あきらめないスクラム / Challenge to Scrum 2

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February 23, 2019

あきらめないスクラム / Challenge to Scrum 2

Scrum Fest Osaka 2019

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February 23, 2019
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  1. あきらめない スクラム - 事業拡大を続ける会社と成長を続けるサービスの中で チームがアジャイルであり続けるための闘い - 2019.2.23 / Scrum Fest

    Osaka 2019 RAKUS Co., Ltd. / Masamichi Otsuka / @radiocatz
  2. おしごと 現職:株式会社 ラクス 所属:楽楽精算開発 2課 リーダー/マネジメント スクラムマスター About me Masamichi

    Otsuka radiocat Twitter : @radiocatz Android派/Vim派/野球派/ KIRINビール派/ねこ派 Blog : http://radiocat.hatenablog.com/ Qiita : https://qiita.com/radiocat GitHub : https://github.com/radiocat https://youtu.be/8J-ZTQVKWMw
  3. 会場の隣のビルから来ました 梅田ゲートタワー 7階 https://rakus.connpass.com/

  4. 話すこと 2018年1月に始めてから今日に至るまでのスクラムの取り組み ❏ はじめる闘い ❏ つづける闘い ❏ あきらめない闘い 不確実性と向き合い、困難と闘ってきた話

  5. はじめる闘い

  6. 不確実性の高い開発テーマ ❏ 新しい技術 ❏ 社内初のiPhoneアプリ開発 ❏ 他社サービス連携 ❏ AIを活用した他社サービスとの連携 ❏

    高度なビジネス要求 ❏ 仮説検証型のアプローチ ❏ 短期開発(展示会への出展が決定済み)
  7. スクラムのチャンス到来 社内のスクラムトレーニング研修 Rコーチによる 半日研修 http://tech-blog.rakus.co.jp/entry/scrum-training-ryuzee

  8. スクラムへの挑戦

  9. チェンジしづらい環境 はじめる闘いの課題①

  10. 成長を続けるビジネス環境 成長する会社 成長する サービス 市場拡大 競争激化 経費精算市場規模推移および予測 https://enterprisezine.jp/article/detail/10662

  11. 東京中心の職能別組織 FC事業部 ・企画課 ・営業課 ・サポート課 第一開発部 デザイン課 ネットワーク課 第一開発部 開発2課

    ラクスベトナム 第一開発部 開発1課 大阪 西日本営業部 ・名古屋 ・大阪 ・福岡 東京
  12. 従来の開発体制 事業部 ・事業部長 ・企画 ・営業 ・サポート デザインチーム ・マネージャ ・メンバー 開発チーム

    ・マネージャ ・リーダー ・メンバー ・派遣社員 要件定義 リリース判断 要件定義 概要設計 概要設計〜 開発・テスト 大阪 東京
  13. 取り組み①:変化の少ない体制でスタート 事業部 ・事業部長 ・企画 ・営業 ・サポート デザインチーム ・マネージャ ・メンバー 開発チーム

    ・マネージャ ・リーダー ・メンバー ・派遣社員 ステークホルダー プロダクトオーナー 開発チーム スクラムマスター 大阪 東京
  14. バーンダウンしない問題 はじめる闘いの課題②

  15. 3スプリント経過してマイナス進捗 ❏ バックログの未消化 ❏ リファインメントでポイ ント増 ❏ 見積もり漏れ作業の バックログ追加 むしろアップ

    している
  16. たくさんある課題 1. スクラム初挑戦 2. チームも社内も初めてのiPhoneアプリ開発 3. スマホならではの操作性の良いUI/UX設計 4. きれいに棲み分けされた設計 (既存サービス/スマホアプリ向けAPI/スマホアプリ)

    5. 開発者の採用(特にiPhoneアプリ開発者) 6. 他社サービスとの連携(初めての取引先)
  17. 取り組み②:重要な課題に集中 たくさんある課題を同時に解決しようとしすぎていた 1. スクラム初挑戦 2. チームも社内も初めてのiPhoneアプリ開発 3. スマホならではの操作性の良いUI/UX設計 4. きれいに棲み分けされた設計

