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早稲田AILab-コロナAI時代におけるキャリアとは?

knst
August 30, 2020

 早稲田AILab-コロナAI時代におけるキャリアとは?

早稲田の学生団体のイベントにて登壇しました。
・「グローバルAI人材育成」を目的とする早稲田のコミュニティ(Waseda AI Lab様)にお呼ばれ。
・先方から、「コロナ・AI時代におけるキャリアとは?」というお題を頂き、学生さんお相手に考えを共有。
・受託分析/コンサルティングに関わる人間が、実務的な視点で抽象的なお題に向き合ってみた資料。

※ 2020/08/30時点版
※掲載内容は私自身の見解であり、必ずしも所属組織の立場、戦略、意見を代表するものではありません。

knst

August 30, 2020
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Transcript

  1. ©Masaharu Kinoshita グローバルAI⼈材としてのキャリアイメージを具体化するために、実務家視点で個⼈の考えを共有します。 本⽇の⽬的とアジェンダ 1 イベント ⽬的 • グローバルAI人材の育成を促進させる。 •

    データサイエンスやAIに興味を持つ学⽣に、将来のキャリア像をイメージしてもらう。 本発表 ゴール • 実務家視点で、求められるスキルやマインドを共有する。 アジェンダ (15分) 1. 実務家データサイエンティストの定義 2. 実務としてのデータサイエンスの全体像 3. 必要なスキルと問いから始める戦略的スキル開発の勧め 4. ビジネスにおけるマインドの定義 5. スキルとマインドの両面成長によって実現できるキャリアイメージ 6. 質問へのご対応
  2. ©Masaharu Kinoshita 実務家としてのデータサイエンティストの定義 3 出所︓「データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説」(⼀般社団法⼈データサイエンティスト協会) “ “ “ “ データサイエンティストとは、

    データサイエンス⼒、エンジニアリング⼒をベースに、 データから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出す”プロフェッショナル” プロフェッショナルとは、 体系的 にトレーニングされた専⾨的なスキルをベースに顧客(お客様、クラ イアント)に価値を提供し、その対価として報酬を得る⼈です。
  3. ©Masaharu Kinoshita 実務家としてのデータサイエンティストの定義 4 出所︓「データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説」(⼀般社団法⼈データサイエンティスト協会) 対価として得る報酬に⾒合った価値を 体系的にトレーニングされた専⾨的なスキルを ベースに顧客に提供する⼈。 “ “

    “ “ データサイエンティストとは、 データサイエンス⼒、エンジニアリング⼒をベースに、 データから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出す”プロフェッショナル” プロフェッショナルとは、 体系的 にトレーニングされた専⾨的なスキルをベースに顧客(お客様、クラ イアント)に価値を提供し、その対価として報酬を得る⼈です。
  4. ©Masaharu Kinoshita “ “ “ “ データサイエンティストとは、 データサイエンス⼒、エンジニアリング⼒をベースに、 データから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出す”プロフェッショナル” プロフェッショナルとは、

    体系的 にトレーニングされた専⾨的なスキルをベースに顧客(お客様、クラ イアント)に価値を提供し、その対価として報酬を得る⼈です。 実務家としてのデータサイエンティストの定義 5 出所︓「データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説」(⼀般社団法⼈データサイエンティスト協会) データサイエンス、エンジアリング⼒を武器に 対価に⾒合った価値をお客様に提供し 問題を解決する⼈
  5. ©Masaharu Kinoshita “狭義のデータサイエンス”は、ほんの⼀部で、“実務のデータサイエンス”は多岐に渡る。特に、データサイエンスを社会実装するため には、Phase0-1が重要。 データサイエンスの社会実装に向けた業務(2020/8/30時点版) 8 出所︓「データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説」(⼀般社団法⼈データサイエンティスト協会)をもとに作成 Phase0 全社的な変⾰準備 Phase1

