Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

AI時代におけるテストの基礎の再定義 / Rethinking the Fundamental...

Sponsored · Your Podcast. Everywhere. Effortlessly. Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.
Avatar for Matsu Matsu
July 23, 2026

AI時代におけるテストの基礎の再定義 / Rethinking the Fundamentals of Testing in the AI Era

AI時代到来です。
AIの台頭によって「このままテストをやっていて大丈夫なのか」「学んできたテスト技術は通用し続けるのか」と不安を感じているテストエンジニアも多いのではないでしょうか。
この講演では、AIを過度に恐れず、かといって過信もしないために、テストエンジニアとして押さえておきたい考え方を整理します。
またAIにより我々テストエンジニアができることも大きく広がりました。あなたがやりたかったこと、思い描いていることに手が届くようになったのです。テストや品質保証活動の楽しさが大きく広がったと言い換えられます。この広がったワクワクする世界についてもお伝えしたいです。
AIは、我々の仕事を単純に置き換えるだけの存在ではありません。
これまで学んできたテスト技術は、AIによって何が変わり、何が変わらないのか。
テストエンジニアがどう考え、どう動き、どう価値を出していくのか。
それらを整理し、今の時代におけるテストや品質保証活動を捉え直すお話をします。

***

The AI era has arrived.

With the rapid rise of AI, many test engineers may be wondering, *"Will my current testing work still matter?"* or *"Will the testing techniques I've spent years learning continue to be relevant?"*

In this session, we'll explore the mindset that test engineers should adopt to avoid both overestimating and underestimating AI.

At the same time, AI has dramatically expanded what test engineers are capable of achieving. Things you once wanted to do—or perhaps thought were out of reach—are now within your grasp. In other words, AI has greatly broadened the possibilities and excitement of testing and quality assurance. I'd also like to share this exciting new world and the opportunities it offers.

AI is not simply here to replace our jobs.

Instead, we'll examine what changes—and what doesn't—in the testing knowledge and techniques we've built over the years. We'll discuss how test engineers can think, act, and create value in the AI era.

Ultimately, this session will help you rethink testing and quality assurance from a modern perspective, clarifying what remains fundamental and what must evolve as AI becomes an integral part of our profession.

Avatar for Matsu

Matsu

July 23, 2026

More Decks by Matsu

Other Decks in Technology

Transcript

  1. ⾃⼰紹介 株式会社MIXI 開発本部 たんぽぽ室 QAグループ SDETチーム / QAEチームマネージャー 松谷 峰生

    (まつや みねお) 趣味 : ロボット開発、小説執筆、マンガ執筆 DIY、プラモ、ゲーム開発 ペット : フクロモモンガ 僕が描いている商業マンガが出ていたりします。 今連載マンガ2本を持っています。 • あなたの知らないテストの言葉 • マンガではじめるMagicPod入門 ©MIXI 3
  2. 松⾕とAI ~AIまわりでよく声をかけられる⼈です~ 2017~2018 スマートスピーカーのQAマネージャー 言い方で出力が変わるなど、今もみんなが 苦戦している部分と当時から向き合う 2018~2023 QA4AI設立メンバー AIプロダクト品質保証ガイドラインの Voice

    User Interface領域を執筆 2018~2019 AIに対する品質保証についての講義/講演 IT検証フォーラムや宮崎大学で AIに対する 品質保証で講演や講義 2022~2023 AIスタートアップにjoin gpt-2を触っていた 2022 JaSST’22 ShikokuでAIについての招待講演 AIプロダクトの品質保証について 2024~2026 AIロボットの品質保証 メインはハードウェアだったけど ©MIXI 5
  3. QA/テストの仕事がAIに奪われるという話を聞くようになった とあるテストエンジニア x月x日 AIがテスト観点を山ほど出し てくれるようになった! もう AIでいいのでは とあるQAエンジニア x月x日 全然自分よりイイカンジのア

