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Scrum Gaiyo 2

Scrum Gaiyo 2

SQiP Tutorials

Yasunobu Kawaguchi

September 08, 2021
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Transcript

  1. https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/ スクラムの源流 • チームプロセス – シリコンバレーの起業家たち • 竹内・野中 – 日本の製造業

    • 世界をもっとよい場所に – 内なるビジョン • オブジェクト技術とEasel社のSmallTalkプロダクト • オブジェクト指向アーキテクチャ 設計ツールの専門家、ベンダー、顧客 • 進化生物学と複雑適応系 • プロセスと生産性の研究 • ソフトウェア生産性の研究 • 外科手術チーム(人月の神話, IBM) • 邪悪な問題、正しい解決 • ボーランド Quattro Pro プロジェクト • iRobot -サブサンプション・アーキテクチャ
  2. https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/ トヨタウェイ : Learn by Doing 張富士夫 : 代表取締役社長 2002

    • 私たちが一番重視するのは、実際に実践し、 行動すること アジャイル原則#1 • わかっていないことはたくさんある。だから 「とにかくまずやってみよう」アジャイル原則#3, #11 • 自分の知識の少なさに気づき、自分の失敗に 直面して、もう一度やり直し、2回目の試行で また別の失敗に気づく。そしてもう一度やり 直す。アジャイル原則#11, #12 • 絶え間ない改善によって、より高いレベルの 実践と知識に至る。アジャイル原則#3
  3. 竹内野中論文(1986)が示した マネジメントスタイル • Type A NASAのウォーターフォール型 • 要求、分析、設計、実装、試験と、 順に次の工程の部署に引き渡される •

    Type B 富士ゼロックスのサシミ型 • 前工程と後工程が同席する • Type C ホンダのスクラム型 • 一時は全工程が同席する Jeff SutherlandはこのType Cから、 自らのフレームワークの名前を とった。 https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/
  4. コマンド&コントロールを打ち破る • 旧来の企業では、戦略は中央で作られる • それぞれの現場で、創発的な戦略が自己 組織される • 分散化された認知とアクション • スクラムチームは、

    自己組織化を許されなければならない • 自働的 Autonomous • 卓越的 Transcendent • 他家受粉 Cross-fertilization • チームは自らの仕事を選択する • それぞれの個人は自らの仕事を管理する • マネジメントを排除する 竹内野中 https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/
  5. https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/ プリウスプロジェクトチームは 「場」をマネジメントした • リーダーは偶然場を「見つけて」活用す ることができる • リーダーは話し合える空間を提供して 場を作れる •

    会議室などの物理的な空間 • コンピュータネットワークなどの電脳空間 • 共通のゴールなどの心理的な空間 • 愛、いたわり、信頼、責任感※ が知識創造 の基礎を作る(自己組織化) • スクラムは、真実、透明性、責任感※ の上 に立つ ※Commitmentは、スクラムガイドでは 確約と訳されています。
  6. プロダクト バックログ 顧客が求める機能の 優先順位付きリスト スプリントバックログ スプリント内で完成させる機能 機能をより小さなタスクに分解する 新しい機能 スプリントの 終わりにデモする

    毎日15分のミーティン グを行う。 スクラムマスターは3 つの質問をする 1)昨日なにを達成しま したか? 2)ゴールを満たすため に障害になっているの は? 3)明日までになにをた 達成しますか? https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/ スクラムスプリントサイクル
  7. 不確実性が要求する 経験主義的プロセスコントロール • 入力 • 要件 • 技術 • チーム

    • 制御 • プロセス • 出力 • 漸進的にプロダクトが変化 https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/
  8. 世界最初のスクラム – Easel社1993 • ガントチャート禁止 • 役職名禁止 • スクラムマスターを作る •

    プロダクトオーナーを作る • 自己組織化を生み出すデイリーミーティン グ • スプリントの間は外部からチームを隔離 • スプリントプランニング、スプリントレ ビュー、レトロスペクティブ • どんな技術プラクティスを使う不明だった • 初期のXPの技術プラクティスを使った https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/
  9. https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/ 主要な役割(ロール)と責務 • プロダクトオーナー • プロダクトの機能、リリース日と内容を定義する • プロダクトの収益性(ROI)に責任を持つ • 市場価値に即して機能の優先順位をつける

    • 30日ごとに機能と優先順位を変更可能 • 仕事の結果を受け入れる/却下する • スクラムマスター • チームが機能し、生産的であるようにする • 役割や職能間で緊密に協力するようにし、障壁を取 り除く • 外部から入る邪魔からチームを守る • プロセスを守られていることを確認する。デイリー スクラム、レビュー、プランニングのミーティング に人々を招く • チーム • 職能横断的な、7±2人のメンバー • スプリントのゴールを選び、成果物の仕様を決める • スプリントのゴールを達成するために、プロジェクトのガ イドラインを守る限り、何でもやる権利がある。 • やり方と結果を自ら決める • プロダクトオーナーに成果をデモする
  10. https://www.infoq.com/presentations/The-Roots-of-Scrum/ スクラムを進化させる Type A, B, Cのスプリント • Type A スプリントで部分的なものしか

