卒業論文の書き方 / How to write a thesis

B67b8e6cd4342f2e63cd22d7a54ccf31?s=47 Masao Takaku
November 16, 2019

卒業論文の書き方 / How to write a thesis

研究室の学生が卒業論文を書くにあたって、まず最初に伝えることをまとめた内容です。いろいろな観点を書き落としているので、参考文献等で補って読んでいただくのが良いかと思います。

[姉妹版] 研究プレゼンテーションの方法: https://speakerdeck.com/masao/academic-presentation-for-beginners

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Masao Takaku

November 16, 2019
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Transcript

  1. 3.

    参考文献 • 世の中には文章作成法、さらには論文作成法につ いての文献が多数あるので、適当なものに目を通し て読んでおくと参考になると思う  図書館でNDC=816.5(論文)の棚をながめてみるとよい • 個人的には以下の2冊は参考になると思う 3

    木下是雄. 理科系の 作文技術. 中央公論 新社, 1981, 244p. ISBN: 4-12-100624-0 酒井聡樹. これから論文を 書く若者のために. 究極の 大改訂版. 共立出版, 2015, 326p. ISBN: 978-4-320- 00595-2
  2. 4.

    全体方針:要件の確認 • 以下をよく読んでおくこと  学類公式サイト → 「学生支援情報」 内の 【20XX年度卒業研究情報】 

    知識情報・図書館学類における卒業研究  卒業論文書式 • 卒業論文とは?  卒業研究はみなさんが初めて取り組む研究活動であり,小さいながらも知識情報学分野の研究テーマ に自律的に取り組んで,その方法論的基盤を獲得することを目標にしています.その達成プロセスとして, 研究の実施,卒業論文の作成,その成果の発表がみなさんに求められます. • その評価は?  最終発表会に出席した主専攻担当教員および協力教員が「優れている」「十分」「不十 分」の記名評価を行います.教員は以下の五つの判断基準のひとつ以上に該当すると判 断した場合に「不十分」の判定を下します.  仕事, 課題, 手法, 結果, 論理 • 分量や様式は?  抄録(A4 1ページ)  卒業論文(PDF)  標題紙, 目次, 本文, 参考文献を必ず含む  本文の分量は12,000字以上 4
  3. 5.

    全体方針 : 構造化 • トップダウンに全体の構成を構造化(アウトライン化)して考 えること  論文全体 → 章

    → 節 → パラグラフ → 文 • 章のなかの節レベルの構成はそれほど厳密に検討せずと もよい  長すぎるようならあとから分けるので十分  重要なのは、章とパラグラフ • パラグラフのレベルで何を書くべきか落とし込めればあとは ひたすら内容を文として埋めていくだけ  穴埋めとして文章を執筆していく  逆に、文が書き辛いようだと、その個所の構造化があいまい で不十分であることを暗示している 5
  4. 6.

    全体の構成:IMRADとは 6 •Introduction •Methods (Materials and Methods) •Results •and •Discussion

    研究課題は何か? なぜ取り組むのか? どのように研究に取り組んだか? どのような結果が得られたか? その結果からどのようなことが 言えるのか?
  5. 7.

    全体の構成:IMRADの章構成 • 具体的には以下のような章構成が想定できる  1. はじめに Introduction  2. 関連研究

     3. 提案手法 Materials & Methods  4. 結果 Results  5. 考察 Discussion  6. おわりに  謝辞  参照文献  付録 • ただし、上記の3・4章の部分は研究テーマによって変わってくるの で、厳密にこれを守らずともよい • ※関連研究部分を考察の章で書く流儀もある 7
  6. 8.

    1章:はじめに • なぜ今回の研究が必要なのかを書く • 具体的には以下のような内容を順序だてて、意味が通るように説得的になるよう に主張していく  研究の背景  そもそも、あなたがやろうとしている対象領域はどういうモノなのか?

     実践や産業上または社会的な要請があるなら、それがどういったものかを一から説明すること  研究の意義  社会的に求められている? 誰が求めている?  他の研究者たちはどのような形で取り組んでいる?  研究の新規性  他の研究者たちが取り組んでいない OR 取り組みが弱いところはどこなのか?  他の研究との差別化はどのような感じ?  研究の目的 & 貢献 & RQ  研究の目的を簡潔に述べる  何を知りたいのかをRQ(Research Question)として明示する  加えて、研究の貢献は何か? • 自分の主張を補強できる部分があれば、積極的に他者の文献を参照すること 8
  7. 10.

    3章:提案手法 • Materials & Methods の章は研究テーマによっ て説明の仕方が大幅に変わる  検索システムの提案ならば、「提案手法」でよいが、 ユーザ実験による◦◦の解明といったテーマならば、

    「実験」というタイトルになるかもしれない… • できるだけ一般化した(汎用的な)手法の説明を する  個別のデータセットとは分離する説明を検討しておく こと 場合によっては対象データの説明は、結果の節で十分か もしれない 10
  8. 12.

    5章:考察 • 前章で出した結果を解釈する  場合によっては、新たにクロス集計的にまとめな おしたデータを示しながら  なぜそのような結果となったのか  なにが要因として考えられるか

    • うまくいっている点とうまくいっていない点など、 要素分解しながら整理して検討を加えること  将来の自分または研究室の後輩などが読んだ ときに参考になるように記述する 12
  9. 14.

    抄録の書き方 • おおまかにでも全体を書き終えてからの方が 書きやすい  考察や結論の章からの抜粋ですませばよい • IMRADの各要素がバランスよく書かれている か確認すること 

    背景部分だけで半分を埋めてはいけない  目的を明確に述べたうえで、手法と結果、考察 の部分が主となるようにする 14