    企画・PJ⽴ち上げ Phase2 分析アプローチ設計とデータ収集、解析 Phase3 AIのシステム・アプリ化 による業務組み込み Phase4 業務における効果 検証と改善⽅針の検討 経営の転換⽅針 イシュー設定 組織やルールの 整備・⾒直し システムやデータの 整備・⾒直し 分析テーマの 設定 分析プロジェクトの ⽴ち上げ 組み込み後の 業務設計 関係者の巻き込み 機運醸成 分析 アプローチ 設計と データの 収集 可視化による データの意味や 特性の理解 モデリング 解析、 業務観点 での 効果評価 業務における 効果検証 改善・拡張 ⽅針の検討 設計 開発 テスト 業務への 組み込み 主な流れ フィードバック 凡 例 狭義のデータサイエンス
  6. ©Masaharu Kinoshita 実務で要求されるスキル 11 出所︓「データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説」(⼀般社団法⼈データサイエンティスト協会)をもとに作成 要求スキルは多岐に渡る。また、要求スキルは、 Phaseごとに移り変わる。 Phase0 全社的な 変⾰準備

    Phase1 分析テーマの企画 PJの立ち上げ Phase2 分析アプローチ設計 データ収集、解析 Phase3 AIのシステム・アプリ化に よる業務組み込み Phase4 業務における効果 検証と改善方針の検討 ビジネス データサイ エンス エンジニアリ ング ビジネス データサイエンス エンジニアリング 背景を理解し、 ビジネス課題を 特定、解決に導 き、変⾰を推進 できる⼒ 機械学習・統 計・数理最適化 など情報科学系 の知識を理解 し、使う⼒ データサイエンス を意味のある形 として扱えるよう にして、実装・運 ⽤する⼒ 低 中 ⾼ スキル間の相対的な重要度 凡 例
  7. ©Masaharu Kinoshita ビジネス データサイ エンス エンジニアリ ング ビジネス データサイエンス エンジニアリング

    背景を理解し、 ビジネス課題を 特定、解決に導 き、変⾰を推進 できる⼒ 機械学習・統 計・数理最適化 など情報科学系 の知識を理解 し、使う⼒ データサイエンス を意味のある形 として扱えるよう にして、実装・運 ⽤する⼒ 問いから始める戦略的スキル開発 12 出所︓「データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説」(⼀般社団法⼈データサイエンティスト協会)をもとに作成 3つの問いに向き合う戦略的なスキル開発を推奨する。 Phase0 全社的な 変⾰準備 Phase1 分析テーマの企画 PJの立ち上げ Phase2 分析アプローチ設計 データ収集、解析 Phase3 AIのシステム・アプリ化に よる業務組み込み Phase4 業務における効果 検証と改善方針の検討 ① ⾃分はどこで価値を出したいか︖ ③ ⾃ 分 $ % & ' ( ) * + , - ︖ ② 各スキルの重要度はどう変化するか︖
  8. ©Masaharu Kinoshita ご参考︓時間軸での付加価値変化仮説 13 データサイエンス版スマイルカーブを描く︖ 時 間 相 対 的

    & 付 加 価 値 変 化 1.0 • 個別業務改善から、 サイロを跨いだ全社横断 的なインパクト創出への Stage転換 • AIに対する期待の沈静化 と社会実装への期待 • 迅速な業務や市場投⼊ によるPMFへの要請 • 技術の進化 • 国内、グローバルレベルでの 賃⾦競争 • AIに対する期待の沈静化 と社会実装への期待 • 迅速な業務や市場投⼊に よるPMFへの要請 Phase0 全社的な 変⾰準備 Phase1 分析テーマの企画 PJの立ち上げ Phase2 分析アプローチ設計 データ収集、解析 Phase3 AIのシステム・アプリ化に よる業務組み込み Phase4 業務における効果 検証と改善方針の検討 個⼈の⾒⽴て • 迅速な業務や市場投⼊ によるPMFへの要請 • 上記に伴う市場・顧客デ ータの重要度増加 環 境 変 化
  9. ©Masaharu Kinoshita ビジネスにおいてマインドとは何か︖ ビジネスにおけるマインドの定義 15 画像出典︓「Musk-backed Neuralink unveils upgraded brain-implant