    作れないかもしれない • Type B 徐々にオーバーラップさせる • Type C すべてを一つのチームで 自分たちのやり方を現地現物で見つめ、 自分たちで進化させていくのがスクラム。 自分で考えるメンバーを作り、守り、鍛えていく。
  11. ハイキュー!! 14巻より • 烏野高校の精神的支柱であり、 守備の要(かなめ)である主将の 負傷退場の穴を埋める、 二年生のリーダー。 • スキルも経験も統率力も主将には 遠く及ばない、レギュラーでもない

    ことを自認しながら、チームのために 尽くした。 • 基本を思い出すこと。練習の通りに やること。全員がベストを尽くすこと。 自分で考えること。 「バタバタしない。 良いジャンプは、良い助走から。」
  12. スプリント (作業時間) • 集中して仕事をする。 • プロダクトバックログの順番通りに 完成させる。 • やり方はチームが考え、自律して進める。 •

    なるべく多くのバックログアイテムを 出荷判断可能にする。 • どうやると終わるか(完成の定義)は だんだん拡張する。 • 毎日同期し、再計画する = デイリースクラム
  13. レビュー • 動くソフトウェアを利害関係者に デモする。 • 利害関係者に意見をもらう。 • できなかったことがあれば報告する。 • 技術的負債について話す。

    • ロードマップを俯瞰する。 • マーケットの状況を共有する。 • 追加バックログ項目があれば足す。 • この方向で進めることを合意する。
  14. レトロスペ クティブ • なにをやったか話す。 • レビューでどんな意見が 返ってきたか話す。 • 技術的負債について話す。 •

    よかったことや反省点を話す。 • どうしたらもっとよくなるか話す。 • 困ったことがないか聞く。 • アイデアがあれば出す。
  15. プロダクト バックログ • 優先順位付けされた機能や対応項目のリスト。 何を提供するか(What)。 • ROIが最も高まるように優先順位付けされ、 開発チームは上から順に届ける。 • 各項目の規模は開発チームが見積もる。

    • スプリントで完成した項目の規模の合計が ベロシティ。次も同じくらいいけると考える。 • 開発チームはスプリントごとに、 どうやって実現するか(How)を考え、 スプリントバックログに落とし込む。
  16. ToDo WIP Done スプリント バックログ • スプリントごとに、チームが作成し たタスクリスト。 • プロダクトバックログの上位の項目

    を優先順位に従って届けるための、 開発チームの作業リスト。 • 完成の定義を守る。 技術的負債を溜めない。解消する。 • チームはタスクに群がって作業し、 アグレッシブに終わらせていく。
  17. 障害リスト • チームの進行を妨げる障害をリストにする。 スクラムマスターにとってのバックログ。 • デイリースクラム、レトロスペクティブ などで発見され、まずチームが解決する。 • だれにとってもオープン・正直に。 •

    障害は誰のせいでもない。解決できそうな 課題だけを出すような忖度はしない。 • 障害を一歩一歩取り除いていく。 = 改善 • 解決できないときは組織の問題として 助けを求める必要があるかもしれない。
  18. アジャイルな見積りと計画づくり スクラム普及の立役者の一人、 マイク・コーンのプランニングに 関する名著。 なぜ時間ではなくポイントで見積も るのか?なぜ私たちは計画に失敗す るのか?プロダクトバックログや、 プランニングポーカーに関して最も 詳しく論じられている。 スクラム

    ジェフ・サザーランド博士がいかに してスクラムにたどり着いたのか、 詳細に語られた一冊。ジャーナリス ト出身の息子、JJサザーランドが 大きく貢献をしている。ビジネス書 としてスクラムを押さえるために重 要な一冊。野中・竹内論文にどのよ うに出会ったのかも、細かく書かれ ている。 スクラム現場ガイド スクラムアライアンスの初期の マネージングディレクターであ るケン・ルービンの包括的な スクラム解説書。分厚く、詳細 に書かれている。 エッセンシャルスクラム スクラム適用を長年行ってきた ミッチ・レイシーによる 現場で起こる問題に対応する 実戦的なガイドブック。 ScrumMaster the Book 薄い本だが、スクラムマスター の長い道のりを論じている。ま ずチームのコーチングやメンタ リングを行うこと。チーム運営 の罠はどこにあるか。チームを 越えた組織開発の必要性。