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ベテラン社員が抜けても若手が成長できるエンジニア組織づくり/20230208_otsuka_aramaki_kuyama

 ベテラン社員が抜けても若手が成長できるエンジニア組織づくり/20230208_otsuka_aramaki_kuyama

ラクスの開発組織には毎年多数の新卒社員が入社しており、私たちのチームにもたくさんの若手社員が所属しています。
一方でスペシャリスト職などのベテラン社員は不足気味です。
重要度の高いプロジェクトに専念するためチームから抜けていくこともあります。

しかし、私たちは逆にこれを若手社員の成長の機会と捉えて積極的にチャレンジできる環境をつくり、若手が活躍し成長できるチームを目指して取り組んできました。
実際に取り組みを行ったメンバーからその事例をご紹介するとともに、マネジメントサイドからそのための組織の向き合い方についてお話しします。

Rakus_Dev

March 08, 2023
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Transcript

  1. © 2023 Rakus Co.,Ltd

    ベテラン社員が抜けても

    若手が成長できる

    エンジニア組織づくり

    開発本部 第三開発部 配配メール開発課

    大塚 正道 / 荒巻 拓哉 / 久山 勝生

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  2. #RAKUSTechCon
    自己紹介

    大塚 正道(おおつか まさみち)

    ● 経歴

    ○ SIerを10年ほど経験

    ○ 2011年 ラクス入社

    ○ 新規サービスを2つ立ち上げ

    ○ 楽楽精算の大阪開発チーム立ち上げ

    ○ 2019年~配配メール開発チームの

    マネジメントを担当

    ● 趣味

    ○ ビールや日本酒を飲む

    ○ トレラン


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  3. #RAKUSTechCon
    担当サービス

     https://www.hai2mail.jp/ 

    ● BtoB向けメール配信/マーケティングサービス

    ● サービスイン:2007年

    ● 導入社数:累積10,000社以上

     https://www.curumeru.jp/ 

    ● メール配信API/連携サービス

    ● サービスイン:2011年

    ● 導入社数:累積8,000社以上


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  4. #RAKUSTechCon
    担当サービスの特徴

    ● メール配信/マーケティング

    ○ 競合他社が多く、ビジネス的にレッドオーシャン

    ● メール配信技術

    ○ 技術的には枯れているが、技術特性的に不確実性は高い

    ● メールマーケティング

    ○ MA(マーケティング・オートメーション)など不確実性が高め

    ● 16年継続

    ○ レガシーサービス

    ● BtoBサービス/累計1万社以上の顧客

    ○ 安定性重視


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  5. #RAKUSTechCon
    組織マネジメント
    プロダクト推進(企画支援〜要件化)
    組織体制(2022年度スタート時)

    EM
    運用・サポート プロダクト開発 ブリッジ
    オフショアチーム
    PM・PL・PG・QC
    合計7人
    事業部門
    製品企画
    サポート
    営業
    開発横断部門
    デザイナー
    フロントエンド開発
    インフラ開発
    ベテラン ベテラン
    中堅
    若手 若手
    中堅 中堅
    中堅
    中堅
    若手 若手 若手 若手

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  6. #RAKUSTechCon
    若手社員

    ● 新卒はだいたい毎年1人配属

    ● 中途入社の若手メンバーも多い

    ● 文系出身者は半分くらい

    ● 中長期的視野で育成中


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  7. #RAKUSTechCon
    ベテラン社員

    ● 基本的に不足しがち

    ● すぐに採用できない

    ● 育成には時間がかかる

    ● 組織拡大に伴い、スペシャリストの役割が細分化しつつある

    ○ 技術、上流、運用、プロダクト、プロジェクトなど

    ● それぞれの役割を持ったスペシャリストが1人以上いるのが理想

    ● 実際はチームや事業の状況によりけり…


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  8. #RAKUSTechCon
    課題

    ● 若手の継続的な育成

    ● ベテランの人手不足


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  9. #RAKUSTechCon
    プロダクト開発②
    組織マネジメント
    プロダクト推進
    ※参考:今後目指したい組織体制

    EM
    運用・サポート プロダクト開発① ブリッジ
    技術推進
    オフショアチーム
    PM・PL・PG・QC
    合計7人
    事業部門
    製品企画
    サポート
    営業
    開発横断部門
    デザイナー
    フロントエンド開発
    インフラ開発
    EM
    PdM PO
    リーダー
    中堅 若手
    リーダー 中堅 若手
    リーダー
    中堅
    リーダー
    中堅
    中堅
    若手 若手
    リーダー
    中堅 中堅
    若手 若手

