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甘い香りに誘われてVanilla Extractを1年間運用してみた
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Miyazaki Keiji
March 27, 2024
Programming
2
700
甘い香りに誘われてVanilla Extractを1年間運用してみた
フロントエンド技術選定 ~ゼロランタイムCSS in JSとTailwind CSS編~
https://findy.connpass.com/event/312625/
Miyazaki Keiji
March 27, 2024
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Transcript
甘い香りに誘われて Vanilla Extractを1年間運用してみた ラクスル事業本部 ダンボールワン開発部 宮﨑 圭司 (@miyahkun) 2024.03.27 フロントエンド技術選定 ~ゼロランタイムCSS
in JSとTailwind CSS編~ 社外公開 Public
© RAKSUL, inc. All rights reserved. プロフィール 宮﨑 圭司 (Miyazaki
Keiji) X, GitHub: @miyahkun 2021年 ラクスル新卒入社 吸収合併したダンボールワンという梱包資材ECの開発・運用を行う 趣味: ゲーム (League of Legends, Valorantなど)、ねこと戯れる 2
© RAKSUL, inc. All rights reserved. ・諸々の背景 ・Vanilla Extractについて軽く紹介 ・技術選定をする上で考慮した観点
・1年間運用してどうだった? ・まとめ このLTで話すこと 3
© RAKSUL, inc. All rights reserved. 背景 - 対象のサービス ・ネット印刷EC
・社内デザインシステムを運用 ある程度のデザインルールがある 4 ・2023年にラクスルが吸収合併 ・ダンボールなどの梱包材EC ・これまでラクスルとは完全に独立した デザインルールで運用されてきた 今回はこちらがメイン✋
© RAKSUL, inc. All rights reserved. 背景 - サービス要件など ・2023年4月ごろからECサイトのフロントエンド部分を段階的に移行中
・サイトの性質は参照系が多く、認証必須ページは少ない ・パフォーマンス要件はそこまで高くない ・ダークモード対応は将来的にも想定していない ・Next.js App Router (SSR), React Server Components (以下、RSC) を利用 ・Vanilla Extractを採用 5
© RAKSUL, inc. All rights reserved. ゼロランタイムCSS in JS ビルド時にCSSファイルを生成
コンポーネントとは別ファイルで記述 例: Hero.css.ts “Sprinkles” 機能でUtility Classを定義できる Vite, Next.js, Astro など主要ツールを公式サポート Vanilla Extractとは 6
© RAKSUL, inc. All rights reserved. JSランタイム環境が必須なツールはRSCで利用不可(例: Chakra UI) 技術選定の判断材料
7 吸収合併の関係でUIは徐々に変化 どんなUIを目指し、どんな時間軸で進めていくのかが不明確 ラクスル側のデザインシステムを利用するか、独自に進めるか ダンボールワン専任の正社員デザイナーが退職、業務委託1名だけに (今は専任デザイナーがいます!)
© RAKSUL, inc. All rights reserved. 理想と現実、そこからの決定 8 理想 本当はデザイントークンを定義・運用したい(特に
Color, Spacing, Typographyあたり) ライブラリは問わずUtility Firstで実装したい(Tailwind CSSやCSS in JSなど) 現実 吸収合併されたサービスであり、今後のUI方針で不確定要素が多い デザイントークンはエンジニアとデザイナーが協働して作っていくもの 当時はこれらを推進する余裕がなかった 柔軟にスタイリングできて CSS Modules よりも便利な Vanilla Extract を採用 (Linariaも有力候補だったが、正直どちらでも良かった) 採用候補 ・CSS Modules (w/ typed-css-modules) ・Tailwind CSS ・Linaria ・Vanilla Extract
© RAKSUL, inc. All rights reserved. 9 あれから1年
© RAKSUL, inc. All rights reserved. 強いて不満を挙げるなら Stylelintエコシステムの恩恵を受けられない(例: プロパティソート) (Next.js側の問題)
ページ遷移時のちらつき、重複したスタイル定義 我々の導入方針 Vanilla Extractの多様な機能の中で、本当に必要なものしか使わない ・学習コストが低い(未経験でもオンボーディングが楽) ・ただのJavaScriptオブジェクトなので、IDE拡張機能が不要 Vanilla Extractに対する振り返り 10 利用しているAPIは4つだけ RSC起因の問題は特に無し ✅ 書き心地を一言で表すなら、Better CSS Modules
© RAKSUL, inc. All rights reserved. Tailwind CSSは制約を導入するツール(例:デザイントークン必須、arbitrary valueは避けたい) 制約にはメリデメがある。デザイントークンを例に挙げると、
メリット:UIの細かい調整が減り、UIデータ作成・実装が高速に デメリット:一度定義したデザイントークンは変えにくい。2重管理はもっとツライ 最初から独自のTailwind CSSを導入していたら、今頃大変な思いをしていたかも 😌 ここからの学び 不確定要素が多い中で、最初に柔軟性を重視したことが、後からの制約を受け入れやすくなった 後からTailwind CSSを導入(現在進行中) 11 UI方針と組織体制が整い始めた。議論の末、 ラクスルのTailwind CSS製デザインシステムを 導入することに。
© RAKSUL, inc. All rights reserved. アプリ側reset.css vs Tailwind CSS
Preflight ページ内で特定のclassの子孫要素にだけTailwindのスタイルを適用 (例: .kamii-element) ・Preflightのスタイルを手動で上書き(おそらくpluginとして実現可能) ・①アプリ側のreset.css、②Tailwind Preflight の順で定義する ・tailwind.config.js の “important” を設定。 .kamii-elenent 配下のみをTailwind CSSの有効範囲に remの基準が異なる アプリ側は 1rem = 10px、デザインシステム側は 1rem = 16px remを使用したスタイルが全て崩れる → tailwind.config.js で “theme” 設定を上書きして対応 後からTailwindを導入しデフォルトスタイルが競合 12
© RAKSUL, inc. All rights reserved. 技術選定当時 ・フレームワーク・吸収合併・組織の観点を考慮してVanilla Extractを採用 1年後の現在
・Vanilla Extract は “Better CSS Modules” のように使えている ・後から社内デザインシステムを導入し、Vanilla ExtractとTailwind CSSを併用 ・柔軟性を重視した技術選定が、後の選択肢を広げた まとめ 13
© RAKSUL, inc. All rights reserved. 14 https://techblog.raksul.com/ RAKSUL TechBlog
社員インタビュー https://recruit.raksul.com/story/archives/engineer/ RAKSUL 公式connpass https://raksul.connpass.com/ https://www.youtube.com/channel/UCyihWcvrHmE e-edcqdcJFsQ/ RAKSUL 公式YouTube RAKSUL 公式X https://twitter.com/raksuldev RAKSUL をもっと詳しく RAKSUL 紹介 https://speakerdeck.com/raksulrecruiting/raksul-introduction