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今改めて見直してみるラズパイの真価

濱田孝治
September 27, 2023

 今改めて見直してみるラズパイの真価

IoT入門するときに思い浮かべるものとして、Raspberry Piを挙げる人も多いのではないでしょうか?

このセッションでは、ラズペリーパイ4を改めて使ってみて、最近のラズパイの進化、クラウドとの接続方法、遊び方、テンション上がる利用方法などをご紹介します。

濱田孝治

September 27, 2023
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Transcript

  1. 2 自己紹介 濱⽥孝治(ハマコー) • 2017年9⽉⼊社 • CX事業本部 Delivery部 VPoE •

    JAWS-UG container • AWS APM Ambassador 2020 • 好きな⾔葉「わっしょい」「どすこい」 • @hamako9999
  2. 3 自己紹介 濱⽥孝治(ハマコー) • 2017年9⽉⼊社 • CX事業本部 Delivery部 VPoE •

    JAWS-UG container • AWS APM Ambassador 2020 • 好きな⾔葉「わっしょい」「どすこい」 • @hamako9999 IoT経験 一切なし!!
  3. 11 Agenda • Raspberry Pi とはなにか︖ • Raspberry Pi 4の始め⽅(開封の儀を添えて)

    • Raspberry Pi 4でやってみると⾯⽩そうなこと • まとめ
  4. 16 Raspberry Pi とは︖ イギリスのRaspberry Pi Founcationが製造元のシングル ボードコンピュータ • ARMプロセッサ

    • コンピュータ教育で利⽤されることを想定 • Raspberry(ラズベリー)の由来は、昔のコンピ ュータの名前によく果物が利⽤されていた事から • Piは”Python interpreter” • GPIO搭載により、様々なデバイスとの接続が可 能
  5. 17 Raspberry Pi の進化の歴史 Raspberry Pi1(2012) • CPU: Broadcom BCM2835

    SoCを採⽤ 700MHzのARM1176JZF-Sコア • RAM: Model Aでは256MB RAM Model Bでは512MB RAM • ストレージ: SDカードにOSやデータを保存 • 接続性: Model BはEthernetポートと2つのUSB 2.0ポート。Model AはUSBが1つだけ • 注⽬点: 初のRaspberry Pi。初めての導⼊で⼤き な話題となり、低価格でアクセス可能なコンピュ ータとして注⽬を集めた
  6. 18 Raspberry Pi の進化の歴史 Raspberry Pi2(2015) • CPU: Broadcom BCM2836を採⽤

    900MHzのARM Cortex-A7クアッドコア • RAM: 1GB • ストレージ: Micro SDカードに変更 • 接続性: 4つのUSB 2.0ポートとEthernet • 注⽬点: 1世代⽬より⼤幅な性能向上 Windows 10 IoT Coreなど、より多くの OSがサポートされるように
  7. 19 Raspberry Pi の進化の歴史 Raspberry Pi3(2016) • CPU: Broadcom BCM2837

    SoC 1.2GHzのARM Cortex-A53クアッドコア • RAM: 1GB • 接続性: 4つのUSB 2.0ポート、Ethernet、 および初めてのWi-Fi 802.11nと Bluetooth 4.2 BLEを搭載 • 注⽬点: 無線接続機能の追加により、さま ざまなIoTプロジェクトや無線接続が必要 なアプリケーションに適している
  8. 20 Raspberry Pi の進化の歴史 Raspberry Pi4(2019) • CPU: Broadcom BCM2711

    SoCを採⽤。1.5GHzの ARM Cortex-A72クアッドコア • RAM: 3つのバージョンで2GB, 4GB, 8GB RAMを提 供 • ストレージ: Micro SDカードを継続 • 接続性: 2つのUSB 2.0ポート、2つのUSB 3.0ポート、 Gigabit Ethernet、Wi-Fi 802.11ac、Bluetooth 5.0、 2つのmicro HDMIポートでデュアルディスプレイをサ ポート • 注⽬点: Raspberry Piシリーズで最もパワフル USB 3.0やGigabit Ethernetによる⾼速なデータ転送、 ⼤容量RAMモデルの追加など、デスクトップPCに近い 性能と機能を持つ
  9. 23 Raspberry Pi 始める時に必要なもの 必須? 必須︖ セットにある︖ 備考 Pi 4

