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振り返りのこと

Akira
September 09, 2020

 振り返りのこと

Akira

September 09, 2020
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  1. ガイド ・・・案内する ティーチャー ・・・教授する コンサルタント ・・・専門的な知識で 正解を与える インストラクター ・・・正しいやり方を 示す

    カウンセラー ・・・聞く/聴く コーチ ・・・気付かせる 回答を引き出す リーダー ・・・方向性を示す トレーナー ・・・繰り返し練習する マネージャー ・・・うまく行くように 管理する ファシリテーター 生き方、あり方>機能、役割 いっしょにやる>「私が」やる 中・長期的>短期的 プロセス>コンテンツ 過程>結果 どうしたらできる?>なぜできないか? 成長>成功 継続>達成 予防>対処 変化>変革 変わる>変える 性善説>性悪説 自責>他責 試行>思考 実感>予測 アシスト>フォロー 1.1>1.0>0.9 掛け算>足し算 リフレーミング>チェンジ 失敗>成功 創>作>造 ファシリテーターの機能と価値観
  2. 5 Akira Nagao 強制をしない ~参加者への提案(Challenge by Choice)~ 1.精神的、身体的な支援や配慮を受けながら、難しそうで、しり込みす るようなことに挑戦してみるのは良い機会である、ということを提案する。 2.アクティビティや振り返りへのプレッシャーが強くなり、自己不信(不

    安)が大きくなりすぎたとき、いつでも参加者の意志により中止すること ができるだけでなく、やり直すこと、挑戦しなおすこともできる、ということ を提案する。 3.重要なのは行動したことの結果ではなく、自分の選択の結果として アクティビティに挑戦することそのものである、ということを提案する。 4.自分自身の考えや選択を尊重する。
  3. 6 Akira Nagao アクティビティを実施するときの心構え ▪チームでプログラム(アクティビティ)にチャレンジしているとき、メンバー全員がファシ リテーターが提示する、すべてのアクティビティことに挑戦する必要はありません。 →参加者がファシリテーターと競い合ってしまう=自分たちの目標が定められない、競 うことが目標になってしまう ▪プログラム(アクティビティ)は前のプログラム要素の効果が関連するように組み立て ます。1つのプログラムが始まったらその体験や感情、学びを維持しながら次のプログラ

    ム(アクティビティ)につなげ、「チャレンジする」意識を継続させます。 ▪それぞれのアクティビティに、達成(ゴール)までの時間制限を設けることは有効な手 段です。メンバーがチームをどうしたいか、自分がどんなふうに振舞いたいかが明確に なっていれば、時間設定はチームにとってそう難しいことではなくなるからです。 時間設定は活動を離れた話し合いの時にだけされるものではありません。チームに よっては活動しながら目標設定をすることが有効な場合があります。この場合には積極 的に介入し、していることを明確にしてできるだけその行動の意味していることを明らか にするようにしましょう。
  4. 7 Akira Nagao アクティビティを実施するときの心構え ▪参加者が個人としてではなく、チームとしてプログラム(アクティビティ)を体験していく ことは、良い意味でのプレッシャー(他の参加者の期待にこたえること)として、チャレン ジには有効な後押しになります。 参加者同士が親しみあい、各々の目標がわかってくると、プログラムは効果的に展開 されていきます。 ▪参加者に対して個別に対応することが求められる場面もあります。ほかのメンバーが

    簡単にチャレンジしていることでも、同じようにはできないメンバーがいることを知ってお きましょう。 このような場合はファシリテーターがプログラムの取り組み方を工夫するなどしてチャ レンジを手助けします。 ▪チームでプログラムを実施していくうえで、個人の目標やチームの目標に向かって協 力しあっていくことを伝えることが重要です。
  5. 9 Akira Nagao コンテントとプロセス content 中身 process 過程 ~What~ ◆グループが話し合っている議題・

    テーマ・内容のこと ◆グループが何をやっているのか 仕事・業務内容 ~How~ ◆やっているグループに起こっている出 来事の全て ◆課題に取り組んでいるグループがど のような状況でやっているか
  6. 10 Akira Nagao プロセスの手がかり ★プロセス(対人関係の相互作用)の手がかりは、次の3つの面からつかむ事が 出来る。 特徴 手がかり ①参画しているかど うか?

    ② コミュニケーション はあるか? ③雰囲気はどうか? ・打ち込む ・無関心 ・妥協 ・あきらめる ・反対する ・誰は誰に関心(無関心) ・誰は誰に反応(無反応) ・誰は誰の話に乗る(乗らない) ・誰は誰に挑戦的(友好的) ・不安 ・自由 ・緊張 ・まとまっている ・バラバラ ・しらけた ・燃えない ・イライラ ・目つき ・表情 ・周りへの反応 ・同意者を求める ・眺めている ・掛け声だけ ・椅子を引く ・身を乗り出す ・理論のやりとりだけ ・感情も表出 ・一方(対面)通行 ・持ち回り的(自発的)発言 ・沈黙 ・いつも同じ席 ・誰と誰はいつも隣同士 ・自由に席を替わる ・だらだらした長い発言
  7. 12 Akira Nagao チームの発達段階 第1ステージ 【フォーミング】 第1ステージ:Forming (形成期) ★チームが結成されたばかり。お互いのことを良く知らない。何をするかもよくわかっていな い。

    □メンバーのことを十分に理解できていない。 ・・・メンバーの性格や特徴(特長)、強みや弱みなどを十分に把握していない。お互いによく わかっていないので何をどこまで話していいのかわからない。よそよそしい。 □メンバーへの依存度が大きい。「誰かがどうにかするだろう」 ・・・主体者意識に欠け、誰かがどうにかするはずだ、という期待を持っている。自分が行為の 主体になることを避けたがる。 □エネルギーはメンバー個人の内側へ向かう。 ・・・周囲の環境に慣れていないので、その場所にとどまりながら自分のことだけを考えている。 他者に対する配慮は意識しているものの遠慮する。 □リーダーは任命されたリーダーであり、メンバーは指示を期待する。 ・・・職位やポジションとして「班長」「グループ長」「リーダー」「キャプテン」は決まっているもの の、自発的に発生した役割ではなくあくまでも任命された役割。メンバーはその役割に依存し 「リーダーという役割の人間がすべきこと」として意志・行動決定や価値判断を依存する。 □不安や内向性、緊張感が見られる。 ・・・「この場でこんなことをしたら」「この場でこんなことを言ったら」「もしうまくいかなかったら」 「失敗したら」という予測不可能なことに対する不安感が強い。不安が緊張を生み、表情はぎ こちなく言葉使いはよそよそしい。 第1ステージ
  8. 13 Akira Nagao 第2ステージ:Storming (混乱期) ★意見のぶつかりあい/個人の主張 □解決に向けての意見、アイディアの表出が見られる。 ・・・どうやったらうまくいくか、なにをすれば解決できるか、そのために何が必要か。やり方や 戦略、解決のための技術や方法論に話題が集中する。アイディアは出るが、意志決定がされ ず根拠無くアイディアが実行に移されることが多い。

