Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ニフティのインナーソース導入事例 - InnerSource Commons #11
Search
ニフティ株式会社
PRO
December 11, 2023
Resources
Research
0
590
ニフティのインナーソース導入事例 - InnerSource Commons #11
ニフティ株式会社
PRO
December 11, 2023
Tweet
Share
Resources
InnerSource Commons #11
https://innersourcecommons.connpass.com/event/303233/
More Decks by ニフティ株式会社
See All by ニフティ株式会社
Dify触ってみた。
niftycorp
PRO
0
90
Amazon Bedrockを使用して、 運用対応を楽にしてみた
niftycorp
PRO
0
78
自社製CMSからの脱却:10件のWebサイト再構築に学ぶ運用重視の技術選定 - NIFTY Tech Day 2025
niftycorp
PRO
0
33
エンジニアの殻を破る:インナーソースと社外活動がもたらした成長 - NIFTY Tech Day 2025
niftycorp
PRO
0
20
システム全体像把握の超高速化〜システム関連図を使い倒そう (LT) - NIFTY Tech Day 2025
niftycorp
PRO
0
21
Rust で生成 AI の社内 chatbot をメンテしている話 (LT) - NIFTY Tech Day 2025
niftycorp
PRO
0
24
メタバースは仕事に使える?〜100日間でバーチャルオフィスへの挑戦〜 (LT) - NIFTY Tech Day 2025
niftycorp
PRO
0
16
AWSでもOracleしたい!DB移行指南:マネージドサービス活用して属人化も解消 - NIFTY Tech Day 2025
niftycorp
PRO
0
19
スクラムマスター入門者のための学習マップ 効果的な学びと実践 - NIFTY Tech Day 2025
niftycorp
PRO
0
25
Other Decks in Research
See All in Research
o1 pro mode の調査レポート
smorce
0
130
新規のC言語処理系を実装することによる 組込みシステム研究にもたらす価値 についての考察
zacky1972
1
330
ソフトウェア研究における脅威モデリング
laysakura
0
1.7k
20241115都市交通決起集会 趣旨説明・熊本事例紹介
trafficbrain
0
1.1k
文書画像のデータ化における VLM活用 / Use of VLM in document image data conversion
sansan_randd
2
550
20250226 NLP colloquium: "SoftMatcha: 10億単語規模コーパス検索のための柔らかくも高速なパターンマッチャー"
de9uch1
0
110
複数データセットを用いた動作認識
yuyay
0
120
研究を支える拡張性の高い ワークフローツールの提案 / Proposal of highly expandable workflow tools to support research
linyows
0
320
ナレッジプロデューサーとしてのミドルマネージャー支援 - MIMIGURI「知識創造室」の事例の考察 -
chiemitaki
0
230
Vision Language Modelと完全自動運転AIの最新動向
tsubasashi
0
260
eAI (Engineerable AI) プロジェクトの全体像 / Overview of eAI Project
ishikawafyu
0
390
Poster: Feasibility of Runtime-Neutral Wasm Instrumentation for Edge-Cloud Workload Handover
chikuwait
0
360
Featured
See All Featured
Navigating Team Friction
lara
183
15k
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
251
21k
The MySQL Ecosystem @ GitHub 2015
samlambert
250
12k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
29
2.5k
Music & Morning Musume
bryan
46
6.4k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
68
4.6k
[RailsConf 2023] Rails as a piece of cake
palkan
53
5.3k
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
38
7.1k
RailsConf 2023
tenderlove
29
1k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
27
1.9k
Site-Speed That Sticks
csswizardry
4
420
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
356
29k
Transcript
Copyright ©NIFTY Corporation All Rights Reserved. 2023-12-11 InnerSource Commons #11
