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March 09, 2026

業界横断 副業コンプライアンス調査 三者(副業者・本業先・発注者)におけるトラブル認知ギャップの構造分析

株式会社フクスケが2026年1月に実施した「業界横断 副業コンプライアンス調査」は、副業者(n=8,579)・本業先の副業制度管理者(n=3,763)・副業発注者(n=3,797)の三者合計16,139名を対象とした大規模調査です。本調査は、同じ「副業トラブル」という事象を三者の視点から同時に捉えることで、認知ギャップの構造を可視化しました。

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March 09, 2026
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  1. www.fkske.com 調査概要 調査名称 業界横断 副業コンプライアンス調査 三者(副業者・本業先・発注者)におけるトラブル認知ギャップの構造分析 調査内容 調査①各産業における副業・兼業実態 調査②各産業の副業・兼業の管理実態 調査③各産業の副業・兼業者の発注実態

    調査手法 インターネット定量調査 調査時期 2026年01月15日 ~ 2026年01月24日 調査対象 [居住地]全国、[年齢]20歳以上 65歳以下、[性別]男女 事前調査サンプル数:n=85,274 本調査対象者定義とサンプル数 ※確定データ 調査①:副業者 n=8,579 調査②:副業制度の運営担当者/管理者 n=3,763 調査③:副業者への発注に関わる者 n=3,797 ※本レポートにおける数値は、2026年1月24日時点の確定データを用いている。 集計方法 調査結果に対し、令和2年国勢調査 就業状態等基本集計を元に業種×性年代構成を補正 副業者定義 キャンペーンやアンケート等でのポイント獲得以外で、本業以外に現金収入がある者 実施主体 株式会社フクスケ 引用について:本調査を引用いただく際は出所を明示してください。 出所の記載例:株式会社フクスケ「業界横断 副業コンプライアンス調査」(2026年3月)
  2. www.fkske.com 総括 サマリ 副業者・本業先管理者・副業発注者の間では 副業トラブルの認識範囲に差が見られる 副業者のトラブル経験率は45.9%である一方、本業先管理者が把握したトラブル経験率は68.0%、副業発注 者が遭遇したトラブル経験率は74.3%であった。三者で設問定義が異なるため、各比率は同一事象の客観的 発生率を直接比較したものではなく、各立場で「トラブル」として把握される範囲の差を示す結果として解 釈される。 契約形態により、副業者と副業発注者の認識差や発生しやすいトラブルの傾向が異なる

    • 契約形態別に見ると、副業者と副業発注者の間でトラブル認識率に差が見られた。中でも正規雇用で は、他の契約形態と比べて認識差が相対的に小さい。 • 副業発注者側では、「体調不良」「期待した品質・成果物を得られなかった」といったトラブルが相 対的に多い一方、「顧客情報の持ち出し」は相対的に少なかった。業務上の情報アクセス権限の違い が背景にある可能性がある。 本調査では、こうした制度環境の中で 「副業トラブルが誰にどのように認識されているか」を三者比較で検証する。
  3. www.fkske.com 立場別分析 総括 サマリ 特に300~3000人規模の企業で、トラブルによる処分件数が相対的に多い。トラブル対 策は、「抑制」と「発見」の両面で設計する必要がある。 • 特に300~3000人規模の企業で、トラブルによる処分件数が相対的に多い。 • 「審査による許可制」の導入有無だけでは、トラブル水準の差を十分に説明できなかった。許可制度 に加え、個別の運用施策を組み合わせる必要性が示唆される。

    • 副業先名称・業務内容・副業時間の報告などの実態把握施策はトラブル抑制と、案件紹介や労務時間 通算管理などの支援施策はトラブル発見と、それぞれ関連が見られた。 副業制度 管理者 「成果物の品質定義」「引き継ぎ」といった明瞭性と継続性がリスク・トラブルの要点 • 業界別の発注業務は、「専門スキルの外注」と「定型・事務系業務の外注」に大別される。 • 特にトラブルの多い「動画制作・編集」「翻訳・通訳」では、「契約と実態の不整合」や「検収・評 価基準の曖昧さ」が上位リスクとなった。納品後の引き継ぎも問題化しやすく、成果物の品質定義の 難しさが背景にある可能性がある。 副業発注者 業界別にトラブル経験率が高いのは「農林水産業」。 重大度が高いのは「商社・卸売・小売業」「製造業」「建設業」。 • 副業率が最も高いのは「農林水産業」で、「不動産業」「情報通信業」が次ぐ。 • 業界別にトラブル経験率が高いのも「農林水産業」であった。一方、重大度が高いのは「商社・卸売 ・小売業」「製造業」「建設業」であり、発生率と重大度の順位は一致しない。 • トラブル発生者のうち、33%は減給以上の懲戒処分または退職勧告に至っており、副業トラブルが一 定割合で重大な処分につながる実態が確認された。 副業者
  4. www.fkske.com 副業関係者三者の「トラブル有経験率(自己申告)」の比較 8 副業制度管理者 (本業先) 副業先発注者 管理上把握 対応したトラブル経験 副業者に関する トラブルへの遭遇経験

