Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
スキャンデータを使った リッチなVFXを軽率に作ろう
Search
にー兄さん
March 05, 2021
Technology
0
810
スキャンデータを使った リッチなVFXを軽率に作ろう
yokohama.unity mini #7でLTと運男子たときの資料です
にー兄さん
March 05, 2021
Tweet
Share
More Decks by にー兄さん
See All by にー兄さん
XRエンジニアの視点から XRのイマと社会実装の実現について考える / thinking-about-xr-popularization
drumath2237
0
21
軽率にプログラミング言語のシンタックスについて考えてみよう / lets-think-about-programming-lang-syntax
drumath2237
0
65
エンジニアが軽率に趣味から始める、OSS貢献を軸とした個人活動 / oss-contribution-as-a-hoby-project
drumath2237
0
40
Babylon.js 8.0のアプデ情報を 軽率にキャッチアップ / catch-up-babylonjs-8
drumath2237
0
240
フォークギター with VFXの 制作を軽率に振り返ろう! / look back fork guitar with vfx
drumath2237
0
49
軽率に始まった Babylon.js勉強会運営の 1年間をふりかえって / look back babylonjs japan activity
drumath2237
0
86
利己的利他、 あるいは軽率2.0に備えよ。 / prepare-for-keisotsu-2.0
drumath2237
0
62
軽率にAndroidXRのJetpack SceneCoreを使って3Dモデルを表示してみる / androidxr-scenecore-3dmodels
drumath2237
0
150
あなたの知らないWebXR Device APIの話を軽率に / about-webxr-device-api-you-dont-know
drumath2237
0
77
Other Decks in Technology
See All in Technology
JAWS UG AI/ML #32 Amazon BedrockモデルのライフサイクルとEOL対応/How Amazon Bedrock Model Lifecycle Works
quiver
1
600
AIがコードを書いてくれるなら、新米エンジニアは何をする? / komekaigi2025
nkzn
24
16k
어떤 개발자가 되고 싶은가?
arawn
1
370
今から間に合う re:Invent 準備グッズと現地の地図、その他ラスベガスを周る際の Tips/reinvent-preparation-guide
emiki
1
220
OPENLOGI Company Profile for engineer
hr01
1
46k
パフォーマンスチューニングのために普段からできること/Performance Tuning: Daily Practices
fujiwara3
2
180
AWS re:Invent 2025事前勉強会資料 / AWS re:Invent 2025 pre study meetup
kinunori
0
1k
ゼロコード計装導入後のカスタム計装でさらに可観測性を高めよう
sansantech
PRO
1
640
データとAIで明らかになる、私たちの課題 ~Snowflake MCP,Salesforce MCPに触れて~ / Data and AI Insights
kaonavi
0
230
オブザーバビリティと育てた ID管理・認証認可基盤の歩み / The Journey of an ID Management, Authentication, and Authorization Platform Nurtured with Observability
kaminashi
2
1.6k
累計5000万DLサービスの裏側 – LINEマンガのKotlinで挑む大規模 Server-side ETLの最適化
ldf_tech
0
120
Observability — Extending Into Incident Response
nari_ex
2
720
Featured
See All Featured
Become a Pro
speakerdeck
PRO
29
5.6k
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
60
4.1k
[RailsConf 2023] Rails as a piece of cake
palkan
57
6k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
37
3.5k
How Fast Is Fast Enough? [PerfNow 2025]
tammyeverts
2
210
Unsuck your backbone
ammeep
671
58k
A better future with KSS
kneath
239
18k
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
60
9.6k
Producing Creativity
orderedlist
PRO
348
40k
Building Applications with DynamoDB
mza
96
6.7k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
49
3.1k
Evolution of real-time – Irina Nazarova, EuRuKo, 2024
irinanazarova
9
1k
Transcript
スキャンデータを使った リッチなVFXを軽率に作ろう yokohama.unity mini #7 にー兄さん
自己紹介 にー兄さん(@ninisan_drumath) 筑波大学情報科学類3年 主にUnityを用いた開発が多い AzureKinect / VFX Graph / xR
/ Humanoid / WebGL yokohama.unity初参加なのでちょっと緊張
スライド&サンプルは全て公開しています✨ 途中で自分の3Dスキャンも出てきますが、 フリー素材(??)なのでスクショの共有は問題ないです🤔
