時代はあなたに新規AIアプリ開発の世界での活躍を切望している

次世代の世界インフラとしての巨大で汎用な基盤AIモデルが提供される時代に求められる、新規AIアプリ発掘のニーズについて解説しています。イケてる皆さんは是非まだ誰も発明していないAIアプリを率先し考え、AIの未来を作っていきましょう！

Transcript

1. 時代はあなたに 新規AIアプリ開発の世界での活躍を 切望している
2. AIアプリの爆発トレンド • AIアプリ開発は既にの世界で超絶盛り上がり中 • ところがAI業界人含めそれを認知していない人も多数 • 今後の爆発的な成長がほぼ確実
3. 今回のテーマ 1 2 3 新規AIアプリの爆発トレンド なぜ今AIアプリ開発か 技術者はこのトレンドの中どう動くべきか
4. 前回までの振り返り • AI基盤モデルは汎用インフラ化しており大半の技術者は開発とは無縁に • モデル開発を生業としてきた多くのAI開発者には厳しい現実 • しかしインフラ化のおかげでAIアプリの開発は非常に楽になっている
5. 今回は超ポジティブ 先行き不透明とされがちなAI時代のビジネスで “こうすれば良い”が見える
6. 昔ながらのAI技術者が 小型特化型モデル開発に固執しがちな理由 • 企業・組織・個人の目先の目標が非汎用AI時代に立てたもの • 大規模学習の資源不足（GPU・予算） • 他に何をすべきかが見えていない
7. 基礎に近い開発は尊いが実用からは離れる ごく一部のそれが超得意な 人達だけの世界になっていく
8. 大多数の技術者に求められている役割 • 誰もやっていない新しい地平を切り開く • 事実上無限にある探索領域でやるべき仕事をこなす • 新しい価値を創出する最前線で働く
9. 価値創出に集中せよ 自己満足の基礎寄りの技術遊びから離れよう 今AI業界のボトルネックは AIアプリ発掘にあり
10. 世界のAIインフラ投資の現状 • 世界的AIインフラへの巨額投資は極めて合理的で正当 • 今後世界で数兆ドル規模の投資がなされる見込み • 現状モデル開発には健全な競争が存在
11. スマイルカーブ（価値の分布） 価値創出 効率 AIインフラ 中間層 （特化型開発等） AIアプリ
12. 今、AIのキラーアプリが圧倒的に不足 AIの実現する新しいアプリを発掘せよ
13. 既に有望なAIアプリが存在？ • チャット・コーディング・コンテンツ生成程度では巨額投資回収に不足 • 一般の大多数が夢中になる用途のアプリが決定的に欠けている • 人類の大半に届く無数のアプリケーションもまた必要
14. 過去のイノベーションの歴史からの学び • ネット時代、SNS・サブスク・メッセージングは後から発明された • それらの発明者たちが豊かなネットの世界を創造した • 今の一般向けAIアプリも黎明期にある
15. AIアプリ業界は黎明期 いま創り手のチャンスは最大
16. インフラ整備→アプリ爆発 • スマホ登場後のアプリ爆発と同様、今後AIアプリが爆発する • 世界中のスタートアップが新アプリを模索中 • AIインフラ企業は血眼でキラーアプリを産むパートナーを探索中
17. AI関連技術者達へ モデル開発に固執せず 今すぐ新規AIアプリを掘れ
18. 世界規模の投資効果を最大化する • 既に大規模投資済みの便利なAIインフラがそこにある • AI分野での効率的価値創出には既存AIインフラを使い倒すのが最短ルート • 技術開発の時間をセーブし新しい価値の創出速度を上げる
19. 事例：Anysphere / Cursor Anysphere / Cursor • 少人数・短期間で急成長した企業の好例 • 当初独自モデルは開発せず、アプリ開発提供を行った • 既存APIを巧みに活用し実用価値を創出
20. 示唆 • ありもののAIインフラ活用で十分に戦える • それでも既存成功アプリは業務用の範囲にとどまる • コンシューマー市場の新規AIアプリには更に巨大な余地
21. AIアプリ開発推進論への よくある反論と回答 以降、代表的な9つの反論に答える
22. AIアプリ開発推進論へのよくある反論と回答 • スマイルカーブ中間の仕事も大事では？ • 汎用モデルはまだまだ性能・コストに問題 • 技術者としてのライフワークが実現できない • インフラ活用の結果収益がインフラ側に取られる • 差異化できない • スピードで勝てない • 著名なAIベンチャーはそうは言っていない • AIアプリでは養える人数に限界 • 先生…基礎的な技術開発がやりたいです…
23. 反論1：中間の仕事も大事では？ 反論者の主張 • 中間にも需要はある • 業界によっては中間が重要あるいは主戦場 • 特化型技術の蓄積がある • 実際非効率な特化AIの仕事にも需要は存在 • しかし同じ労力での創出価値が桁違い • 効率の高い領域で生きる人々は10倍以上 効率的に価値を創出 実際
24. 回答1：仕事は価値創出効率で選ぶ • 非効率な仕事にも需要があることは否定しない • だが積極的に効率的な仕事を選ぶことでより楽に多くの価値を産める • 自分の選択が正しいと思いこむ選択支持バイアスに注意 • 本来あなたはもっと活躍できるかもしれない
25. 反論2：汎用モデルはまだまだ性能・コストに問題 反論者の主張 • 性能未達／求める精度や機能が足りない • レイテンシ高／応答速度が遅すぎる • コスト高／APIコストが予算に合わない • 今作る専用モデルは近い将来置換される • 汎用モデルの進化速度を直視せよ • 一度追い抜かれたら二度と追いつけない 実際