    (既存サービス/スマホアプリ向けAPI/スマホアプリ) 5. 開発者の採用(特にiPhoneアプリ開発者) 6. 他社サービスとの連携(初めての取引先) 3〜5の優先度を 下げた
  18. 言い出しっぺの プレッシャー はじめる闘いの課題③

  19. はじめてのスクラムマスター 専任スクラムマスターなので直接開発に関わらないぶん、たくさん 貢献しないと! ❏ スクラムイベントの進行役を常に主導 ❏ 様々なメトリクスを取得して毎日共有 ❏ デイリースクラムでチームの状況をしっかりチェック

  20. 終わらないスクラム ❏ デイリースクラムが時間どおり終わらない ❏ スプリント計画が終わらない ❏ ふりかえりが終わらない ❏ スプリントが終わらない

  21. コーチの助言で役割を再認識 スクラムマスターは 何もするな ※デイリースクラムは 開発チームのイベントです デイリースクラムがうまく進められなくて… 作画協力:Yusuke Nakano

  22. 取り組み③:チームがスクラムに集中できるように 従来から取り組んできた課題管理の視点で重要な課題に対するインペディメントを除去 ❖ スクラムの理解不足 ➢ チームでスクラムコーチへの相談会 ➢ 社外コミュニティでも相談 ❖ iPhoneアプリ開発ノウハウ不足

    ➢ 社外の有識者をスポットで招聘 ❖ 他社サービスの品質懸念や開発遅れ ➢ マネジメントサイドで対応
  23. ステークホルダにも好感触を得てもらえた様子 なんとか無事リリース 今回はこの進め方が良かった

  24. できること・やるべきことに 集中 はじめる闘いのポイント

  25. つづける闘い

  26. 続・不確実性の高い開発テーマ ❏ 技術的課題 ❏ iPhoneアプリと既存サービスの結合 ❏ 他社サービス連携 ❏ 外部クラウドサービスのデータ取り込み ❏

    他社サービスAPIを使った入力補完 ❏ 高度なビジネス要求 ❏ ユーザーインタビューによるフィードバック ❏ 仮説検証型のアプローチ
  27. メンバーの増員 つづける闘いの課題①

  28. 遅れて来た追加戦士 以前から募集していた採用が立て続けに決まり、新人の配属も重なる 在籍1年未満 在籍1年〜3年未 満 在籍3年以上 マネジメント ベテラン社員 若手社員 (新卒3年未満)

    パートナー 配属 採用 採用
  29. 急激な人数増による混乱 • 誰が新メンバーのフォローをするのか? • 新人の教育は? • バックログをどの粒度にすれば全員が理解できるのか? • チームの見積もり基準とは? それまでの開発はサーバサイド/スマホアプリで担当領域を分けて

    いたため既存メンバーも含めてスキルや知識に偏りがあることが改 めて浮き彫りに
  30. スケールアウト したくなる問題 つづける闘いの課題②

  31. スクラムマスターへの司令 成長サービスを支えるためにもスケールアウトを検 討してほしい

  32. スケールアウトの検討 ❖ SoS(Scrum of Scrum) ➢ 複数のスクラムチームで同期・連携するスクラム ➢ 2チームを完全なスクラムチームにするのはまだ難しい? ❖

    LeSS(Large Scale Scrum) ➢ 複数チームが自主的に連携するスクラム ➢ 各チームで主体的に取り組めば適用できる? ❖ Nexus ➢ Nexus統合チームが全体を牽引し、複数チームで同期・連携するスクラム ➢ 主力メンバーでNexus統合チームを結成すれば推進力アップ? ※当時の知識・経験に基 づく内容です
  33. コーチに一蹴される やるなら普通にSoSで 良いんじゃないですか? それより ちゃんとスクラム できてます? 作画協力:Yusuke Nakano

  34. 実はちゃんと スクラムできていない つづける闘いの課題③

  35. 続・終わらないスクラム ❏ リファインメントが終わらない ❏ スプリント計画が終わらない ❏ チーム内レビューが終わらない 人数が増えたため、ベテランメンバーの経験に頼る場面が増えてボ トルネックに スキルと知識の偏りから実質的に固定アサインされているタスクも

