Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
点群功夫 - 国連ベクトルタイルツールキットの挑戦
Search
Hidenori FUJIMURA
July 15, 2022
Technology
0
120
点群功夫 - 国連ベクトルタイルツールキットの挑戦
2022-07-15 MNIERUNE MEETUP 2022
See also:
https://www.mierune.co.jp/news/posts/mx7590y3v1?lang=ja
Hidenori FUJIMURA
July 15, 2022
Tweet
Share
More Decks by Hidenori FUJIMURA
See All by Hidenori FUJIMURA
みんなに伝わる防災マップ
hfu
0
40
未来の繁栄のためのスマート地図
hfu
0
81
Smart Maps for the prosperity in the future
hfu
0
160
Smart Maps and Bazaar
hfu
0
100
Sensemaking with Smart Maps
hfu
0
63
Smart Mapsfor the United Nations,with the United Nations
hfu
0
100
UN Smart Maps
hfu
0
130
スマート地図バザールによる地図XMLのタイル配信
hfu
0
89
国土地理院におけるベース・レジストリの整備とDX推進への取り組み
hfu
0
200
Other Decks in Technology
See All in Technology
AWSの生成AIサービス Amazon Bedrock入門!(2025年1月版)
minorun365
PRO
7
470
EMConf JP の楽しみ方 / How to enjoy EMConf JP
pauli
2
150
AWS re:Invent 2024 re:Cap Taipei (for Developer): New Launches that facilitate Developer Workflow and Continuous Innovation
dwchiang
0
160
20250116_自部署内でAmazon Nova体験会をやってみた話
riz3f7
1
100
Unsafe.BitCast のすゝめ。
nenonaninu
0
200
JAWS-UG20250116_iOSアプリエンジニアがAWSreInventに行ってきた(真面目編)
totokit4
0
140
なぜfreeeはハブ・アンド・スポーク型の データメッシュアーキテクチャにチャレンジするのか?
shinichiro_joya
2
450
Goで実践するBFP
hiroyaterui
1
120
Visual StudioとかIDE関連小ネタ話
kosmosebi
1
370
月間60万ユーザーを抱える 個人開発サービス「Walica」の 技術スタック変遷
miyachin
1
140
Kotlin Multiplatformのポテンシャル
recruitengineers
PRO
2
150
iPadOS18でフローティングタブバーを解除してみた
sansantech
PRO
1
140
Featured
See All Featured
A designer walks into a library…
pauljervisheath
205
24k
Building Your Own Lightsaber
phodgson
104
6.2k
The Invisible Side of Design
smashingmag
299
50k
Building Adaptive Systems
keathley
38
2.4k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
67
4.5k
Designing for Performance
lara
604
68k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
270
27k
A better future with KSS
kneath
238
17k
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
46
7.2k
Speed Design
sergeychernyshev
25
740
Thoughts on Productivity
jonyablonski
68
4.4k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
49k
Transcript
点群功夫 〜国連ベクトルタイル ツールキットの挑戦〜 藤村 英範 国土地理院
地理空間情報によるパートナーシップ 地図技術者が・地図による課題解決を・ユーザを中心に・デザインしていく Source: 第51回国土地理院報告会「地図で人をしあわせにする」
共感と発想のフェーズ重要 実装 implement 分散と前進 費用対効果向上と強靭化 共感 empathize 点群 三次元都市モデル デジタル原則