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  10. #RAKUSTechCon
    苦難の事例の紹介

    1. スペシャリスト不在のチーム開発

    ○ 大黒柱のスペシャリストが別チームへ異動

    ○ 残った若手メンバーを中心に開発を継続

    2. 若手に託された技術コミュニティ運営

    ○ 社内有志で立ち上げた勉強会が社外向けイベントに昇格

    ○ 若手が中心メンバーとして運営を継続


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  11. #RAKUSTechCon
    スペシャリスト不在のチーム開発


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  12. #RAKUSTechCon
    自己紹介

    荒巻 拓哉(あらまき たくや)

    ● 経歴

    ○ 2019年 ラクスに新卒入社

    ○ 配配メールチーム

    ■ 1年目  運用チーム

    ■ 2年目~ 開発チーム

    ● Like

    ○ ライブ

    ○ 野球観戦

    ○ 辛い料理


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  13. #RAKUSTechCon
    組織マネジメント
    プロダクト推進(企画支援〜要件化)
    組織体制(2022年度スタート時)

    EM
    運用・サポート プロダクト開発 ブリッジ
    オフショアチーム
    PM・PL・PG・QC
    合計7人
    事業部門
    製品企画
    サポート
    営業
    開発横断部門
    デザイナー
    フロントエンド開発
    インフラ開発
    ベテラン ベテラン
    中堅
    若手 若手
    中堅 中堅
    中堅
    中堅
    若手 若手 若手 若手

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  14. #RAKUSTechCon
    チームの体制

    ● 


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  15. #RAKUSTechCon
    チームの体制(2020年度)

    ● チームリーダー

    ● ベテラン

    ● 技術面でも頼っていた
    ● 他は若手中心のメンバー

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  16. #RAKUSTechCon
    チームの体制(2021年度)

    他チームへ異動

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  17. #RAKUSTechCon
    チームの体制(2021年度)

    ● 私:新卒3年目(当時) 

    ● リーダーの業務を一部引き継ぎ 


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  18. #RAKUSTechCon
    チームの体制(2021年度)

    ● 私:新卒3年目(当時) 

    ● リーダーの業務を一部引き継ぎ 

    自分にできる……!? 


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  19. #RAKUSTechCon
    リーダーが担っていた業務

    ● タスクの管理、調整

    ○ スプリントバックログの作成

    ● 技術的な判断

    ○ 設計や実装方法で迷ったときの相談


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  20. #RAKUSTechCon
    スプリント開発

    ● 1週間スプリント

    ○ 1週ごとに振り返り&次週の計画

    ○ 複数の開発案件を並行


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  21. #RAKUSTechCon
    工夫したこと

    ● タスクの管理、調整

    ○ Before

    ■ リーダーが全タスクの優先度を勘案し調整

    ○ After

    ■ 各案件の主担当者がその週のタスクをピックアップ

    ■ 全員で集まって調整

    ■ 優先度の判断はEM, PdMもサポート


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  22. #RAKUSTechCon
    その結果……

    ● 特定の1人への負担集中を回避

    ● チームメンバーの協力も得ながら、予定通り開発を進められた🎉


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  23. #RAKUSTechCon
    その後の体制強化

    ● 約半年後、中途メンバーがジョイン

    ● タスク管理系の業務は引き継ぎ

    ○ リーダーの負担を分散する形を取れていた

    ○ スムーズに引き継ぎ完了


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  24. #RAKUSTechCon
    今後のチャレンジ

    ● 技術的なチャレンジ

    ○ 新機能のためのサブシステム設計、開発

    ○ CIの導入、整備

    ● 外部発信

    ○ PHP Conference 2022

    ■ Slimでサブシステムを構築してレガシーサービスにモダンな光を差し込ませた話 

    ○ ラクス Advent Calendar

    ■ PHP_CodeSnifferとPHP-CS-Fixerの比較 


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  25. #RAKUSTechCon
    若手に託された技術コミュニティ運営


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  26. #RAKUSTechCon
    自己紹介

    久山 勝生(くやま まさき)

    ● 経歴

    ○ 2017年 ラクス入社

    ○ 配配メール/クルメルの開発

    ○ 現在は運用/保守業務に注力

    ● 趣味

    ○ サウナ

    ○ ウイスキー


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  27. #RAKUSTechCon
    Web × PHP TechCafe

