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孤軍奮闘PMへ— 経営陣を巻き込み、組織の未来を 切り拓くための「覚悟と実践知」

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November 21, 2025
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孤軍奮闘PMへ— 経営陣を巻き込み、組織の未来を 切り拓くための「覚悟と実践知」

pmconf2025のセッションスライドです。

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November 21, 2025
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Transcript

  1. 7 © 2025 AndL Inc. All Rights Reserved. PMのスキルをどう組織に適用・浸透し、 組織をいかに変革していくか。

    プロダクト、そして事業を成功させるために、 “孤軍奮闘PM”から一歩踏み出し、 “未来に挑む”きっかけになるような話をします。
  2. 16 クルト・レヴィン 「三段階組織変革プロセス」 現在の水準を解凍 危機的状況を認識・共有。 目的や目標の設定。 解凍 Unfreezing 移行 Moving

    再凍結 Refireezing 新しい水準へ移行 方向性を示しながら 変化を推進。 新しい水準で組織を再凍結 変革の成果を定着・ 習慣化させる。 参考)Lewin(1947) / 古野庸一・今城志保・武藤久美子『組織変革の教科書』
  3. 17 ボトムアップ起点に組織の未来を切り拓く三段階ステップ ③組織体制・目標・評価を変える 移 行 ①現状を認識し、動きを変え、小さな成果で方向性を示す 解 凍 ②同志を集め、学習し、試行錯誤する 再

    凍 結 一人でやれるが、上司や周囲にアピールする 上司を巻き込んで、上司や組織も含めたミッションとして進める 同僚を巻き込みながら、引き続き上司にアピール
  4. 18 ①現状を認識し、動きを変え、小さな成果で方向性を示す 解 凍 やることイメージ ・上司や周囲に現状の課題感と やるべき打ち手を共有し、刷り込む ・最初は変化しやすい箇所から着手 ・施策を勝手に進める。勝手に進める ための時間は何としても確保する

    ・小さくて良いので成果を出す。周囲 に成功しそう・楽しそうだから参加 したいと思わせ、モメンタムを作る 効果 小さな成果で期待感→惰性を壊し、 ネガティブな感情をほぐす 実際の事例 ・スクラムを1チームで始め、うまく いってから多チーム展開 ・新プロダクトを自分で営業して、 売る→売り方を営業チームに展開 ・CSオンボーディングで成 功 事 例を 自ら作り、型化する 一人でやれるが、上司や周囲にアピールする ボトムアップ起点に組織の未来を切り拓く三段階ステップ
  5. 20 ②同志を集め、学習し、試行錯誤する やることイメージ ・小さな成果を元に、社内外の仲間を 募る。採用する。外部の有識者と壁打 ち、顧問になってもらう ・勉強会等で学習を促進する ・仲間を増やして、少し大きな組織で 施策を回し、試行錯誤していく 効果

    個人の小さな成果をチームの大きな 成果に変え、組織としての成功 セオリーを目指していく。 実際の事例 ・PM以外の同僚も集めて社内勉強会 ・営業メンバーとプロダクト ディスカバリー ・初期プロダクトの外部有識者壁打ち ・思想の合う開発人員を自分で採用 移 行 同僚を巻き込みながら、引き続き上司にアピール ボトムアップ起点に組織の未来を切り拓く三段階ステップ
  6. 22 社内に仲間を作るべし ・PM以外のメンバーと、勉強会・プロダクトディスカバリーを協働 ・プロダクトマネジメントを共に体現できそうなエンジニアやBizメンバーを採用 ✅ 今のチームでは、エンジニア・デザイナー合計4名は全員自分で採用した。 社外のPMを頼るべし ・カンファレンスで登壇した人に声かける ・SNSで絡んでみる ✅

    創業期、勢いで”ヘルスケアスーパーアプリ”を作りかけたが、シニアPMたちに 壁打ちしてもらい軌道修正。既存SaaSを組み合せた最小限のMVPで立ち上げた ことで、大きく工数を無駄にすることなく、ミニマムなオンライン診療プロダクト から現在の法人向けサービスまでスムーズに展開できた。 PMは一人じゃない 移 行
  7. 23 社内に仲間を作るべし ・PM以外のメンバーと、勉強会・プロダクトディスカバリーを協働 ・プロダクトマネジメントを共に体現できそうなエンジニアやBizメンバーを採用 ✅ 今のチームでは、エンジニア・デザイナー合計4名は全員自分で採用した。 社外のPMを頼るべし ・カンファレンスで登壇した人に声かける ・SNSで絡んでみる ✅

    創業期、勢いで”ヘルスケアスーパーアプリ”を作りかけたが、シニアPMたちに 壁打ちしてもらい軌道修正。既存SaaSを組み合せた最小限のMVPで立ち上げた ことで、大きく工数を無駄にすることなく、ミニマムなオンライン診療プロダクト から現在の法人向けサービスまでスムーズに展開できた。 PMは一人じゃない 移 行 登壇を聞くだけではだめ、参加して交流する。悩みを打ち明ける と相手にも気づきがあり、GIVEになることも。踏み込むべし。
  8. 24 再 凍 結 ③組織体制・目標・評価を変える やることイメージ ・これまでの方針に従って、 組織体制を変える ・週・月・四半期・半期など 各サイクルの組織目標・OKR等を

    変える ・プロダクトマネジメントの成功指標 を評価や給与グレード等に盛り込む ・ちゃんと上司と合意した上で、 組織の目標・方針として進めて もらう 効果 成果を連続して出せるようになって きたため、大上段を固めても大外しが ない。固めることで習慣化し、文化と して定着を狙う。 実際の事例 ・プロダクトゴールをアウトプット→ アウトカムドリブンに ・誰にどんな価値を提供するか明確に なったので、ミッションをリニューアル 上司を巻き込んで、上司や組織も含めたミッションとして進める ボトムアップ起点に組織の未来を切り拓く三段階ステップ
  9. 26 改めて、ボトムアップ起点に組織の未来を切り拓く三段階ステップ ③組織体制・目標・評価を変える 移 行 ①現状を認識し、動きを変え、小さな成果で方向性を示す 解 凍 ②同志を集め、学習し、試行錯誤する 再

    凍 結 一人でやれるが、上司や周囲にアピールする 上司を巻き込んで、上司や組織も含めたミッションとして進める 同僚を巻き込みながら、引き続き上司にアピール