    多かった
  36. 取り組み:まず1週間スプリントに 金 15時までに POレビュー 完了 スプリント レビュー 月 火 水

    木 ふりかえり スプリント計画 リファイン メント会議 開発着手 午後から 次のスプリントへ • スプリントを2週間⇒1週間へ • 1週間の計画をしっかり立ててなるべくベテランに頼らず進める
  37. チームの分割なしでスクラムを継続 ❏ ボトルネックが改善 ❏ ベテランがフォローするリファインメントやスプリント計画の量が半減 ❏ ミニウォータフォールの解消 ❏ 2週間スプリントの場合、前半は慎重に進めて後半で帳尻合わせする力学が働 いていた

    ❏ リズムの回復 ❏ 1週間のほうがイテレーティブなリズムを維持できた
  38. 実力に見合う手段を選ぶ つづける闘いのポイント

  39. あきらめない闘い

  40. 新たなる刺客『新サービスの開発』 チームへの相談・協力要請が来るようになる

  41. メンバーチェンジ問題 あきらめない闘いの課題①

  42. 戦士の離脱 4人が離脱し戦闘力はむしろ低下 在籍1年未満 在籍1年〜3年未 満 在籍3年以上 マネジメント ベテラン社員 若手社員 (新卒3年未満)

    パートナー 代理 新サービスの開発へ 契約終了
  43. 課題というか不安 ❏ スクラムの継続 ❏ 抜けたメンバー分のパフォーマンス回復 ❏ 迫りくる納期 ❏ 追加戦士への知識共有 ❏

    若手の育成 またしても『たくさんある課題を同時に解決しようとしすぎ問題』 デジャブ感はあるが、今回は内面的な課題が重い
  44. 取り組み①:むきなおり 残ったメンバーで 改めてチームがどうありたいかを議論 ❏ ドラッカー風エクササイズ ❏ トレードオフスライダー ❏ ワーキングアグリーメントの見直し

  45. 優先順位の選択 あきらめない闘いの課題②

  46. 納期と品質を最優先 ベテランはスクラムの継続を徹底 ❏ リファインメントもプランニングも全員で ❏ モブプロ・モブワークを積極的に取り入れる ❏ 自分たちが自信を持って出来ることに注力 チームによる若手の育成をいったん保留 ❏

    経費精算サービスの学習・育成は時間がかかる ❏ 納期・品質を優先するとフォローが難しい
  47. 取り組み②:苦渋の若手グループ結成 ❏ 若手同士で助け合いながら学習や改善を行う ❏ 納期・品質のプレッシャーが無い範囲でチームを手伝う 在籍1年未満 在籍1年〜3年未 満 在籍3年以上 マネジメント

    ベテラン社員 若手社員 (新卒3年未満) パートナー 若手同士で学習や改善を行 いながらチームを手伝う
  48. スクラムマスター不在 あきらめない闘いの課題③

  49. スクラムマスター辞める宣言 ❏ スクラムマスターがマネジメント不在を補うことに ❏ スクラムマスターとマネジメントの兼任はアンチパターン ❏ 存続にこだわるほうが混乱を招く可能性 ❏ スクラムマスター不在のままスクラムを続行 むきなおりのメモ

  50. 取り組み③:マネジメントからチームを支援 若手メンバーの目標にスクラムチームの役割を設定 ❏ メトリクスマスター:メトリクスを収集してふりかえりで共有 ❏ イベントマスター:スクラムイベントの推進(会議の準備や議事の共有) 学習スクラム ❏ 新人の学習課題を若手2人がフォローして3Dayスプリントで実践 ❏

    スクラム自体も学んでスクラムチームに入りやすくする ❏ ベテラン主導でスクラムを進めてきたので改めてスクラムを学び直す機会に モブプロ・モブワーク ❏ 低下したチーム力を改善する知識共有の組織的アクションに設定
  51. チームのパフォーマンスが徐々に回復 ❏ ベテランが主導するスタイルから全員で取り組むスタイルへ ❏ 若手のグループ分けも解消 開発の稼働率も改善

  52. 現実的な選択を あきらめない闘いのポイント

  53. 我々は何を学んだのか?

