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WebAssembly で WebP のデコードを試した / Decode WebP with WebAssembly by Pure Rust

WebAssembly で WebP のデコードを試した / Decode WebP with WebAssembly by Pure Rust

Fukuoka.rs vol.5 〜LT会〜
https://fukuokars.connpass.com/event/139461/

petamoriken / 森建

September 13, 2019
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Transcript

  1. 2 自己紹介 • 主にフロントエンドエンジニア • ActionScript 3.0 を JavaScript に書き直したり

    WebGL を駆使したサイトを作ったり PHP のコードをリファクタリングしたり • ブラウザの限界に迫るのが好き 課題解決部
  2. 3 とは • アセンブリでないバイトコード • 豊富な実行環境がある ◦ モダンブラウザ Chrome /

    Firefox / Safari / Edge ◦ Node.js v8 以降(AWS Lambda, BigQuery など) ◦ Wasmer というランタイムを使えば Rust / C / Go / Ruby などで実行できる • ECMAScript と似た策定プロセスを取っている
  3. 4 の策定プロセス • Phase 1 Feature Proposal ◦ 機能追加が承認される •

    Phase 2 Proposed Spec Text Available ◦ 最初の Spec テキストが作られる • Phase 3 Implementation Phase ◦ Spec テキストが完成し、レビューが完了する • Phase 4 Standardize the Feature ◦ 1つのツールチェイン、2つ以上の実行環境が作られ、承認される
  4. 6 ブラウザにおける の用途 • C などで書かれたコード資材(ライブラリ)をブラウザ上で動かす ◦ モバイルアプリと Web アプリの一部コードの共通化が出来る

    ◦ Emscripten などを使って WebAssembly or asm.js に変換する ▪ なんとか動かすことは出来るが特殊な知識・技術を必要とする ◦ C/C++とWebAssemblyを利用したライブラリ開発 https://www.slideshare.net/llamerada-jp/ccwebassembly
  5. 7 ブラウザにおける の用途 • DOM も含めて非 JavaScript で開発する ◦ WebAssembly

    から直接 DOM API を触る機能はまだない ▪ Phase 1 Interface Types で議論されている ◦ JavaScript の函数は実行できるので DOM API をラップして渡すことは出来る ▪ Rust の Yew (wasm-bindgen) や C# (.NET) の Blazor などは自動でラップ • グルーコードを触れない個人的にあまり好きではない ……
  6. 8 ブラウザにおける の用途 • 重いデコード処理や行列演算などをブラウザで行う ◦ JavaScript よりも実行速度が速いためプロダクトの要所で使う ▪ 将来的に

    Phase 2 Threads, Fixed-width SIMD で更に速くできる ◦ デコードできないファイル形式を扱うことが出来る ▪ 通信コスト削減が出来る   WebP 形式の画像は Safari で扱えないが WebAssembly で対応できる?
  7. 11 やってみた感想 • image クレートの WebP 対応が微妙 ◦ 輝度しか対応していない(PR で作業されている)

    ◦ VP8 のチャンクが VP8␣ 始まりでないといけない ▪ ImageMagick で生成した WebP が不正扱いになってしまう 要調査 • WebAssembly のエラー周りが大変 ◦ 仕様としては Phase 1 Exception handling で議論されてそう ◦ wasm-bindgen を使う場合は console_error_panic_hook を使うと見やすくなる