    副業に関係する三者の回答におけるトラブル経験率・把握率・遭遇率は、副業者45.9%、本業先管理者 68.0%、副業発注者74.3%であった。本業先管理者・副業発注者の回答では、副業者回答より高い割合で トラブルが「把握/遭遇」されている。 トラブル対応あり トラブル対応なし トラブル対応あり トラブル対応なし 副業制度 管理者 n=3,763 副業発注者 n=3,797 ※三者で設問定義が異なるため、比率差は「同一事象の客観的発生率」の差ではなく、各立場での自己申告/管理上把握 /遭遇に基づく「トラブルとしてのカウント範囲」の差として解釈する。 副業者 副業におけるトラブル 経験(自己申告) トラブル経験あり トラブル経験なし 副業者 n=8,579 副業者 副業制度 管理者 副業発注者
  5. www.fkske.com 三者が把握するトラブルのスコープ不一致 9 企業のイメージダウン 過重労働での体調不良 更新手続きの未対応 本業を疎かにする 社外への案件紹介 労務時間の通算管理に よる割増賃金の支払い

    管理者向けの 部下への副業対応研修 フリーランス新法適応 進捗報告 本業の多忙考慮 情報の二次利用制限 本業先管理者 副業先 副業者 経験トラブル上位 管理施策上位(発見/抑制) トラブル抑制施策上位 副業先の名称の報告 副業先での業務内容の 報告 副業時間/月の累計時 間の報告 トラブル発見 トラブル抑制 啓蒙と報告指示 過重労働は三者共通の課題であり、本業先も、発注者もそれぞれが管理施策で対応している状況を確認。 一方、本業先・発注者は、副業者が自覚しないトラブルも把握・対応している可能性があり、三者で「トラ ブル」として想起する領域と、抑制・発見のレバーが分散しており、情報連携が“副業者経由”に偏りやすい 構造が示唆される。 確認と 契約による制約 副業者 経由での認知 (副業者のトラブル設問での上位) (本業先の施策設問での上位) (発注者の施策設問での上位) ※本スライドは「各設問の上位項目」の比較に基づく整理であり、因果を断定するものではない。 副業者 副業制度 管理者 副業発注者
  6. www.fkske.com 11 副業トラブルの業界別・立場別リスク全体像(発生率×重大度) 発生率・経験率は、副業発注者、本業先管理者、副業者の順に高かった。業界別では、農林水産、電気・ガス・ 水道、不動産で相対的に高い傾向が見られた。一方、重大度は本業先管理者で高く、メディア・広告、教育、調 査業で高水準だった。発生率と重大度の順位は一致せず、立場ごとに重点を置くべき対策が異なることが示唆さ れる。 トラブル発生率 /経験率 トラブル重大度

    *トラブルレベルにより5点満点で重みづけをした加重平均をトラブル重大度と定義 例)副業者 退職・解雇(退職勧奨含む):5点 減給・出勤停止等の懲戒処分:4点 配置転換・権限制限・副業停止命令:3点 文書での注意・是正指示:2点 口頭での注意・軽微指導:1点 トラブル 発生率/経験率 トラブル 重大度 副業者 副業制度 管理者 副業発注者
  7. www.fkske.com 16 副業許可制度とトラブル水準の関係(相関の検討) 副業許可率とトラブル発生率の相関関係を確認。結果として、強い相関は確認されず、許可制度の導入だけで はトラブル発生率の差を十分に説明できない可能性がある トラブル発生率×副業許可制度導入率 副業者 副業制度 管理者 副業発注者