    □メンバーに独立心のような気持ちが芽生える。 ・・・「だったら~すればいいんじゃないの?」「そんなのできるわけないじゃん」否定的な言葉 の代替案は「自分だったら~するんだけどな」という意思表示で表出する。 □エネルギーはチーム内部の競争に向けられる。力の順位、役割と機能の表出。 ・・・何をするか、よりも誰が言ったか(したか)にチーム全体の方向性が左右される。年齢、職 位、所属している組織の規模、社内での派閥・学閥、学歴、職歴などでメンバーが序列付けら れる。 □影響力の大きいリーダーが自然発生的に現れる=強いリーダーシップの発揮。 ・・・声の大きいメンバーの考えが実行に移される。口数の少ないメンバーや自己表現が苦手 なメンバーの意志は反映されない。このリーダーのアイディアで実行したプランが失敗に終わ ると心の中で責めても言葉には出さない。「一生懸命やったんだから仕方が無い」という言葉 が口をつく。 □ビジョンは曖昧で、共有されていない。 ・・・チームとしての理想像は形になっていない。「こういうチームだといいのに」という個人の希 望が各々に渦巻いている状態。 チームの発達段階 第2ステージ 【ストーミング】 第2ステージ
  9. 14 Akira Nagao 第3ステージ:Norming (標準期) ★個人の役割とチームの決まりごとが明確になる □メンバーとしてどのように行動すべきか気付く。 ・・・チームが達成すべき目標に向かって、自分がどのような行動をとるべきか理解し始める。 求められている役割と機能を発揮し、自分のすべきことに注力する。権限委譲や役割委任が 表出し始める。

    □チームのルール(行動規範)が暗黙のうちに築かれる。 ・・・ルールや規則作りのための話し合いを持つことなく、自然と「約束」ができあがる。明文化 されるものもあるが、これらの行動規範は暗黙のうちに築かれることが多い。 □ゴール(目標)、メンバーの役割と責任範囲が明確になる。 ・・・ゴールの姿が定量的・定性的に形作られ、誰が何をどれくらいどうするか、ということが合 意形成を経て明確になる。 □「ミッション」「ビジョン」「ルール「仕組み」がチームを拘束する。 ・・・自発的に行動し始め、「なんのためにやるか」ということが曖昧ながらも共有され始める。 自律的に発生した規範にのっとって行動することがよしとされる。 □「私たちのやり方」「うちのチームは」という言葉が共通言語になっている。 ・・・「私たちのチーム」という帰属的、所属的な意識が芽生える。自チームの名前を独自で考 えたり、必要以上に他チームと競争を意識し始め、排他的になる。 チームの発達段階 第3ステージ 【ノーミング】 第3ステージ
  10. 15 Akira Nagao チームの発達段階 第4ステージ 【トランスフォーミング】 第4ステージ:Transforming (達成期) ★能力の発揮と成果達成 □問題や課題が解決され、成功体験を共有する。

    ・・・具体的な行動によって問題や課題を解決することで、チームがどのように機能すると成果 を収めることができるかをメンバーが理解している。小さな成功体験の積み重ねが大きな成 功を生み、チームとして成功と失敗のパターンを学習している。 □メンバーは自立心が芽生え、チームに対する帰属意識が高まる。 ・・・「誰がするか」ではなく「何をするか」に優先順位がおかれる。他チームと比較するなど相 対的な価値観ではなく絶対的な価値観を自チームに持ち、高い帰属意識を感じている。 □リーダーシップを発揮する者がリーダーとなり、任命されたリーダーは形式化する。 ・・・「誰がする」よりも「何をする」を重要視している。権限委譲が公明正大に行われ、メンバー それぞれの強みを活かしてことにあたるようになる。 □「ビジョン」や「制度」はメンバーの協働意思によって成立している。 ・・・メンバーのビジョンとチームのビジョンが共通化されている。ルールや仕組みは自チーム の目標達成の一助として扱われているという共通認識を持っている。 □エネルギーは共通のゴールに向かって外に向けられる。 ・・・個人のエゴや欲求も、チームとしての共通の目標を達成するために活かされている。 □他者視点に基づいた行動・言動が一般化し、信頼関係が構築されている。 第4ステージ
  11. 16 Akira Nagao チームの発達段階を観察するスケール:フォーミング 7 6 5 4 3 2

    1 う まく こ と が運んで期待通り の結果が得ら れるも のと 不 安無く 自信に満ちた態度で取り 組む。 チームの問題解決、 課題遂行に向けて自ら 積極的に他 メ ンバーに働きかける。 常にチームの目標と それを 踏まえた自己目標を 意識 し 、 自分が何を すべきかを 考え、 自ら 行動を 起こ し たり 、 他者に働きかけたり する。 目標は意識し ていても 迷い、 遠慮、 自信のなさ 、 あるい はやる気の無さ から 様子見を し 、 自ら 動いたり 他者に働 きかけるなど何か表立っ てするこ と を 控える。 リ ーダーか誰かが何か指示するのを 待っ ていて、 自ら ど う こ う し よう と は言い出さ ないし 、 動き出すこ と も ない。 不安感や緊張感から 冷静さ を 欠き、 自分の考えを う まく メ ンバーに伝えら れないなど的確な対応ができず、 成果 を 出せない。 問題状況に直面し たら 、 自分の問題や課題と し てこ れ に積極的に取り 組む。 自分の事を 積極的に開示すると と も に相手がどんな人 か探索し 、 情報を 得よう と 積極的に働きかけ、 相互理解 を 深める。 自分のこ と や意見は他者から 聞かれたら 答える。 他者 への関心はあっ ても 無遠慮に聞く のは差し 控える。 問題を 敢えて無視し たり 、 誰かがどう にかするだろう と 考え、 自ら 動き出すこ と はし ない。 観察レベル 具体的なネガティ ブ行動 具体的なポジティ ブ行動 【ポイント】 ・ネガティブ行動が多いほどフォーミングの段階にある。 ・ポジティブ行動が多いほどストーミングの段階に移行している。
  12. 17 Akira Nagao チームの発達段階を観察するスケール:ストーミング 7 6 5 4 3 2

    1 必ずし も 全面的な賛同が得ら れているわけではない が、 チームのあり たい姿を 曖昧ながら も 示し 、 その実現 のための具体策を 述べる。 問題解決を 目指し て自ら が考え方や方策を 示し 、 他メ ン バーに賛同と 実行を 迫る。 チーム内での自分への役割期待を 意識し 、 無理やり に でも 持論を 押し 通し 、 ポジショ ン争いに勝と う と する。 自ら の価値観や考え方へにこ だわり 、 根拠を 示し ながら 私だっ たら こ う する、 こ う すればいいのに、 と 言う 。 問題に気付かなかっ たり 、 困っ た状況に対する意見や 不満を 表明するのに留まる。 解決に向けての意見は示 さ ない。 持論を 述べるがあまり こ だわり は示さ ず、 はっ きり し た 理由も 示さ ず簡単に他者の意見に従う 。 問題を 解決すべき当事者と し ての意識が表出さ れな い。 主張せず、 黙り がちで、 傍観者的に多勢に流さ れた ままに行動する。 互いに譲り 合っ て誰も が自ら 解決への舵取り を し よう と し ない。 あるいは任命さ れたリ ーダー役に任せきる。 チームと し ての望まし い姿に言及せず、 メ ンバーの意見 を そこ に収斂さ せるこ と にも 関心を 払わない。 一般的、 個人的見解を 述べて終わる。 状況を よく 把握し て問題や課題を 指摘し 、 解決策、 対応 策を 述べる。 具体的なポジティ ブ行動 観察レベル 具体的なネガティ ブ行動 【ポイント】 ・ネガティブ行動が多いほどフォーミングの段階にある。 ・ポジティブ行動が多いほどストーミングの段階に移行している。
  13. 18 Akira Nagao チームの発達段階を観察するスケール:ノーミング 7 6 5 4 3 2