    ドバイスするよな…。AIに聞 くでよくない? ©MIXI とある自動化エンジニア x月x日 自動テストのコードをAIが秒 で作ってくれた! 私はコーヒー飲みながら見 てるだけ とあるテストエンジニア x月x日 もう普通のテスト実行もAIが やってくれる時代になりそう … 9
  4. 品質活動 = テスト実⾏ではない 品質マネジメント活動 予防的・プロセス指向 品質保証(QA) プロセス改善 標準化 欠陥予防 品質コントロール

    (QC) テスト 形式的手法 シミュレーション etc… ©MIXI 検出・評価・是正的 プロトタイピング 32
  5. 事例 : AIを使って冒険をはじめたNさんの例 今まで黒い画面(ターミナル)も見たことがないと言っていたQAのNさん。 AIを手にしたときに、その時困っていた「テストのやりにくいところ」を簡易化する ツールを AIを使って開発 してみました。そしたらそれが思った通り動く! さらに細かな便利ツールを開発、それらツールをつなげてプロセスも構築したの です。

    さらに、AIを使って開発者のコードを読み、それを軸に開発者と「~ってどうなっ ているのですか?」と話す ということまで今はしています。 今までやっていた「システムテスト実行」から AIを使い越境 したのです。 テストツール 開発 ©MIXI プロセスの 構築 開発のコードを 読み会話 41
  6. おまけ : APIテスト 特定クエストクリア後に ようやく目的の項目表示 100項目も あるぞ 項目によってアレコレ計算 して結果を返す API

    サーバー UI 結果をデコレーションして表示 各項目で仕様通りの返答が されるかのロジックの テストをしたい データが受け取れて 表示出来るかはどれか一 つの項目で試そう ©MIXI 項目によってアレコレ計算 して結果を返す 項目のデータを送信 API サーバー 結果 52
  7. ⼈間の動き⽅はどうなるか? 基本的な流れ 「こういうことをやりたい」という 要求の起点は人。 タスク設計 タスク 実行 AI AI AI

    成果物の 妥当性の確認 ©MIXI AI タスク実行はAIや機械。 やった結果、求めていたものに なっているのか確認・判断する のは人。 62
  8. ⼈間の動き⽅はどうなるか? (細かめver) 要求の発生 タスクの方針を決める 何をAIで行うか決める タスクの設計をする テスト計画書をさくっと作りたいなー リスクベースドでいこう。 E2E自動テストと人でのシステムテストを 計画したい

    スケジュールは未fixで人が入れるから、リ スク出しとテストアプローチを今回のAIの タスクにしよう タスク実行 (AI) 成果物の妥当性確認 再利用出来るようにするなど完了作業 ©MIXI 63
  9. ⼈間の動き⽅はどうなるか? (細かめver) 要求の発生 テスト計画書をさくっと作りたいなー タスクの方針を決める 何をAIで行うか決める タスクの設計をする リスク出しはエージェントAを使って、それ が終わったらエージェントBでプロダクトリ スクに対応するテストアプローチを記載と

    するか。 必要となるドキュメントも集めないと。 タスク実行 (AI) 成果物の妥当性確認 再利用出来るようにするなど完了作業 ©MIXI リスクが十分に挙げられて、それを確認する テストアプローチも書けているな 繰り返し使うしチームで使うからSkill化してお こう 64
  10. forプロジェクト : PJ全体の品質保証活動を導く 品質保証活動はPJメンバー全員で意識し行うものです。 しかしPJメンバー全員が品質保証に明るいわけではありません。 よって、PJが狙ったものを狙った通り作るためにも、モノづくりのルールやみんな の動き方 (プロセス )、AIの使い方やガードレール設定といった「良いものを作る 環境」を整備

