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シビックテックとコミュニティ

 シビックテックとコミュニティ

書籍「遠くへ行きたければみんなで行け」の出版記念イベントでお話した、シビックテックとコミュニティ運営の事例紹介スライドです。

Haruyuki Seki

April 29, 2022
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  2. ともに考え、ともにつくる社会
    2
    シビックテックアプローチ
    公共モデルを「依存」から「共創」へ
    シビックテック・エコシステム
    オープンにつながり、
    社会をアップデートする
    要望・苦情

    公共サービス

    テクノロジー

    データ活用

    場づくり

    市民 行政
    社会課題
    コミュニティ
 プロジェクト

    Pictures by freepik & stories - www.freepik.com

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  3. 公共モデルを「行政依存」から




    2. シビックテック アプローチ

    オープンにつながり、社会をアップデートする

    3
    市民 行政
    「共創」へ

    行政と市民
    (エンジニア、デザイナー、
    民間企業、NPO、学生など)
    Conflicts

    Work together

    社会課題

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  4. CfJの行動指針
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    あらゆる境界を越えていこう オープンソースなマインドでいこう ファーストペンギンには 

    機敏に泳ぐ翼がある
    Beyond all borders Open-source minded
    The first penguin,
    agile flippers

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  5. 力を入れている分野
    5
    デジタルによる民
    主主義のアップ
    デート
    デジタル公共財の
    創出
    ともに考え、ともに
    つくる
    プロジェクト創出

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  6. 世界と日本国内のシビックテック
    6
    世界と国内のシビックテックコミュニティをつなげるハブ

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  7. いろいろなプロジェクトが生まれています
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  8. オープンソースと
    オープンガバメント

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  11. 行政/自治体は、共創のための
    システムをうまくデザインできていな

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  12. エリック レイモンド「伽藍とバザール」


    1999年
    オープンソースのOS、Linux
    の開発スタイルを評価した
    エッセイ

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  14. 伽藍モデルの課題

    ・変化に弱い
    ・一つの組織にノウハウが留まる
    ・利用者側は手を出せない

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  15. 行政の仕組みに
    バザールモデルを
    適用できないだろうか?


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  17. コミュニティによる
    アプローチ

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  18. 解説文を無料公開中

    https://gihyo.jp/book/2022/978
    -4-297-12769-5/content/zenbu
    n 


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  19. そもそも、なぜコミュニティなのか?

    ともに考え、ともに作る社会を作るためには、既存
    組織の立場を超えたつながりが必要だから


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  20. ここ数年で、コミュニティは急拡大
    Slack 参加者
    500 6,400
    Brigade数
    (地域版 Code for )
    2018年 2022年
    50 93 地域



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  21. コラボレーターコミュニティとしてのCfJ

    “ここでは,熱狂的な参加者は,単に個別に独自の
    機能を追加するだけではなく,共有されたプロジェ
    クトのためのチームとして能動的に協働作業する。
    これは文字通り,世界そのものを変えるようなチャ
    ンスにつながることもある”(第2章 ) 


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  22. コミュニティには、さまざまな人が関わる


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  23. コミュニティについての6つの原則

    1. 価値のある資産を築く,シンプルなところから始めよう

    2. 明確で客観的なリーダーシップを持とう

    3. 文化と期待をハッキリとさせよう

    4. 人間関係と信頼,関係づくりに集中しよう

    5. 常に敏感で洞察的で辛抱強くあろう

    6. 意表を突こう


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  24. 1. 価値のある資産を築く,シンプルなところから始めよう

    ごちゃごちゃと議論をすることに時間を費やすの
    ではなく,Minimum Viable Product(MVP)から始
    める


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  26. 東京都のサイトはどのようには
    じまったのか?

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  28. これまでの活動の中から信頼できる人を集めて3日で開発

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  29. GitHub というサイトでオープンソース化

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  30. 世界中から貢献があった
    3週間の間に
    224 名が改善に協力
    750 件の提案
    671 件が取り入れられる

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  31. 全都道府県に波及

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  32. 様々な情報が瞬時にまとめられる

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  33. キックオフミーティング直後に活動を開始


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  34. 2. 明確で客観的なリーダーシップを持とう



    [Code for Japan におけるリーダーシップ]

    能力の高さよりも、透明性と傾聴力

    多様な人の意見を尊重し、ともに考える力が必要


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  35. 3. 文化と期待をハッキリとさせよう



    コミュニティに関わる人のモチベーションは様々

    みんなが安心して参加できる必要がある


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  36. 行動原則

    東京都コロナサイトでは最初に行動原則
    を定めた


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  37. 4. 人間関係と信頼,関係づくりに集中しよう


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  39. 信頼構築フレームワーク 4P

    テクノロジーではなく、
    人々から始める

    ● ともに考える
    ● お互いの言語を学ぶ
    ● 個人的な信頼関係を作る
    課題を理解するためにプ
    ロトタイピングする

    ● ともにつくる
    ● ともに学ぶ
    ● 課題を理解する
    People
 Prototyping

    共通のゴールを決め、リ
    ソースを割り当てる

    Project

    ● ともに働く
    ● 共通価値を作る
    ● チェンジマネジメントも行う
    Promote

    アイデアやデータを広め、ネット
    ワークを拡大する


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  40. 5. 常に敏感で洞察的で辛抱強くあろう



    「答えはオーディエンスの中にある」


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  41. さっぽろ保育園マップ

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  42. 市のウェブサイト

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  44. 6. 意表を突こう



    ポジティブな驚きは創造性の元


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  45. BADオープンデータ供養寺


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  46. コミュニティエンゲージメント

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  47. コミュニティイベント

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    ● テキストコミュニケーション

    ○ Slack:約6,459名が参加(2021年3月現在) 

