Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

OCI技術資料 : ブロック・ボリューム 概要

OCI技術資料 : ブロック・ボリューム 概要

Oralce Cloud Infrastructure (OCI) の技術説明資料、ブロック・ボリュームの概要編 (Level 100) です。

インスタンスにアタッチしてブロック・デバイスとして利用することができる、OCIブロック・ボリューム・サービスの基本的な内容について解説しています。また、DenseIO シェイプに内蔵される高速なローカルNVMeディスクについても説明しています。

2025/09/04 テンプレート変更、フォーマット調整、ローカルNVMe(DenseIO)の表を現在のシェイプに変更、「複数のボリューム・アタッチメントに対する超高性能サポート」のスライドを削除(新機能リリースから1年以上経過したため)
2024/12/23 価格と画像を最新版に差し替え、新機能スライドを追加
2024/06/21 最新情報を追記
2021/07/02 新機能追加(レプリケーション、UHP)、バックアップリストア動作追加、いくつか文言修正
2021/04/15 スライド20, 23 : スケジュールバックアップとボリュームグループの新機能反映
2020/12/07 フォーマット変更/オンライン・リサイズのスライド追加
2020/02/03 初版

More Decks by Oracle Cloud Infrastructure ソリューション・エンジニア

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 目次 3 バックアップとリストア 3.01 ボリュームのバックアップ 3.02 増分バックアップの仕組み 3.03 バックアップ方式とスケジュール 3.04

    【参考】リストアしたボリュームの使い方 3.05 ボリュームのバックアップ戦略 4 クローンとボリューム・グループ 4.01 クローン 4.02 ボリューム・グループ 5 クロス・リージョン・レプリケーション 5.01 クロス・リージョン・レプリケーション 6 ブート・ボリューム 6.01 ブート・ボリューム 6.02 インスタンス障害時のブート・ボリューム利用 6.03 カスタム・ブート・ボリューム Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates | Confidential: Internal/Restricted/Highly Restricted 3 1 ローカルNVMeストレージ 1.01 ローカルNVMeデバイス 1.02 ローカルNVMeの永続性 – リブート/一時停止 1.03 ローカルNVMeデバイスの保護 1.04 ローカルNVMe:Performance SLA 2 ブロック・ボリューム 2.01 ブロック・ボリューム 2.02 超高性能ボリューム(UHP) 2.03 ブロック・ボリューム仕様 2.04 ブロック・ボリュームの作成とアタッチ 2.05 ブロック・ボリュームのデタッチと削除 2.06 ボリュームのオフライン・リサイズ 2.07 ボリュームのオンライン・リサイズ
  2. Oracle Cloud Infrastructure ストレージ・サービス Copyright © 2025, Oracle and/or its

    affiliates 4 ローカル NVMe ブロック・ ボリューム ファイル・ ストレージ オブジェクト・ ストレージ アーカイブ・ ストレージ タイプ NVMe SSDベースの 一時ストレージ NVMe SSD ベースの ブロックストレージ NFSv3 互換 ファイルシステム 耐久性の高い オブジェクトストレージ 長期アーカイブと バックアップ 耐久性 耐久性はないが、 再起動後もデータは存続 耐久性あり (1AD内に複数のコピー) 耐久性あり (1AD内に複数のコピー) 高耐久性 (AD間で複数のコピー) 高耐久性 (AD間で複数のコピー) 容量 テラバイト以上 ペタバイト以上 エクサバイト以上 無制限 無制限 ユニット サイズ BM : 51.2 TB VM : 6.4~25.6 TB 50 GB ~ 32 TB/Vol 32vol/インスタンス 最大8エクサバイト 10 TB/オブジェクト 10 TB/オブジェクト ユース ケース ビッグデータ、OLTP、高パフ ォーマンスのワークロード SAN のような機能を 必要とするアプリ (Oracle Database、エン タープライズアプリケーション) 共有ファイルシステムを 必要とするアプリ (EBS、HPC) ログ、画像、動画など 非構造化データ 長期的なアーカイブと バックアップ(Oracle Database バックアップ)
  3. Dense I/Oシェイプのインスタンスに内蔵されたローカルNVMeデバイス • ストレージのパフォーマンス要件が高いワークロード向け • OCIは、ローカルNVMe SSDのRAID、スナップショット、バックアップなどの機能を提供しないため、データ耐久性についてはユーザー が実装責任を持つ ローカルNVMe SSDデバイス

    Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 6 インスタンス シェイプ ローカル NVMeデバイス サポートされる 最小IOPS VM.DenseIO.E5.Flex 8 OCPU 6.8 TB (1ドライブ) 290 k 16 OCPU 13.6 TB (2ドライブ) 580 k 24 OCPU 20.4 TB (3ドライブ) 870 k 32 OCPU 27.2 TB (4ドライブ) 1160 k 40 OCPU 34 TB (5ドライブ) 1450 k 48 OCPU 40.8 TB (6ドライブ) 1740 k VM.DenseIO.E4.Flex 8 OCPU 6.8 TB (1ドライブ) 230 k 16 OCPU 13.6 TB (2 ドライブ) 460 k 32 OCPU 27.2 TB (4 ドライブ) 920 k VM.DenseIO2.8 6.4 TB (1 ドライブ) 206 k VM.DenseIO2.16 12.8 TB (2 ドライブ) 420 k VM.DenseIO2.24 25.6 TB (4 ドライブ) 843 k [opc@somehost ~]$ lsblk NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT sda 8:0 0 46.6G 0 disk ├─sda1 8:1 0 512M 0 part /boot/efi ├─sda2 8:2 0 8G 0 part [SWAP] └─sda3 8:3 0 38G 0 part / nvme0n1 259:6 0 2.9T 0 disk nvme1n1 259:8 0 2.9T 0 disk nvme2n1 259:0 0 2.9T 0 disk nvme3n1 259:1 0 2.9T 0 disk nvme4n1 259:7 0 2.9T 0 disk nvme5n1 259:4 0 2.9T 0 disk nvme6n1 259:5 0 2.9T 0 disk nvme7n1 259:2 0 2.9T 0 disk nvme8n1 259:3 0 2.9T 0 disk [opc@somehost ~]$ 例)BM.DenseIO1.36。NVMeデバイスはnvmeで始まる。
  4. ローカルNVMeの永続性 - リブート/一時停止 Copyright – © 2024 Oracle and/or its

    affiliates. All rights reserved. 7 OCIではインスタンス再起動後もデータは保持されるため、永続データ領域としてローカルNVMeを利用可能 • インスタンス削除時にはローカルNVMe上のデータは消去される インスタンスのリブートや 停止を行うとデータは 消去される ローカルNVMe SSD 101011010101010 100101010101010 010101010010101 00010011110101 インスタンス (VM/BM) ローカルNVMe SSD 101011010101010 100101010101010 010101010010101 00010011110101 インスタンス (VM/BM) インスタンスのリブートや 停止時にもデータは 保持される 「オラクルのクラウド・インフラストラクチャでは、永続的なストレージに NVMe を活用して、データベースやアプリケーションをホストできます。 ただし、他のクラウドプロバイダーは通常、このような機能を提供しません。他のベンダーではNVMe ストレージは永続的ではありませんでした。 これは、サーバーが停止したときに、このストレージにロードした数テラバイトのデータベースが失われることを意味します。 アクセンチュア
  5. ローカルNVMe SSDデバイスの保護 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates.

    All rights reserved. 8 RAID 1 複数のディスク上の データセットの正確な コピー (ミラー) RAID 10 複数のミラー・ペアにまたがるデータを ストライピング 各ミラー・ペア内の1つのディスクが 機能している限り、データを取得できる RAID 6 すべてのメンバー・ディスクに2つのパリティー・ブロックが 分散されたブロック・レベルのストライピング
  6. ローカルNVMe:Performance SLA Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates.

