Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
【RESEARCH Conference 2022】主体性ある未来をヨコクする(コクヨ株式会社...
Search
RESEARCH Conference
June 08, 2022
Research
1
980
【RESEARCH Conference 2022】主体性ある未来をヨコクする(コクヨ株式会社 山下 正太郎氏)
RESEARCH Conference
June 08, 2022
Tweet
Share
More Decks by RESEARCH Conference
See All by RESEARCH Conference
【RESEARCH Conference 2023】デザイン・スルー・メディア~企業がメディアを持つ意味を「価値創造のベース」にリフレーミングする~
researchconf
2
630
【RESEARCH Conference 2023】良質なプロダクトの作り手を増やしていくアプローチ
researchconf
0
130
【RESEARCH Conference 2023】「患者さんの希望をつくり出す」製薬会社の新規事業創出でのインクルーシブデザイン
researchconf
0
1.1k
【RESEARCH Conference 2023】未来を構想するためのデザインリサーチ
researchconf
0
1.5k
【RESEARCH Conference 2023】freeeのデザインリサーチのこれまでとこれから
researchconf
0
2k
【RESEARCH Conference 2023】LINEのユーザーファースト企画。それを実現するリサーチ活用術
researchconf
0
590
【RESEARCH Conference 2023】ユーザーリサーチにおける「定量調査」の重要性
researchconf
1
260
【RESEARCH Conference 2023】リサーチの民主化を目指す、セルフ型リサーチサービス「ユニーリサーチ」その活用事例から学ぶ、リサーチを広げる方法とは?
researchconf
0
190
【RESEARCH Conference 2023】0からスタートしたリサーチ組織の立ち上げ。開発現場でリサーチが当たり前に行われるようになるまでの歴史
researchconf
1
880
Other Decks in Research
See All in Research
文書画像のデータ化における VLM活用 / Use of VLM in document image data conversion
sansan_randd
2
420
Zipf 白色化:タイプとトークンの区別がもたらす良質な埋め込み空間と損失関数
eumesy
PRO
8
1.2k
CoRL2024サーベイ
rpc
1
1.3k
Weekly AI Agents News! 12月号 論文のアーカイブ
masatoto
0
130
新規のC言語処理系を実装することによる 組込みシステム研究にもたらす価値 についての考察
zacky1972
1
300
第79回 産総研人工知能セミナー 発表資料
agiats
3
190
LLM時代にLabは何をすべきか聞いて回った1年間
hargon24
1
590
「熊本県内バス・電車無料デー」の振り返りとその後の展開@土木計画学SS:成功失敗事例に学ぶ公共交通運賃設定
trafficbrain
0
120
Weekly AI Agents News! 11月号 論文のアーカイブ
masatoto
0
260
コミュニティドライブプロジェクト
smartfukushilab1
0
120
The many faces of AI and the role of mathematics
gpeyre
1
1.5k
Leveraging LLMs for Unsupervised Dense Retriever Ranking (SIGIR 2024)
kampersanda
2
280
Featured
See All Featured
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
229
18k
Practical Orchestrator
shlominoach
186
10k
Rails Girls Zürich Keynote
gr2m
94
13k
Building Adaptive Systems
keathley
38
2.4k
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
38
7k
A better future with KSS
kneath
238
17k
Designing for Performance
lara
604
68k
jQuery: Nuts, Bolts and Bling
dougneiner
62
7.6k
Making Projects Easy
brettharned
116
6k
Sharpening the Axe: The Primacy of Toolmaking
bcantrill
38
1.9k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
67
4.5k
The Straight Up "How To Draw Better" Workshop
denniskardys
232
140k
Transcript
主体性ある未来をヨコクする コクヨ株式会社 ヨコク研究所 2022.05.28 RESEARCH Conference 2022 Copyright © 2022
KOKUYO.
⼭下 正太郎
[email protected]
働き⽅/働く場の研究者 コクヨ株式会社 ヨコク研究所 所⻑ (2022-) ワークスタイル研究所 所⻑
(2020-) WORKSIGHT 編集⻑ (2012-) 京都⼯芸繊維⼤学 特任准教授 (2019-) RCA Helen Hamlyn Centre for Design 客員研究員 (2016-17) Copyright © 2022 KOKUYO. 2 [ Intro ]
118年の歩み Copyright © 2022 KOKUYO. 3 [ Intro ]
Copyright © 2022 KOKUYO. 4 われわれは皆、現在に⽚⾜を置き、もう⼀⽅ の⾜を未来にかけている。⽣きるとは、絶え ず先取りすることであり、われわれの⾏動ひ とつひとつが未来に位置するなんらかの⽬的 に向けられているのだ。
ジョルジュ・ミノワ『未来の歴史』 [ Intro ]
企業が 未来を語る困難さ Copyright © 2022 KOKUYO. 5 [ Intro ]
リニアな未来像の 崩壊 中⽴という⽴場の 喪失 問われる過去の 責任
「予測」から「ヨコク」へ Copyright © 2022 KOKUYO. 6 [ Intro ]
企業理念の 刷新 be Unique. コクヨは、創造性を刺激し続け、 世の中の個性を輝かせる。 Copyright © 2022 KOKUYO.