    1 具体的なポジティ ブ行動 観察レベル 具体的なネガティ ブ行動 プロセスを 無視し 、 やり 方は各人に任せ、 結果と し ての チーム成果の達成に関心を 払う 。 チームの特色づけに は何ら 興味を 持たない。 実態把握が不正確であっ たり 、 問題のポイ ント を 外し た り 、 出たと こ 勝負で問題が解決できなかっ たり する。 成 功体験を 共有するには至ら ない。 チーム全体のより よい成果達成を 目指し て協働し 、 メ ン バーシッ プに徹する。 全体最適のために必要なら 自ら すすんで譲歩を する。 チームの成果より 自身の成果にこ だわる。 成果に確信 を 持てばチームの状況を 配慮するこ と なく 、 あく までも 持 論を 貫く 。 暗黙のう ちに築かれたチーム・ルールや手順を 無視し 、 自分が一番良いと 思う 考え方ややり 方でやる。 メ ンバーひと り ひと り が自分の考えでチーム目標の達成 を 目指す。 ルールら し きも のは無く 、 やり 方に制約は無 い。 目標達成に向けて、 思いついたこ と 、 目先の気になるこ と から 実行し ていく 。 チームら し さ 、 チームの自慢作り に注力し 、 その発揮に こ だわる。 「 私たちのやり 方」 、 「 う ちのチーム」 と いう 言 葉がし ばし ば出る。 チーム独自のビジョ ンや考え方、 やり 方や仕組みを 重視 する。 それに背く こ と を 互いに牽制する。 ゴールや目標を 決め、 到達するための方法と 優先順位 を 考慮し て手順を 組み、 役割を 決める。 暗黙のう ちに築かれたチーム・ メ ンバーの行動面の ルールや約束事を 遵守し 、 共通の考え方や、 やり 方を 尊重する。 実態を 的確に掴み、 問題点を 探り 出し 、 論理的に出し た対策によっ て解決し 、 成功体験を 共有する。 【ポイント】 ・ネガティブ行動が多いほどストーミングの段階にある。 ・ポジティブ行動が多いほどノーミングの段階に移行している。
  14. 19 Akira Nagao チームの発達段階を観察するスケール:トランスフォーミング 7 6 5 4 3 2

    1 具体的なネガティ ブ行動 具体的なポジティ ブ行動 観察レベル 任命さ れたリ ーダーと し て形式的な仕切り を 試みる。 あ るいはメ ンバーはチームが目的集団と し ては十分機能 し ないなかで自分の役割を 模索する。 実態把握が不正確であっ たり 、 問題のポイ ント を 外し た り 、 出たと こ 勝負で問題が解決できなかっ たり する。 成 功体験を 共有するには至ら ない。 チーム成果を 指向するが、 チームへの帰属自体には関 心を 示さ ず、 ロイ ヤリ ティ も 無い。 与えら れた役割を 淡々 と 遂行する。 チームのビジョ ンや制度は外部から 与えら れたも のを 受 容する。 その共有化は浅い。 エネルギーは主導権争い など内向きに留まる。 計画通り に進捗し ているか、 成果はどう かと いう 視点か ら の言動が基軸で、 メ ンバーと は信頼関係と いう より 役 割機能関係から も のを 言う 。 相手の理解と 能力への信頼を 持ち、 他者視点に基づい た行動・言動を 恒常的に発揮し て、 強く 安定し た信頼関 係を 築く 。 チームのビジョ ンや制度を メ ンバーの協働意志と し て成 立さ せる。 そし てその共有化を 深め、 チーム共通のゴー ル到達に向けてエネルギーを 注ぐ 。 チームの一員と し て誇り と 帰属意識を 持ち、 一体的なビ ジョ ンや流儀によっ て目標達成に取り 組むが、 チームに 盲従はせず、 自立的に向き合う 。 実態を 的確に掴み、 問題点を 探り 出し 、 論理的に案出 し た対策によっ て解決し 、 成功体験を 共有する。 自ら がチーム目標を 掲げ、 その達成を 説き、 皆の意見も 聴きながら チームを まと め動かし ていく 。 そし てメ ンバー の信頼を 得る。 あるいはそのよう なリ ーダーを 認め、 メ ン バーシッ プを 発揮する。 【ポイント】 ・ネガティブ行動が多いほどノーミングの段階にある。 ・ポジティブ行動が多いほどトランスフォーミングの段階に移行している。
  15. 20 Akira Nagao 高 高 低 人 間 関 係

    志 向 仕事志向 P傾向・M傾向を観察する ' 人 ( 大 切 + (成果が大切) PPMM PpMM ppMM pPMM PPmm PPmM PPMm ppmm ppmM ppMm pPMm pPmM pPmm Ppmm PpMm PpmM
  16. 21 Akira Nagao M傾向を観察するスケール 7 6 5 4 3 2

    1 自然発生的にリ ーダーと なっ て、 問題解決を 目指し て自ら が考 え方や方策を 示し 、 他メ ンバーに賛同と 実行を 得る。 互いに譲り 合っ て誰も が自ら 解決へのリ ーダーシッ プ を 取ろう と はし ない。 あるいは任命さ れたリ ーダーに任せきる。 形式的なリ ーダーにと ら われず、 メ ンバーの意見を 聴きながら 自 ら が目標達成に向けてチームを 動かし てメ ンバーの信頼を 得 る。 あるいはそのよう なリ ーダーを 認め、 サポート する。 任命さ れたリ ーダーと し て形式的な仕切り を 試みる。 あるいはそ う し た機能し ないリ ーダーのも と で目標と 方向が不明確なまま形 式リ ーダーに依存する。 たと えリ ーダーであっ ても 意思決定は自分だけで一方的に行わ ず、 メ ンバーも 参加のう えで行う 。 リ ーダーと し ての自ら の信念に基づいて意思決定を し 、 メ ンバー にそれを 押し 付ける。 メ ンバーの健康状態や個人的な悩みにも 関心を 払い、 配慮す る。 メ ンバーのプ ラ イ ベート なこ と には一切関心を 示さ ず、 触れない。 仕事に徹する。 ト ッ プ ダウンの目標を メ ンバーに伝えるのみでなく 、 自チームやメ ンバーと し てやる気が持てるよう な目標と やり 方を 自ら 工夫する ト ッ プ ダウンの目標や指示を 受けて機械的に自チーム目標に落 と し 込む。 メ ンバーの目標は一方的に決める。 チーム全体のより よい成果達成を 目指し て協働する。 全体最適 のために必要なら 自ら すすんで譲歩を する。 チームの成果より 自身の成果にこ だわる。 確信があると チーム 状況のに配慮するこ と なく 、 あく までも 持論を 貫く 。 チームの行動を チームの価値観や行動指針に適っ たも のにす る。 チームの動きがチームの価値観や行動指針に適っ ているかど う か気付かない、 あるいは気にかけない。 メ ンバー間の調和を 図り ながら 、 チーム内の異なる機能を 互い に活かし 合い、 サポート し 合いながら 目標を 達成する。 自分の行動を 独立的に扱い没頭する。 他のメ ンバーと 相互に係 わり 合い、 支援し 合う こ と がない。 チームのビジョ ンや目標を メ ンバーと 具体的に共有する。 チームのビジョ ンや目標を メ ンバーと し てはっ きり 理解し ていな い。 メ ンバー一人ひと り が自分が抱える悩みや問題を ためら わずに 開示できる雰囲気を 作り 、 皆で真摯に解決に取り 組む。 自分が抱える問題や悩みを チームに開示できず、 自分一人で処 理し よう と する。 チームの目的達成に必要な資源や支援を 確保するため関係者 や関係部署に粘り 強く かつ建設的に働きかける。 行動し やすく するため関係者や関係部署と 交渉するこ と なく 、 与 えら れた条件だけで取り 組む。 観察レベル 具体的なネガティ ブ行動 具体的なポジティ ブ行動 【ポイント】 ・ポジティブ行動のレベルが高いほど、メンテナンス傾向にある ※ネガティブ行動のレベルが高いからといって、パフォーマンス傾向にあるわけではない。
  17. 22 Akira Nagao M傾向を観察するスケール 7 6 5 4 3 2

