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OSSの怖い話(ホントハコワクナイヨ
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Naruhiko Ogasawara
August 20, 2021
Technology
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OSSの怖い話(ホントハコワクナイヨ
納涼! 本当にあった怖いIT話 LT会 ~SHIFT EVOLVE Presents LT Vol.3~ でしゃべった内容です。
Naruhiko Ogasawara
August 20, 2021
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Transcript
OSSの怖い話 (ホントハコワクナイヨ おがさわらなるひこ オープンソースソフトウェア愛好家 SHIFT SECURITY INC.
Who Am I おがさわらなるひこ Twitter: @naru0ga (株)SHIFT
SECURITYの社員 だけど今日は一介のOSS愛好家として Disclaimer 今日お話しする内容はフィクションです。 実在の組織・人物とは関係ありません。
ところでOSSとは Open Source Software 日本語だと「オープンソース」と呼ばれる ただの「ソースコードが公開されてる無償ソフト」 ではないです!
「オープンソースの定義」に従ったソフト くわしくは https://opensource.jp/osd/osd19/ を読もう 別の言い方をすれば「オープンソースの定義」に従った 「オープンソースライセンス」のもとで 配布されているソフトウェア
ところでOSSとは Open Source Software 日本語だと「オープンソース」と呼ばれる ただの「ソースコードが公開されてる無償ソフト」 ではないです!
「オープンソースの定義」に従ったソフト くわしくは https://opensource.jp/osd/osd19/ を読もう 別の言い方をすれば「オープンソースの定義」に従った 「オープンソースライセンス」のもとで 配布されているソフトウェア
と、 ここまでは前 振り
怖い話① 「GPLって何?」
某メーカーA社にて 某製品をB社から仕入れで購入してラベルを張りかえ て販売することに B社担当 「この商品はLinuxを使ってるのでGPLの要請に従わな いといけないのですが御社は大丈夫ですか?」
A社担当、「ただ仕入れて売るだけでしょ?」と 思っており意味が分からないのでずーーーっとスルー 発売一か月前にそれを聞いたA社担当の同僚が慌てて 知り合いの技術者に電話「ねえ、これって大丈夫?」
某メーカーA社にて 某製品をB社から仕入れで購入してラベルを張りかえ て販売することに B社担当 「この商品はLinuxを使ってるのでGPLの要請に従わな いといけないのですが御社は大丈夫ですか?」
A社担当、「ただ仕入れて売るだけでしょ?」と 思っており意味が分からないのでずーーーっとスルー 発売一か月前にそれを聞いたA社担当の同僚が慌てて 知り合いの技術者に電話「ねえ、これって大丈夫?」 大丈夫なわけ ないだろ !!!!!1
その機器が使ってた基本ソフトLinux(リナックス)のライセン スGPLは「ソフトウェアのユーザーが求めた場合ソースコード を渡す」義務がある それを認識せず「ソースコードは弊社の知的財産であり開示で きません」とやると、だいたい炎上して火消しに苦労する (今もけっこうある) この件の場合は突貫で発売前にソースコード配布ページを作り 落着したそうです
OSSは「OSSライセンスに従って使えるソフト」だから、OSSを 使う場合、どんなライセンスで配布されてるか、そのライセン スが何を求めているか確認し理解しておく必要がある OSSというものの存在を意識していれば、確認のしようがある ので必要に応じて確認すればOK (確認できる有識者とか部署があればモアベター) 「これまずいかも」って嗅覚があって、きちんと決まりを調べ それを守ればコワクナイヨ!
怖い話② OSSの公開が 企業のイメージを 傷つける?
「なんか自社でOSS公開したってなるとクールじゃな い?」って話に → 担当者が頑張って作って社名入りで公開 それを継続してメンテするための体制については議論されず、 担当者は多忙になってしまいそのOSSは放置 周辺ソフトの進化に置いて行かれデータ消失バグが発生する も気づかないままそのまま配布継続 「こいつを使ったらデータを全部消された! こんなソフトを公開してる会社はクソだ!」
OSSを 作って組 織として 公開しよ うとする 姿勢は素 晴らしい ……けど 組織の名前を冠してOSSを公開する
とき、組織として体制を作らずに個 人の頑張りに依存すると、結局その OSSはメンテされない日が来て死ぬ 死んだOSSを公開し続けることは組 織のマイナスイメージになるリスク も 組織としてOSS活動をアピールした いなら、継続性をどう保証するかを しっかり考えて始めよう 組織としてちゃんと取り組めば コワクナイヨ!
怖い話③ 正式リリースでは 直ると思ってた 今度はOSSを作る側にとってのコワイ話
多くのOSSは、メジャーリリース前に「テスト版」を 出す それで問題なかろうとなったら、正式リリースされる あるOSSで、 「こんなバグ入りのリリースは使えない! このバグはテスト版から存在していた! 正式リリースでは直ると思っていたのに!」
と騒ぐ人が
多くのOSSは、メジャーリリース前に「テスト版」を 出す それで問題なかろうとなったら、正式リリースされる あるOSSで、 「こんなバグ入りのリリースは使えない! このバグはテスト版から存在していた! 正式リリースでは直ると思っていたのに!」
と騒ぐ人が コノヤロー なんで手間暇かけて テスト版出してるの かわかってるの か??
なぜコストをかけてテスト 版をリリースするのか? 不具合を見つけたら報告してほしいから 多くのOSSでは、ユーザーからのフィードバックを以てQAプロセス としているので、報告されない不具合は存在しないものと一緒 存在しない(と思われてるもの)が直るわけがない だから間違いを見つけたら適切に報告する それさえ守ればコワクナイヨ!
最後に OSSだって人間が作ってる
人間がやることなので こじれる原因はしばしば敬意の欠落 OSSを作る人、使う人、周りの人、 そしてOSSを取り巻く文化、 お互いに敬意をもって尊重しあえば たいていのことはコワクナイ! OSSに関するルール(定義とかライセンスとか)は 敬意を持つ者同士が円滑に共同作業するための 道具に過ぎない Love!
OSS!
おしまい。