    ■ プロジェクトの企画立案・開発・進捗などの情報を交換 

    ■ イベント案内や情報発信などをお互いに共有 

    ● ビデオ通話・配信

    ○ Zoom:オンラインハッカソンなど開催時 

    ○ YouTube:オンラインイベント配信時 

    ● 企画・デザイン・開発

    ○ GitHub:チーム開発での同期・情報共有 

    ○ Figma:デザイン案の展開・共有 

    ○ HackMD:ドキュメントでの情報共有・整理 

    オンラインツールの組み合わせで適宜情報を共有・交換


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  48. コミュニティイベント(定期開催)

    48
    コロナ以降は全面オンラインでイベントを毎月開催

    シビックテックライブ(input) 






    毎月、地域での活動や旬のプロジェクトを紹介す
    る定期イベントを開催。最近はオンラインで参加
    者層も増え、参加者が多い時には100人を超える
    ことも。

    ソーシャルハックデー(output) 





    毎月、各地域に会場を設け(現在は全面オンライ
    ン)開発イベントを開催。有志コントリビューターか
    らプロジェクトが持ち込まれ、継続して開発を進め
    ている。

    イベント企画・実施





    オリジナル企画の様々なイベントを開催。

    NHKとのハッカソンを協同企画


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  49. コミュニティイベント(学生向け)

    Civictech Challenge Cup @オンライン

    ● Covid19の影響で地方の高専生のインターン先が減少 

    ● 就職の実績や開発経験を積むための開発コンテストを 

    Code for Japanの学生インターンが中心となって企画・運営 

    ● 夏季休暇(7-9月)を活用し、社会課題解決のサービス開発を 

    全国各地から集まった学生がチームを組み、企画・開発し提出 

    参加者105名から27チームが作品を提出。 

    10月25日にファイナリスト10組が最終審査会に出場し、 

    大賞受賞の高校生チーム「Civichat」は受賞後法人化、 

    熊本市の実証実験に採択され、災害時の支援・補助などの 

    制度検索ツールを提供している。 


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  50. 国内連携(ブリゲード)

    ● アライアンスとしての機能

    ○ 地域の取り組みを促進・後押し

    ○ 他ブリゲードに紹介・橋渡し

    ○ 共同開発・委託開発

    ● 独立した組織同士の有機的繋がり

    ○ Code for Americaを参考に

    ○ プロジェクトなどで協力・連携



    ブリゲード活動の促進・橋渡し & 共同プロジェクト

    Code
    for
    Giin

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  51. 国内連携(カンファレンス)

    51
    開催地を毎年変えながら実施





    2014年から、東京大学→豊島区役所旧庁舎→神奈
    川→兵庫→新潟→千葉全国各地で開催 


    2020年は全面オンライン開催








    予定していた愛知会場と全国を繋ぎ、オンラインで実
    施。2021年は東北会場と接続予定。 

    Code for Japan Summit / 年に1度全国から集まるイベント


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  52. 海外連携(ハッカソン・研修)

    Facing the Ocean

    (台湾・香港・韓国)




    g0v(TW/HK)やCode for Koreaと年2回ずつ、共同開催の
    ハッカソンを実施、関心が近いプロジェクトのメンバー同士
    が集まって意見交換をしたり合同で開発を進めたりしてい
    る。

    Tech for Non-tech

    (オーストラリア・アフリカなど)




    Code for AustraliaからCode for JapanとアフリカのOpen Up
    とがExchangeプログラムで受講し展開しているノンテック向
    けアプローチ。

    アジア・オーストラリアなど近隣から、All(全体)まで


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  53. 海外連携(カンファレンス)

    53
    Code for America summit 

    / Code for All summit



    g0v summit 2018-2020(台湾)



    海外コミュニティが開催するカンファレンスに登壇・参加

    世界中のCode for コミュニティが集まり、それぞれの活動について情報や事例を共有、ワークショップなどで議
    論を交わし、コラボレーションできる関係づくりを定期的に行っている 


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  54. © Code for Japan
    意味がある価値があってこそのコミュニティ

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  55. 今できること


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  56. エンジニア以外も多い
    10代、20代前半が大活躍中
    CfJの参加者、実は・・・

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  57. イベントに参加する

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  59. Slack に参加する
    https://cfjslackin.herokuapp.com/

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  61. Code for Japan インターン募集
    業務内容
    ● Civictech Challenge Cup U-22 学生向けシビックテックアワードの企画運営
    ● Civictech Accelerator Program スタートアップ連携・コーディネート
    ● 海外シビックテックコミュニティ連携
     アメリカ・オーストラリア・台湾・韓国など
    ● 定例イベントの企画・運営 毎月開催のハッカソン・オンラインイベントなど
    ● サービス開発プロジェクトの参加
    (エンジニア・デザイナー)
    採用ページ(募集案内)はこちら▷ https://recruit.code4japan.org/
    応募フォームはこちら▷ https://s.c4j.jp/nn13
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    高校生・高専生・大学生・大学院生 / 遠隔メイン・全国各地から応募可

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  62. ともに考え、ともにつくる
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