    1 メ ンバーに対し 、 積極的で工夫し たコミ ュニケーショ ンを行い、 チームの雰囲気を 明るく し 、 仕事を楽し いものにする。 職場では機能的、 合理的なコミ ュニケーショ ンに徹し 、 メ ンバー の気持ちや、 チームの雰囲気には関心を 払わない。 メ ンバーの強みや弱みを把握し 能力開発に活かす。 特徴を掴 み、 チーム活動に役立てる。 メ ンバーの強みや弱みに関心を示さ ず、 分からない。 メ ンバーの行動の成果や長所を 他メ ンバーの前で褒める。 叱り 、 注意すること がチームを 成長さ せると 考えて、 メ ンバーに対 応する。 メ ンバーの成長のためすぐ には答えを教えず、 メ ンバー自ら が問 題を 解決できるよう にサポート をする。 メ ンバーに問題の正解を 教える。 自分が知っている事や自分の 経験論を 押し つける。 より よいチームづく り のために、 積極的に自己開示し 、 自分自身 の価値観や信念を話す。 自分自身のこ と や自分の価値観なり 信念は心の内にと どめ置 き、 メ ンバーに話すこと はない。 自分と 異なる価値観や意見であっても話を 最後まで聴く 。 相手の話が自分の考えと 違う と 分かったら間髪を入れずにさ え ぎり 、 異論を差し 挟む。 自分の事を積極的に開示すると と もに相手がど んな人か探索 し 、 意見を聴く など積極的に働きかけ、 相互理解を深める。 自分のこ と や意見は他者から 聞かれたら答える。 他者への関心 はあっても無遠慮に聞く のは控える。 自ら 積極的に他メ ンバーに話し かけたり 、 質問や疑問に気楽に 答えるなどし てお互いが自由にものが言える人間関係をつく る。 自ら 他メ ンバーに話し かけない。 自由でフラ ンクな会話を受け付 けない。 目標達成のために誰と でも率直かつ前向きに意見交換をし 、 よ り よい結論や合意を 目指す。 異論を述べる事を ためわら ない。 波風を立てないこと を重視する。 異論を述べない。 反対意見を言 わない。 メ ンバーと は意見の対立や葛藤を 避け、 同調する。 立場の上下の分けへだてなく アイデアを出し 合い、 未知の手法 を学び、 気付きを増やし 、 より 優れた成果を産み出す。 メ ンバーの立場を 考慮し て、 自分勝手な意見を述べない。 あく ま でも立場や役割を はみ出さ ないよう に仕事をする。 具体的なポジティ ブ行動 観察レベル 具体的なネガティ ブ行動 【ポイント】 ・ポジティブ行動のレベルが高いほど、メンテナンス傾向にある ※ネガティブ行動のレベルが高いからといって、パフォーマンス傾向にあるわけではない。
  18. 23 Akira Nagao P傾向を観察するスケール 7 6 5 4 3 2

    1 チームのビジョ ンを踏まえ、 自分の立場に応じ て自分なり のビ ジョ ンを描く 。 ビジョ ンはチームの形式リ ーダーが持ち、 メ ンバーはそれに従え ばよいと 考え、 自分のビジョ ンは持たない。 ビジョ ンと 目標を決め、 メ ンバーと 共有し 、 そこに到達するために 誰が何を やるか役割分担を 決める。 目標を曖昧にし たまま役割分担も無く 、 各人が思いついたこと か らと にかく まず実行し てみる。 行動する際、 まずゴールイ メ ージを描き、 それに到達するための 対策を組み、 優先度と 手順を具体化し たプラ ンをつく る。 それに 沿っ て行動する。 まず行動し 、 目標達成のため何を どのよう に取り 組むかを 具体的 にし ない。 チーム内での自分への役割期待を 意識し 、 無理やり にでも持論 を押し 通し 、 ポジショ ン争いに絶対負けまいと する。 問題を解決すべき当事者と し ての意識が表出さ れない。 主張せ ず、 黙り がちで、 傍観者的に他メ ンバーと 同調行動する。 いつもチーム内でどんな役割や行動が自分に期待さ れているの かを 考え、 よく 分かったう えでメ ンバーにそれを 確認し ながら 自 発的に行動する。 自分がチームの一員と し て何を すべきなのかが良く わかってい ない。 それを 知ろう と もせず、 流れに任せる。 相手を理解し 、 能力を認め、 相手の立場に立っ た行動・言動を日 常的に発揮し て、 強く 安定し た信頼関係を築く 。 計画通り に進捗し ているか、 成果はど う かの視点から の言動が 基軸で、 メ ンバーより も仕事に関心を払う 。 メ ンバーを信頼し 、 相手と 本音で向き合い、 相手の成長を 信じ て 現状より もやや高い能力レベルが必要な仕事を任せる。 メ ンバーの能力を 信頼せず、 大事な仕事は自分自身で処理す る。 チームのビジョ ンや制度を メ ンバーの協働意思と し て成立さ せ る。 そし てその共有化を深め、 チーム共通の目標達成に向けて エネルギーを注ぐ 。 チームのビジョ ンや制度は外部から の所与のものを 受容する。 その共有化は浅い。 エネルギーは主導権争いなど内向きに留ま る。 チームのビジョ ン・ 目標を自分なり に読み解き、 自分の言葉で分 かり やすく メ ンバーに伝える。 チームのビジョ ン・ 目標をメ ンバーに分からせるのは形式リ ー ダー任せにし 、 自分は関知し ない。 メ ンバーの仕事のプロセスや仕事の質に関心を払い、 取り 組み 姿勢や仕事の中身を重視し 、 評価する。 メ ンバーの仕事の成果や結果にのみ関心を払い、 評価する。 状況を把握し 、 問題や課題に気付いてこれまでの経験則から 思 いつきの解決策やアイデアを述べる。 問題に気付かなかっ たり 、 困っ た状況に対する意見や不満を 表 明するのに留まる。 解決に向けての意見は示さ ない。 具体的なポジティ ブ行動 観察レベル 具体的なネガティ ブ行動 【ポイント】 ・ポジティブ行動のレベルが高いほど、パフォーマンス傾向にある ※ネガティブ行動のレベルが高いからといって、メンテナンス傾向にあるわけではない。
  19. 24 Akira Nagao P傾向を観察するスケール 7 6 5 4 3 2

