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【RESEARCH Conference 2023】0からスタートしたリサーチ組織の立ち上げ。開発現場でリサーチが当たり前に行われるようになるまでの歴史

【RESEARCH Conference 2023】0からスタートしたリサーチ組織の立ち上げ。開発現場でリサーチが当たり前に行われるようになるまでの歴史

発足当時から今まで大目的の1つとして向き合ってきた、リサーチ文化を根付かせる取り組み。当初は四半期に7件程度だった調査も、今では30本程に増加し、コンスタントに調査を実施しています。リサーチに基づいて開発が進んだ/見直した機能も増えてきました。当日は実際の事例を織り交ぜ、リサーチをどう根付かせたのか/どのような開発に活きたのか/組織として新たに始まった取り組みについてお話しさせていただきたいです。

大泊 杏奈
Sansan株式会社
UXリサーチセンター UXリサーチャー

倉内 香織里
Sansan株式会社
UXリサーチセンター UXリサーチャー

RESEARCH Conference

June 14, 2023
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  1. 0からスタートした
    リサーチ組織の立ち上げ
    Sansan株式会社 プロダクトマネジメント室 UXリサーチセンター
    大泊 杏奈・倉内 香織里
    開 発 現 場 で リ サ ー チ が 当 た り 前 に 行 わ れ る よ う に な る ま で の 歴 史

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  2. 大泊 杏奈
    マーケティングリサーチ業界での経験を経て2021年からUXリサー
    チャーとしてSansan株式会社に入社。
    現在はEightおよびContract Oneのリサーチ担当をしている。
    プロダクトマネジメント室 UXリサーチセンター
    UXリサーチャー
    Sansan株式会社
    (Anna Odomari)

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  3. 倉内 香織里
    2019年12月にSansan株式会社へ入社し、マーケティング部でナー
    チャリングやコンテンツの企画を担当。
    2021年2月より、全プロダクト横断でUXリサーチを担当する「UX
    リサーチセンター」立ち上げに参加。
    現在は主にSansanプロダクトの調査を担当している。
    プロダクトマネジメント室 UXリサーチセンター
    UXリサーチャー
    Sansan株式会社
    (Kaori Kurauchi)

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  5. 提供サービス
    経理DX
    営業を強くするデータベース
    営業DXサービス
    請求書受領から、月次決算を加速する
    インボイス管理サービス
    営業DX
    個人向けサービス
    4
    契約DX
    契約データベースが、ビジネスを強くする
    契約DXサービス
    名刺管理に、転職に
    キャリアプロフィール「Eight」

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  6. UXリサーチセンターとは

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  7. UXリサーチセンターのミッション
    本当に価値あるものをユーザーに提供し続けるために
    定量・定性の両側面から専門性を持って
    客観的な視点・中立的な立場から
    ユーザーが置かれている状況、文脈を理解し
    ユーザーがどう思考し行動するのかを読みとき
    プロダクトの意思決定を支援する。
    Mission

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  8. 組織の構造
    プロダクトマネジメント室
    プロダクトマネジャー
    データアナリスト
    (ログ解析)
    プロダクトデザイナー
    UXリサーチャー
    (アンケート/インタビュー)
    事業戦略の統括
    ビジネス統括本部
    技術・データ戦略の統括
    技術本部
    マーケティング、
    インサイドセールス、営業、
    カスタマーサクセス など
    エンジニア、研究開発(R&D)、
    システム管理、CSIRT など
    技術本部
    - マーケ・営業が様々なプロダクトを
    組み合わせてセールスできる体制
    UXリサーチセンター
    - どの事業本部にも属さない独立した組織
    - プロダクト開発におけるリサーチを
    定量/定性面でサポート
    - プロダクトマネジャー・デザイナー・
    エンジニアが連携して開発を進める

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  9. UXリサーチセンターの体制
    UXリサーチセンター
    - 全プロダクトのプロダクトマネジャー・デザイナーから、
    開発・デザインに関する調査依頼をUXリサーチセンターで一手に担う
    - UXリサーチセンターが独立組織になっていることで、
    全てのプロダクトに対して、中立的な視点でリサーチできる体制を作る

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  10. 開発・デザインメンバーへの拡大

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  11. Phase3
    OKR:
    スピード
    Phase2
    OKR:

    Phase1
    OKR:
    案件本数
    リサーチの広がりが数と人に現れるまでの経緯
    - フェーズに合わせてOKRとして向き合う目標を調整
    - 案件数が徐々に増え、安定して1Qにつき20〜30件の調査を実施
    - マーケティング部、営業、人事など他部署からの問い合わせも増えてきた
    プロダクト担当制
    リサーチセンター本格稼働

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  12. 「プロダクト担当制」へ変える
    UXリサーチセンター(リサーチャー)
    リサーチャー

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  13. 「プロダクト担当制」にして、まず行ったこと
    物理的距離を
    縮める
    情報
    キャッチアップ
    リサーチャーの
    存在感を示す
    プロダクトマネジャーの近くの席に行って仕事をする ●
    事業部との兼務 ● ●
    プロダクトマネジャー参加の開発系定例会議への参加 ●
    プロダクトメンバーが集まる朝会や定例への参加 ● ●
    定期調査の報告会を全メンバーが集まる事業部会で行う ●

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  14. - 結果
    - 心理的距離が縮まる
    - 「困ったらリサーチャーに相談してみよう」という文化醸成により相談数劇的UP
    「プロダクト担当制」にして、まず行ったこと
    事業部 事業部
    リサーチャー リサーチャー
    相談させて!

