2023年9月13日に開催された [なぜ自社ではスクラムがうまくいかないのか] アジャイルコーチと考える、スクラムのアンチパターン というイベントで利用したスライドです。
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Dai Fujihara○ 2003年〜: 新卒でSIer、Javaエンジニア○ 2008年〜: 楽天、エンジニアリングマネージャ(EM)、アジャイルコーチ○ 2011年: 認定スクラムプロダクトオーナー取得○ 2013年: 『アジャイル開発とスクラム』寄稿、『リーン開発の現場』翻訳○ 2017年〜: メルカリ、EM、SET○ 2019年〜: 独立、アジャイルコーチ、アジャイル開発導入・運用改善、アジャイルQA組織支援、テスト自動化支援、技術顧問、CTO・EM・エンジニアのコーチング○ 2022年: 国際コーチ連盟 アソシエイト認定コーチACC取得○ Web: https://daipresents.com/service/株式会社せかい 代表取締役 @daipresents
アジャイル開発の用語○ チーム● 自己組織化された職能横断型チーム○ スプリント・イテレーション(短い期間)● これを繰り返し、終了とともにリリースしていく○ スクラムマスター● スクラムを推進する人
アジャイル開発の用語○ ユーザーストーリー(やること)● やりたいこと。チケットなどで管理され、誰でも理解できる言語で書かれている。バックログアイテムと呼ばれる場合もある。○ バックログ(やることリスト)● 優先順位付けされたユーザーストーリーのリスト。プロダクトバックログからスプリントバックログを切り出して開発していく○ ストーリーポイント● ユーザーストーリーを相対的にポイント形式で見積もる方法。1スプリントで消化可能なストーリーポイントをベロシティ(やれる量)と呼ぶ。
アジャイル開発・スクラムで実現したいこと
アジャイル開発・スクラムで実現したいことをひとことでいうと● 顧客満足度の向上:○ 顧客のフィードバックをはやく得る○ そのために短いリリースを繰り返す● 柔軟性と適応力:○ スプリント計画で柔軟な計画づくりが可能○ バックログの管理で優先順位の変更に迅速に対応○ ふりかえりでチームを改善○ スプリントレビューでプロダクトを改善● 透明性:○ 朝礼による共有と再計画○ ふりかえりやスプリントレビューで共有と改善● 自己組織化:○ 作るだけではなく計画づくりやレビューにも参加してすべてを自分ごとにして意思決定する● リスク軽減:○ 小さなスプリントごとのリリースはリスクも小さくする
7アンチパターン
8そもそもアジャイル開発は”遅い”
メンバーがそれぞれ並行作業● 複数タスクが並行で進む点は効率が良い● サイロ化しやすいので助け合いにくい● スクラムイベントで集まる意味が薄まる
「効率が良い」とは何か?Photo by shun idota and shawnanggg on Unsplashリソース効率 フロー効率
予算と期限があるとうまくいかない
予算と期限があるとうまくいかない● 予算と期限があるというのは「見通しが立つ(予測できる)」ということ● 予測は従来型が得意● 適応が必要ならアジャイル開発が得意
アジャイルなスプリント計画づくりPhoto by Karsten Winegeart on Unsplash
アジャイルなスプリント計画づくりPhoto by Karsten Winegeart on Unsplash○ アジャイルな見積もり● タイムボックスに合わせて最高の商品を選び見積もる○ アジャイルな計画づくり● タイムボックス内でできる量をもとに、積み上げたがで計画を立てる○ 従来型の見積もり● 欲しい機能を選んでもらい、全機能を見積もって合計する○ 従来型の計画づくり● 合計した見積もりから逆算して計画を立てる● アサインする人数で計画を調整できる機能ありきで期間を見積もる機能と期間が重要期間ありきで機能を見積もる計画の柔軟性が重要
スクラムイベントをやるだけではうまくいかない
スクラムイベントをやるだけではうまくいかない● スクラムはやれば成功するフレームワークではない● 最低限、何のために何をしているかの理解は必要(これがないと改善できない)● 60点は取れるけど90点以上にするのが難しい
プロマネのいるチームはうまくいかない
プロマネがいるチームはうまくいかない● 従来型○ 管理重視○ プロジェクトマネージャ● アジャイル開発○ 自律性重視○ チームワーク
生産性という言葉がよく出てくるとうまくいかない
生産性という言葉がよくでてくる現場はうまくいかない● 生産性も従来型とアジャイル開発にわかれる● 従来型は出力量が重要● アジャイル開発は成果量が重要
予備のスライド
スプリントごとにリリースできない
スプリントごとにリリースできないとうまくいかない● アジャイル開発は変化に対応するため、とにかくフィードバックがはやくほしい● アーキテクチャや組織構造の影響で頻繁なリリースができない● 適切なスプリントサイズを選べていない
スクラムマスターがずっとファシリテーションしているとうまくいかない
スクラムマスターがずっとファシリテーションしているとうまくいかない● 従来型○ 管理体制● アジャイル開発○ サーバントリーダーシップと自己組織化