    1 問題解決に際し ては論理的に問題発生の真因を 突き止めたう えで対処する。 問題解決はリ ーダーの強引な意思決定に基づいて行う 。 論理的 な問題解決のプ ロセスを 無視する。 問題解決のプ ロセスを メ ンバー間で共有し 、 問題解決を 効率化 し 、 意思決定を 早める。 問題解決のプ ロセスが互いによく 分かっ ていないため、 各メ ン バーがまちまちに思いつきの意見を 述べる。 問題の全体像を と ら え、 大局的な解決策を 講じ る。 問題の全体像を 捉えきれず、 部分的な問題解決策に留まる。 メ ンバーを 支援し 、 メ ンバーの実態を 把握し 、 メ ンバーの抱える 潜在的な問題に気づき、 問題を 未然に防止する。 メ ンバーやチームの隠れた問題に気付かず、 問題を 未然に防止 し ない。 実態を 的確に掴み、 問題点を 探り 出し 、 論理的に生み出し た対 策によっ て解決し 、 成功体験を メ ンバーで共有する。 実態把握が不正確であっ たり 、 問題のポイ ント を 外し たり 、 出た と こ 勝負で問題が解決できなかっ たり する。 成功体験を 共有で きない。 メ ンバーがそれぞれ多様な意見や能力を 持っ ているのはチーム の資産だと 考え、 チームの協創や合意形成に活かす。 メ ンバーから 様々な意見が出さ れると 合意形成の阻害要因と み なし て強引に押さ え込む。 さ ら なる可能性を 開く ために、 状況や環境の変化を 進んで受け 入れ、 積極的に自ら 楽し んで新し い取り 組みを 行う 。 急激な変化を 恐れ、 できるだけ変化を 避ける。 より よい成果を 産み出すために感覚的なアプ ローチに着目し 、 個 人の直感やフ ィ ーリ ングを 重視する。 論理的なアプ ローチにこ だわり 、 システムや仕組みに依存し 、 感 覚・ 感性を 排除する。 より 高い成果を 挙げるために、 リ スク を 恐れずに進んでチャ ンス に挑む。 極力リ スク を 避ける。 その結果たと え成果が小さ く ても 我慢し 、 大きな失敗を し ないよう にする。 判断に迷っ た際でも 思い切っ て自ら 決断を 下し 、 行動に移す。 判断に迷っ て決断を 先送り する。 他人任せにし て他人に従う 。 具体的なポジティ ブ行動 観察レベル 具体的なネガティ ブ行動 【ポイント】 ・ポジティブ行動のレベルが高いほど、パフォーマンス傾向にある ※ネガティブ行動のレベルが高いからといって、メンテナンス傾向にあるわけではない。
  20. 25 Akira Nagao 観察すること・気にすること 【視覚情報】 •表情 →額、眉、瞼、頬、鼻、唇、顎の変化から意識的・無意識的な感情を読み取る →表情から「驚き」「恐怖」「嫌悪」「怒り」「幸福」「悲しみ」の基本的な6つの感情を読み取る →「どんな感情を持っているか」を把握すると振り返りに活かせる •視線・目線

    →何を見ているかを観察する(誰を?どこを?) →何に意識が向いているかを把握すると振り返りに活かせる •眼鏡の有無 →安全に対して配慮することで、アクティビティの難易度や実施方法に変化をつけられる •身体状況 →健康か不健康か、現在の体の具合はどうかを観察することでアクティビティの難易度や実施方法のガイドライン ができる →「このチーム(メンバー)にはどこまで身体的負荷がかけられるか?」 →関節の稼動域がどこまであるかを観察することでアクティビティを選択する基準ができる •声の大きさ →性格やキャラクターを把握することができる →「声が大きい」≒「明るい性格」≒「いじりやすい」≒「味方につけやすい」
  21. 26 Akira Nagao 観察すること・気にすること 【視覚情報】 •運動能力 →腕力はどれくらいか? 脚力はどれくらいか? 反射スピードはどれくらいか? を把握することでアクティビティ

    の難易度を決める目安になる •服装(靴・上着) →靴の種類(ヒール? 革靴? スニーカー? ブーツ?)によってアクティビティを選択する基準ができる →靴の種類(色は? ブランドは? 形は?)によってその人の趣味・嗜好≒キャラクターを把握しやすくなる →「ノースフェイスのトレイルシューズを履いているな、この人はアウトドア好き、ということは体を動かすのは得意 な人なのかも。」 •髪型 →髪型(長さ)によってアクティビティを選択する基準ができる・・・安全の視点 →髪型(色・デザイン)によってその人の趣味・嗜好≒キャラクターを把握しやすくなる →「紫色の三つ編みか。この人はおしゃれ好き(目立ちたがり)で若く見られたいのかも。」 •年齢 →安全の視点からアクティビティの難易度や選択する基準ができる •性別 →チームの男女比によってアクティビティの難易度を選択する基準ができる →「男性(女性)ばかりだな。身体接触が多くても大丈夫だ。」 →「男性もいれば女性もいる。身体接触型のアクティビティは注意深く進めよう。」
  22. 27 Akira Nagao 観察すること・気にすること 【環境】 •天候 →外気温、室温は何℃か? 25℃を越えたら水分補給を30分に1回は摂る、心拍数が上がるアクティビティは避 ける、休憩の頻度を多くする →10℃を下回るようなら心拍数が上がるアイスブレイクを増やす、準備運動やストレッチを入念にする・・・25℃を

    超える・10℃を下回ると怪我のリスクは増える →湿度はどれくらいか? 蒸し暑いか? 乾燥しているか? •地面の状況 →怪我のリスク・・・コンクリート>木の床>砂地>土>絨毯>芝生> →最も危険なのは「砂や小石がまぶされたコンクリート」 •場所の高さ(標高) →高地(標高1000メートル以上)では低酸素症への配慮が必要・・・心拍数を上げない →具体的な症状は 頭痛(頭が重い、鈍痛、頭を振ると痛い) 睡眠不足(寝られない、よく目が覚める、熟睡しない) 食欲がない(慣れれば回復) 吐き気がある 放屁(気圧の低下で膨満感が強くなり、腸管内にガスが溜まる為) 顔・手・足に「むくみ」がでる 胸の圧迫感がある
  23. 28 Akira Nagao 観察すること・気にすること 【環境】 •自分の体調 →「ファシリテーターの体調はプログラムの成果を左右する」 →体調不良の場合のバックアッププランを準備しておく →対処の仕方 ・・・体調を整える>体調に左右されないプログラムを作る>コ・ファシリテーター制にする

    •自分の精神状態 →思い込みを捨てる ・・・「このチームは盛り上がらない」「この人はこのプログラムに前向きではない」「ファシリテーターにくってかかる」 「口数が少ないから大人しい」「口数が多いからリーダーシップを発揮している」などなど →不安な状態を受け止める ・・・「ファシリテーターの不安・迷い・混乱はメンバーに伝わる」 •自分とクライアント(主催者)との関係 →事前の準備は十分か? →プログラムの目的や目標は共有されているか? →主催者は今の状態をどう捉えているか? →活動途中に目的・目標を変更する際に、必要な議論は為されたか?
  24. 29 Akira Nagao 観察すること・気にすること 【実施条件】 •複数チームの場合 →他チームのチーム発達レベルはどうか? ・・・他ファシリテーターとの情報交換をこまめにする ・・・他チームの状況も観察する(他ファシリテーターの表情を観察する) →他ファシリテーターのスキルを把握する

