プロダクトの寿命を延ばすためにエンジニアが考えるべきこと 〜バージョンアップってなんのためにやるのか〜 / Strategies for product longevity

2024年12月22日開催PHPカンファレンス2024のスポンサーセッションで登壇した際の発表資料です。
https://phpcon.php.gr.jp/2024/
https://fortee.jp/phpcon-2024/proposal/8ef1f689-efaf-4775-a6c6-86bc814f256f

Transcript

1. © kaonavi, inc. 1 プロダクトの寿命を延ばすために エンジニアが考えるべきこと 〜バージョンアップってなんのためにやるのか〜
2. © kaonavi, inc. 2 自己紹介
3. © kaonavi, inc. 3 自己紹介 牧 良摩 kazuma maki 所属 株式会社カオナビ 2020年 入社 職種 バックエンドエンジニア & チームリーダー 趣味 飼い猫のお腹をほじること
4. © kaonavi, inc. 4 自己紹介
5. © kaonavi, inc. 5 タレントマネジメントシステム 会社紹介 社員の顔や名前、経験、評価、スキルなどの人材情報を一元管理し可視化。 最適な人材配置や抜擢といった戦略人事を加速させるシステムです。
6. © kaonavi, inc. 事業概要 経営データを一元化し、 正しい経営判断を支援する 予実管理システム 経営管理 労務手続きをペーパーレスで完結し、 人事業務のDX化を推進する 労務管理システム 労務管理 社員の個性・才能を発掘し、 戦略的人事を加速させる タレントマネジメントシステム ⼈材管理 パーパスやビジョンの実現に向け、マルチプロダクト戦略で展開。 6 会社紹介 6
7. © kaonavi, inc. 7 会社紹介 一緒に働く仲間を募集してます！ https://corp.kaonavi.jp/recruit/list/ 選考を希望する方 https://hrmos.co/pages/kaonavi/jobs/casual21 まずは話を聞いてみたいという方 7
8. © kaonavi, inc. 8 このセッションで 持ち帰って欲しいこと
9. © kaonavi, inc. 9 このセッションで持ち帰って欲しいこと バージョンアップは誰のためにやるのか 2 バージョンアップはなんのためにやるのか 1
10. © kaonavi, inc. 10 なんのためにバージョンを上げる？
11. © kaonavi, inc. 11 https://www.php.net/supported-versions.php なんのためにバージョンを上げる？ PHPのサポート ver リリース アクティブサポート セキュリティサポート 8.1 2021/11/25 2023/11/25 2025/12/31 8.2 2022/12/08 2024/12/31 2026/12/31 8.3 2023/11/23 2025/12/31 2027/12/31 8.4 2024/11/21 2026/12/31 2028/12/31
12. © kaonavi, inc. セキュリティサポート 期間を過ぎる 個人情報の漏洩 や サービス停止 に 繋がってしまう 12 なんのためにバージョンを上げる？ セキュリティの危険が危ない セキュリティリスクが ある不具合が 見つかっても 対応されない
13. © kaonavi, inc. バージョンが古い 競合に競争力で負け たり エンジニアの モチベーションが下がり 離職につながってしまう 13 使える機能が少なく 独自実装や 車輪の再開発で 時間がかかる なんのためにバージョンを上げる？ 開発効率が悪い
14. © kaonavi, inc. 14 カオナビでのバージョンアップ
15. © kaonavi, inc. 15 カオナビでのバージョンアップ カオナビの開発体制
16. © kaonavi, inc. 16 カオナビでのバージョンアップ やっていたこと PHPマニュアルの移行ガイドの確認 1 修正が必要な内容を把握する Composerパッケージの調査 2 バージョン上げても使えるか、パッケージのバージョンも上げられるか ツールを使って互換性チェック 3 PHP-CS-FixerやPHPCompatibility 影響を受けるコードの修正 4 アプリケーションコードやテストコードの修正 1 へ戻る
17. © kaonavi, inc. 納期で切羽詰まってるチームに お願いごとをする機会が多い コードフリーズや仕様確認や 手動テストのお願いしたり … 検証の範囲が広すぎる ため どれだけテストしても安全とは 言い切れない ツールで自動修正できなかったため バージョンアップに直接影響しない 箇所にも変更が入ってしまう バージョンアップの作業と プロダクト開発が並行しているため 毎日コードが増える 17 カオナビでのバージョンアップ やっていて大変だったこと
18. © kaonavi, inc. 18 プロダクト開発のエンジニアが 取り組むべきこと
19. © kaonavi, inc. 19 プロダクト開発のエンジニアが取り組むべきこと 　何はともあれテストを書こう テストは正しく動作していることを担保できる重要な要素 　必要のないコードは消す 使われていなくてもバージョンアップの調査対象になる 　コードの影響範囲をわかりやすくする どこまでが影響範囲かわからないことで作業時間が倍増する 　PHPマニュアルの移行ガイドを読む 非推奨な書き方を予め知っておけば修正する無駄な手間を省ける 　修正できるところはタイミングを待たず修正する 修正対象を早めに減らすことで認知負荷を下げられる
20. © kaonavi, inc. 20 バージョンアップとプロダクト開発の 両方をやってわかったこと
21. © kaonavi, inc. アプリケーションの 機能を幅広く知れる 開発環境の 成り立ちを知れる ツールの使い方が 学べる ★ PHPCompatibilityや phpcsなどのツールの 使い方が学べる ★ grepやawkなどの テキスト処理を 頻繁に使用する 21 バージョンアップとプロダクト開発両方やってわかったこと ハードスキル ★ 機能だけでなく横断的 に知ることができる ★ Composerや拡張モ ジュールの設定の仕方 ★ 本番とローカルでの 設定の違い
22. © kaonavi, inc. 説明能力が付く 調整能力がつく バージョンアップとプロダクト開発両方やってわかったこと ソフトスキル ★ チームごとにミッションが 存在しているため折衝が必要 ★ コードフリーズや 他チームとのリリース調整など ★ バージョンアップの優先度は 機能リリースに押されがち ★ なぜ必要なのか納得できるよう に説明する必要がある
23. © kaonavi, inc. 23 まとめ
24. © kaonavi, inc. バージョンを上げた先にある利益はみんなのもの！ ユーザーは安心なサービスで嬉しい！ エンジニアは新しい機能が使えて嬉しい！開発も楽ちん！！ 24 まとめ バージョンアップを個人,1チームで行うのは無理！ みんなで協力してやることです！！
25. © kaonavi, inc. 25 まとめ 誰のために？ → みんなのため！！ なんのために？ → 安全/快適に開発するため！！