    する必要があります。 また、メンバーへの品質保証活動の教育・育成 を行うことも重要です。 よくある釣りの例えだと、「魚」を与えるのではなく、「釣り場」を整え「釣り方」を伝 えてメンバーが自分たちで魚を獲れるようにするといったイメージです。 人・AIを含めた PJのルール・プロセスの 設定 ©MIXI 品質保証観点での メンバーの 教育・育成 71
  11. 使うモノに適したプロセスにできる⼒ Don’t pave the cow path. “牛が踏み固めてできた道を、そのまま舗装するな ” 牛が何度も歩いた結果、自然にできた曲がりくねった道を「昔から使われている から」という理由で、そのまま立派な道路にしてしまうイメージです。

    古いやり方や非効率なテストを、見直さずにそのまま自動化や AI化してはいけ ません。 今はまさに転換期です。既存のやり方を、今のやり方に適したプロセスに変えら れる力が必要 です。 ©MIXI 85
  12. AIの基礎知識 会社で使っていい AIを知る (情報漏洩、セキュリティ ) CodexやClaudeなど、現在は様々なAIツールがあります。 便利だからといって自由に選ぶのではなく、会社で使用を認められている AIだ けを使いましょう。 入力した情報が学習に利用されるか、どのくらい保存されるか、誰がアクセスでき

    るかは、サービスの契約や設定によって異なります。 機密情報、個人情報、顧客情報などを入力する前に、必ず社内ルールと利用条 件を確認してください。 未承認のツールに業務情報を入力すると、情報漏洩につながる 可能性があり ます。 89 ©MIXI
  13. テストの基礎 テスト設計を学ぶ・使う 「仕様通り動くか」だけではテストが足りません。 境界値だったときは問題がない のか、状態の遷移はひとつだけでいいのかなど、仕様からは見えないパターン までテストをする設計していく必要があります。 AIも出せますが、レビューをする と明らかにパターン不足の場合もあります。AIの成果物評価が出来るために も、テスト設計を理解できるように学び、実際に手を動かして把握しておく必要が あります。

    オススメ本 [改訂新版]マインドマップから始めるソフトウェアテスト 池田 暁 (著), 鈴木 三紀夫 (著) ソフトウェアテスト技法練習帳 ~知識を経験に変える 40問~ ©MIXI 梅津 正洋 (著), 竹内 亜未 (著), 伊藤 由貴 (著), 浦山 さつき (著), 佐々木 千絵美 (著), 高橋 理 (著), 武田 春恵 (著), 根本 紀之 (著), 藤沢 耕助 (著), 真鍋 俊之 (著), 山岡 悠 (著), 吉田 直史 (著) 97
  14. 開発の基礎知識 Unit testの基礎を知る 恐らくUnit testの存在は知っていても、どんなテストなのか、システムテストと何が 違うのか知らない人もいるかと思います。 知ることによって、どういった場面で Unit testが有効なのかという理解も進み ます。

    実際に作ったプログラムに対して、AIを使ってUnit testを書いてみると良いです。 またAIに詳細に話を聞いて把握するようにすると勉強になります。 日本語が使える言語なら、テストメソッド名を「何をテストするか」(テスト意図)を日 本語で記載するとわかりやすいです。 オススメ本 単体テストの考え方 /使い方 ©MIXI Vladimir Khorikov (著), 須田智之 (翻訳) 101
  15. ⻑い⼯程ほど、⼯程ごとにレビューを閉じる 開始条件と入力 工程ごとに成果物とレビューを閉じる 方針・前提を確認 中間成果物を作成 問題に優先度を付けてレビュー 計画・分析・設計・ケース作成の各工程 で「成果物 → レビュー

    → 修正」を優先 度が高い修正がなくなるまで繰り返す。 大きな問題を修正 ©MIXI 大きな問題がなくなったか確認 不明点は質問票として書き出し、AIの推測で 埋めない。 次工程へ引き渡す 単純な連続実行ではなく、工程ごとにスレッド を分けて丁寧に進める。 120