    副業制度管理者  n=3,763 [設問文]直近1年間の副業に関連して発生した事案について、会社としての対応件数を、あなたのご存じの範囲で教えてください。 /あなたの会社での副業許可制度についてお答えください。
  8. www.fkske.com 18 副業管理施策とトラブル発見・把握の関連(回帰分析) トラブル発生時の ガイドライン策定 定期的に研修・説明会 トラブルを 発見する トラブルを 抑制する

    トラブル発生経験を目的変数、副業運用施策を説明変数としてロジスティクス回帰分析を実施。 施策実施/非実施がトラブル発生に与える影響を分析。 特に施策実施が非実施に対してトラブル発生率に対する影響が大きいものを抽出(オッズ比) 観察データ上、報告・モニタリング施策とトラブル把握・抑制の関連が示唆された 社外への案件紹介 労務時間の通算管理による 割増賃金の支払い 管理者向けの 部下への副業対応研修 副業実施の 時間帯・曜日の報告 就業規則の変更 副業先の名称の報告 副業先での業務内容の報告 副業時間/月 の累計時間の報告 施策実施によりトラブル発見効果が1.5倍以上 施策実施によりトラブルを0.75倍以下に抑制 会社が副業を認め接する施策が トラブル発見に寄与する可能性 定期的な副業の実態報告が トラブル抑制に寄与する可能性 副業者 副業制度 管理者 副業発注者 副業制度管理者  n=3,763
  9. www.fkske.com 28 副業者の契約形態別のトラブル経験率 発注者は副業者の認識よりも、トラブル経験率が総じて高い。一方で副業者が選択する契約形態でギャップが小 さくなる。副業者の契約形態によりトラブル認識率も変わる。 副業の契約形態別トラブル経験率 n=8,579 副業者 副業発注者 n=3,797

    n=3,514 n=1,577 n=2,185 n=1,642 n=1,321 n=958 副業者 副業制度 管理者 副業発注者 [設問文](副業者)副業を行うことによって以下のような経験をしたことがありますか? /(副業発注者)あなた自身が副業者に関するトラブルに遭遇したことはありますか。
  10. www.fkske.com 全国20-65歳 n=85,274 30 副業者の視点:副業実態 副業率が最も高いのは「農林水産業」 で、「不動産業」「情報通信業」が次ぐ 副業者 副業制度 管理者 副業発注者

    業界別副業率 [設問文]あなたは本業以外に現金収入(副業)がありますか?※キャンペーンやアンケート等に参加することでポイントを獲得するような活動は除きます。
  11. www.fkske.com 31 副業者の視点:トラブルの発生状況 副業実施者の45.9%がトラブル経験ありと回答した。経験者ベースで見ると、発覚後の対応では「配置転 換・権限制限・副業停止命令」が最多(36%)であった。 副業者 n=8,579 トラブル経験率 重要度別トラブル経験率 トラブル経験者 n=3,253

    副業者 副業制度 管理者 副業発注者 [設問文]副業を行うことによって以下のような経験をしたことがありますか? /これまで経験したことのある本業先との副業トラブルの程度を教えてください。 ※左図の比率はウェイト補正後、右図の nおよび構成比は実サンプルベース。
  12. www.fkske.com 副業実施者 n=8,579 32 副業者の視点:発生したトラブルの内容 経験したトラブル内容で最も多かったのは 「本業企業・団体のイメージダウンとなる 問題発生」で17%。 次いで 「過重労働となり体調を崩した」 「定期的な更新手続きの未対応」

    「本業をおろそかにするようになった」が 続いた。 経験したトラブル内容 副業者 副業制度 管理者 副業発注者 [設問文]副業を行うことによって以下のような経験をしたことがありますか?
  13. www.fkske.com 34 三者別のトラブルレベルの比較 トラブル発生率 /経験率 トラブル重大度 副業者 副業制度 管理者 副業発注者

    三者それぞれの「トラブル発生率/経験率」と「トラブル重大度」のスコアを比較。 立場ごとの各業界のトラブルリスク度を測定
  14. www.fkske.com 属性情報 [居住地]全国、[年齢]20歳以上 65歳以下、[性別]男女 回答者数 性別 年代 事前調査 副業者調査 副業制度管理者

    (本業先) 副業発注者 男性 20代 1,361 232 149 163 30代 5,727 792 431 473 40代 14,410 1,837 936 921 50代 24,264 2,179 1,037 972 60〜65歳 11,150 996 351 335 女性 20代 2,485 281 165 178 30代 6,111 578 258 277 40代 8,770 803 259 297 50代 8,538 693 138 138 60〜65歳 2,458 188 39 43