    マザーボード ◯ ◯ メモリは1,2,4,8から選択。8GBもいらないかも?だけれど、多くて困 らないと思ったので8GBにしてみた。 マイクロSDカード ◯ ◯ ⾃前のPCでOSイメージを書き込んでおいて、ラズパイ本体に差し込ん で起動するために必要 ヒートシンク ✗ ◯ CPU、メモリなどの冷却⽤。ボード単体でも動作はするっぽいが、あっ たほうが安定する。実際ヒートシンクCPU触ったらかなり熱かった ⾵冷ファン ✗ ◯ ↑ Pi 4 Model B専⽤ケース ✗ ◯ 安定して運⽤するならケースは、まぁあったほうが良いよね ディスプレイ(HDMI接続) △ ✗ 事前に設定済みのイメージであれば不要っぽい(SSHやVNCなどでの 接続)が、恐らくないと最初はわけわからなくなる マイクロHDMI⇔HDMIケーブ ル(4K出⼒対応) △ ◯ ↑ マウス・キーボード(USB接 続) △ ✗ なにかしらあったほうが初期設定はやりやすい イーサネットケーブル ✗ ✗ ボードにBluetooth 5.0もWiFi(2.4G/5G)もあるので、必須ではない USB Type-C電源とケーブル (スイッチ付き) ◯ ◯ 公式推奨の5V/3Aの満たすものが必要。⾃前であればよし。ケーブルに スイッチは必須ではないが、スイッチついている⽅が便利ではある。あ んまり他になさそうなので、セット品が良さそう。
  10. 28 開封の儀 電源用 USB Type-C 電源用 AC アダプタ 32GB マイクロSDカード

    HDMI ⇔ マイクロHDMI ケーブル ✕2 ヒートシンク 冷却ファン
  11. セット購⼊⾦額 ¥18,480 • Raspberry Pi4 Model B/8GB 本体 • それっぽいケース、冷却ファン

    • ヒートシンク(ボード本体には恐らくついていない) • マイクロHDMI ⇔ HDMIケーブル✕2 • マイクロSDカード 32GB、SDカードアダプタ • 仕様に準拠した給電⽤USB Type-Cケーブル、ACアダプタ 39 総じて悪くなかったので現時点ではオススメ ボード本体がこの値段ってことを考 えると、まとめて必要なもの買えるし 悪くないセットな気がする (ケースの説明書がないのでそこは 苦労した)
  12. 43 GPIO(General Purpose Input/Output) • LEDの点滅制御 • GPIOの基本中の基本を学ぶもの。基本を学んだ後はトラフィ ックライトのシミュレーションなどで応⽤ •

    温度・湿度センサーのデータ読み取り • DHT11やDHT22といった温度・湿度センサーをGPIOピンに 接続し、現在の室温や湿度をリアルタイムでモニタリング。 Webインターフェースやクラウド接続で、状況を可視化 • ホームオートメーション • リレー、モーター、センサーなどの部品をGPIOピンに接続し、 家の照明や扇⾵機、窓の開閉などの動作を⾃動化
  13. 44 GPIO(General Purpose Input/Output) 利⽤可能なセンサーは⾮常に豊富。気になるものから試してみよう︕ • DHT11 / DHT22: 温度・湿度センサー

    • DS18B20: ワイヤレス温度センサー • HC-SR04: 超⾳波距離センサー • PIR: ⼈感センサー(動きの検出) • BMP180 / BMP280: ⼤気圧・温度センサー • MCP3008: アナログ-デジタル変換器。 Raspberry Piのようなデジタル⼊⼒しか受け付け ないデバイスでアナログセンサーを読むために使 ⽤ • LDR (Light Dependent Resistor): 光センサ ー(明るさの検出) • MQ-2 / MQ-3: ガスセンサー(例: MQ-2は煙や LPGを検出、MQ-3はアルコール蒸気を検出) • GY-521 (MPU-6050): ジャイロスコープ・加 速度センサー • BME680: 温度、湿度、⼤気圧、VOCガスセンサ ーの組み合わせ • TCS3200: ⾊センサー • LM35: 温度センサー • ADS1115: 16ビット⾼精度アナログ-デジタル変 換器 • MAX6675 / MAX31855: K型熱電対⽤の温度 センサーインターフェース • VL53L0X: レーザー距離測定センサー • SI1145: UVインデックス・可視光・IRセンサー • INA219: ⾼精度電流・電圧モニタリングセンサ ー • RFID-RC522: RFIDリーダー/ライターモジュー ル • DS3231: ⾼精度リアルタイムクロック • BH1750: 照度センサー このあたりは「センサーキット」でググると セット販売されているものがいろいろ出てきます
  14. 46 ホームサーバー(軽量ホームサーバー) ⽤途 関連OSS 備考 メディアサーバー Plex, Kodi Raspberry Piを中⼼に、家庭内の映像や⾳楽コンテンツをストリーミングできるメデ