    All rights reserved. 9 Dense I/O シェイプに内蔵されたローカルNVMeの 性能はPerformance SLAの対象 • 各シェイプごとに最小IOPSがあり、SLA対象 (ドライブが定常動作状態で、ブロックサイズ4k、 100% random writeでのIOPS) • SLA https://www.oracle.com/jp/cloud/sla/ インスタンス シェイプ ローカル NVMeデバイス サポートされる 最小IOPS VM.DenseIO.E5.Flex 8 OCPU 6.8 TB (1ドライブ) 290 k 16 OCPU 13.6 TB (2ドライブ) 580 k 24 OCPU 20.4 TB (3ドライブ) 870 k 32 OCPU 27.2 TB (4ドライブ) 1160 k 40 OCPU 34 TB (5ドライブ) 1450 k 48 OCPU 40.8 TB (6ドライブ) 1740 k VM.DenseIO.E4.Flex 8 OCPU 6.8 TB (1ドライブ) 230 k 16 OCPU 13.6 TB (2 ドライブ) 460 k 32 OCPU 27.2 TB (4 ドライブ) 920 k VM.DenseIO2.8 6.4 TB (1 ドライブ) 206 k VM.DenseIO2.16 12.8 TB (2 ドライブ) 420 k VM.DenseIO2.24 25.6 TB (4 ドライブ) 843 k
  7. 高速ブロック・ストレージ基盤 NVMe SSD をベースにしたストレージ・インフラストラクチャー • 1ボリューム当たりの容量: 50 GB – 32

    TB (1 GB単位) • 1インスタンス当たり、最大32個までアタッチ可能 (合計1 PB) 冗長化された永続ブロック・ストレージ • iSCSI もしくは 準仮想化 接続 インスタンスのライフサイクルに依存せずに利用可能 • アタッチをはずしてもデータは永続 • 必要に応じてボリュームを追加したり別インスタンスにアタッチすることも可能 デフォルトで暗号化 ユースケース • 永続的で耐久性のある汎用ストレージとして利用 • インスタンスのストレージ拡張 • インスタンスのスケーリング ブロック・ボリューム Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 11 競合他社の標準ストレージ価格で オラクルは高性能ストレージを提供 コンピュート インスタンス ブート ボリューム ブロック・ ボリューム アタッチ コンピュート インスタンス デタッチ Block Volume
  8. 高速ブロック・ストレージ基盤 用途に応じて4タイプから選択可能 ➢ より低いコスト / バランス (デフォルト) / より高いパフォーマンス /

    超高性能(UHP) ブロック・ボリューム Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 12 * 価格:ストレージ単価 ¥3.9525 x 容量 + VPU単価 ¥0.2635 x VPU数 x 容量 (2025年9月現在) 項目 より低いコスト バランス より高いパフォーマンス 超高性能(UHP) 用途 コスト最適型でシーケンシャル IOのスループット重視のワーク ロード向け ランダムIOを実行する様々な ワークロードに最適なバランス 型 UHPレベルのパフォーマンスを 必要としない高I/O要件の ワークロード向け I/O要件が非常に高く、最大 限のパフォーマンスを必要とす るワークロード向け IOPS 2 IOPS/GB (最大3,000 IOPS/volume) 60 IOPS/GB (最大25,000 IOPS/volume) 75 IOPS/GB (最大50,000 IOPS/volume) 90 ~ 225 IOPS/GB (最大300,000 IOPS/volume) スループット 240 KBPS/GB (最大 480 MB/s/volume) 480 KBPS/GB (最大 480 MB/s/volume) 600 KBPS/GB (最大 680 MB/s/volume) 720 ~ 1800 KBPS/GB (最大 2,680 MB/s/volume) Performance SLA No Yes Yes Yes VPU 0 10 20 30 ~ 120 (10刻み) 価格 (ストレージ+VPU) ¥3.9525/GB-month ¥6.59/GB-month ¥9.22/GB-month ¥11.86 ~ 35.57/GB-month Block Volume
  9. • IOPS:1GBあたり最大 225 IOPS、1ボリューム当たり最大 300,000 IOPS • スループット:1GBあたり最大 1,800 KBPS、1ボリューム当たり最大