発想 ideate 概念実証を繰り返す バックキャスティング気味
共感 Empathize 「自分ごと」としての点群
同時代の進歩に共感する Source: 第51回国土地理院報告会「地図で人をしあわせにする」
New wave との関連を比喩的に意識する Source: 第51回国土地理院報告会「地図で人をしあわせにする」
作っていく。どう出していこうか? Source: 第51回国土地理院報告会「 3次元点群データに関する国土地理院の取組」
発想 Ideate 実践を繰り返す
「実際にやってみた」 技術実証・概念実証
「実際にやってみた」 具体的な実践の場で練磨する、 いわゆる「事上磨練」の功夫(くふ う;工夫) Source: 大西晴隆「王陽明」
私の実践の工夫点 1. ウェブで実働している 2. オープンである オープンデータをオープンソースで
実践 3点 ➔ gh:optgeo/togari ボクセルタイルによるシームレス可視化 ➔ x.optgeo.org/copc クラウド最適化点群(copc) ➔ UNVT
Portable 大容量データを小さく発信
https://optgeo.github.io/ togari(鳥狩) 静岡点群(3地区=全県分)を、2m、 4m、8m、... のボクセルに丸め、それらを ベクトルタイルに収めたもの。
シームレス データセット全体が一枚に繋がる
シームレス 富士山山頂にも対応可能
シームレス 地形と構造物が連続的に繋がる
コンパクトで高速・高効率 2m GSD まで作って静岡全県で 11GB
自作 Ruby スクリプト + Tippecanoe
None
実践 3点 ➔ gh:optgeo/togari ボクセルタイルによるシームレス可視化 ➔ x.optgeo.org/copc クラウド最適化点群(copc) ➔ UNVT
Portable 大容量データを小さく発信
2022-07-03 すごいツイートを見つける 静岡点群で実際にやってみる
None
とても簡単 FOSS4G 1. PDAL で COPC 形式に変換 2. ウェブサーバに上げる 3.
There is no step 3.
None
None
None
None
None
viewer.copc.io: 本物の点群がいきなりウェブに来た 順調すぎて「ストレージだけが限界を決める」 全部がオープンであるとは言ってない シームレスにはならない
実践 3点 ➔ gh:optgeo/togari ボクセルタイルによるシームレス可視化 ➔ x.optgeo.org/copc クラウド最適化点群(copc) ➔ UNVT
Portable 大容量データを小さく発信
UNVT Portable 静岡点群 COPC 等を世界に 発信するウェブサーバ テレワーク環境に置いた Raspberry Pi 4B
容量は足しやすい。 スケールしない分、安い。 Tip 運用時消費電力 約2W 137日の連続稼働
ただし、1日10万リクエストはいける
もう一つご紹介
None
protomaps.js やること 速い シンプル 統合しやすくフレキシブル 概要 ベクトル地図レンダラー Leaflet 拡張として動く ソロプロジェクト
やらないこと 連続ズーム 三次元描画 WebGL の使用
None
None
protomaps.js: ベクトルタイル消費の 新たな選択肢
【発想パートまとめ】 実装する前に 実践を積もう
起き上がったり転んだり、進んだり退いたりするのが、 功夫にとってむしろ自然なあり方で、このような曲折は あらかじめ避けられないものなのだ。 昨日ちゃんと功夫に勤めたのに、今日になってもそれ が十全に発揮されないというので、何とかむりにでも、 その破綻のさまをとりつくろおうとしたりするなど、それ は無駄なことなのだ。 Source: 王陽明「伝習録」(溝口雄三訳)
実装 Implement 分散と前進
今後に向けた技術的発想 1. 可搬(Portable)化 根を下ろさずに渡り歩ける技術にする 2. 部品(Modular)化 ウェブ地図専門家でなくても組み込める技術にする 3. 外部(External)化 自分たちだけにしかできないことに集中する
クライアントの観点からは 1. 分散配備(distributed deployment) ウェブ地図リソースの分散が図られる → 強靭 2. 前進配備(forward deployment) ウェブ地図リソースが現場に近づく → 効率的
実践&実装: オープンプロジェクトとしてのイン タフェース
国連ベクトルタイルツールキット United Nations Vector Tile Toolkit ソフトウェア 「ウェブ地図運用者が助け合う」 UNVT ポータブル
UNVT Portable ハードウェアと配備 「実際に技術移転や災害対応の現場 で使える事例を示す」 里親ジオデータ Adopt Geodata データ 「未だベクトルタイルになっていないオー プンジオデータをベクトルタイルにする」 伝習所 ← 考え始めたところ Denshujo 実践共同体(Community of Practice) 「学び励まし合う」
どれも難しい まずは始めることから いずれにせよオープン
点群功夫 〜国連ベクトルタイル ツールキットの挑戦〜 藤村 英範 国土地理院