    ィアサーバーを構築 ファイル共有/クラウドスト レージ Nextcloud, ownCloud, Samba 家庭内のデバイス間でファイルを共有したり、外出先からもアクセスできるクラウド ストレージを構築 ホームオートメーション Home Assistant, openHAB 家の照明、エアコン、カメラなどのスマートホームデバイスを中⼼に制御するシステ ムの構築 VPNサーバー OpenVPN, WireGuard 家庭のネットワークに安全にリモートアクセスするためのVPNサーバーをセットアッ プ 広告ブロッカー Pi-hole 家庭内のネットワークに接続する全デバイスのWebトラフィックから広告をブロック するシステムを構築 ダウンロードステーション Transmission, qBittorrent トレントやダウンロードタスクを中央で管理・実⾏するステーションとしてのセット アップ ウェブサーバー/ブログホス ティング Apache, Nginx, WordPress 個⼈のブログやウェブサイトを⾃宅からホスティング メールサーバー Postfix, Dovecot 個⼈のメールアドレスを持ち、⾃宅でメールサービスを運営 監視カメラシステム Motion, ZoneMinder Raspberry PiカメラモジュールやUSBカメラを使って、家の監視システムを構築 プリントサーバー CUPS (Common UNIX Printing System) 家庭内の複数のデバイスから、中央のプリンタへの印刷を管理・実⾏するサーバーを セットアップ 家庭内ITインフラ強化の⽤途としてサーバーアプリケーションを実⾏
  15. 47 クラウド連携(AWS / Google Cloud / Azure) 今ならやっぱりクラウド連携してあれこれ試してみたい • 家庭内の環境モニター:

    • 概要: Raspberry Piに温度や湿度センサーを取り付けて、データを定期的にAWS IoT Coreを 経由してAmazon DynamoDBに保存します。 • 拡張: AWS Lambdaと連携して、異常値を検知した際にAmazon SNSを使って通知を受け取 るよう設定します。 • 声制御されるスマートホーム: • 概要: Raspberry PiとAmazon Alexaのスキルキットを使⽤して、家の照明や他のデバイスを ⾳声で操作します。 • 拡張: AWS Lambdaを利⽤して、カスタムアクションや複雑な制御を実現します。 • 家庭⽤Webカメラ: • 概要: Raspberry Piとカメラモジュールを使⽤して、家庭内の映像をストリーミングし、 Amazon Kinesis Video Streamsで映像をクラウド上に保存します。 • 拡張: AWS Rekognitionを使⽤して、映像内の物体や⼈物を⾃動検出します。
  16. 48 クラウド連携(AWS / Google Cloud / Azure) 上級編ユースケース • スマートホームデータ解析:

    • 概要: Raspberry Piで収集した家の各種センサーデータをAWSに送信し、Amazon Redshiftを使⽤して ⼤量のデータを分析・集計 • 拡張: Amazon QuickSightを使ってデータのダッシュボードを作成し、効率的なエネルギー消費や家の 状態を可視化 • エッジコンピューティング with AWS Greengrass: • 概要: Raspberry Pi上でAWS Greengrassを実⾏し、エッジデバイスとしての機能を強化。Lambda関 数のローカル実⾏やMQTTプロトコルを⽤いた通信を実現します。 • 拡張: データをリアルタイムに処理し、AWSへのアップロードの前に適切なフィルタリングや変換を⾏ う • 深層学習を活⽤した画像解析: • 概要: Raspberry Piのカメラで取得した映像を、Amazon SageMakerでトレーニングされた深層学習モ デルに送信して解析 • 拡張: AWS LambdaやAPI Gatewayを使⽤して、リアルタイムAPIを作成し、Raspberry Piからの映像 データに対してリアルタイム解析
  17. 49 エッジAI Pi 4のHW性能向上で現実味がでてきたユースケース • リアルタイム物体検出・顔認識: • 概要: Raspberry Pi

    4のカメラを使⽤して、リアルタイムでの物体検出や顔認識を⾏う。このアプリケー ションは、セキュリティカメラ、⾃動販売機、ドアのアクセスコントロールなど、さまざまな場所での 利⽤が考えられる • 関連ツール: TensorFlow Lite, OpenCV • ⾳声アシスタントとの統合: • 概要: Raspberry Pi 4を使⽤して、⾳声アシスタントのローカルバージョンを実⾏し、⾳声認識と⾳声⽣ 成を⾏う。エッジデバイス上で⾳声を処理することで、レイテンシを削減し、クラウド接続が不要な場 合やインターネット接続が不安定な場所でも動作する • 関連ツール: Mozilla DeepSpeech, Mycrosoft AI • センサーデータの予測メンテナンス: • 概要: Raspberry Pi 4を使⽤して、機器やインフラからのセンサーデータを収集し、異常検出や予測メン テナンスのためのAIモデルをローカルで実⾏。機械の故障や必要なメンテナンスのタイミングを予測し て、ダウンタイムを削減する。 • 関連ツール: TensorFlow, Scikit-learn
  18. 51 まとめ • Raspberry Piは、原始的な楽しさにあふれている • そこにモノがあり、さわることでインターネットとモノ がつながっていることのよろこび • いまならすぐに始められる

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