ニフティのインナーソース導入事例 ニフティ株式会社 芦川、小松
目次 Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 2 ニフティの会社紹介とエンジニア組織と文化
インナーソースをはじめて1年がたちました 実験プロジェクトの評価結果、社内アンケート紹介 今悩んでいること
3
ニフティの会社紹介とエンジニア組織と文化 Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 4
5 ニフティの会社紹介とエンジニア組織と文化
6 ニフティの会社紹介とエンジニア組織と文化 基幹システムグループ 会員システムグループ インフラシステムグループ Aチーム Bチーム Cチーム Aスクラム Bスクラム
C WF Dスクラム Eスクラム Fスクラム G WF ↑と同様 ↑と同様 ↑と同様 ↑と同様 A mgr. B mgr. C mgr. 5~8人、リポジトリ数10-20 SREギルド、スクラムマスターギル ド、各WG、勉強会などグループを 超えた活動は多く、協力していく ぜの雰囲気は強い。また、外部へ の情報発信にも力を入れられてい る状況。 一部のリポジトリでは、便利ツー ルを共同で作ってみたり、Large- Scale Scrum (LeSS)した例はあるが、 そういった共同開発がプロダクシ ョンのアプリで手軽にできる状況 かというとそこまでいっていない。
宣伝 7 X(旧Twitter) NIFTY Developers エンジニアポータル NIFTY engineering @NIFTYDevelopers https://engineering.nifty.co.jp/
X(旧Twitter) アカウント、技術ブログもどんどん投稿していますので是非フォローお願いします! https://recruit.nifty.co.jp/jobs/career.htm ご興味のある方は採用サイトよりお気軽にご連絡ください!
インナーソース活動をはじめて1年がたちました Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 2022.10 他チームでも開発できるようになったら、もっと柔軟に開発ってできるようになるんじゃない
の?と調べ始め、インナーソースに出会った。インナーソースパターンなどを読み始める。 2022.12 社内へまずはやってみようと宣言。実験プロジェクトを選定。 2023.02 テスト方法などCONTRIBUTING.mdに整備して実験プロジェクトをインナーソース化。 2023.05 実験プロジェクト評価。導入には好印象。 2023.06 感触を掴んだので、社内インナーソースガイドラインを作成。その後適応リポジトリも増大。 2023.11 プロダクション環境のリポジトリへのコントリビュートも増え始めた。さらなる普及のため、 インナーソース成熟度モデルの導入を検討中。 8
9
基幹システムグループ サービスインフラチーム 10 小松 初 2019年ニフティ新卒入社 会員・認証基盤システムの開発・運用 チームのクラウドコスト削減、SRE導入など 好きなもの •
松本山雅FC⚽ • 韓国
実験プロジェクト Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 11 社内用ツールの1リポジトリを対象とした。
オンライン会議で使う音声リアクションツール「もじこえ」 WEBアプリで画面があるのでとっつきやすい • 準備したこと ◦ テスト・リント整備 ◦ CONTRIBUTING.md作成 ◦ good first issue作成 ◦ など https://engineering.nifty.co.jp/blog/11500
実験プロジェクトの評価結果 Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 12 •
期間は約2ヶ月 • 参加してくれた方 ◦ コントリビュートの流れを知りたい人 ▪ ドキュメント修正 ▪ good first issue ◦ 機能追加したい人 ▪ メイン業務の隙間でやるため、プルリクを出す までのハードルが高かった マージ前のコントリビューターからのプルリクの数 1 マージされたコントリビューターからのプルリクの数 3 プルリク出したコントリビューターの人数 3 Issueアサインしたコントリビューターの人数 7 ※実験後にプルリク出して くれた
社内アンケート Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 13 実験プロジェクトに参加してくれた方の感想を聞くため、
エンジニア全体にもインナーソースへの温度感を確認するため にアンケート実施。 約3割の43名が回答。 https://engineering.nifty.co.jp/blog/22132#aioseo-3-4-2
社内アンケート Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 14 エンジニア全体会でLTしたくらいだ
ったが、理解度は半々。
社内アンケート Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 15 「時間やリソースの制約」が一番多
い。 「コミュニケーションの課題」と、 「インナーソースの理解がない」の ところをまずは改善したい。
社内アンケート Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 16 「インナーソースに関する情報共有」、
「ガイドライン」が求められていること がわかった。
社内アンケート Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 17 「反対する」がなんと0%!
