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生成AIの使い方/how-to-use-GAI

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 生成AIの使い方/how-to-use-GAI

1. 生成AIを理解する
- 得意なこと、任せてはいけないこと、プロンプトの書き方
2. 対話を重ねることで研究を深める
3. 気をつけるべきこと
- ハルシネーション、ナレッジカットオフ、プライバシー・非公開情報、著作権、使用の開示

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Oka Natsuki

June 03, 2026

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Transcript

  1. 導入 今日のゴール 1 理解する 生成AIの得意・不得意を 知る 「もっともらしい誤り」 を警戒する 対話する 一回で終わらせない

    反論・別視点・検証要求 で問いを深める 実行する 個人情報を入れない 出典を確認する AI利用を記録する AIの答えは「完成品」ではなく、検討のための素材である。 AIと共に成長する使い方
  2. 位置づけ 4班の研究テーマに接続する 3 A班|役割分担 AIに任せる作業 人間が担う判断・責任 B班|感性・創造性 発想は広がるか 平均的な答えに近づくか C班|倫理・責任

    誤情報・個人情報・著作権 誰が確認し責任を持つか D班|生活変化 学び・相談・地域参加 AIで暮らしはどう変わるか AIを使うほど、人間が担う「問い・価値判断・責任」が見えてくる。 AIと一緒にどう成長するか?
  3. 基本 生成AIとは何か 4 生成AI 文章・画像・音声・動画・プログラムな どを生成するAI ChatGPT、Gemini、Claudeなど 大規模言語モデル 大量の文章から言葉のパターンを学ぶ 次に来る言葉を予測しながら応答を作る

    AIは「心を持って考える存在」ではない。だから、目的・価値判断・ 責任は人間が担う。 AIは「単なる物まねオウム」ではない。心のモデルや世界のモデルを 獲得・利用している。←その方が正確に予測できるので
  4. 使い方 生成AIが得意なこと 5 整理する 広げる 試作する 質問案を作る コードやアプリを作る 画像や動画を作る アイデアを出す

    反対意見を出す 別の立場で考える 要約する 比較表を作る 論点を分ける 変換する タスク分割と計画 文献調査・市場調査 データ分析 プロジェクト管理 翻訳する 文章のスタイルを変換 コード変換 基準に沿って評価する 文章の校正 プランや案の評価 コードのレビュー 順を追って推論する システム開発 ビジネス意思決定 科学研究 最近急速に力をつけつつある→
  5. ニュース 2026/5/20 OpenAI の汎用推論モデルが離散幾何学の中心的予想を覆す 6 • 数学の一分野の中心にある著名な未解決 問題が、AI によって自律的に解かれた のはこれが初めて

    • 数学は、推論能力を評価するうえで特に 明確な試験場 • この証明では、初等的な幾何学の問題に 対して、代数的整数論の予想外かつ高度 なアイデアが応用された 出典:OpenAI公式発表(2026/5/20) https://openai.com/ja-JP/index/model-disproves-discrete-geometry- conjecture/
  6. 直近の動き 推論モデル、AIエージェン トの衝撃 7 • できることが急増 • (以前は計算量がかかるのは学習時だっ たが)最近は推論時の計算量が急増中 •

    電力やデータセンターの需要が急増 フィジカルAI(ロボット) • AI(知能)+物理世界でのセンシングと 動作 https://generalistai.com/ 情報 収集 仮説 生成 実装 実験 改善 結果 整理 目標設定 評価基準設定 責任設計 環境設計 AIエージェント 人
  7. 使い方 AIに任せてはいけないこと 8 丸投げしない レポートや発表を作らせて終わりにしな い 理解し、自分たちの言葉で説明する 入力しない 個人情報・秘密情報 未公開情報・第三者情報

    公開する場合(GemやNotebookLMの公開、 対話履歴の公開等)アップロードする ファイルの著作権にも注意 鵜呑みにしない 数字、日付、資料名や事実関係は確認す る AIによる出典は架空の可能性がある 責任を渡さない 健康・法律・進路など重大な最終判断を させない 発表責任は学生が負う
  8. 対話 プロンプトは「思考の設計図」←適切なコンテクストを与える 9 役割(ペルソナ):どの立場で答え るか 文脈・背景:何のための研究か;画 像、スクショ、PDFの添付やURLの 入力もOK 目的・タスク・問い:何をさせたい か;何を明らかにしたいか

