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日本のGovtechは世界で通用するのか?

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October 22, 2025

 日本のGovtechは世界で通用するのか?

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Transcript

  1. Copyright ©2023 Govtech Association. All Rights Reserved. そもそもGovtechとは何か?(1) 世界共通の定義はないが、共通するものが見えてくる World

    Bank(世界銀行) “GovTech is a whole-of-government approach to public sector modernization and promotes simple, efficient and transparent government with the citizen at the center of reforms.” — World Bank, “GovTech: The New Frontier in Government Innovation” (2021) 「GovTech(ガブテック)とは、公共部門の 近代化を推進するための 政府全体での アプローチ であり、 市民を改革の中心に据えた シンプルで 効率的かつ透明性の高い政府 を実現す ることを目的とする。」 Australian Government Architecture (オーストラリア政府) “GovTech refers to the whole-of-government use of technology to improve the efficiency, transparency, and responsiveness of government operations and service delivery.” — Australian Government Architecture, Digital Transformation Agency 「「GovTechとは、政府全体でテクノロ ジー を活用し、行政運営や公共サービス提 供の効率性・透明性・応答性を高める取 り組み を指す。」 OECD(経済協力開発機構) “GovTech is the collaboration between the public sector and start-ups, innovators, government ‘intrapreneurs’, and academia on innovative digital government solutions.” — OECD, “Enabling Digital Innovation in Government” (2021) 「GovTechとは、公共部門とスタート アップ、イノベーター、政府内起業家(イン トラプレナー)、学術機関などが連携し、 デジタル技術を活用した革新的な行政 サービスの実現を目指す取り組みを指 す。」 2
  2. Copyright ©2023 Govtech Association. All Rights Reserved. そもそもGovtechとは何か?(2) Govtechの5つの構成要素 Whole-of-Government

    政府横断的アプローチ Citizen-Centric 市民中心の設計・サービス Efficiency/Transparency 業務効率化と透明性向上 Innovation/ Collaboration 官民・学術連携による共創 Responsiveness 社会変化への柔軟・迅速な対応 Govtech Govtechの定義は様々だが、共通するのは下記の5つの構成要素 3
  3. Copyright ©2023 Govtech Association. All Rights Reserved. “The OECD GovTech

    Policy Framework” OECDが「Enabling Digital Innovation in Government: The OECD GovTech Policy Framework」(GovTechポリシーフレームワーク)を、2024年に発表した GovTech は単なる「政府が使う技術(government technology)」あるいは「ICT化」だけでなく、 公共サービス/運営の変革を目的とした協働プロセスです。 “GovTechとは、公共部門とスタートアップ、イノベーター、政府内起 業家(イントラプレナー)、学術機関などが連携し、デジタル技術を活 用した革新的な行政サービスの実現を目指す取り組みを指す。” OECD(経済協力開発機構)によるGovTechの定義 再掲 4
  4. Copyright ©2023 Govtech Association. All Rights Reserved. “OECD GovTechポリシーフレームワーク”とは? GovTechは、単なる技術導入ではなく、公共部門が民間や学術界、スタートアップなどのイノベーション・エコ

    システムと連携し、公共サービスや政策遂行を改善・変革するための取り組みである。 このフレームワークは、各国がその変革を戦略的かつ持続的に実現するための「設計図」 成熟した デジタルガバメン トの基盤 協働・実験の能力 リソースと 実装支援 Govtech企業の 成熟度 高品質なデータが ある デジタルに関する スキル 資金調達 育成・支援 プログラム データアクセス/ 共有の制度・技術 アジャイル手法と そのために必要 なツール 公共調達制度の 改革 資本市場へのアク セス(資金調達環 境) 柔軟なインフラ(クラ ウド、オープンソー ス、API活用など) 実験・挑戦の文化 PoCから 本格展開までの 支援体制 調達プロセスへの アクセス改善 戦略 レイヤー 政府レベルでの Govtechに関する戦略 制度 レイヤー ネットワーク レイヤー リーダーシップ 各行政レベル(国・地方別)で GovTechの専任チーム 政策分野別の GovTechの専任チーム 国際的なGovTechコミュ ニティとの連携 政府内での 組織横断的なコミュニティ 民間主導の リーダーシップコミュニティ GovTech Building Blocks(基盤となる要素) GovTech Enablers (実現環境) エネイブラーは、基盤と なる要素(Building Blocks)を立ち上げ、 強化し、活用すること で、GovTechの取り 組みが実際に機能し、 広がるための環境を整 える役割を果たす。 ※「Enabling Digital Innovation in Government: The OECD GovTech Policy Framework」資料内Fugure2.1を意訳して作成 5
  5. Copyright ©2023 Govtech Association. All Rights Reserved. World Bank(世界銀行)のGovTech Maturity

    Index (GTMI) GovTech Maturity Index(GTMI)とは? 世界銀行(World Bank)が2020年に開発した、 各国政府のデジタル変革(GovTech)成熟度を測る国際指標。 2022年版では198カ国・地域を対象に、政策・実装・成果の観点から評価。 ※2025年更新予定の版のためのオンライン調査ガイダンスが公開されており、2025年版データの収集準備が進められている Core GovTech Systems 財務・人事・調達など政府内部システムのデジタル化度 Public Service Delivery 行政手続きや公共サービスのオンライン化・利用性 Digital Citizen Engagement 市民参画・市民との対話、透明性、共創の仕組み GovTech Enablers 推進体制、人材、法制度、民間連携などの基盤整備 評価の4つの柱 A Very High B Significant C Some Focus D Minimal Focus 包括的な Govtech国家 分野ごとに 成果がある 限定的な 取り組み まだ整備途上 評価結果(4段階グループ) https://www.worldbank.org/en/data/interactive/2022/10/21/govtech-maturity-inde x-gtmi-data-dashboard
  6. Copyright ©2023 Govtech Association. All Rights Reserved. 日本のGovtechが狙う、”世界”とは? 7 GTMIのB、Cに該当する伸びしろのある国の多い、アジアの国がメインターゲットではないか?