    2,680 MBPS • マルチパス有効でインスタンスからアタッチする必要がある - サポートされるOS • iSCSI : Linuxベースのイメージ(Oracle Autonomous Linuxを除く。Windowsはサポートしていない。) • 準仮想化 : Oracle Linux, Ubuntu, CentOS, Windows - サポートされるシェイプ:VMインスタンスは16 OCPU以上 超高性能ボリューム(Ultra High Performance Volume, UHP) 13 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
  10. ブロック・ボリューム仕様 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All

    rights reserved. 14 VM.Standard2.2 2 core, 30 GB RAM, ネットワーク帯域:2 Gbps 50 GB Block Volume 480 KBPS x 50 = 23 MB/s VM.Standard2.1 1 core, 15 GB RAM, ネットワーク帯域:1 Gbps 500 GB Block Volume 480 KBPS x 500 = 234 MB/s 性能上限 性能上限 VMインスタンスにアタッチした場合、 性能はインスタンスのネットワーク帯域の性能にも依存 容量 50GBから 32TB まで (1GB 単位) ディスク・タイプ NVMe SSDベース レイテンシ ミリ秒以下 インスタンス単位 の制限 インスタンスあたり32ボリュームのアタッチ、 1 PB (32 TB/ボリューム x 32 ボリューム) まで 永続性 AD内で複数ストレージ・サーバー間での複数レプリカを持つ セキュリティ データ格納時、もしくは転送時に暗号化 バックアップからの リストア (RTO) サイズに関係なく1分未満 バックアップ性能 (RPO) スナップショットで~30分以内 (2 TBの場合)
  11. ブロック・ボリュームの作成とアタッチ 準仮想化 仮想化技術の1つで、VMがハイ パーバイザーAPIを使用して、ロー カルデバイスかのようにリモート・ス トレージに直接アクセスする手法 iSCSI ゲストOSの内部ストレージ・スタッ クとネットワークハードウェアの仮想 化を利用してブロック・ボリュームに

    アクセスする。 ハイパーバイザーは iSCSI接続プロセスに関与しない。 デフォルトでは、すべてのブロック・ ボリュームは読取り/書込み ブロック・ボリュームを読み取り専 用にすると、誤操作による変更防 止になる 15 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates | Confidential: Internal/Restricted/Highly Restricted
  12. ブロック・ボリュームのデタッチと削除 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All

    rights reserved. 16 • ブロック・ボリュームにアクセスする必要がなくなった場合、ボリュームのデータに影響を与えずにデタッチできる。 • 同じボリュームを別のインスタンスまたは同じインスタンスにアタッチする場合は、ディスク・ボリュームをフォーマットしては いけない。フォーマットすると、ボリューム上のすべてのデータが失われる。 • ボリューム自体が不要になった場合は、ブロック・ボリュームを削除できる。 削除操作を元に戻すことはできない。ボリュームが削除されると、ボリューム上のすべてのデータは完全に削除される。
  13. ボリュームのオフライン・リサイズ ブロック・ボリュームとブート・ボリュームの両方に対応 • 最小50GB ~ 最大32TB、1GBきざみ • サイズ拡張のみ可能、縮小は不可 ユースケース •

    既存ボリュームの拡張(インスタンスからデタッチする必要あり) • オリジナルよりも大きいサイズのボリュームにリストア • オリジナルよりも大きいサイズのボリュームのクローン作成 既存ボリュームのリサイズ手順(事前にバックアップ取得を推奨) 17 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 既存ブート・ボリュームのリサイズ 1. インスタンスを停止し、ブートボリュームをデタッチ 2. ブート・ボリュームをリサイズ 3. 別インスタンスからブロック・ボリュームとしてアタッチして、 OSからパーティションを拡張し、デタッチ 4. ブート・ボリュームを再度インスタンスにアタッチ 既存ブロック・ボリュームのリサイズ 1. インスタンスからブロック・ボリュームをデタッチ 2. ブロック・ボリュームのリサイズ 3. ブロック・ボリュームを再度インスタンスにアタッチ 4. OSからパーティションを拡張 Resize 50 GB Volume 32 TB Volume Restore/ Clone 50 GB Volume 32 TB Volume
  14. ボリュームのバックアップ • バックアップ開始時点でボリューム上にあるデータの Point-in-timeのスナップショット • ブート・ボリューム、ブロック・ボリューム共に同等の仕組み • OSやファイル・システムの機能ではなく、ボリューム側の機能 (= ファイル単位のリストアは不可)