「賛成する」も76.7%もいた
社内アンケート Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 18 5.上記(4番の質問)の回答理由をざっくばらんに記入してください。一言でも結構です。
賛成 • エンジニア間の横展開が活発にな りそう • さまざまな視点からコードをいい ものにしていくことができそう • リソースを効率的に使える • 技術力向上 • ライン業務以外で技術に触れるこ とができる 中立 • 判断できるまで理解がない • 取り入れる工数があるか不安 • 属人化解消 • 情報がオープンになる • 他チームのシステムを修正した いとき、担当者のスケジュール を気にしなくてよくなり、優先 順位で後回しにされることも無 くせるのでよい インナーソースのメリットが 伝わっている
社内アンケート Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 19 「コラボレーション」を感じ
てもらえた(私自身も) 社内ツールだったため「品質 向上」、「進捗速度向上」は あまり感じられなかった。 6.実験プロジェクトに参加、または参加しようと思った方のみ必須。 会社にどのような影響を与えたと感じますか?
社内アンケート Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 20 7.インナーソースの取り組みに関して、感想、改善すべき点や提案があればご記入
ください。どんな些細なことでもOKです。 • 楽しい 皆自分のチームの仕事があると思うので、1つのIssueが 小さければ小さいほど参加しやすそうだなと思いました • コーディングが得意でなくても気軽に取り組めるものだと嬉しい • 仕組みが整えば開発だけでなく社内ナレッジに関するドキュメン ト整備にも役に立ちそうな気がしました。 • ドキュメントとレポジトリの共通化を強く意識したほうがよいと 思います。 そのへんが共通であれば、全社感はとても出るので。 • インナーソースの基礎的な知識を共有する場があったら嬉しいで す! • 参加するメリットや会社的な評価がわからない • 長く続けるとソースの管理者がいなくなったときの想定も必要か も。 コントリビュートのハードル ドキュメントの共通化 評価の話など
社内アンケートの結果から Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 21 インナーソースの全社展開には賛成が多く、反対は0%だった。
コラボレーション向上、透明性向上、技術力向上などのメリットは 伝わっていた。 ただ時間やリソースの制約が課題になりそう。 需要があることはわかったので、全社展開に向けてできるところか ら取り組む。
22 今悩んでいること 目次 1. 他の会社はどのように進めたのか? 2. 成熟度モデルは誰がどの単位で自己評価していくか? 3. メインストリームの開発業務とのバランスをどう考えるか?
23 今悩んでいること 1️⃣ 他の会社はどのように進めたのか? - ニフティの規模に近いサンプルがあるのか - 組織の人数感、文化、B2B orB2C、など -
浸透速度なども知りたい - 社内に普及するためのコツはありますか? - ニフティではトップダウンでなくボトムアップで進めている - 導入にはポジティブな雰囲気だが、スピード感が早いとは言 えない状況
今悩んでいること 2️⃣ Copyright © NIFTY Corporation All Rights Reserved. 24
成熟度モデルは誰がどの単位で自己評価していくか? - 例えば、透明性(プランや開発プロセス、ツール、意志決定な ど)は各プロダクト単位で自己評価していくとよさそうだが、 ガバナンス(リワード、カルチャーなど)は全社的にインナー ソースオフィスが評価すべきか?
25 今悩んでいること 3️⃣ メインストリームの開発業務とのバランスをどう考える か? - そもそもインナーソースは余力時間にやるものなのか - 例えば、スクラムで開発をしている場合で、期待する成果物をより 早くデプロイできる場合、プロダクトバックログアイテムに他リポ
ジトリへのコントリビュートをすることも視野にいれていくのか - スクラムをやっているチームはどのようにインナーソースを取り入 れているか