    ・・・「質は経験値に比例する」 ・・・プログラムの目的、目標、時間枠は共有されているか? ・・・チームの発達レベルの「差」を埋めるのか、埋めないのか? →「環境」にどのような影響を与えるか共有できているか? ・・・場所、道具、チーム間の距離 •時間 →ひとつのアクティビティにかけられる時間はどれだけあるか? ・・・なんのためにどれくらいの時間をかけるか? →プログラムの終了時間まで残り何分あるか? →予定しているアクティビティが実施できない場合のプランは準備されているか? →「電車は予定時刻どおりに発車・到着することに価値がある」
  25. 32 Akira Nagao 振り返りとは何か •日本語で「ふりかえり」 →「振り返る」・・・首を「後ろ」に回してみる •英語でReflection リフレクション →Reflection ・・・━━

    n. 反射(光,熱); 反響(音); 反映, 映像; 生き写し; 反省, 熟考 ((on)); (熟慮の 結果の)意見, 感想; 非難, 恥辱 ((on)).三省堂「EXCEED 英和辞典」より •気づきを「引き出す」 →気づかない人には気づかせる →引き出しても出ない人には引っ張り出す →「気づかせる」「引っ張り出す」方法は詰問・尋問ではなく「質問」で。 •振り返りは体験を言語化する作業 →何が起きてどうなったかを目に見える形にする →記憶を言語化する →言葉を探して、自分の経験や人生の中に固定化する •ファシリテーターの質問力が「振り返り→一般化→適用→行為、体験」を左右する
  26. 34 Akira Nagao 1.具体的で明確な意図を持つこと 意図とはプログラムに対するあなたの「目的と目標」のことをいいます。 つまり、常にプログラムに対してあなたが具体的・明確な目的と目標を持っていること。 なんのためにやるか・どうなっていればいいか。 そして、目的や目標に適っていることをしているかどうか。 振り返りにおいても、何のためにしているのか? 何が得たいのか?

    どんな成果を望んでい るのか? ということを自分の中ではっきりさせることが求められます。 たとえば、ファシリテーターであるあなたが、アクティビティを達成できなかったチームメン バーと話をするときに、「まずは彼らの自信を回復することが先決だ」と自分の意図を明確に したのなら、話の途中でプログラム進行上の問題を思い出しても、彼らとあらゆる面で価値 観があわなくても、言いたいことがうまく言えなくても、最初に見出した意図がコンパスとなっ て方向を指し示し、目的を果たしてくれます。 振り返りの心構え
  27. 35 Akira Nagao 2.いま、この状態がどうあるかを認識していること いかに今この場の状態がどうなっているかということにファシリテーターが「気づく」ということ です。 では何に気づくことが重要なのか。 •意図に対して、いまどういう状態か? •それは効果があるのか? •役に立つのか?

    という質問から導き出されます。 3つの質問を自分に問いかけることによって「今」に気づくことができます。 たとえば、先の前ページの例でいうと「いま自分のしていることは、チームメンバーの自信を 回復させるのに役立っているだろうか」「いま話している内容は自信を引き出すことに効果的 だろうか。話し方は? メンバーの状態は?」というように観察することです。もし自分が少し怒 りの感情を持っているなら、「この感情は、いま役に立つのか?」と自分を観察していくわけで す。 振り返りの心構え
  28. 36 Akira Nagao 3.柔軟であること 「柔軟さ」とは、次の3つを自分でコントロールできる能力のことをいいます。 •思考 →ものの見方、考え方など •感情 →気持ちや感じ方など •行動

    →言動、態度、姿勢、など 「コントロールする」とは、 •スタート(始める)•ストップ(やめる)•チェンジ(変える) の3つのことをいいます。 振り返りの心構え
  29. 39 Akira Nagao 振り返りの方法 ①ワークシートなど「振り返り用紙」を使用する場合 •メリット →どのような観点から自分を振り返ればいいのか、わかりやすくなる →プログラムの目的に合理的に沿った振り返りができる →過去の行動と現在の思考についてのギャップを言語化(視覚化)できる →タイムマネジメントがしやすい

    •デメリット →メンバーは「書くことが目的」になりがち →用紙がある=思考の幅が制限される →その場の状況にあった振り返りに制限がある •振り返る手順をパターン化する →個人で記入→2~3人で共有→全体で共有→出された内容について全体で話し合う 、などの手順 →アクティビティを始める前にあらかじめ振り返る時間があることを伝える •提出する必要がないことを伝える →用紙は自分を振り返るためだけの道具にする →「提出義務があると優等生が増える」 •記入している間は喋らない(ファシリテーターも、メンバーも) →記憶がアップデートされてしまう・・・「水が濁る」 →ファシリテーターの言葉に「誘導」されてしまう(ということは「誘導」することができる)
  30. 40 Akira Nagao 振り返りの方法 ②ワークシートなど「振り返り用紙」を使用しない場合 •メリット →チームに起きた出来事を深く掘り下げることができる →ファシリテーター、メンバーが自分の気持ちや思ったことを自由に話すことができる →問題が複雑に絡み合い解決の困難な事例や突破口の見えにくいジレンマ状況などを取り上げ、「なぜあの人は あの時、あのような態度や行動をとったのか」といったように、ひとつひとつもつれた糸を解きほぐすように検討でき

    る・・・ケースメソッド的アプローチ •デメリット →タイムマネジメントがしにくい →ファシリテーターの質問力に左右される →記録が残らない •「ファシリテーション=支援・促進」をする →押し付けない・語らない・評価しない →出てくるまで待つ →沈黙を恐れない •目的、目標から外れない →プログラムの目的と目標から対話のテーマがずれないように注意を払う →テーマがずれた場合にはずれたことを指摘する •反省会にしない →「できたこと・優れていること・長所・強み」より「できなかったこと・劣っていること・短所・弱み」に目がいきがち →なぜできなかったか、よりどうしたらできるか、を振り返る
  31. 41 Akira Nagao •オープンな質問、クローズドな質問 •オープンな質問 →これは相手が自由に答えられる質問 →自由に話してほしいとき →たくさんの情報がほしいとき →相手のことをよく知りたいとき →話を広げたいとき

    →会話の主導権を相手に持ってほしいとき →質問の例 「どんな気分ですか?」 「最近気になっていることは?」 「今日すべきことは?」「起こり得る最悪の事態は?」 「不要なものって何?」 「楽しかったことは何?」 「何が苦痛ですか?」「どうしたい?」 「何を心配しているのですか?」 「払う代償は?」 「プラスの面は?」 「マイナスの面は?」 「何を待ってるんですか?」 など 振り返りの道具~質問の種類~
  32. 42 Akira Nagao •クローズドな質問 →「はい・いいえ」など限定された答えを引き出す質問 →答えを絞り込むとき →決断を迫るとき →時間がないとき →相手の口が重たいとき →ファシリテーターが会話の主導権を握りたいとき

    →質問の例 「目的は達成できましたか?」 「1日のスケジュールは立てましたか?」 「準備できましたか?」 「実行可能ですか?」 「今必要なのは量ですか? 質ですか?」 「重視するのはAですか? Bですか?」 「体験したことがありますか?」 「私があなたとの約束を破ったことがありますか?」 「確認しましたか?」 「終了してもいいですか?」 など 振り返りの道具~質問の種類~
  33. 43 Akira Nagao •チャンキングする質問 チャンクとは塊(かたまり)という意味であり、チャンキングは3つの方向性で行うことができる •チャンク・ダウンの質問・・・チャンク・ダウンとは、より小さい塊に意識を向けること →たくさんの情報がほしいとき、あるいは抽象的・漠然としすぎてあつかえない情報にはチャンク・ダ ウンの質問が効果的。 •チャンク・アップの質問・・・チャンク・アップとは、より大きな塊に意識を向けること →細部の情報ではなく抽象的な見方をしたり、大局的に考える必要がある場合にはチャンク・アップ