    ● 弊社が運営している技術コミュニティ

    ○ 月一回オンラインで開催

    ● イベント内容

    ○ Web技術やPHP 関連のニュースの紹介

    ○ LT

    ○ メインコンテンツ

    ■ イベントテーマに沿った PHP 関連の技術紹介

    ● PHPの新機能解説

    ● ツール紹介

    ● フレームワーク比較 など


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  28. #RAKUSTechCon
    技術コミュニティの成り立ち

    ● 最初期は社内メンバーのもくもく会

    ○ オフィス移転によりカフェスペースが拡張

    ○ 社外の方を招いたもくもく会に昇格

    ● 社外のエンジニアとの交流が個人の成長にも影響

    ○ 全く異なる技術領域の知識をインプット

    ○ 業務で習得した知識をアウトプット

    ● 社外の方との交流を活発化させるためテーマを絞る取り組み

    ○ 「Web」と「PHP」をテーマにしたもくもく会をスタート

    ■ Web×PHP TechCafe が誕生

    社外の方を招いたもくもく会の様子 


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  29. #RAKUSTechCon
    開発部門の取り組みにまで発展

    ● コロナの影響でオンラインイベントとして再出発

    ○ 参加者が徐々に増え知名度も向上

    ■ 著名なエンジニアにも参加してもらえるようになる

    ● 開発部門の取り組みに昇格

    ○ しかし、経験豊富なメンバーの常時参加が困難に

    ■ 要因:開発業務の増加などのチーム事情

    ○ 若手中心で運営を継続


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  30. #RAKUSTechCon
    運営体制

    ● メンバー構成

    ○ メインパーソナリティ:2名

    ○ 運営サポーター:6名

    ● 進め方

    ○ メインコンテンツ検討

    ○ 調査作業

    ○ 調査内容のすり合わせ

    ○ イベント当日

    メインパーソナリティ


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  31. #RAKUSTechCon
    運営の工夫

    ● イベント当日は得意領域で役割分担

    ○ メイン作業

    ■ イベント司会進行などの盛り上げ

    ○ バックアップ作業

    ■ イベント中の時間管理やコメント管理など

    ● 準備作業の分担

    ○ イベント当日に発信しているニュース記事の収集

    ■ 新卒メンバーにも協力してもらっている

    ○ イベント当日のメインコンテンツの情報収集

    ■ 運営サポーターに依頼


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  32. #RAKUSTechCon
    やりがい

    ● イベント駆動学習によるスキルアップ

    ○ コンテンツ収集や当日のアウトプットを繰り返すうちに知識を獲得

    ● 普段接することがないエンジニアとの交流

    ○ 社外の著名なエンジニアと関わるきっかけになる

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  33. #RAKUSTechCon
    社内表彰


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  34. #RAKUSTechCon
    実業務にも経験を活かす

    ● 行動力/立ち振る舞い

    ○ チームリーダーを支援し効率よくチームを回す

    ○ 後輩メンバーをサポートし新しい業務にチャレンジしてもらう

    ● 技術力

    ○ PHP のバージョンアップ対応

    ■ イベント運営で得た知識により自信がついた

    ■ 他の開発部署の PHP サービス担当者との作業とりまとめ役

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  35. #RAKUSTechCon
    ベテラン社員が抜けても若手が成長できる

    エンジニア組織づくり


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  36. #RAKUSTechCon
    経験による学びを大切に

    1. プロダクト開発

    ○ アジャイルの経験主義

    2. エンジニアリングカルチャー

    ○ 他者と共に学ぶ姿勢


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  37. #RAKUSTechCon
    スクラムの経験的プロセス制御

    従来型の開発プロセスに取り入れてスプリント開発を実践

    ● スプリント計画

    ● デイリースクラム

    ● スプリントレビュー

    ● ふりかえり

    スクラムガイド(2017版)

    https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2017/2017-Scrum-Guide-Japanese.pdf


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  38. #RAKUSTechCon
    経験的な実践の中から継続的に改善

    経験的な開発プロセスを軸にすることで継続的に改善が進行中

    ● テストの自動化

    ● デプロイの自動化

    ● 継続的なリファクタリング

    ● サブシステムにオニオンアーキテクチャ導入



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  39. #RAKUSTechCon
    技術コミュニティも学びを軸に