  54. 現実と向き合う 学んだこと①

  55. それぞれの闘い はじめる闘い ❏ できること・やるべきことに集中 つづける闘い ❏ 実力に見合う手段を選ぶ あきらめない闘い ❏ 現実的な選択を

    すべては現実の上で起こる闘い
  56. 原理原則を おろそかにしない 学んだこと②

  57. スクラムの脇道に転がる課題 はじめる闘い ❏ ビジネス環境/組織体制/アーキテクチャ つづける闘い ❏ 増員/チームのスケールアウト あきらめない闘い ❏ メンバーの入れ替え/チームのマネジメント

    スクラムの原則に背きたくなる脇道への誘惑がたくさんある
  58. 経験から学んだこと https://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v20 17/2017-Scrum-Guide-Japanese.pdf 原理原則から目を背けると失敗する

  59. 恐れず 次のステージを目指す 情熱 学んだこと③

  60. 従来型のプロセスだったら…? ❏ はじめるための綿密な計画と設計 ❏ つづけるための体制や取り決め ❏ あきらめないためのリソース投入

  61. スクラムで変わったこと ❏ 綿密な計画や設計よりも顧客への価値提供 ❏ 体制や取り決めよりもチームの対話 ❏ リソース補充よりもチームの前進

  62. スクラムで得たもの スクラムが浮き彫りにする課題に目を向けることで ❏ より良いモノづくりの方法を見つける ❏ チームを次のステージへ向かわせる 意欲と情熱を得た

  63. あきらめないスクラムとは?

  64. あきらめないスクラムは「戦い」ではなく「闘い」 ❖ 戦い ➢ 戦争する。勝ち負けを争う ❖ 闘い ➢ 困難などを克服しようとする 戦う・闘う(たたかう)とは

    - コトバンク https://kotobank.jp/word/%E6%88%A6%E3%81%86%E3%83%BB%E9%97%98%E3%81%86-320275
  65. 我々は 開発プロセスの違いや 体制・環境と 「戦って」いるわけではない

  66. 現実と向き合って 不確実性の困難を 克服するために 「闘って」いる

  67. そのための原理原則

  68. そのための情熱

  69. チームを前進させる 情熱と原理原則で 不確実性の困難を克服する闘い あきらめないスクラムとは

  70. これからの あきらめない闘い

  71. 専任スクラムマスターをもう一度 ❏ 適切な採用はマネジメントからの重要な支援 在籍1年未満 在籍1年〜3年未 満 在籍3年以上 マネジメント ベテラン社員 若手社員

    (新卒3年未満) パートナー 専任スクラムマスターをチームへ
  72. 「学びなおし」を「学びほぐし(Unlearn)」へ ❏ ビジネスの不確実性と向き合うためにメ ンバー入れ替えを適度に受け入れる ❏ 「学習スクラム」をチームで体系化して学 びほぐしの機会にする アジャイルとUnlearn(まなびほぐし、脱学習、学習棄却)についての覚書:野中 郁次郎、鶴見俊輔、あるいはヨーダ -

    こまどブログ https://ky-yk-d.hatenablog.com/entry/2018/11/18/204320
  73. 「みんなのあきらめないスクラム」へ チームのそれぞれの視点でふりかえる ❏ 主力エンジニアの場合 ❏ 中途入社エンジニアの場合 ❏ 若手エンジニアの場合 ❏ スクラムマスターの場合

    スクラムに取り組む同志へ恩送り https://rakus.connpass.com/event/117965/
  74. 我々の あきらめないスクラムは まだまだ続く

  75. ご清聴ありがとう ございました

  76. References & Credits ❏ Beautiful Free Images & Pictures |

    Unsplash / https://unsplash.com/ ❏ People vector created by freepik / https://www.freepik.com ❏ No different. Only different in your mind. You must unlearn what you have learned. - MagicalQuote / https://www.magicalquote.com/moviequotes/no-different-only-different-in-your- mind/ Special Thanks ❏ Ryutaro YOSHIBA (@ryuzee) / https://www.ryuzee.com/