    の質問が効果的。 •チャンク・ラテラリーの質問・・・チャンク・ラテラリーとは、同じサイズの別の塊に意識を向けること →別の種類に置き換えたり、別の例を挙げたい場合はチャンク・ラテラリーの質問をする。 メンバー:「強いチームを目指しているんですが」 ファシリテーター:「どの程度の機能や特徴を持っていますか?」(チャンク・ダウン) ファシリテーター:「強いチーム力を何のために使うのですか?」(チャンク・アップ) ファシリテーター:「たとえばそれは何に似てますか?」(チャンク・ラテラリー) 振り返りの道具~質問の種類~
  34. 44 Akira Nagao •主観と客観を分ける質問 →相手の主観的な表現や態度に対し、客観的な質問をすることによって、主観と客観とを分かつ思 考を生み出すことができる メンバー:「こんなアクティビティぐらい、誰でもできますよ」 ファシリテーター:「今すぐに? 初対面の人とも?」 メンバー:「何もできないんです」

    ファシリテーター:「すべてのことが? 何一つ?」 メンバー:「ひどいですよね」 ファシリテーター:「誰にとって?」 メンバー:「イライラするのよ」 ファシリテーター:「何があなたをイライラさせることができるのですか?」 メンバー:「あいつは自分勝手だ」 ファシリテーター:「あの人が自分勝手だと、どうやって分かるのですか?」 振り返りの道具~質問の種類~
  35. 47 Akira Nagao 振り返りの道具~質問の種類~ ⑤評価を促す質問:Evaluative Question 「発散させる質問」と「収束させる質問」の中でメンバーに自らの価値観を使い、なにかしらの立 場に立って考えさせる質問。 〈例〉あなたがリーダーだったとしたら、今のこのチームをどう捉えますか? ⑥焦点を合わせる質問:Focus

    Question メンバーの考えの焦点を合わせる為の質問。 〈例〉次のアクティビティに入る時に、「先ほどの体験をふまえて、協力する、ということは何をす ることだと思いますか」と言った類。メンバーにとってまだ触れた事のない内容を想像させて、メ ンバーの注意を引く質問。
  36. 48 Akira Nagao 振り返りの道具~質問の種類~ ⑦探りを入れる質問:Probing Question 「明確にする質問」 に似ていて、メンバーに最初の答えや一語だけの反応を起こさせる質問。 〈例〉なぜあなたはそう思うのですか。 【それぞれの質問についてのポイント】

    •質問の中身はできるだけ具体的にする。 →できる限り抽象的な言葉を使った質問は避け、メンバーのより具体的な思考を助長し、その 答えや反応を引き出す為に、より具体的な動詞を使う事を心掛けましょう。 ×「がんばりましたか?」→◦「特に意識して行動したことは何ですか?」 ×「協力しましたか?」→◦「あなたの強みはどの場面でどのように発揮されましたか?」 →抽象的な質問からは抽象的な回答が戻ります。具体的な質問からは具体的な回答が戻りま す。抽象的な思考からは抽象的な行動が生まれます。具体的な思考からは具体的な行動が生 まれます。
  37. 50 Akira Nagao •ペーシング(波長を合わせる) これは、相手と波長を合わせる技法で、相手を知り、親密な関係を築くのに有効な方法です。 コミュニケーションがどのような要素で行なわれるかを、UCLAの心理学者アルバート・メラビアン博 士がある特定の条件化で測定した結果、次のように報告しています。 •見た目、しぐさ、表情、態度などが55% •声の質、大きさ、速さなどが38% •言葉、話す内容が7%

    つまり、言葉以外の要素で93%のコミュニケーションが行なわれているというわけです。これは「メラ ビアンの法則」という。他にも、「第一印象は6~30秒で決まり、人間の情報収集は視覚によるもの が83%を占める」という研究結果もあります。 親密な関係は言語、非言語ともに、相手と共通するものを見つけることによって創り出すことができま す。 具体的には、 視線・表情、姿勢・しぐさ、話し方(スピード・声のトーン・間)、話す内容などを可能なかぎり合わせる ことで、相手の情報が入りやすくなる。相手の状態を鏡に映すように真似ることから、ミラーリングとも いいます。 ただし不自然にならないようにしましょう。 振り返りの道具~傾聴の技術~
  38. 51 Akira Nagao •ペーシング(波長を合わせる) •視線と表情を合わせる →目は心の窓という。本人が意識していない心情でも目に表れている。(瞳孔の大きさなど) →視線を合わせるのは「話を聴いていますよ」というメッセージ。相手が見つめられるのが苦手なタイプなら適度に。 →目線の高さを合わせる。お互いに相手に対して見上げたり見下す位置関係にならないように。 →相手が嬉しい顔をしているときは、こちらも嬉しい顔を。悲しい顔のときは、こちらも悲しい顔で。 •姿勢としぐさを合わせる

    →相手が座っているならこちらも座り、立っているならこちらも立つ。 →足を組んでいるならこちらも組んでみる。伸ばしているならこちらも伸ばしてみる。 →動きの大きい人なら大きく、小さい人なら小さくする。 →動きの早い人なら早く、ゆっくりな人ならゆっくりとする。 →相手が飲み物を飲んだらこちらも飲むなど、動作を合わせる。 →耳を触るとか、手をたたくとか、腕を組むとかの相手のしぐさを真似てみる。 →呼吸を合わせる。 →一緒に笑う。 →状況によって対面かとなりに座るかを変える。(会議では対面側に座らないなど) →まばたきを合わせる。スピード、頻度。 →身体の筋肉の力の入れ具合を合わせる。 →物の置く位置を鏡に映したように合わせる。 →服装を合わせる。 →アクセサリーを合わせる。 振り返りの道具~傾聴の技術~
  39. 52 Akira Nagao •ペーシング(波長を合わせる) •話し方(スピード・声のトーン・間)を合わせる →早口な人には早く、ゆっくりな人にはゆっくりと話す。 →声のトーンの高い人にはこちらも高めで、低い人にはこちらも低めで。 →間の短い人には短く、長い人には長めにとる。 →テンションの高さを合わせる。 •話す内容を合わせる

    →当然のことながら、相手の話を聴くわけであるから相手の話題を中心にする。 →共通の話題、共通の体験を話す。 →語句を合わせる。「話が見えてきましたか?」と聞かれた場合、正:「見えてきました」誤:「わかりました」「理解で きました」あるいは、「赤いレバーをカチッと引くんですね?」と聞かれた場合、正:「カチッと引いてください」誤:「しる しのところまで引いてください」「ギュッと引いてください」など。 →相手のよく使う口ぐせを使って表現してみる。「私的には~」「ぶっちゃけ~」とか、あるいは方言の「めっちゃ~」 「ごっつう~」「どえらい~」などをさりげなく差し挟む。 →相手の状態にペーシングして無意識に親密な関係が形成されると、その人を新たな態度に導くことが可能になる。 徐々に自分の状態を変化させて、相手がそれについてくる機会を与えるようにする。 振り返りの道具~傾聴の技術~
  40. 53 Akira Nagao •バック・トラック(繰り返す) •相手の言ったことを繰り返すことによって、次の効果がある。 →内容を要約し、確認することができる →共感を示すことによって親密な関係が築ける →ファシリテーターが考える時間をつくることができる →次のステップに進むことができる •どのような内容だろうと、まずは共感的理解を示す。