26. 回答2：割り切る・見直す • 短期的収益のための開発と割り切る（将来の無用の長物化を前提に開発） • ただし専用開発の蓄積は将来の足枷にもなりうるので中止推奨 • 要件再設計：そもそもその性能・コスト達成は本当に重要かを見直す • 一度性能で汎用モデル追い抜かれたら即乗り換え
27. 反論3：技術者としての目的が実現できない 反論者の主張 • 自分の目的は今のAIでは達成できない • 長年取り組んできた技術への愛着 • 自分がポテンシャルを信じた手法を深堀り • 目的階層を再考する必要がある • より効率的な近道を選ぶのが合理的 • 目的は価値創出であり手段によらない 実際
28. 回答3：目的自体も柔軟に更新 • 最新のAIモデルがあれば今より高度な目的が達成できる可能性 • AIの発展を見据えた新しいライフワークを探索する • その探索もまた最新のAIを活用しクイックに行う • 非効率な特化小型モデルの開発を続けていた場合を長期で追い抜く
29. 反論4：インフラ活用の結果収益がインフラ側に取られる 反論者の主張 • APIコストが重い • デジタル赤字が拡大 • 努力の結果インフラ企業を強化する結果に • API上に魅力的な価値を重ねて粗利を確保 • 世界市場で外貨を稼ぐ • 支払ったコスト以上の価値を創出する 実際
30. 回答4：インフラの徹底活用こそ収益化の近道 • PC時代→パソコンハード企業よりもソフトウェア企業が成長 • インターネット時代→ネットインフラ企業よりもサービス企業が成長 • 最後に勝つのは常にインフラの上に高収益アプリを構築した企業 • 世界市場で外貨を稼ぐ最短ルート
31. 反論5：差異化できない 反論者の主張 • 誰もが使えるインフラでは差異化困難 • 参入障壁が低くすぐ真似されるリスク • 技術蓄積なく将来につながらない 実際 • 実装速度・改善速度が差異化を生む • ユーザー資産が先行者優位を確立 • 新領域で急速に技術蓄積・差異化
32. 回答5：インフラを活用しスピーディーに差異化 • 電力時代：誰もが使える電力インフラ上で差異化した家電メーカー • ネット時代：誰もが使えるネット上で差異化したサービス企業 • 実例：Microsoft・Amazon・Google • AI時代も同様：Cursor・Manus・Genspark
33. 反論6：スピードで勝てない 反論者の主張 • どうしても大企業は意思決定が遅い • 設備投資やハードウェアが絡む • 既存プロセスや社内ルールが障壁 • 「自分たちの世界はゆっくりが当たり前」 • 今の時代速さは生存条件 • 遅さは最優先で解決すべき課題 • 必要ならプロセスとルールから見直す • 遅い組織はAI時代の衰退がほぼ確実 実際
34. 回答6：スピード改革 • 例1：ルール・プロセスの徹底見直し • 例2： 物理ボトルネックを可能な限り外部化 • 例3： 独立子会社でスピード重視の判断 • 例4： 社員のリスキリングでAIアプリ開発力強化
35. • 特化型AI開発を提案する企業に将来性なし • 汎用サービス活用こそ推進すべき • 特化開発は長期的に両者を不幸にする 反論7：著名なAIベンチャーはそうは言っていない 反論者の主張 • 名だたるAIベンチャーからの特化開発提案 • 「汎用サービスより高性能」と謳う • 「機密情報を守る」という名目 実際
36. 回答7：筋の良いAIベンチャーの見極め • 人月ではなくスケールするプロダクトで勝負 • 非効率かつサンクコストを積み上げる特化開発を提案しない • 機密は契約で担保した汎用サービスの導入を提案・支援 • 協業のゴールがスマイルカーブ両端での価値創出
37. 反論8：AIアプリでは養える人数に限界 反論者の主張 • 規模の壁：大企業は何万人も抱える • AIアプリでは何万規模を養えないのでは • 持続性にも疑問 • 過去アプリ開発した企業が大企業に成長 • 世界が必要とするサービスの量産が鍵 • 競争優位の維持も十分に可能 実際
38. 回答8：AIインフラ・既存アセットのレバレッジ • 利用できるものは何でも利用し素早く先に行くのが最善手 • AIアプリ開発成功の期待値（成功率×オッズ）は相対的に非常に高い • 将来AIアプリ市場はAIインフラ市場をはるかに超える規模へ
39. 反論9：先生…基礎的な技術開発がやりたいです… 反論者の主張 • 取り組み中の技術へのプライドと愛着 • 自分はアプリではなく基礎をやりたい • アプリとか言われてもイメージが沸かない • その技術は近い将来AIが置き換える 実際 • 基礎的な技術開発はインフラ側企業の仕事 • 非合理なこだわりはガラパゴス化一直線
40. 回答9：覚悟を決める • 基礎研究開発希望なら中途半端を捨てインフラ側への転職・共同研究へ • 特化型小型モデル開発に大した将来はないことを受け入れる • AIアプリ開発が成功すればそれが次の時代の基礎（インフラ）となる • プライドを持って取り組める新しい何かを探す
41. AIアプリ爆発時代に向け取るべきアクション • AIインフラに直接貢献できない技術者はAIアプリ発掘に全集中の呼吸 • 業界・組織の改革 — 競争力のある体制への変革 • 取引先の見直し — 真に価値を生み出すパートナーシップへ • 個人：異動・転職・投資先の再設計 乗るしかない、このビッグウェーブに 今すぐ行動する