    technology」(Financial Times) 画像出典︓「スティーブ・ジョブズ」(Wikipedia) 画像出典︓「WeWorkのCEOガアカス、ソフトバンク孫正義社⻑との最⾼の関係」(Business Insider) 考えるアプローチ • マインドの⾼い⼈といえば、リーダー。 • 複数のリーダーから共通するマインドの定義を読み取れないか︖ • その読み取ったマインドを⾝につけることで、リーダーから何かを盗めないか︖
  10. ©Masaharu Kinoshita マインドとは、「問題に対する認識レベル」ではないか︖グローバルAI⼈材を⽬指す上で、⾃分がどこに位置するのかを意識して、 マインド軸での成⻑も、同時に意識することを推奨する。 ビジネスにおけるマインドの定義 16 画像出典︓「Musk-backed Neuralink unveils upgraded

    brain-implant technology」(Financial Times) 表⾯的なスキルを広げても縦軸には影響しない︖ 問 題 1 対 3 4 認 識 7 8 9 当該マインドの段階イメージ グローバルAI⼈材や リーダーたる最低⽔準 作業者以下の⽔準
  11. ©Masaharu Kinoshita スキルとマインドの両⾯成⻑によって実現できるキャリアイメージ 18 出所︓「データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説」(⼀般社団法⼈データサイエンティスト協会)をもとに作成 専⾨性を武器に、問題に対する認識レベルを⾼め、企業の変⾰を強くドライブできる。 Phase0 全社的な 変⾰準備 Phase1

    分析テーマの企画 PJの立ち上げ Phase2 分析アプローチ設計 データ収集、解析 Phase3 AIのシステム・アプリ化に よる業務組み込み Phase4 業務における効果 検証と改善方針の検討 ビジネス データサイエンス エンジニアリング エンジニアリング 問題に対する 認識レベル ≒変⾰の推進⼒ スキル マインド 低 中 ⾼ スキル間の相対的な重要度 凡 例
  12. ©Masaharu Kinoshita 以下を⽬的に発表を⾏った。 • グローバルAI⼈材の育成を促進させる。 • データサイエンスやAIに興味を持つ学⽣に、将来のキャリア像をイメージしてもらう。 私の発表では、実務家視点で求められるスキルとマインドの重要性を共有した。 • スキル

    • 実務は、多岐に渡り、要求スキルも幅広く、Phaseによって濃淡がある。 • スキル開発にあたっては、”戦略的スキル開発” をお勧めした。 • ⾃分はどのPhaseで価値を出したいか︖ • 各スキルの重要度は、時間軸でどう変化するか︖ • ⾃分とのギャップはどうか︖ • マインド • ビジネスにおける定義は、「問題に対する認識レベル」 として、その段階イメージを⽰した。 • この段階イメージを拠り所に、⾃⾝の現状を把握し、ステップアップする契機としていただきたい。 • スキル x マインドの成⻑によって実現できる1つのキャリアイメージ • その専⾨性を武器に、企業や世の中の変⾰をドライブすることができる。 今後は、私の発表を⼀つのインプットとして、⾃分の頭で考えながら前に進んでいただきたい。 特に、キャリアや会社選びは、正解はない世界なので、現時点での答えを仮置きして、前に進んで欲しい。 まとめ 19
  13. ©Masaharu Kinoshita 若⼿のうちに成⻑機会を掴むべく、短期的には技術スキルを重視してDSを1stキャリアとして選択。ただし、ビジネスコアスキル・コ ミュ⼒も重要。 ご参考︓AI時代における個⼈のキャリア戦略 21 出所︓”McKinsey Global Institute Workforce

    Skills Model”(McKinsey Global Institute) • 絶対値としては、ビジネスコアスキル・コミュ⼒は依然として⾼ いが、伸び率は技術スキルと⽐較すると⼩さい。 • 必要なスキルだが、先輩社員がより⾼⽔準で⾝につけている ことが多く、中⻑期的なスキル領域として位置付ける。 ① ② • 絶対値としては、ビジネスコアスキル・コミュ⼒の⽅が⾼いが、 伸び率は、技術スキルが最も⾼い。 • 必要なスキルだが、先輩社員は⾼⽔準で⾝につけていないこ とが多く、若⼿でも早期に価値を出せるスキル領域。 若手のうちに成長機会を獲得するには? ① ②
  14. EoF