7 [ Corporate philosophy ]
未来シナリオの 提⽰ ⾃律協働社会 必要なリソースが適切に配分され ⾃らの意志で⽣き⽅を選択できる社会 Copyright © 2022 KOKUYO. 8
[ Future scenario ]
コクヨが描く「2030年の未来シナリオ」 Copyright © 2022 KOKUYO. 9 [ Future scenario ]
⼀億総ユーザー社会 ピラミッド効率化社会 AI PF 他律/経済価値 ⾃律/社会価値 協働的/社会最適 個別的/組織最適 ⾃律協働社会 孤⾼のタレント社会
ヨコク研究所の 役割 • ホールディングス内に設置され どの事業からも独⽴した存在 • さまざまなバックグラウンドを持った 5名のチーム • 会社の指針となる
未来シナリオを更新し 社内外を問わず参加を促すドライバー Copyright © 2022 KOKUYO. 10 [ Process ] ⾃律協働社会 エンパワメント 解決したい社会課題 新規領域開拓 プロトタイピング be Unique. リサーチ 更新 参加 参加
リサーチ: 兆しを集める • 未来シナリオの素となるマテリアル収集 • 内製での収集にこだわり、 活動を通じて未来に対する感度を養う – マクロ:SEPTEmber/5Forces (200データ以上/年)
– ミクロ:エッジ事例の収集 (1000件以上/年) Copyright © 2022 KOKUYO. 11 [ Research ]
リサーチ: 解像度を⾼める • すでに実践されている ⾃律協働社会のフィールドリサーチ – アジア(ベトナム、インド、台湾) – ⿅児島 •
これらを通じて、未来シナリオの 更新や理解度を深めていく Copyright © 2022 KOKUYO. 12 [ Research ]
Copyright © 2022 KOKUYO. 13 [ Research ]
Copyright © 2022 KOKUYO. 14 [ Research ]
エンパワメント: 会社の空気をかえる • 社内でのバックキャスト⼈材育成 – 過去6年間で、約300名参加 (全社員の約5%>3.5%の法則) • 兆し/未来シナリオに触れる機会提供 Copyright
© 2022 KOKUYO. 15 [ Empowerment ]
Copyright © 2022 KOKUYO. 16 エンパワメント: 共に学ぶ機会をつくる [ Empowerment ]
ファンダムエコノミー⼊⾨ BTSから、クリエイターエコノミー、メタバースまで ファンダムエコノミーは、もはや⼀部の「過 剰な消費者」が⽣み出す周縁的な経済圏では ない。それは、⽣産者と消費者の関係性を根 底から変え、これまでとはまったく異なるビ ジネスを⽣み出す潮流であり、来るべき政治、 ⽂化、社会さえをも変えるかもしれない。 Copyright ©
2022 KOKUYO. 17 [ Empowerment ]
プロトタイプ: 未来の原形をつくる • EXPO 2025 OSAKA • THE CAMPUS –
実践のためのフィールドづくり – 最も⾃律協働社会から遠い⼟地 Copyright © 2022 KOKUYO. 18 [ Prototype ]
Copyright © 2022 KOKUYO. 19 みんなのワーク&ライフ開放区 Photo:鈴⽊⽂⼈ [ Prototype ]
ヨコク研究所の 役割 • ホールディングス内に設置され どの事業からも独⽴した存在 • さまざまなバックグラウンドを持った 5名のチーム • 会社の指針となる
未来シナリオを更新し 社内外を問わず参加を促すドライバー Copyright © 2022 KOKUYO. 20 ⾃律協働社会 エンパワメント 解決したい社会課題 新規領域開拓 プロトタイピング be Unique. リサーチ 更新 参加 参加 [ Process ]
ヨコク研究所の スタンス • ファン&オープン – 当事者性ある⼈たちと楽しみながら – すべてのアウトプットを公開 • アジアから発信する意識
– 欧⽶の実践だけに頼るのではなく、 ⾃分たちから発信していく Copyright © 2022 KOKUYO. 21 [ Approach ]
Copyright © 2022 KOKUYO. 22 <肯定する⾰命>は、破壊する⾰命ではなく 創造する⾰命であり、未来の社会のために現 在の⽣を犠牲にする⾰命ではなく、解放のた めの実践が、それ⾃体現在の⽣における解放 として楽しまれる⾰命である
⾒⽥宗介『現代社会はどこに向かうか』 [ Outro ]