    • データは暗号化され、オブジェクト・ストレージに保持 • 新規ボリュームとしてリストア可能 - 同一リージョン内であれば別ADにもリストア可能 • 取得済バックアップを別リージョンにコピーすることも可能 • 手動バックアップとポリシーに基づくスケジュールバックアップを サポート • ユースケース - バックアップ取得時点の状態の新規ブロック・ボリュームを作成 - 同一リージョンの別ADに新規ブロック・ボリュームとしてリストア - DR/BCP対策で別リージョンにコピー 20 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. Tokyo Region Osaka Region Availability Domain 1 Availability Domain 2 VCN VM Block Volume Object Storage (Backup) VM Block Volume リージョン間 バックアップ Object Storage (Backup Copy) Subnet A Subnet B バックアップ リストア アプリケーション・データの一貫性を保つには、バックアップ取得前に ファイルシステムのSyncやアンマウントの実施を推奨
  15. 21 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All

    rights reserved. ボリュームのバックアップ(続き) 2種類のバックアップ・タイプ • 完全バックアップ : ボリュームの全てのデータが含まれる • 増分バックアップ : 前回のバックアップ以降の変更データのみが含まれる、そのボリュームで過去にバックアップが取得さ れていない場合は、実質的に完全バックアップと同じ POINT : 完全と増分の違いは取得方法のみで、リストア時の取り扱いは同じ 処理時間の目安 • 完全バックアップ : ボリュームの大きさに依存 - 2TB ボリューム:30分以内 - 50GB ボリューム:数分以内 • 増分バックアップ : 変更されたデータ量に依存 • リストア(新規ボリューム作成) : ボリュームサイズに関係なく、1分未満
  16. 増分バックアップ取得時は、前のバックアップからの変更 データのみがバックアップとして取得される • 前回の完全、または増分バックアップからの変更分 • バックアップが一つも存在しない場合は完全バックアッ プと同じ リストア(新規ボリュームの作成)は、任意の完全/増分 バックアップ取得時点に戻ることができる •

    どの地点に戻る際もリストア時間は変わらない 途中のバックアップを削除しても、その後の増分バックアッ プに必要なデータは保持されているためリストア可能 • 前の地点の増分バックアップを削除してもOK • 前の地点の完全バックアップや初回増分バックアップ を削除してもOK 増分バックアップの仕組み Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 22 Day 1 完全 Day 2 増分 Day 3 増分 Day 4 増分 Day 5 完全 Day 6 増分 Day 7 増分 バックアップを削除し ても、実際のデータ は消去されずに次 の増分バックアップと 合わせて保持される
  17. オンデマンドの手動バックアップ フルバックアップもしくは前回からの増分バックアップを選択 ポリシーベースの自動バックアップスケジュール 2種類のポリシーベースの自動バックアップスケジュール • ユーザー定義 : バックアップの頻度と保存期間を定義できるバックアップ・ポリシー ⁃ クロス・リージョン・コピーが有効なバックアップ・ポリシーを作成することで、別リージョンへの自動バックアップも可能

    • Oracle定義 :バックアップ取得頻度、保持期間、増分、が事前定義されたバックアップ・ポリシー ⁃ 事前定義されたBronze、Silver、Goldのポリシーから選択 バックアップ方式とスケジュール Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 23 頻度 取得日 方式 保存期間 Bronze Silver Gold 日次 増分 7日間 〇 週次 毎週日曜 増分 4週間 〇 〇 月次 毎月1日 増分 12か月間 〇 〇 〇 年次 毎年1月1日 増分 5年間 〇 〇 〇 2021年11月3日以降、オラクル定義ポリシーにはフルバックアップは含まれなくなった。
  18. 24 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All

    rights reserved. 【参考】リストアしたボリュームの使い方 POINT : ボリュームのリストアは、既存ボリュームの置き換えではなく新規ボリュームの作成として行われる → 既存のボリュームを置き換えるには、別途作業が必要 既存インスタンスに戻す場合の作業手順 • ブート・ボリュームの場合 • 基本 : • Linuxの場合:リストアしたブート・ボリュームに置き換え • リストアしたブート・ボリュームから新規作成したインスタンスを利用(=戻さない) • 力技 : インスタンスを停止 → 旧ブート・ボリュームをデタッチ → 新しい別インスタンスに、新旧のブート・ボリュームをアタッチ → ddコマンドで新ボリュームのデータで旧ボリュームを上書き → ブート・ボリュームを再アタッチ → インスタンスを再起動 • ブロック・ボリュームの場合 • ボリュームのマウントを解除 → 既存のボリュームをデタッチ → 新しく作成 (リストア) したボリュームをアタッチ → ボリュームをマウント ※リストアしたボリュームは同じUUIDを持つ データの一部のファイルのみをリストアする場合の作業手順 • 再作成したボリュームを別のインスタンスにアタッチ → マウント → データを取り出し
  19. 25 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All