    条件・制約:対象・トーン・場面・ 比較軸・禁止事項 出力形式:表・箇条書き・マークダ ウン・構成案(例を見せてもよい) 検証:不確かな点を示す 入力データ:入力または添付 簡潔、かつ、具体的に書こう!
  9. 対話 プロンプト(例) 10 # 役割 あなたは大学1年生の「AIと人間の共生」に関する 研究のメンターです。 # 背景 私たちは[テーマ]を検討しています。[場面]の場面

    を取り上げます。 # タスク [案1]、[案2]の2つの分担案の 1. メリット 2. リスク 3. 人間が判断すべき点 4. 確認すべき資料 を表形式でまとめてください。 (右カラムにつづく) (参考)以前は下記のような「マークダウン記法」を用いた構造的な文 章が推奨されたが、今は、人に伝えるような自然な言葉がよいとの説も # 制約条件 - 回答や助言に際して、最新のAI技術や動向を毎回 必ず検索する。AI分野は進歩や変化が急速であり、 ナレッジカットオフが回答の適切さに致命的な影響 を及ぼす。このため、最新情報の調査・検索は必須 である。 - 不確かな点があれば「要確認」と明記する。 # 変数に指定する値 [テーマ]:人とAIの役割分担 [場面]:地域社会 [案1]:人がAIをツールとして使いこなす [案2]:AIが自律的に地域の課題を解決し、人は監 視役
  10. 対話 ナレッジカットオフ対策(ハルシネーション対策) 11 問題 AIの知識は古い(事前学習の時点まで) 今のAIは継続学習ができないから 特に生成AIについて研究する場合、1年 前の知識での考察は全く的外れ 指示 「最新情報を確認して

    / 検索して」 「公式資料を優先して」 「日付を明記して」 新しい資料を添付 / 指定する 検証 AIの答えは根拠ではない 政府・大学・企業公式・新聞・論文で確認する 出典やリンクを示してあっても架空の出典や内容のことがある(検索やURLの閲覧を指 示しても実行せず事前知識からでっちあげることがある)←もっともらしいトークンの 出力を繰り返すのが基本動作だから
  11. 対話 学習モードの活用 12 学習モード:すぐに答えを出力する のではなく、ソクラテス式の対話で、 段階を追って理解を深めながら答に たどり着けるようサポートします ChatGPT:入力窓に「/」を入力→ 「あらゆる学びをサポート」を選択 Gemini:入力窓左側の「+」をク

    リック→「その他のツール」をク リック→「ガイド付き学習」を選択 Claude:入力窓左側の「+」をク リック→「スタイルを使用」をク リック→「学習」を選択 ↑2026/6/5時点;操作インタフェースは、し ばしば変更されます いつ使うべきか:急いで答えが必要 な時以外は、常時→こうすることで、 力がつく→「人+AI」でできること が増える AIが知って いること ユーザが聞き 出せること ユーザが理解 していること
  12. Tips 毎回の前提を保存しておく 13 カスタム指示 自分の目的・立場・AIの役割・回答形式 などを保存(個人専用) 例:大学1年生の研究支援として答える 不確かな点は「要確認」と書かせる Gem /

    専用AI 班のテーマに合わせた専用アシスタント (班で共有できる) 例:反対意見、確認資料、評価軸を必ず 出す 「疑ってくれる研究相手」にする 便利に答えるAIではなく、研究を深めるAIに設定する。(前ページの 「学習モード」も参照;「メモリ機能」も参照) ↑設定のしかたはAIに尋ねるとよい;カスタム指 示を書いてもらうこともできる ↑作り方はこのページを参照
  13. 対話 一回で終わらせない 15 1 聞く まず案を出さ せる 2 疑う 弱点・要確認

    点を出させる 3 ずらす 別の立場・前 提で見る 4 戻す 宮崎・本学の 場面に戻す 5 決める 最後は班で判 断する AIに結論を作らせるのではなく、AIを相手に問いを磨く。
  14. 対話 追質問で研究を深める 16 反論させる この意見の弱点は何か? 反対の立場ならどう批判するか? 別視点で見る 学生・教員・企業・地域住民の視点で整 理して 宮崎の具体例に置き換えて