    なぜ「アジア」なのか 1.デジタル政府の“伸びしろ帯”が多い GTMIの中位層(B/C)がアジア多く、特にASEANでは、行政サービスのオンライン 化やID基盤の整備などは一部進んでいるものの、国内の民間Govtechプレイ ヤーの動きもまだ限定的で利活用や運用はこれから 2.ODAのアジア向け比率の高さ 日本の二国間ODAはアジア向けが約53%(2023年)。トップ受益国の多くがアジ ア。Govtechはユースケースや参入領域次第では、制度改正と実装を両方要する ので、JICA・JBIC等のファンディングスキームと一体で提案できるのではないか 3.ASEANデジタル経済枠組み協定 (DEFA)による横展開可能性メリット DEFA(Digital Economy Framework Agreement)は、 ASEAN加盟国が、 域内のデジタル経済・データ流通・決済やデジタルIDなどを制度面も含む相互運用 性を確保する動きがあり、これが進めば、ASEAN加盟国の約7億人をターゲットに した域内での横展開可能性が生まれるのではないか https://www.oecd.org/en/publications/development-co-operation-profiles_04b376d7-en/japan_705ac350-en.html 要素 GTMI 概要 カンボジア B 政府ポータル・eGov構築などは進 んでいるが、・国民IDによる統合・省 庁横断での運用、データ活用など未 整備部分が多い フィリピン B 政府ポータル・eGov構築などは進 んでいるが、・国民IDによる統合・省 庁横断での運用、データ活用など未 整備部分が多い ラオス C 住民台帳や国民IDの整備などがよ うやく進み出したが、省庁縦割りで、 電子政府としての基盤は未整備。ID 拡大後の行政サービスなどのユース ケースも検討がしきれていない ベトナム B 26年までに成人国民全員がデジタ ルIDやオンライン公共サービスにア クセス可能にする目標を掲げてい る。
  7. Copyright ©2023 Govtech Association. All Rights Reserved. ASEANデジタル経済枠組み協定(DEFA) Digital Economy

    Framework Agreement(DEFA) 主な論点として、次のような「9つの分野/柱」が整理されている 1. 電子文書・電子取引などを通じた貿易促進(デジタル貿易促進) 2. 電子商取引 (EC)/デジタル商品の流通・サービス流通の効率化 3. 電子支払・デジタル決済の仕組み(インボイス、決済手段) 4. デジタルアイデンティティ/電子認証・相互運用性(デジタルID) 5. サイバーセキュリティ・オンライン安全性の強化 6. データ保護・プライバシー・越境データ流通 7. 公正競争・消費者保護・デジタル市場の透明性 8. 規制協力・イノベーション・AI 等の新興技術対応 9. デジタル人材・スキル移動/人の流れ・能力構築 デジタル経済・デジタルトレードに関するルール・枠組みを地域的に整備しようという枠組み・協定 2030年までに、 ASEANのデジタル経済規模を2兆ドル(約300兆円)まで 押し上げる可能性
  8. Copyright ©2023 Govtech Association. All Rights Reserved. GovTechの適用分野 1. 政策立案

    GovTech活用による、データに基づく政策形成と意思決定 の強化 • 環境モニタリングと予測分析によるスマートシティ計画 • 経済・社会データの可視化による予算配分最適化 • 規制影響評価のためのシミュレーションツール 2. 行政能力強化 内部プロセスの効率化と行政機関の能力向上を支援 • 自動化による文書処理と行政手続きの簡素化 • AIを活用した財務管理と不正検知システム • 公共調達の透明性・競争性向上のためのプラットフォーム 3. サービス提供 市民・企業向けデジタルサービスの質と利便性の向上 • ワンストップ行政サービスポータルの開発 • デジタル身分証と電子署名の導入 • 健康・福祉サービスのパーソナライズと予測分析 4. 市民参加 市民の政策形成への参画とデジタル民主主義の促進 • 参加型予算編成のためのデジタルプラットフォーム • 市民からのフィードバック収集と分析システム • 地域課題解決のためのクラウドソーシングツール
  9. Copyright ©2023 Govtech Association. All Rights Reserved. 日本のGovTechが「世界に通用する」ために、何を変えていくべきか? 10 要素

    現状の課題 改善・改革の方向性 Whole-of-Government 政府横断的アプローチ Citizen-Centric 市民中心の設計・サービス Efficiency/Transparency 業務効率化と透明性向上 Responsiveness 社会変化への柔軟・迅速な対応 Innovation/ Collaboration 官民・学術連携による共創 Govtechの5つの構成要素を基に、なぜ現状では通用しにくいのか?何を改善すべきか?を考える