    rights reserved. ボリュームのバックアップ戦略 基本的には増分バックアップのみを定期的に取得すればOK • “Incremental Forever” 戦略 • リストアする必要がなくなったら、消していく • スケジュール・バックアップの活用も検討 → 古いバックアップの削除も自動でやってくれるので楽 もし、二世代以上のデータコピーを明示的に保持したい場合は、追加の完全バックアップの取得を検討する • 増分バックアップは全体で1つのデータコピーのみを保持するため • 完全バックアップは、取得した回数分のデータコピーを丸ごと保持する ※ 単にある特定時点に戻りたい、という要件だけであれば、増分バックアップのみで十分対応可能 合わせて、別リージョンへのバックアップのコピーや、ボリューム・グループの活用も検討
  20. クローン バックアップ / リストア・プロセスを経ることなく、既存のブロック・ボリューム全体を新しいボリュームにコピー ボリューム全体のPoint-in-timeのDisk-to-diskのディープ・コピー機能 • クローン操作はすぐに(たいていは数秒で)完了し、 ライフサイクル状態が「使用可能」になれば通常のボリュームとして使用できる • データの実際のコピー処理はバックグラウンドで行われ、ボリュームのサイズによっては最大30分かかる

    • クローンを作成時にはソース・ボリュームをデタッチする必要がなく、同じ AD 内でのみ生成可能 • 同時に実行可能なクローン数 ‐ ソース:ボリュームがアタッチされている場合:同時に1つのみ ‐ ソース・ボリュームがアタッチされていない場合:同時に最大10個までクローン作成可能 27 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. Availability Domain 1 VM Block Volume Subnet A Block Volume (Clone) クローニング
  21. ボリューム・グループ Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All

    rights reserved. 28 • バックアップおよびクローニングの目的で単一エンティティとして扱うことのできるブロック・ストレージ・ボリュームのセット - ブート・ボリュームもブロック・ボリュームも含めることが可能 • アプリケーション全体で一貫性のあるバックアップやクローンの取得 - アプリケーション全体で同じ時点のバックアップ/クローン - 個々のボリュームと同じバックアップ/リストアおよびクローンを実行可能 - スケジュール・バックアップも可能 • デフォルトで最大32個のボリューム、合計128TB • 単一のアベイラビリティ・ドメイン内で有効 Tokyo Region Availability Domain VCN Object Storage (Backup) バックアップ Web Server Boot Block Volume AP Server 1 Boot Block Volume AP Server 2 Boot Block Volume ボリューム・ グループ
  22. • 別リージョンへのDR用途など • ブート・ボリューム / ブロック・ボリュームの両方に対応 • 商業リージョンの場合はAD間レプリケーションも可能 • 顧客管理Vault暗号化キーで暗号化されたボリュームは非サポート

    • レプリケーションを有効化したボリュームはリサイズ不可 • 典型的なRPOは30分以内(データ変更量によってはそれ以上) • ターゲット・リージョンは事前定義済みのリージョンから選択 例)Tokyo - Osaka間でのレプリケーション クロス・リージョン・レプリケーション Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 30 Osaka Region Tokyo Region VM Boot Volume Block Volume Block Volume レプリケーション アクティブ化 (クローニング) で利用可能
  23. ブート・ボリューム • コンピュート・インスタンスは、リモート・ブート・ボリュームに格納されている OSイメージを使用して起動 • ブート・ボリュームは自動的に作成され、インスタンスを終了するまでインスタンスに関連付けられる • コンピュート・インスタンスに対して必ず1つ存在 • ブート・ボリュームの特徴、役割