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  15. - リサーチ年間計画の作成
    さらにプロダクト担当リサーチャーとして行ったこと①
    イメージ図
    6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月
    機能Aリリース 機能Bリリース
    調査A ● ● ● ●
    調査B
    ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●
    テーマ1 テーマ2 テーマ3 テーマ4 テーマ5 テーマ6 テーマ7 テーマ8 テーマ9 テーマ10 テーマ11 テーマ12

    ○○インタビュー
    ● ●

    ○○アンケート
    個別案件
    アンケート+インタビュー
    PJT3
    PJT2
    PJT1
    開発予定
    1Q 2Q 3Q 4Q
    定期インタビュー
    基幹調査

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  16. - 報告会への巻き込み、リサーチャー視点での示唆とネクストの提案
    - 報告会には極力おおぇいの
    さらにプロダクト担当リサーチャーとして行ったこと②
    イメージ図

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  17. - 基幹調査のスコアを事業部側のOKRに入れてもらう
    - いままで事業部側の目標に調査の文字が出てくることはなかったが、OKRに調査スコ
    アの目標を入れてもらうことによって、様々な立場のメンバーが調査を知り、向き合
    うように。
    - リサーチャー同士でのプロダクト情報共有
    - 月に1度リサーチャーが集まり1時間かけて、以下について共有しあう
    > プロダクトOKRとその進捗
    > 実施した調査とOKRとのかかわり、今後の調査予定
    > 今後の機能開発予定
    さらにプロダクト担当リサーチャーとして行ったこと③

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  18. プロダクト担当リサーチャーとして行ったことの結果
    - 「プロダクト担当リサーチャーがいること」
    「開発やマーケに関わる調査をしているこ
    と」を認知
    - リサーチ結果に様々なメンバーが興味を持ち、
    問い合わせが増える
    相互に影響を及ぼせるように!
    - 横断組織として他プロダクトの調査状況を
    把握し、担当プロダクトの調査に活かす
    事業部 UXリサーチセンター

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  19. 事例

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  20. Eight Teamは、社内のEightユーザーの承諾の下、名
    刺データを企業として共有できるようになる企業向
    け有料サービスです。
    共有設定された名刺データは、スマートフォンアプ
    リ、Webブラウザー上で検索・閲覧ができます。ま
    た、担当者は一括で名刺データをダウンロードする
    ことも可能です。
    なお、Eight Teamを利用するEightユーザーは、有償
    の「Eightプレミアム」の登録が必要です。

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  21. 事例|Eight Team 定期インタビュー
    Meet Up
    - 顧客理解を目的としたユーザーインタビュー
    - Sansanの全プロダクトが2日間で5人ずつの
    ユーザーインタビューを行う
    - 四半期に1度実施
    目的:導入の障壁の特定
    対象:直近導入した企業の管理者
    インタビュー内容:導入時の期待
    や情報収集、比較検討状況など
    振り返り
    - 月1で実施したい
    - 施策のPDCAを
    回していきたい

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  22. 事例|Eight Team 定期インタビューの進め方
    - ある程度直近導入ユーザーの解像度が高まった段階でターゲットを調整
    - そこからは特定セグメント(職種軸/機能軸など)に絞って実施
    翌月のインタビュー
    ターゲット検討
    リクルーティング インタビュー実査 レポーティング 振り返り
    参考になりそうな
    インタビュー動画の上映会
    リサーチャー ● ● ● ● ●
    Eight Teamに関わる
    全メンバー(フロント含
    む)
    プロダクトマネジャー ● ● ●
    デザイナー ● ● ●
    マーケ ● ● ●
    月末 月初 月の中頃 月末 適宜

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  23. 事例|Eight Team 定期インタビューの成果
    フロントメンバーも巻き込んで
    インタビューの動画を見ること
    によって、メンバーのリアルな
    ユーザー理解に繋がった。
    ユーザー理解
    展示会市場との親和性がありそ
    うというインタビュー結果が得
    られた。
    これをもとに、展示会における
    活用法のLP・資料の公開や、機
    能の実装可否の判断をするなど
    した。
    施策の展開
    結果として受注増加にも繋がっ
    ている。
    受注増加

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  24. 開発・デザインメンバー以外
    全社・社外に向けて

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  25. より多くの人に、リサーチを身近に感じてもらえるように
    模索期 2022/01〜 社内への発信強化 2022/12〜 社外への発信強化
    1月:社内発信用の専用slackチャンネルの開設(週1)
    2月:社内向けリサーチイベント開催(月1)
    交流会(不定期)
    - エンジニア公式ブログへ投稿
    - 発信対象の模索
    12月:公式noteの開設(月1)
    - 「リサーチ」って難しそう
    - 社内で使えそうな調査結果ない?
    - 興味はあるけどやり方がわからない...
    リサーチ潜在層の存在
    (興味を持ってくれている人)
    社員への発信に集中 Slackとイベントの連動性を持たせて
    相互コミュニケーションを図る
    社内からも見てくれる/広めて
    くれる人が増えてきた

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  26. より多くの人に、リサーチを身近に感じてもらえるように
    01 02 03
    壁を作らない
    “データ=私たちの仕事”
    を発信し続ける
    ユーザーやプロダクトの
    アップデートを促進
    UXリサーチ
    センター
    News
    Report
    Event
    Other
    Tips
    UXリサーチセンターに相談してみよう

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  27. 今後の展望
    採用を強化しております! Sansan UXリサーチセンター公式note
    情報交換をしませんか?
    Sansan株式会社 UXリサーチセンター事務局
    [email protected](大泊・倉内)

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  28. View Slide