Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

システム監視入門

Sponsored · Your Podcast. Everywhere. Effortlessly. Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.

 システム監視入門

Avatar for gr1m0h

gr1m0h

July 26, 2026

More Decks by gr1m0h

Other Decks in Technology

Transcript

  1. システム監視入門 whoami Wataru Tsuda / gr1m0h SWE, SRE at Topotal,

    inc. Waroom: インシデントマネジメントSaaS SRE as a Service(SREの技術支援) 竹原市で生まれ育ち、広島市在住 広島商船高専 -> 東京 -> 2023年にUターン 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 2
  2. システム監視入門 監視には4つの目的がある 目的 内容 障害の早期検知 人間より先にシステムが教えてくれる状態を作る 障害の未然防止 止まってから気づくのでは遅い。予兆段階で対応する 安定稼働の維持 「稼働している」を定義し、数値で測り続ける

    セキュリティ 意図しないアクセスや動作を見逃さない ポイント: 目的が違えば手法も違う Discussion: この4つ、みなさんの監視はどこまでカバーしていますか? 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 6
  3. システム監視入門 迷ったらまず 4 Golden Signals シグナル 何を見るか 例 Latency リクエストの処理時間

    レスポンスタイム Traffic 需要の量 リクエスト数/秒 Errors 失敗のレート 5xxの割合 Saturation リソースの飽和度 CPU・メモリ・キューの詰まり 「4つだけ計測するなら、まずこの4つ」 出典: Beyer et al. "Site Reliability Engineering" ch.6 (O'Reilly, 2016) 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 7
  4. システム監視入門 USEとRED — 見る対象で切り口を変える USE 対象 インフラリソース 見るも Utilization /

    Saturation / Errors の 向く場 サーバー・ネットワークのリソース分 面 析 RED リクエスト駆動サービス Rate / Errors / Duration マイクロサービスのリクエスト分 析 出典: Brendan Gregg "The USE Method" (2012) / Tom Wilkie "The RED Method" (2015) Discussion: 何を測るか・しきい値をどこにするか、どうやって決めていますか? 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 8
  5. システム監視入門 3本柱 — ただし関連付いて初めて意味がある 柱 役割 メトリクス 数値の集計。「何が起きているか」を秒単位で検知 ログ 根本原因究明の入り口。構造化すると検索性が上がる

    トレース 「どこで問題が起きたか」を突き止める。分散システムでは不可欠 メトリクスで検知 → トレースで追跡 → ログで特定 バラバラに持つだけでは従来の監視と変わらない Discussion: ログにトレースIDは入っていますか? 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 14
  6. システム監視入門 実例: 「決済が遅い」と苦情が来たら 計装がないと わかる 「どこかが遅い」だけ こと 動き方 各チームに問い合わせて回 る

    原因特定に時間がかかり影 影響 響が長引く 計装があれば フロント 200ms → 認証 500ms → 決済API 6.5秒 → DB 500ms 決済APIが原因だと即特定 ロールバック・改修の判断がすぐできる ※ 計装 (instrumentation) = 追跡データを取得する仕組みをコードやインフラに仕込むこ と 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 16
  7. システム監視入門 明日からできる3つのこと 1. 自分のサービスの「稼働している」を定義する 測るものは目的から決まる 2. 迷ったら 4 Golden Signals

    から始める 3. データが関連付いているか確認する ログにトレースIDは入っている?グラフにデプロイは重なっている? この確認だけなら、今夜ダッシュボードを開けばできる 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 19
  8. システム監視入門 まとめ 1. 監視には複数の目的がある — 目的から設計する 2. 何を測るかはフレームワークで抜け漏れを減らす — 4

    Golden Signals / USE / RED 3. オブザーバビリティ = 想定外の「なぜ」を探れる能力 — 3本柱 + 変更イベントを関連 付ける 監視は「何が」、オブザーバビリティは「なぜ」 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 20
  9. システム監視入門 参考 書籍 『SRE サイトリライアビリティエンジニアリング』ch.6(Google / O'Reilly) https://sre.google/sre-book/monitoring-distributed-systems/ Web The

    USE Method / Brendan Gregg The RED Method: How to Instrument Your Services / Grafana Labs (2018) 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 21
  10. システム監視入門 外形監視と内部監視 システムを「外から」と「中から」見る 種類 見方 用途 外形監視 (ブラックボック ユーザーと同じ経路でアクセス ユーザー影響の検知

    ス) する 内部監視 (ホワイトボック メトリクス・ログなど内部デー 原因調査・トレンド分 ス) タ 析 ポイント: アラートは症状ベース = ユーザー体験に近い外形監視側を重視する 参考: Site Reliability Engineering ch.6 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 23
  11. システム監視入門 SLI・SLO・エラーバジェット 「稼働している」を数値で定義する道具 用語 意味 SLI サービスの状態を測る指標(例: 成功リクエストの割合) SLO SLIの目標値(例:

    30日間で99.9%) エラーバジェット SLOまでの余裕。開発スピードと信頼性のバランスの判断材料 ポイント: 本編の「『稼働している』を定義する」を実践する枠組み 出典: Beyer et al. "Site Reliability Engineering" ch.4 (O'Reilly, 2016) 2026/07/26 SRE Lounge Hiroshima #2 24