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AIエージェントはよき園芸家になれるのか?

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September 27, 2026

 AIエージェントはよき園芸家になれるのか?

鯱.py × Unagi.py コラボイベント in 豊橋 2026/09/26

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Makoto Koike

September 27, 2026

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Transcript

  1. 最近のAIエージェント • Googleトレンドによる検索ワード数の推移(国内) 2025/5 Codex 2025/2 Claude Code 2023/3 GPT-4リリース

    2024/11 MCP公開 「AIエージェントとは」 的な記事は既にあっ た 2022/10 ReAct 2023/3 AutoGPT 2024/8 ?? 2024/12 Devin Agentforce2.0 Project Mariner ~2022:チャットAI中心の時代 2023:AIエージェント黎明期 - クラウド中心 2024:Tool Calingの発展 2025:コーディングエージェントが実用化 2026:常駐型AIエージェントが普及 2025/8 GPT-5リリース 2025/10 Agent Skills公開 2026/9 GPT-6リリース 2025/11 OpenClaw 国内では年明 けごろに人気 に 2022/10 LangChain 3
  2. 最近の〇〇エンジニアリング • Googleトレンドによる検索ワード数の推移(国内) ▪プロンプト・エンジニアリング LLMへの指示文を工夫して,望む出力を得る技術 ▪コンテキスト・エンジニアリング プロンプトだけでなく,会話履歴・検索結果など,LLMに与える情 報を設計する技術 Karpathy (OpenAI->Anthropic)のX:

    https://x.com/karpathy/status/1937902205765607626 ▪ハーネス・エンジニアリング LLMの周囲にTools,Skillsなどを整え,安定して仕事をさせる仕組 みを設計する技術 Mitchell Hashimoto (HashiCorp) (:https://mitchellh.com/writing/my-ai-adoption-journey ▪ループ・エンジニアリング 人間が毎回プロンプトする代わりに,エージェントを起動→実行→ 検証→修正→再実行するループを設計する技術 Addy Osmani(Google):https://addyosmani.com/blog/loop-engineering/ ▪グラフ・エンジニアリング 複数のエージェントや処理をノードとして配置し,ワークフロー全 体をグラフとして設計する技術 Peter Steinberger(OpenClaw): https://x.com/steipete/status/2078277297791189132 4
  3. AIエージェントとは • 最近のAIエージェントとは,LLMが目標に応じて推論し,必要に応じてツー ルを使って行動し,その結果を観測しながら,ユーザに代わって自律的に タスクを遂行する システム [1]である. Instructions エージェントの動作方法を 定義する明確なガイドライ

    ンとガードレール Input Tools Model User Output エージェントがアクションを実行 するために使用できる外部関数ま たはAPI エージェントの推論と 意思決定を支えるLLM Observation 5 [1] A practical guide to building agents, https://openai.com/business/guides-and-resources/a-practical-guide-to-building-ai-agents/, accessed on 2026/09/22
  4. AIエージェント・システムの中身 Channel chat Terminal コミュニケーション ツール Harness Core LLM :技術要素

    Agent Loop Skills Tools Instructions MCP Memory Slack State Short Memory discord Long Memory Dreaming Computer Use Teams ... Security Sandbox Scheduler Gardrails Heartbeat Cron 6
  5. 趣味の園芸 • 我が家ではいろいろな花を育てて いる(母の趣味) ◦ • 花がある生活はいいですよ! 鉢植えは管理が大変 ◦ ◦

    根をはる領域が狭い 土壌の栄養素が限られている 鉢植えの管理をAIエージェントに 任せられないか… 8
  6. 園芸エージェントを作る • エージェントに任せる仕事 ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ • 育てる花

    ◦ ◦ ◦ • 植え付け :人が行う 水やり :AIが行う 追肥 :AIが判断し作業は人 花がら摘み :AIが判断し作業は人 切り戻し :AIが判断し作業は人 ペチュニア 花言葉「あなたと一緒なら心が和む」 栽培難易度:★☆☆☆☆(初級) 使用するLLM ◦ ◦ ◦ ◦ Gemini-3.5-flash Claude Sonnet-4.6 GPT-5.5 Qwen-3.6:27B 9
  7. 作った園芸エージェント:ソフトウェア • Nanobot:AIエージェント・フレームワーク ◦ ◦ ◦ ◦ https://github.com/HKUDS/nanobot 超軽量・オープンソースなAIエージェントフレームワーク Pythonで実装

