6月は月を通してドル高円安が進行。一時162円目前に迫った。依 然潤沢な日米金利差を活用したキャリートレードの継続、リスクオンに よる円売り圧力、及び介入警戒感の減退がその背景。 2. 7月前半も前月の流れを引き継ぎドル高基調で推移するも、米CPI 鈍化を受け一旦利食い優勢となっている。CPI発表のタイミングでドル 売り介入も便乗し水準を押し下げた模様。またここに来て、ドル安を 選好するトランプ大統領再任可能性が高まっており、ややドル買いへ の警戒感が高まっている。 3. 依然ドル高円安トレンドは崩れていないが、高値(162円近辺)更 新には時間を要すると見る。 米景気・物価動向と日銀の金融政策関連のヘッドラインニュースで右 往左往しながら150-160円レンジでボラタイルな動きになると想定。 1. 原則USDポジションをキープし、USD建運用のメリットを享受。 2. 各々の資産運用プラン(例:ドル建債券の購入)を実行するため に必要なドルの手当てについては積極的に進める。その際、購入する 資産の円高抵抗力の検証をすること、及び購入タイミングを分散する ことが重要。 3. 日銀絡みの円高局面は着実にドルを購入。ただしタイミングは分散。 4. 年後半にかけて、明確なトレンドは出ずレンジ内で推移すると想定。 155円より円高の水準でドルを着実に買い下がりたい。 外貨投資の原則 外貨投資においては、為替の方向感にベットして為替差益を狙うような投機的な取引はしない。あくまでも、円資産への集中リスクを回避するための長 期的な通貨分散、資産分散を目的とする。 よって、マーケットタイミングを判断するよりも、購入タイミングを分散することでリスクを軽減しながら、上記目的を達成することを推奨する。