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Tableau巣鴨会_20260328_LT

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 Tableau巣鴨会_20260328_LT

Tableau巣鴨会でLightning Talkをしました。

棒グラフで平均を比較するだけでは見えない、「分布」から生まれる問いの力について話しています。
題材は、政府系組織が無料公開しているSSDSE(教育用標準データセット)の生鮮肉の支出金額データ。同じデータでも見方を変えるだけで、牛肉の3倍の地域差や、その背景にある日本の農耕史・食文化の違いまで見えてきます。

サンプルスーパーストアの次のステップとして、SSDSEで箱ひげ図やヒストグラムを試してみてください。データを見るときの気づきになれば幸いです。

#Tableau #SSDSE #DATASABER #データ分析 #データ可視化

A Lightning Talk from Tableau Sugamo Meetup.

This talk explores what happens when you move beyond bar charts and start looking at distributions. Using free government statistics (SSDSE) on household meat expenditure across 47 Japanese prefectural capitals, a simple strip plot reveals that beef spending varies by over 3x between cities — a pattern completely invisible in a bar chart of averages. Digging into "why" uncovers centuries of agricultural history and regional food culture.

Bar charts show answers. Distributions raise questions.

#Tableau #SSDSE #DATASABER #DataVisualization #DataAnalysis

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Hidemitsu Hayashi

March 28, 2026

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Transcript

  1. 自己紹介 PHOTO はやし DATA Saber Bridge 2026.3 挑戦中 独立系SIer勤務 システムエンジニア

    過去 COBOL × 保険システム 約10年間、レガシーシステムの 開発・保守に従事 現在 データ・AI活用 生成AI導入支援 データ可視化の技術支援 挑戦 DATA Saber Apprentice Bridgeにて2回目の挑戦浅井部屋に お世話になっています データを「処理するもの」から「語りかけてくるもの」に変えた経験を、今日お話しします。
  2. なぜ見逃すのか? サンプルスーパーストアの「学習バイアス」 サンプルスーパーストア データ形式 トランザクション(1行 = 1注文) 分析の問い 「合計はいくら?」「推移は?」 使うチャート

    棒グラフ / 折れ線 / マップ 体に染み込む操作 SUM(売上) → 棒グラフ → フィルター SSDSE(教育用標準データセット) データ形式 集計済み(1行 = 1地域) 分析の問い 「ばらつきは?」「分布は?」 使うチャート 箱ひげ図 / ヒストグラム / 散布図 新しく使う操作 アナリティクスペイン / ビン / リファレンス ライン Tableauの機能、半分も使えていないかもしれません。
  3. なぜ牛肉だけ、こんなにばらつくのか? 分布が生んだ「問い」を掘り下げると、日本の食文化史が見えてくる 西日本 → 農耕に「牛」を使用 飛鳥〜江戸時代 近畿を中心に牛で農耕。身近な存在に。 明治時代 肉食解禁 →

    農耕牛が食用に転用。 近江牛・神戸ビーフなどブランド化。 現在 牛肉文化が根強く残り、支出額が高い。 京都・和歌山・奈良が支出額トップ。 東日本 → 農耕に「馬」を使用 飛鳥〜江戸時代 関東以北は馬で農耕・運搬・軍事。 明治〜戦中 馬肉は食用部位が少なく普及せず。 日清・日露で軍が牛肉を買い占め → 代替として安価な豚肉が急拡大。 現在 豚肉文化が浸透し、全国均一に。 牛肉の支出額は西日本の半分以下。 棒グラフは「答え」を見せる。 分布は「問い」を生む。
  4. 今日、帰ったら10分でできること 1 SSDSEをダウンロード https://www.nstac.go.jp/use/literacy/SSDSE/( 無料) 2min 2 ストリッププロットを作る 好きな数値列を可視化→ 詳細に「都道府県」

    5min 3 「なぜ?」をXに投稿 #Tableau #SSDSE をつけて 3min SSDSE 公式サイト 教育用標準データセット 統計センターが無料で公開 SSDSE-A 1,700+ 市区町村データ SSDSE-B 12年分の時系列データ SSDSE-C(今回使用) 47都道府県庁所在市 × 226項目 https://www.nstac.go.jp/use/literacy/SSDSE 「合計」で見るな、「分布」で見ろ。
  5. Appendix Q 肉じゃがの肉は関西と関東で違うって本当? 関西:「肉」= 牛肉 肉じゃが → 牛肉 肉まん →

    「豚まん」と呼ぶ (「肉」と言えば牛なので区別が必要) すき焼き → もちろん牛肉 カレー → 牛肉が主流 牛肉文化圏の名残がここにも。 関東:「肉」= 豚肉 肉じゃが → 豚肉 | カレー → 豚肉 | 肉まん → そ のまま「肉まん」 豚まん ― 関西人のソウルフード 551蓬莱 CM写真 (目隠し加工済みの画像を挿入) 「ある時〜♪」「ない時〜」 関西では「肉まん」と言わず「豚まん」。 「肉」=牛が前提だから、豚を使うなら明示する文化。 ストリッププロットの数字の裏側に、人の暮らしと文化が見える。それがSSDSEの面白さ。