    検証させる この回答の中で事実確認が必要な点は? 確認すべき一次情報は? 絞り込ませる 9月末までに調査できる問いにして 大きすぎる問いを3案に分けて
  15. 責任 AI利用記録を残す 17 記録する項目(資料2・様式5) 日付 使用AI(モデル名・思考モードまで書 く) 質問・プロンプト 回答の要点 利用箇所(参考にした部分)

    人間の修正・判断 出典確認(確認した資料) 発表時に明示すること 研究および発表準備に際して、どの生成AIを、 どこで、どのように使用したか • ツールの名称とバージョン、思考モード (例:ChatGPT 5.5 thinking, Claude Sonnet 4.6 工数低) • 使用した目的(必要に応じて内容も) (例:コードの生成、文献の要約) • 使用した範囲と方法(例:どの過程で、ど のようなプロンプトを用いたか) • 最終的な責任の所在(「発表者が生成内容 を検証・修正し、全責任を負う」旨の明 記) 「AIを材料に、私たちはこう判断した」と言えるようにする。
  16. まとめ 今日のまとめ:AI共生の最小ルール 18 入力しない 個人情報 機密情報 非公開情報 そのまま使わない AIの文章 数字・出典

    AIの結論 記録する 何を聞いたか 何を参考にしたか 何を人間が直したか AIは、調べ学習を楽にする機械ではなく、問いを練り、仮説を試し、探 求を進める相棒である。←AIを「発想係 / 批判係 / 検証係」として使う AIとの共創ステップ: 問を出す→AIに問を広げさせる→人がさらに広げる→人が案を出す→AI に案を広げさせる→人がさらに広げる→人が選ぶ→AIに批判させる→AI に確認すべき資料を挙げさせる→根拠を確認して記録する
  17. 次回予告 プロジェクト活動の中でAIを使う体験1 19 活動の流れ(90分) 1. インタビューで相手の困りごとを探す 2. 隠れた本当のニーズ / 問題を見つける

    3. 解決のための小さなアプリを試作する←バ イブコーディングによるプロトタイピング 4. 相手の反応により改良する 評価基準 誰のどんな問題に気付いたか? 作ったものが相手の問題に合っているか プロトタイピングの高速反復 AI tool AI tool 人 人
  18. 次回予告 プロジェクト活動の中でAIを使う体験2 20 活動の流れ(30分) 人どうし ⇒ 人-AI共同 • 人が得意なこと /

    AIが得意なこと • 人×AI:相乗効果 • 気をつける点 1. インタビューでの的確な質問 2. インタビューから隠れたニーズを見つける 3. 問題定義 4. デザインコンセプト 5. アイディア発想 6. ペルソナ・シナリオ 人×AI 人×AI 人×AI 人×AI 人×AI 人×AI
  19. 現場調査 録音・写真・スケッチもAIに入れられる 21 録音 文字起こし・要約/追加質問づく り 写真 観察点・改善点の発見/顔・名前 ・通知を写さない スケッチ

    紙プロトタイプの弱点発見/画面 改善案づくり AIは記録を理解・整理できる。しかし、 何を記録し、何を入力してよいかは人が 決める。
  20. 現場調査 プライバシー:AIに入れる前に止まる 22 入力しない 氏名・学籍番号・連絡先 第三者の名前 顔写真・通知画面・位置情報 病気・家庭・金銭・恋愛など深刻な私生 活 標準運用

    録音する前に同意を取る 文字起こしを匿名化する AI分析後にファイルを削除する AI利用記録を残す 個人が特定できる情報は撮らない / 録らない。事前同意が必須。
  21. 次回のための準備 学習に使わせない設定 23 プライバシーの侵害、機密情報の漏えい 等の危険性を減らすために、 使う予定の対話型AI⇒対話内容を学習に 使わせない設定に • 設定方法は、AIに尋ねると教えてく れる(設定方法は時々変わるので、