    されている 使ってみた感想 ▪ 比較的わかりやすい(OpenClawよりは) ▪ config.txtですべてを設定 ▪ マルチエージェントも簡単に作れる 11
  8. 作った園芸エージェント:ハーネスなど ・観測ツール ・潅水ツール Harnessを追加 Core LLM Channel Terminal Open-Meteo Agent

    Loop MCP 観測サーバー Skills AGENTS.md Memory discord Short Memory Long Memory Dreaming ・判断基準 ・潅水操作 など 灌水サーバー Scheduler Heartbeat Cron 定期タスクの実行 12
  9. MCP(Model Context Protocol)サーバー構築 • FastMCP: The Framework for MCP ◦

    ◦ ◦ ◦ https://gofastmcp.com/getting-started/welcome MCPアプリケーションを構築するための包括的なフレームワーク Pythonで実装 されている 使ってみた感想 ▪ デコーダ,型ヒント,Docstringを使って完結に書ける(FastAPIライク) 13
  10. MCPで追加したカスタムツール • 花の写真取得ツール ◦ ◦ • 栽培環境データ取得ツール ◦ ◦ •

    ツール名:fetch_environmental_data 説明 :指定されたIPアドレスから,現在の気温・相対湿度・気圧データを取得する 灌水ツール ◦ ◦ • ツール名:fetch_plant_image_from_server 説明 :指定されたIPアドレスから,現在の花の写真を取得する ツール名:control_irrigation_valve 説明 :指定されたポンプIDを指定された秒数だけ開け灌水を行う 天気予報ツール ◦ Open-Meteo APIを使用 【実装方法:写真取得ツールの例】 ・M5TimerCameraでWeb(API)サーバを立てる ・エンドポイント”/capture”をGETすると,カメラ撮影して画像データを返す ・エンドポイント”/env”をGETすると,環境データをJSON形式で返す =AIがツール呼び出しを行うと,FastMCPが裏で各端末からデータを取得する 14
  11. Agent Skills • • • Skillsは,AIエージェントに「特定の仕事のやり方」を追加するための再 利用可能な知識・手順パッケージ[2] である 単なるプロンプトではなく,必要ならスクリプト・参考資料・テンプレート までまとめて持てるのが特徴

    LLMがコンテキストに応じてプロンプトに読み込む <基本構造> my-skill/ ├─ SKILL.md ├─ scripts/ ├─ references/ └─ assets/ 15 [2] Equipping agents for the real world with Agent Skills,https://www.anthropic.com/engineering/equipping-agents-for-the-real-world-with-agent-skills, accessed on 2026/09/23
  12. 栽培スキル • 灌水判断スキル a) b) 情報収集 植物状態の分析 ▪ ▪ ▪