agenda はじめに 素材の準備 Unityでの作業 最後に
はじめに
今回やりたいこと! 特定の形状の上をパーティクルが這って回るようなVFX 自分のスキャンデータを使ってやってみたい Unite2019の高橋啓治郎氏のセッションからとても影響を受けています 実現するにはちょっと工夫が必要......? →やってみよう! サンプルプロジェクトはGitHubに公開してあります! →https://github.com/drumath2237/KinFuSDFVFX
実現方針 形状に沿うように動くようにするには 形状の法線ベクトルが必要になる しかも空間上の任意の点において 物体から遠ざかる方向のベクトルが必要 それらと別のベクトルとの外積を計算すると 特定方向に向かって 形状に沿ったベクトルが得られる なにかの 3次元形状
今回使うツールと手順 1. 自分のスキャンデータを作る 2. HoudiniでSigned Distance Fieldを作成する 3. VFX Graphで演出を作る
Azure Kinect Houdini Unity VFX Graph
素材の準備
KinectFusionでスキャン KinectFusionを使うと点群を元にメッシュを張れ るらしい 詳しいセットアップの記事があったので いざやってみることに https://medium.com/kadinche-engineering/azure-kinect-dk-%E3%81%AE%E9%96%8B%E7%99%BA%E7%92%B0%E5%A2%83%E6% A7%8B%E7%AF%89%E3%81%8B%E3%82%89-kinectfusion-%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB%E3%82 %92%E5%8B%95%E3%81%8B%E3%81%99%E3%81%BE%E3%81%A7-cd7d550994fe Azure-Kinect-Samplesの中のkinfuサンプルを 使用
KinectFusionから点群データを取得 KinectFusionからply形式の点群データを出力 PositionとNormalがある (残念ながらColorはなさそう) CloudCompareとかで見ると良い感じ
SDFの作成 Signed Distance Field →点から形状への距離と勾配ベクトル(遠ざかる方向のベクトル) →これらを3Dテクスチャとしてベイクする →.vfファイルとしてVFX Graphに読み込める Houdiniによってメッシュデータから作成可能 Unity公式から出ている
VFXToolboxというアセットを使用 https://github.com/Unity-Technologies/VFXToolbox
Houdiniでの作業 1. VFXToolboxのhdaをインストール 2. ply点群ファイルをそのまま読み込み 3. Particle Fluid Surfaceノードでメッシュ化 4.
VFXToolboxでPointCacheとSDFを生成 5. pcacheファイルとvfファイル×2が得られる
Unityでの作業
VFX Graphについておさらい - GPUパーティクルシステム - パーティクルの挙動や見た目を ノードで定義 - Unity2019~Varifiedになった -
SRP環境でのみサポート 今回は表現の幅が広いHDRPを採用 Unity VFX Graph Manualより
PointCacheについて - 複数の座標をまとめたデータ(語弊あり) - メッシュの側面からパーティクルを スポーンさせたりできるようになる - フォーマットは汎用的な点群ファイルと似 通っている(.plyとか.xyzとか) -
非パラメトリック形状にとても有効 - 点群VFXが捗る捗る - 普通のメッシュであればUnityで作成可能 unity3d.comより
- 現在ではPropertyとして配列を受け渡せない - ではどうするか? - Textureに情報を焼いて渡す - ただの1次元の配列であれば height 1のテクスチャにする
- Texture2DArrayや3DTextureなどは扱えるし、 Sampleノードがちゃんとある(後述) - パフォーマンスによってはComputeShader を組み合わせてテクスチャを作成することも 余談:VFX Graphは配列を扱えない
VFX GraphでSDF/VFを扱う - .vfファイルとして読み込んだデータは 3Dテクスチャとして扱われる - Unity2020からインスペクタでプレビューされ て嬉しい - Sample
Texture3D、Load Texture3Dなどの ノードで使うことができる - SDFを使ったノードがあり、結構面白いことが できる - もっと気軽にSDFが 作れるようになったら嬉しいな
VFX Graphの処理フロー 1. PointCacheからランダムな座標で 位置を初期化 2. 現在位置から勾配ベクトルを取得 3. 勾配ベクトルと特定ベクトルの外積を計算 (今回はPerlinCurlNoise3Dとの外積)
4. 外積方向にForceを設定する 5. 散らばっていかないように空気抵抗を足す 6. Outputコンテキストへ
完成!🎉
おわりに
まとめ&お気持ち - VFX GraphはSDFを使うとリッチな表現ができる - SDFの生成はちょっと大変かも(外部ツールを使うので) - 「ビジュアライゼーションのプラットフォームとしてVFX Graphはとても有効」 by
高橋啓治郎氏 - 構想→調査→実装→リリース→LTまで8日くらいで とてもテンポよく取り組めた。脳汁すごい。サマーインターンかな? - 知らない技術の検証とかは好きなので、とても楽しかった
参考 今回のサンプルプロジェクト: https://github.com/drumath2237/KinFuSDFVFX Azure Kinect SamplesのKinectFusion: https://github.com/microsoft/Azure-Kinect-Samples/tree/master/opencv-kinfu-samples VFXToolbox: https://github.com/Unity-Technologies/VFXToolbox Unite
Tokyo 2019のVFX Graphのセッション: https://learning.unity3d.jp/3276/ VFX GraphのVectorFieldに関するマニュアル: https://docs.unity3d.com/Packages/
[email protected]
/manual/VectorFields.ht ml