    ナレッジカットオフ対策のよい練習 になります) • 危険性はゼロにはならない スマホへのClaudeアプリの インストールとツール試作 1. スマホにClaude by Anthropicをイン ストール 2. Claudeアプリを開く 3. 作りたいものを入力(例:「大学生 活の小さな困りごとを解決するスマ ホ向けのミニツールを作って」) 生成したツール
  22. もっと知りたい/体験したい人へ みんなの生成AIワークショップ+講習シリーズ 24 ワークショップ • 日時:(第1, 第2木曜を除く)毎週木 曜14:50-16:20 • 会場:5号館2階5203教室

    • 内容:参加者との個別相談の場です; 希望があればチームを編成します 講習シリーズ • 日時:毎週木曜14:00-14:40, 16:30- 17:00(同じ内容で2回やります;都 合がつく方の時間帯にどうぞ) • 会場:5号館2階5203教室 • 内容:生成AIに関するハンズオン (ミニ講義+自分のPCで動かしてみ る);これまでのテーマや今後の テーマは、ここで案内;講習資料へ のリンクも掲載 初心者でも大丈夫;スポット的な参加も歓迎 6/18(木), 25(木):「AIエージェントとの共生・共創を体感しよう!」
  23. 付録 自習課題 25 演習1 悪いプロンプトを良いプロンプトに直し、 回答を比較しよう 演習2 最新情報を調査 / 検索するよう依頼し、

    ハルシネーションがないか確認しよう Deep Research*もつかってみよう 演習3 AIに、自分の案 / AI自身の案 / 他のAIの 案を批判させよう 演習5 AI利用記録を書こう 演習4 「学習モード」により応答がどのように 変わるか試してみよう * Geminiの対話窓の「+」を押してDeep Researchを選ぶ ← 検索結果を踏まえて次に何を調べるかをAIが決め、収集 結果の分析・整理も自動でしてくれる 悪い例: 「AIによる地域参加について発表資料を作って」 良い例: 「大学1年生の研究班です。地域の高齢者支援に おけるAI相談サービスを調べています。利点、リ スク、調査すべき相手、確認すべき公的資料を表 にしてください。不確かな点は要確認と書いてく ださい」
  24. 付録 大規模言語モデルの学習 26 1. 事前学習 様々な種類の大量の文書 (いろいろな言語やプロ グラムも含む)で、次の トークンの予測を「自己 教師付き学習」

    2. 対話向けの微調整 (fine tuning) プロンプトに対する模範 解答を収集し、教師付き 学習で微調整;インスト ラクション・チューニン グともいう 3. 強化学習 ①言語モデルの複数の回 答を人手でランク付け → 報酬モデルを学習 → 報酬モデルを使って出力 を最適化 ②数学やコーディングを 題材に強化学習(正誤は 自動判定できる) ⇒文章の続きを生成できる ⇒対話が上手にできる ⇒①人の好みに合わせる(お べっかを使うとか) ⇒②高度な推論
  25. 付録 AIと人の共生・共創のヒント:今までできなかった新しい ことができるようになる;新しい世界をつくる 27 車とドライバ(プロ / アマ) 人だけでは行けないとこ ろまで行ける /

    運べる 自転車と人 人だけでは出せないス ピード;気持ちよさ 囲碁・将棋 AIが圧倒的に強い;人も AIから学んで強く スポーツ(プロ / ア マ) 体を動かしたい 自動運転 人がいなくても / 免許な しでもOK システム開発 エンジニアの仕事はコー ディングからAIの指揮へ 機械と人 AIと人
  26. 付録 参考資料・根拠 29 1. 「AIと人間の共生・共創」学生研究発表プロジェクト キックオフ配布資料(学内 資料) 2. 生成AIはじめの一歩 3.

    Geminiアカデミー大学生向け(動画) 4. 文部科学省:学校現場における生成AIの利用について、大学・高専における生成 AI の教学面の取扱いについて 5. 総務省・経済産業省:AI事業者ガイドライン(第1.2版) 6. 個人情報保護委員会:生成AI利用の注意喚起 7. 文化庁:AIと著作権について 8. OpenAI / Google / Anthropic:公式ヘルプ(ChatGPTをパーソナライズする、 Gemini公式ページ、新しいGem作成ページ、Claude Artifacts公式ヘルプ) 9. 2026年度人工知能学会全国大会特別講演「AIの現在地と次の挑戦:科学・工学・ 社会の交点から」岡野原大輔