    「エンジニアの学びと自己成長を支援」するコミュニティ運営



    TechCafeができるまで〜コミュニティを育てる難しさ

    https://tech-blog.rakus.co.jp/entry/20191202/seminar/php/techcafe


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  40. #RAKUSTechCon
    学び続けるエンジニアリングカルチャー

    学習の習慣づけを配属時に説明

    ”新人時代に学習する、積極的に仕事に取り組む、多忙な生活をおくるという経
    験がなければ、ミドル層になったときに自ら学習行動に取り組むという行動には
    繋がらない”


    カルチャーとしての浸透 ⇒ 実業務での経験的な学びとクロスする



    ミドルの自己学習 ―自由時間における学びの構造分析―

    https://www.works-i.com/research/paper/works-review/item/080601_WR03_09.pdf


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  41. #RAKUSTechCon
    個の成長の支援

    1. キャリア支援

    2. メンタリング/コーチング

    3. 育成プロセス整備

    4. チーミング


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  42. #RAKUSTechCon
    キャリア支援

    ● 1on1のアジェンダに「キャリアについて」を入れておく

    ○ キャリアについて気になることや相談したいことは?

    ● 若手抜擢メソッド

    ○ 抜擢:期待をかけることで「自走スイッチ」がONに
    なる

    ○ 決断:意思決定によって成長する

    ○ 失敗:成長のために欠かせない

    ○ 学習:次の経験に活かすための内省

    若手育成の教科書 サイバーエージェント式 人が育つ「抜擢メソッド」 

    https://www.diamond.co.jp/book/9784478104774.html 


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  43. #RAKUSTechCon
    メンタリング/コーチング

    ● サブチーム体制によるメンタリング

    ○ 業務単位でサブチーム体制

    ○ リーダー、推進役、教育担当などの役割設定

    ○ 身近な目標となる存在の設定

    ● コンピテンシー支援

    ○ 等級に応じた期待値のすり合わせ

    ○ SBI型のフィードバック

    ■ Situation(状況)

    ■ Behavior(行動)

    ■ Impact(影響)

    はじめてのリーダーのための 実践! フィードバック 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す「全技術」 

    https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-83682-9 


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  44. #RAKUSTechCon
    育成制度整備

    ● スキルマップ

    ○ 設計、実装、テストなどの要素ごとに5段階で作成

    ○ OJTの達成状態を明確化

    ■ 例)定型業務を○時間以内、○人月の設計生産性○%

    ● カリキュラム

    ○ スキルマップのレベルごとに作成

    ○ 過去の開発ドキュメントやトラブル事例を再利用

    ● 勉強会・研修の参加支援

    ● カンファレンス登壇やエンジニアブログ投稿などの支援


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  45. #RAKUSTechCon
    チーミング

    組織の中で成果を出す経験づくりを支援する

    ● 最適なチームワークを常に模索する

    ○ 心理的安全性の確保

    ○ 経験から学べる組織体制

    ● トップダウンとボトムアップの使い分け

    ○ 週1の「ふりかえり」へ月1回だけマネージャが参加

    ○ チームの若手〜中堅社員で「チーム戦略会議」

    チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ 

    https://eijipress.ocnk.net/product/429 


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  46. #RAKUSTechCon
    まとめ

    若手が活躍できる組織

    ● 組織づくり:経験的に学ぶカルチャーを育てる

    ● マネジメント:個の成長を支援

    「ベテラン社員が抜けても大丈夫」を目安にして取り組む。

    「若手が活躍できる組織」は組織の成長の土台であり、

    会社の成長を支える。


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  47. #RAKUSTechCon
    Thanks


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  48. #RAKUSTechCon
    入社前後で

    入社前の印象

    ● □□□□□□□□

    ● △△△△△△

    入社後の実際

    ● ○○○○○○○

    ● ◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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  49. #RAKUSTechCon
    ある一日の様子(地獄編)

    ● 夕方に障害発生して残業したときなど

    ○ それでも22時くらいには収束させて帰ってるよ、的に見せたい 

    ○ ↑の場合だと夕方からスタートで以下みたいな感じでしょうか 

    ■ 日中:(ry

    ■ 夕方:やり残しがないか確認していたら突然の連絡 

       ……(いろいろ)…… 

    ■ ○時:調査のメドが立つ 

    ■ ○時:応急処置完了 

    ■ ○時:帰宅


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