    →相手の言動の一つひとつに反応するのは人間的な幅、器の狭さである。 →誤解のないように内容をきちんと確認したいときはもちろんのこと、考える間がほしいとき、流れを 変えたいときにはバック・トラッキングが有効。 「ということは、さっきのアクティビティではうまくできたんだね?」(内容要約・確認) 「それであなたとしては、時間をかけてこのアクティビティに挑戦したのに、できなくて少しがっかりして いるわけだね」(共感) 振り返りの道具~傾聴の技術~
  41. 55 Akira Nagao •ブレイク・ステート(話を変える) •相手が行き詰った状態や、落ち込んだり、混乱したりしている場合の気分転換。具体的には、次 のようなことを行なうこと →ユーモアをいう。 →相手との位置関係を変える。 →相手のいる位置を移動してもらう。 →場所を変える。

    →飲み物や食事を一緒にとる。 →首や肩を回す。背伸びをする。 →深呼吸。 →立つ。座る。歩く。横になる。 →相手の好きな絵や写真を見せる。 →音楽をかける。音楽を変える。音楽を切る。 →相手に話させる。相手の興味のある話題を話す。 →ペーシングあるいはこちらの動作を真似してもらう。 →雑談。 →その他、社会的に了承され、相手の行き詰った状態から転換させるのに適切なら、どのような方法 でもかまわない。 振り返りの道具~傾聴の技術~
  42. 56 Akira Nagao •フィードバックの技術 →フィードバックの技術とは、相手の気づきを促すために有効な情報を、相手に効果的に伝える技術のこと →ファシリテーションにおけるフィードバックは、登山者と同行するガイドの関係のように、相手が目的・目標から ルートを外れたときのネガティブ・フィードバックと、また、ルートを順調に進んでいるときのポジティブ・フィードバッ クの2種類に分けることができる →フィードバックとは「評価」や「依頼」ではなく「事実」と「影響」の指摘 →事実とは、『何についてフィードバックしているのか』

    →影響とは、『そのことが、周囲の人間や本人にどう影響しているのか』 振り返りの道具~フィードバックの技術~ •ネガティブ・フィードバック →メンバーが目的・目標からルートを外れたことを指摘するときに使う →メンバーの言動に対してネガティブ・フィードバックをする場合、「あなたは〇〇な人だ」とか「そんなことをするな (言うな)」あるいは「ああしろこうしろ」と返すのは、相手への評価や依頼の類であり、それはフィードバックとはいわ ない →本人の目的・目標に対し、今何が起きているのか、何をしているのかを明確に、また、そのことが、周囲の人間 や本人にどう影響しているのかという「事実と影響」を伝えるのがフィードバック →「時間にルーズだ」とか「タイムマネジメントするべきだ」などの「評価」や「依頼」を伝えるのではな く、「何分間・何時間の超過時間」(事実)によって、そのことがどういう「影響」を及ぼしているかという ことを伝える 〈例〉アクティビティの制限時間にオーバーしてしまい不達成に終わった場合 「制限時間を20分オーバーしてもできなかったことによって(事実)、チームに達成感がなく、今後どのように一体 感を生み出していけばいいかわからなくなっている(影響)」 「制限時間をオーバーしても達成できなくて(事実)・・・チームに一体感がなくて私は寂しいよ(影響)」
  43. 57 Akira Nagao •ポジティブ・フィードバック →メンバーが目的・目標のルートにうまく乗っているとき、途中の目標をクリアしたときのフィードバック →ポジティブ・フィードバックは単に相手をほめることとは違う →事実のフィードバック『何についてフィードバックしているのか』 →影響のフィードバック『そのことが、周囲の人間や本人にどう影響しているのか』 →メンバーをファシリテーターの判断基準で「評価」したり、ファシリテーターの望むことを「依頼」したりはしない →「あなたはすばらしいですよ」「君はよくやっているよ」「あなたならできる」「上手ですよ」では、何についてフィード

    バックしているのかが具体的になっていない →メンバーを評価する形をとってしまうと、メンバーが違えば「私を評価するあなたは何様?」との心理的抵抗が生 じる場合もあり、それでは逆効果 →「こうするともっといいよ」「それを忘れないで」「その調子を維持して」などは相手への依頼であって、ある意味で は有効かも知れないが、本人の気づきを得るためには効果的ではない 〈例〉 「課題の内容を整理整頓してから行動するから(事実)。このチームは役割分担がしっかりとできるんだ。(影響)」 「よくそれに気がついたね、このままでは危なかったよ(事実)。ありがとう、多くの人が助かるよ(影響)」 「あなたが今、事実を打ち明けられたことを見て(事実)、私は感動しました。感謝しています(影響)」 「お互いに顔を見ながら会話をしているね(事実)。安心感があるよ(影響)」 何について、それがどう影響しているのかを伝えるのがフィードバック 振り返りの道具~フィードバックの技術~
  44. 59 Akira Nagao 構造的なプログラム設計、開発の手順 インプットとアウトプットを決める 課題は何かを明確にする 伝え方を考える アクティビティを選ぶ(つくる) プログラムを改善する ・目的(何の為にやるか)を明確にする。

    ・目標(何を学ぶか)を明確にする。 ・課題=理想-現実 ・課題を構造化する=目に見えるカタチに変える。 ・分かりやすい順序で伝えるための組み立てを準備する。 ・アクティビティを含めた「道具」を準備する。 ・逆算する。 ・直感を使う。 ・「分かりやすさ」を重視した伝え方を準備する。 ・時間の流れを整理する。 ・環境(リソース)を整える。 ・評価する。 ・アンケートと評価は違う。
  45. 60 Akira Nagao KGIとKPI ▪目的と目標を明確にする 目的:例)健康な人生を送る 目標:例)①5月までに10キロ痩せる ②8月までに体脂肪を10%落とす ③毎日10品目食べる ▪KGI

    ( Key Goal Indicator ) 「最終的に何を達成するか」という指標。目標①②③のこと。 ▪KPI ( Key Performance Indicator ) 「目標に対して何をもってできたか、を計る指標」 目標①に対するKPI: 3月30日までに3キロ体重が落ちている、4月10日までに6キロ体重が落ちている、4月29日までに9キ ロ体重が落ちている 目標②に対するKPI: 4月1日までに3%体脂肪が落ちている/4月15日までに6%体脂肪が落ちている/4月30日までに9. 5%体脂肪が落ちている 目標③に対するKPI: 朝食で3品目食べている/昼食に3品目食べている/夕食に3品目食べている/1品目はサプリメントで 食べている
  46. 61 Akira Nagao プログラムを作ってみよう!(例) 時間 内容 KGI KPI 準備 9:00

    オリエンテーション 1.研修の目標観を伝える 2.グラウンドルールを理解する 1-1 10分以内で伝える 1-2 質問を促したときに3人以上が手 を上げる 1-3 2回以上噛まない 2-1 3分以内で伝える 2-2 確認を促したときに全員がグラウ ンドルールを復唱している 1-1 ストップウォッチ 1-2 BGM(楽しげ) 1-3 ういろう売り 2-1 ストップウォッチ 2-2 GRを書いた模造紙 9:20 アイスブレイクアクティビティ 「準備運動」 1.心と体の準備運動をする 2.研修に取り組むための雰囲気を作る 1-1 10分以内で終える 1-2 全員の身体状況をリサーチする 1-3 心拍数を100まで上げる 1-4 肩関節の稼動域を広げる 2-1 5人以上が笑顔を見せる 2-2 ポジティブな発言が50%を占める 2-3 室温が26℃に保たれている 1-1 ストップウォッチ 1-2 「深呼吸」「伸び」 1-3 「鬼ごっこ」 1-4 「ウィンドミルストレッ チ」 ・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 目的:新入社員が学生と社会人のコミュニケーションの違いを理解する