえるものを作れる よう、 開発者全体で 演出技術を高めてゆく方法を 試行錯誤し続けていきたい と考え ています。 126