    ▪ c) d) e) • --name: irrigation-judgment description: MCP ツールを通じて取得した「視覚情報(画像)」と「環境データ」を総合的に分析し、植物の枯渇を防ぐための最適な水 やり行動を自律的に決定します。 --# 水やり総合判断スキル ## 1. 情報収集(マルチモーダル入力) アクションを決定する前に、必ず下記のツールを読み出して最新のデータを取得すること。 - ** 画像取得 **: `fetch_plant_image_from_server` を使用し、対象となる植物および土壌の表面画像を取得する。 - ** 環境データ取得 **: `fetch_environmental_data` を使用し、現在の気温、湿度、気圧の JSON データを取得する。 - ** 水やりログ **: workspace/Logs フォルダに前回の水やりログがある場合は参照する。 土壌の色が濃く湿っているか 葉がしおれて垂れ下がっていないか 雨は降っていないか 気温は30℃以上の猛暑で乾燥している 判定ロジック 実行と報告 ログの保存 健康診断スキル a) b) 情報収集 植物状態の分析 ▪ ▪ ▪ c) d) e) 葉の繁茂状態 花とつぼみの数 茎の徒長 判定ロジック 判定結果の報告 ログの保存 など ## 2. 状態の分析 取得したデータに基づき、以下の要素を総合的に分析し、状況を言語化すること。 - ** 視覚情報の評価 **: - 土の表面状態(色が濃く湿っているか、白っぽく乾燥しているか) - 植物の葉の状態(葉が上を向いて張りがあるか、しおれて垂れ下がっているか、変色はないか) - 雨の状況(天候は晴れているか、雨が降っているか) - ** 環境情報の評価 **: - 現在の気温( 30℃以上の猛暑で乾きやすいか) - 現在の湿度(空気が乾燥し蒸散が活発か、湿度が高く乾燥しづらい環境か) - 現在の気圧(晴れているか、雨が降っているか) - 今後の天気(雨が降る可能性があるか) - ** 水やり間隔の評価 **: - 水やり後は必ず1時間以上のインターバルを設けること(水のやり過ぎによる根腐れ防止) ## 3. 判定ロジック 下記の基準に従って判定をくだすこと。 - ** 見送り(天候不良) **: 雨が降っている場合 - ** 見送り(根腐れ防止) **: 前回の水やりから1時間経過していない、または、土の表面が湿っている場合 - ** 水やり実行(早朝灌水) **: 朝7:00 に雨が降っていない、または、その日の天気予報が雨でない場合 - ** 水やり実行(通常灌水) **: 土の表面が乾いている、または、葉がしおれて下を向いている場合 - ** 水やり実行(緊急事態) **: 葉も花も極度にしおれて下を向いている場合(前回から1時間経過を待たずに直ちに水やり実行) ## 4. 実行と報告 - 判定結果に応じたアクション(実行・見送り)を決定し、その結果に至った論理的な根拠(画像からの所見と数値データの分析結果)を ユーザへ分かりやすく報告すること。 - 水やりを実行する場合は、適切なツールを読み出して指定された灌水バルブ開き灌水を完了させること。 - 灌水バルブの開時間は、早朝灌水では 20秒、通常灌水では 10秒とすること。 参照する情報や条件を, 客観的に細かく記述 ## 5. ログの保存 - workspace/Logs フォルダに判断に使用した画像と環境データを保存し、次回以降参照できるようにすること。 - ファイル名は、 "2026-06-13_1200.jpg" や"2026-06-13_1200.json" のように日時とすること。 16
  13. 健康チェックの結果② • 追肥の判定 ◦ ◦ ◦ ほぼできなかった 追肥の判断は熟練者にも難しい ▪ というか,熟練者でも明確な基準はない

    ▪ 言語化が難しい 日々の変化をLLMが解釈できるデータ(文章)として入力できれば改善しそう 21
  14. 健康チェックの結果③ • 切り戻しが必要な株 切り戻しの判定 ◦ ◦ ◦ Qwen以外はできた(ただし,少し判断が遅かった) 具体的で条件が明確であれば画像データから判断できる ▪

    「茎が伸びで鉢から大きくはみ出ている」 ▪ 「紫の花が咲いている」など カメラ1台では情報が少なすぎる ▪ 人間は様々な角度から観察できるため,正しい判断 を素早く行うことができる 私 切り戻しを 6/30ごろ 提案してきた時期 Claude Gemini GPT Qwen 7/5 7/12 7/15 なし 切り戻し後 22
  15. やってみて分かったこと • 知識は十分だが現実世界との紐付けが課題! ◦ ◦ • 現実世界の情報をLLMへどう入力するのかが課題! ◦ ◦ •

    言語化の壁(微妙な葉の色の変化など) 固定カメラ台数や画角の壁 ⇒ Hand-Eye,Active Visionなどの研究がる コンテキストサイズの調整は重要! ◦ ◦ • 目の前の植物の状態と知識とを紐付けて思考できていない Physical AIの基盤モデル/世界モデルでなんとかなるかも?植物に特化したVLMが必要か? 最近のモデルは最大128K~256Kあたりが主流で大きくすると性能向上 ただし,メモリ消費&コストとのトレードオフ 常駐型エージェントは高コスト過ぎる! ◦ ローカルLLMでの運用でないと無理かも…判断だけならJev的なモデルも要検討 25