Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
SINoALICE -シノアリス- Google Cloud Firestoreを用いた観戦機...
Search
gree_tech
PRO
November 11, 2021
Technology
0
540
SINoALICE -シノアリス- Google Cloud Firestoreを用いた観戦機能の実現について
GREE Tech Conference 2021 で発表された資料です。
https://techcon.gree.jp/2021/session/Session-8
gree_tech
PRO
November 11, 2021
Tweet
Share
More Decks by gree_tech
See All by gree_tech
今この時代に技術とどう向き合うべきか
gree_tech
PRO
2
2.2k
生成AIを開発組織にインストールするために: REALITYにおけるガバナンス・技術・文化へのアプローチ
gree_tech
PRO
0
90
安く・手軽に・現場発 既存資産を生かすSlack×AI検索Botの作り方
gree_tech
PRO
0
76
生成AIを安心して活用するために──「情報セキュリティガイドライン」策定とポイント
gree_tech
PRO
1
510
あうもんと学ぶGenAIOps
gree_tech
PRO
0
81
MVP開発における生成AIの活用と導入事例
gree_tech
PRO
0
99
機械学習・生成AIが拓く事業価値創出の最前線
gree_tech
PRO
0
110
コンテンツモデレーションにおける適切な監査範囲の考察
gree_tech
PRO
0
61
新サービス立ち上げの裏側 - QUANT for Shopsで実践した開発から運用まで
gree_tech
PRO
0
69
Other Decks in Technology
See All in Technology
パフォーマンスチューニングのために普段からできること/Performance Tuning: Daily Practices
fujiwara3
2
190
激動の時代を爆速リチーミングで乗り越えろ
sansantech
PRO
1
240
JAWS UG AI/ML #32 Amazon BedrockモデルのライフサイクルとEOL対応/How Amazon Bedrock Model Lifecycle Works
quiver
1
670
可観測性は開発環境から、開発環境にもオブザーバビリティ導入のススメ
layerx
PRO
4
2.6k
SREのキャリアから経営に近づく - Enterprise Risk Managementを基に -
shonansurvivors
1
700
制約下の医療LLM Observability 〜セキュアなデータ活用と専門家による改善サイクルの実現〜
kakehashi
PRO
1
100
251029 JAWS-UG AI/ML 退屈なことはQDevにやらせよう
otakensh
0
170
Data Engineering Guide 2025 #data_summit_findy by @Kazaneya_PR / 20251106
kazaneya
PRO
0
290
AI時代の発信活動 ~技術者として認知してもらうための発信法~ / 20251028 Masaki Okuda
shift_evolve
PRO
1
140
Observability — Extending Into Incident Response
nari_ex
2
740
AWSが好きすぎて、41歳でエンジニアになり、AAIを経由してAWSパートナー企業に入った話
yama3133
2
220
AWS DMS で SQL Server を移行してみた/aws-dms-sql-server-migration
emiki
0
280
Featured
See All Featured
Thoughts on Productivity
jonyablonski
72
4.9k
Making Projects Easy
brettharned
120
6.4k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
51
51k
Scaling GitHub
holman
463
140k
Typedesign – Prime Four
hannesfritz
42
2.8k
Bash Introduction
62gerente
615
210k
For a Future-Friendly Web
brad_frost
180
10k
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
31
9.7k
BBQ
matthewcrist
89
9.9k
Fantastic passwords and where to find them - at NoRuKo
philnash
52
3.5k
How GitHub (no longer) Works
holman
315
140k
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
46
7.8k
Transcript
SINoALICE -シノアリス- Google Cloud Firestoreを 用いた観戦機能の実現について 株式会社ポケラボ サーバーエンジニア 山口 拓郎
• 本公演のターゲット • Google Cloud Firestoreに興味がある方 • シノアリスのリアルタイムバトルのシステムに興味がある方 はじめに 2
