Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

明日業務で役立たない Web 開発 TIPS

明日業務で役立たない Web 開発 TIPS

2022.11.19 フロントエンドカンファレンス沖縄

Yuki Ishikawa

January 26, 2023
Tweet

More Decks by Yuki Ishikawa

Other Decks in Technology

Transcript

  1. hoto / @hoto17296 • ちゅらデータ株式会社 • “Web ギルド” ギルドマスター •

    スタートアップなんでも屋 • Web / 機械学習 / データ基盤 / XR / インフラ / 情シス / etc… • 今日はオンライン登壇 • 昨年まで沖縄に住んでいたけど今は愛知からフルリモート勤務
  2. 「どうですか?」ではない • Web 屋は長くやってきたが XR (VR/AR) 領域はまったくの未知 • Unity?ってやつで3Dモデリングとかやるのだろうか、難しそう ※

    Unity はモデリングツールではない • そもそも5年前に「Web の次は機械学習か XR 開発やろ」と思い立って 「でも XR 開発は酔うから機械学習にしよ」とちゅらデータを 選んだにも関わらず、なぜ今更 XR を? まぁ 面白そうだし やるかーーーーーー (勢い
  3. 課題 Web AR 開発の難しさのひとつに「実機じゃないと検証しづらい」がある カメラへのアクセス ジャイロセンサへのアクセス 位置情報 (GPS) へのアクセス Web

    AR アプリを動かすにはさまざまな ハードウェア・センサを利用する必要がある ※ しかも一部の Web API は HTTPS が必須 → PC だけで Web AR 開発するのはしんどい
  4. プロジェクト開始当初の開発環境 都度ビルドして rsync で送ってからスマホから確認するという あたたかみのある開発フロー 開発用マシン 開発用スマホ どっかにあるサーバ (Global IP

    アドレスとドメインがついている) Nginx example.com:443 開発環境 コードベース • TypeScript • React • Three.js ビルド 済み アプリ ビルド 済み アプリ ビルド 済み アプリ ビルド 済み アプリ ビルド 済み アプリ ビルド 済み アプリ 都度 手作業で rsync ビルド シンプルにめんどくさい Vite 使ってるのに HMR できない ブラウザキャッシュちゃんと消さないと ハマる (特に iOS Safari)
  5. 実現したいこと 開発用の public HTTPS エンドポイントにアクセスすると、謎のパワーで ローカルで動いている Vite dev server につながって欲しい

    開発用マシン 開発用スマホ Docker Compose webapp (コンテナ) Vite dev server webapp:5173 開発環境 コードベース (コンテナ内にマウント) 謎のパワー
  6. 補足:やらなかった方式 • ngrok 使う案 • 今回は IP 制限したい要件があったので ngrok だと有料プランが必須だった

    • 後述する手法で作ってしまったほうが簡単そうだったので使わなかった • (類似ケースで) ngrok で事足りるケースはあると思う • 自己署名証明書使ってローカルネットワーク内で動くようにする案 • 新メンバーの環境構築が手間がかかる • 自己署名証明書を開発メンバー全員の PC にインストールしたくない • リモートワークしていると開発中画面の共有がしづらい (ペアプロしづらい) • 一人だけで開発するならこれでもよさそう 他にもいくつか案はあったが不採用に
  7. とりあえず SSH Remote Port Forwarding これだけでできるっちゃできるが… 開発用マシン 開発用スマホ Docker Compose

    webapp (コンテナ) どっかにあるサーバ (Global IP アドレスとドメインがついている) SSH Remote Port Forwarding localhost:8100 Nginx example.com:443 Vite dev server localhost:5173 開発環境 コードベース (コンテナ内にマウント) ssh -R 8100:localhost:5173 example.com proxy_pass http://localhost:8100; ※ WebSocket を通す設定も必要だが割愛 base = “/” // ここはよしなに server.host = true server.hmr.clientPort = 443 時間経つと接続が切れててストレス 開発環境を動かすたびに 長いコマンドを打つの面倒
  8. 余談: 開発環境はコマンド一発で動かせるべき (過激派) • 複数のプロジェクトに関わっていると「このアプリはどうやって動かすのだ っけな」と開発環境の切り替えのたびに README を読むのが面倒 • 開発環境の動かし方が複雑だと、新メンバーのオンボーディングや

    引き継ぎのコストが高い • 初回だけは多少の初期設定 (環境変数書くとか) はあるとしても、 基本的には docker compose up だけで必要なサービスがすべて自動で 起動してくれるのが幸せでは??? • フロントエンドだけなら npm start でもいいが、たいてい DB とかも動かしたいので 開発環境って docker compose up だけで動くべきだと思いませんか???
  9. 続・SSH Remote Port Forwarding では、この部分を Docker 化しましょう 開発用マシン 開発用スマホ Docker

    Compose webapp (コンテナ) どっかにあるサーバ (Global IP アドレスとドメインがついている) SSH Remote Port Forwarding localhost:8100 Nginx example.com:443 Vite dev server localhost:5173 開発環境 コードベース (コンテナ内にマウント) ssh -R 8100:localhost:5173 example.com
  10. SSH クライアントの Docker 化 SSH クライアントを入れるだけの Dockerfile を書く SSH クライアントの設定を色々と書く

    (Keep Alive とか known_hosts 無効化とか) リモートフォワードする起動スクリプトを書く 環境変数で接続先の設定 秘密鍵をコンテナ内にマウントする (ちょっとこわい) 秘密鍵は Docker Compose の Secrets を使ってホストからマウントする
  11. できあがったものがこちら 開発用マシン 開発用スマホ Docker Compose webapp (コンテナ) ssh_client (コンテナ) どっかにあるサーバ

    (Global IP アドレスとドメインがついている) SSH Remote Port Forwarding localhost:8100 Nginx example.com:443 Vite dev server webapp:5173 開発環境 コードベース (コンテナ内にマウント)
  12. まとめ:結局何ができたの? • ローカル端末で動く Web サーバに、インターネット経由で 開発用スマホから HTTPS アクセスできるようにした • HMR

    ができる! • docker compose up コマンド一発でこの開発環境が起動できるようにした • 環境構築が簡単!
  13. この話は何に役立つの? • Web AR アプリ開発には役に立つかもしれない • Web AR アプリを開発していこう!(?) •

    SSH クライアントをコンテナ内で起動したいことがあれば • そんなユースケースはない さぁ…
  14. © 2022 Chura DATA inc. PROPRIETARY & CONFIDENTIAL. データ分析・AI 開発だけじゃな

    い! 社内の Web アプリエンジ ニアに入社経緯やプロジェクト のことを聞いてみた (ブログ記事) 結局どっちがいいの? 自社開発 vs 受託開発 〜ちゅらデータの Webエンジニアが語る受託開発企 業の赤裸々トーク (YouTube)