    • 暗号化済み • パフォーマンス向上 • 起動時間の短縮 • BM および VM インスタンスの耐久性の向上 • コンピュート・インスタンスは、ブート・ボリュームを使用して他のシェイプにスケーリング可能 • ブート・ボリュームの削除 • インスタンスを終了する際、ブート・ボリュームは保持でき、手動で削除を選択した場合にのみ終了 • 実行中のインスタンスからはブート・ボリュームをデタッチできない • ブロック・ボリュームと同様にバックアップ、クローン可能 32 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. ブート・ ボリューム terminate launch インス タンス インスタンス 別シェイプへのスケーリング
  24. インスタンス障害時のブート・ボリューム利用 別インスタンスのブロック・ボリュームとしてアタッチしてトラブルシューティング • デバッグ目的で別インスタンスからブロック・ボリュームとしてアタッチ可能 - 別インスタンスにアタッチする前にインスタンスからデタッチする必要あり • ブート・ボリュームのデバッグ方法 1. 問題のあるインスタンスの停止

    2. 「ブート・ボリュームのデタッチ」を選択、もしくはボリュームを保持したまま既存インスタンスの終了 3. 別インスタンスから「ブロック・ボリュームのアタッチ」で解析したいブート・ボリュームを選択 33 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. ブート・ ボリューム ブロック・ボリューム としてアタッチ インスタンス (Stop) インスタンス ブート・ ボリューム デタッチ
  25. このレッスンでは、次のことを学習しました • DenseIOインスタンスでは、超高速なローカルNVMe SSDストレージを提供 • ブロック・ボリューム・サービス • コストパフォーマンスに優れた永続的で耐久性の高い高性能ブロック・サービス • 必要に応じてボリュームを作成、追加、アタッチ、移動可能

    • バックアップ (オンデマンド、自動) とリストア、クローン、レプリケーションが可能 • ボリューム・グループ • 複数インスタンスやボリュームにまたがったシステム全体で一貫性のあるバックアップを取得 まとめ Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 35
  26. 日本語マニュアル – ブロック・ボリューム • https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Block/Concepts/overview.htm 日本語マニュアル – ブート・ボリューム • https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Block/Concepts/bootvolumes.htm

    日本語マニュアル – NVMeデバイスの保護 • https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Compute/References/nvmedeviceinformation.htm 日本語マニュアル – コンピュート・パフォーマンス(ローカルNVMeの性能) • https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Compute/Concepts/computeperformance.htm チュートリアル –ブロック・ボリュームをインスタンスにアタッチする • https://oracle-japan.github.io/ocitutorials/beginners/attaching-block-volume/ チュートリアル –ブロック・ボリュームをバックアップする • https://oracle-japan.github.io/ocitutorials/intermediates/taking-block-volume-backups/ ブロック・ボリューム、ブート・ボリューム、ローカルNVMe の技術情報 Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 36
  27. Oracle Cloud Infrastructure マニュアル (日本語 / 英語) • https://docs.cloud.oracle.com/iaas/api/ -

    APIリファレンス • https://docs.cloud.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/General/Reference/aqswhitepapers.htm - テクニカ ル・ホワイト・ペーパー • https://docs.cloud.oracle.com/iaas/releasenotes/ - リリースノート • https://docs.cloud.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/knownissues.htm - 既知の問題(Known Issues) • https://docs.cloud.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/General/Reference/graphicsfordiagrams.htm - OCIアイコン・ダイアグラム集(PPT、SVG、Visio用) ※ 日本語版は翻訳のタイムラグのため情報が古い場合があります。最新情報は英語版をご確認ください Oracle Cloud Infrastructure マニュアル・ドキュメント Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 37
  28. Oracle Cloud Infrastructure 活用資料集 • https://oracle-japan.github.io/ocidocs/ チュートリアル - Oracle Cloud

    Infrastructureを使ってみよう • https://oracle-japan.github.io/ocitutorials/ Oracle Cloud ウェビナーシリーズ • https://www.oracle.com/goto/ocws-jp Oracle 主催 セミナー、ハンズオン・ワークショップ • https://www.oracle.com/search/events/_/N-2bu/ Oracle Cloud Infrastructure – General Forum (英語) • https://cloudcustomerconnect.oracle.com/resources/9c8fa8f96f/summary Oracle Cloud Infrastructure トレーニング・技術フォーラム Copyright – © 2024 Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 38