• 山口 拓郎(Takuro Yamaguchi) • 2016年新卒エンジニアとしてポケラボに入社 • AKB48ステージファイター2 バトルフェスティバル •
SINoALICE -シノアリス- • 新卒から現在に至るまでサーバーサイドエンジニアとして従事 自己紹介 3
本日の流れ 4 1.シノアリスとは 2.観戦機能とは 3.コロシアムのシステム紹介 4.発生した課題と解決方法について
1.シノアリスとは 5
シノアリスとは 6
シノアリスとは 7 • リアルタイム通信対戦『コロシアム』 について • シノアリスのメインコンテンツである、 ギルド対抗バトル • 最大15人のギルドメンバーと協力し、
対戦ギルドの”イノチ”を奪い合う • 1回20分間の対戦で、より多くの”イノ チ”を獲得した方の勝利
2. 観戦機能とは 8
観戦機能について(始まり) 9 • コロシアムで世界1位のギルドを決める 「WORLD GRAN COLOSSEUM」を開催
観戦機能について(始まり) 10 • コロシアムで世界1位のギルドを決める 「WORLD GRAN COLOSSEUM」を開催 • 実際に出場するお客様だけでなく •
出場されないお客様にも一緒になって楽しんでもらえるよう 様々な検討を重ねた結果 • 世界一を決める激戦をみんなで観戦・応援できる仕組みを導入 することとなりました
観戦機能について(始まり) 11 • コロシアムで世界1位のギルドを決める 「WORLD GRAN COLOSSEUM」を開催 • 実際に出場するお客様だけでなく •
出場されないお客様にも一緒になって楽しんでもらえるよう 様々な検討を重ねた結果 • 世界一を決める激戦をみんなで観戦・応援できる仕組みを導入 することとなりました ※開発画面
観戦機能について(始まり) 12 • コロシアムで世界1位のギルドを決める 「WORLD GRAN COLOSSEUM」を開催 • 実際に出場するお客様だけでなく •
出場されないお客様にも一緒になって楽しんでもらえるよう 様々な検討を重ねた結果 • 世界一を決める激戦をみんなで観戦・応援できる仕組みを導入 することとなりました
観戦機能について(技術方針) 13
観戦機能について(技術方針) 14
観戦機能について(技術方針) 15
Cloud Firestore 観戦機能について(技術方針) 16 • 柔軟な階層型データ構造に対応 • リアルタイムアップデート • Firebase
Unity SDK から扱える • シノアリスのアプリには既に導入済みだった
3. コロシアムのシステム紹介 17
コロシアムのシステム紹介(構成) 18
コロシアムのシステム紹介(構成) 19 • Unity 2018.4.2f1 • Apache / PHP(7.0) •
Amazon Aurora MySQL • Memcached • CDN(Akamai)
コロシアムのシステム紹介(構成) 20 • ポケラボ謹製 リアルタイム通信サーバ (通称「Reflector」) ◦ Java ◦ クライアントと常時接続
◦ Appサーバが提供する HTTPサービスを定期的に 実行 ◦ データストアとして Hazelcastを利用
コロシアムのシステム紹介(状態同期) 21 1 1. App サーバへ現在の状態を取得す る HTTP サービスを実行
コロシアムのシステム紹介(状態同期) 22 1 1. App サーバへ現在の状態を取得す る HTTP サービスを実行 2.
現在の状態を Reflector に返却 2
コロシアムのシステム紹介(状態同期) 23 1 1. App サーバへ現在の状態を取得す る HTTP サービスを実行 2.
現在の状態を Reflector に返却 3. App サーバから返却された状態を Client に転送 2 3
コロシアムのシステム紹介(状態同期) 24 1 1. App サーバへ現在の状態を取得す る HTTP サービスを実行 2.
現在の状態を Reflector に返却 3. App サーバから返却された状態を Client に転送 4. 転送された状態を元に画面同期 2 3 4
コロシアムのシステム紹介(ユーザー行動) 25 1. 武器使用などのユーザーの行動メ ッセージを送信 1
コロシアムのシステム紹介(ユーザー行動) 26 2 1. 武器使用などのユーザーの行動メ ッセージを送信 2. App サーバへユーザーの行動を 登録する
HTTP サービスを実行 1
コロシアムのシステム紹介(ユーザー行動) 27 2 1. 武器使用などのユーザーの行動メ ッセージを送信 2. App サーバへユーザーの行動を 登録する
HTTP サービスを実行 3. 行動に基づいた処理を実行、結果 を Reflector に返却 3 1
コロシアムのシステム紹介(ユーザー行動) 28 2 1. 武器使用などのユーザーの行動メ ッセージを送信 2. App サーバへユーザーの行動を 登録する
HTTP サービスを実行 3. 行動に基づいた処理を実行、結果 を Reflector に返却 4. 返却された結果を Client に転送 3 4 1
コロシアムのシステム紹介(Firestore導入:戦況) 29
コロシアムのシステム紹介(Firestore導入:戦況) 30 1. Reflector から App サーバへ HTTP サービスを実行 1
コロシアムのシステム紹介(Firestore導入:戦況) 31 1. Reflector から App サーバへ HTTP サービスを実行 2.
結果を Reflector に返却すると共 に Firestore へ書き込み 1 2
コロシアムのシステム紹介(Firestore導入:戦況) 32 1. Reflector から App サーバへ HTTP サービスを実行 2.
結果を Reflector に返却すると共 に Firestore へ書き込み 3. Firestore 上のデータ読み取り 1 2 3
コロシアムのシステム紹介(Firestore導入:チャット) 33
コロシアムのシステム紹介(Firestore導入:チャット) 34 1. Client から App サーバへ メッセージ送信 1
コロシアムのシステム紹介(Firestore導入:チャット) 35 1. Client から App サーバへ メッセージ送信 2. 結果を
Firestore へ書き込み 2 1
コロシアムのシステム紹介(Firestore導入:チャット) 36 1. Client から App サーバへ メッセージ送信 2. 結果を
Firestore へ書き込み 3. Firestore 上のデータ読み取り 2 3 1
Firesto 上のデータ構造(仕様) 37 • Cloud Firestore はNoSQL ドキュメント指向データベース • データは「ドキュメント」に格納し
それが「コレクション」にまとめられる
Firesto 上のデータ構造 38 collection1 コロシアムの 基本情報 対戦開始時 ギルド情報 メンバー情報 イベント情報
など collection2 ユーザーの 行動履歴 ユーザー1行動毎 ユーザーID 攻撃対象 ダメージ量 など collection3 戦況状態履歴 約1秒毎 全ユーザーのHP イノチ獲得量 イベント状態 など collection4 チャット 発言毎 ユーザーアイコン 発言内容 など
Firesto 上のデータ構造 39 collection1 コロシアムの 基本情報 対戦開始時 ギルド情報 メンバー情報 イベント情報
など collection2 ユーザーの 行動履歴 ユーザー1行動毎 ユーザーID 攻撃対象 ダメージ量 など collection3 戦況状態履歴 約1秒毎 全ユーザーのHP イノチ獲得量 イベント状態 など collection4 チャット 発言毎 ユーザーアイコン 発言内容 など
Firesto 上のデータ構造 40 collection1 コロシアムの 基本情報 対戦開始時 ギルド情報 メンバー情報 イベント情報
など collection2 ユーザーの 行動履歴 ユーザー1行動毎 ユーザーID 攻撃対象 ダメージ量 など collection3 戦況状態履歴 約1秒毎 全ユーザーのHP イノチ獲得量 イベント状態 など collection4 チャット 発言毎 ユーザーアイコン 発言内容 など
Firesto 上のデータ構造 41 collection1 コロシアムの 基本情報 対戦開始時 ギルド情報 メンバー情報 イベント情報
など collection2 ユーザーの 行動履歴 ユーザー1行動毎 ユーザーID 攻撃対象 ダメージ量 など collection3 戦況状態履歴 約1秒毎 全ユーザーのHP イノチ獲得量 イベント状態 など collection4 チャット 発言毎 ユーザーアイコン 発言内容 など
Firesto 上のデータ構造 42 collection1 コロシアムの 基本情報 対戦開始時 ギルド情報 メンバー情報 イベント情報
など collection2 ユーザーの 行動履歴 ユーザー1行動毎 ユーザーID 攻撃対象 ダメージ量 など collection3 戦況状態履歴 約1秒毎 全ユーザーのHP イノチ獲得量 イベント状態 など collection4 チャット 発言毎 ユーザーアイコン 発言内容 など
4. 発生した課題と解決方法について 43
発生した課題と解決方法について 44 • PHP から Firestore への write時、一定のコストがかかっており • 結果
Response Time の悪化が見られた
発生した課題と解決方法について 45 • Firestore への write が遅延するケースがあった • PHP と
Firestore を切り離すために Cloud functions を使用
発生した課題と解決方法について 46 • Firestore への write にかかる時間が安定しなかった • PHP と
Firestore を切り離すために、下記を実施 app サーバ 戦況書き込み app サーバ 戦況書き込み • Cloud functions ◦ PHP → Firestore への書き込み遅延を回避するために使用 PHP から write するのではなく、Cloud Functions から write する • Cloud Pub/Sub ◦ Cloud functions のトリガーとして使用
発生した課題と解決方法について 47 • Firestore への write が遅延するケースがあった • PHP と
Firestore を切り離すために Cloud functions を使用 app サーバ 戦況書き込み app サーバ 戦況書き込み
発生した課題と解決方法について 48 • Cloud functions からの write に切り替えた結果 Response Time
は安定
発生した課題と解決方法について 49 • Cloud functions からの write に切り替えた結果 Response Time
は安定 • 依然として Cloud Pub/Sub への書き込みコストがあった
発生した課題と解決方法について 50 • 依然として Cloud Pub/Sub への書き込みコストがあった • google-cloud-batch daemon
を使用
発生した課題と解決方法について 51 • 依然として Cloud Pub/Sub への書き込みコストがあった • google-cloud-batch daemon
を使用 Request pub/sub 書き込み daemon 未使用
発生した課題と解決方法について 52 • 依然として Cloud Pub/Sub への書き込みコストがあった • google-cloud-batch daemon
を使用 Request pub/sub 書き込み daemon pub/sub 書き込み queueに書き込み Request daemon 未使用 daemon 使用
発生した課題と解決方法について 53 • google-cloud-batch daemon で Cloud Pub/Sub への write
を行うようにした結果 • Response Time が、Firestore導入前と同等まで改善
まとめ 54 • Cloud Firestore は以下の特徴がある • 柔軟な階層型データ構造に対応 • リアルタイムアップデート
• Firebase Unity SDK から扱える • Firestore への書き込み時に一定のコストが発生したが Cloud functions, batch daemon を使用することで 書き込み時のコストを抑えることが出来た
55