「プロダクトマネジメントをRettyの開発組織にインストールした話」 PO祭り 2021 Spring登壇資料です。 https://postudy.connpass.com/event/202404/
プロダクトマネジメントをRettyの開発組織にインストールした話2021-03-13Retty株式会社プロダクト部門担当執行役員野口 大貴
View Slide
2Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.自己紹介野口大貴のぐちひろきRetty株式会社Webマーケティングのコンサルタントやチケットアプリのプロモーション担当、ディレクターを経て、 Rettyに転職7年目2019年10月からプロダクト部門担当執行役員として、Large Scale Scrum(LeSS)のプロダクトオーナーRegional Scrum Gathering℠ Tokyo 2021登壇「全社で大規模スクラム (LeSS)移行して1年間」Retty執行役員が全て答えますRetty料理担当は粉もん。そして、サウナー 🧖♂@roki_n_
3Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.ポッドキャスト #スタチャやってます
4Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.食を通じて世界中の人々をHappyに。世界に誇る日本の文化であり、世界中の人々の暮らしの中心でもある、「食」という分野で、お店を探す人とお店の人の双方がHappyになれる、そんな世界を実現したい。その為に、お店をオススメするというポジティブな感情で人をつなぐ事がRettyの目標です。ミッション
5Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.あなたにBESTなお店が見つかるプロダクトビジョン
6Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.プロダクトの特徴自分にとってBESTなお店が見つかる 日本最大級の"実名型"グルメサービス レビューよりもレコメンド。 Rettyは他人におすすめしたい 美味しいお店を投稿するサービス! 食の好みは人それぞれ。 自分と嗜好が合う人をフォローして、 BESTなお店を見つけられるSNS型! 批評ではなくオススメの口コミ 自分と好みが近い人から探せる 実名制の口コミだからこそ 「信頼できる」「ポジティブ」な 情報が集まっています! 顔が見えて信頼できる実名制
7Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.次世代の店舗づくりを支援するオーダーシステム新規事業:モバイルオーダー
8Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.順調に成長を続けてきたが、プロダクトマネジメントに大きな課題が・・・
9Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.プロダクトマネージャー不在の組織Rettyでは従来「プランナー」という職種が開発企画・ディレクションを担当していた。グロースのスピードと高い KPI達成が求められる中、 Whyを考えられる仕組みと人が不足 し、一部を除いた大半がプロジェクトマネージャー役割に終始。 過去職種名・役割の見直しが叫ばれたこともあったが、何度か頓挫していた。Planner役割・スケジュール管理・数字目標管理・HowとWhenに終始・WhyとWhatを考える人物の不在
10Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.開発組織が抱えていた課題①:グロースハックドリブンビジョン達成のための理想の体験を描けておらず、数字ファーストな組織だった。Good🙆♂・数字を伸ばすことにチーム一丸に・What・発想重視→とにかく素早く多くリリース検証・アイデアが当たれば伸びる・機能を作りまくるBad🙅♂・目標数字はあるが、Why・理想の体験はない・速く多くリリースして、数字結果でのみ検証・テストのためのリリース本数がKPI
11Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.開発組織が抱えていた課題②:典型的セールス主導企業プランナーが飲食店さんの課題を解決するための理想像を考える時間がなく、習慣化されていなかった。そのため営業の要望をそのまま実現、 ソリューションに飛びつくウェイター的ディレクション だった。Good🙆♂・顧客の声と営業マンの仮説重視・故に、意思決定がスムーズ・仮説が当たる時はスピード◯売上インパクト◯Bad🙅♂・経営数字→営業数字依存で開発物決定・飲食店向け機能:仮説を事前に検証することなく、本番リリース・機能リリース後の体験変容を追わず、リリース自体が目的なウェイター集団
12Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.開発組織改善に着手Photo by Bill Jelen on Unsplash
13Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.Large Scale Scrum(LeSS)の導入:詳細はnoteで
14Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.Before開発体制:PlannerはWhen・How中心の役割AppMGR Planner DesignerEngineerWebMGR Planner DesignerEngineerBackLogBackLog検索MGR Planner DesignerEngineerBackLogお店向けMGR Planner DesignerEngineerBackLogBad🙅♂・元々得意なメンバーが少なかったこともあり、When・How中心の役割に終始・KPI・リリースまでしか意識できない・プロダクトのWhy・Whatを思考できていなかった
15Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.After開発体制:総勢64名、大規模スクラムに関わるのは40名BackLogSMEngineerEngineerたけのこSMEngineerEngineerきのこSMEngineerEngineerももてんSMEngineerEngineerはらみPO野口PMPlannerDesigner集客・SEOPMPlannerDesigner投稿PMPlannerDesignerネット予約PMPlannerDesignerお店向けプロダクト部門 エンジニアリング部門WhatとWhyに責任を持つ Howに責任を持つ全員でユーザーに価値を届けるプロダクトバックログを作るFeature TeamUser Story(KPI) Team
16Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.LeSS導入を機に、チームが自走→プランナーがよりWhyを求められる開発チームが自走したため、プランナーによるスケジュール管理が不要に。Good🙆♂・プランナーがWhyを求められるように・プランナーの役割見直しの機運が高まった・開発フローを統一し、それに合わせてユーザーストーリーフォーマットを導入
17Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.プロダクトマネージャーの理想を言語化、プロダクトマネージャー職種爆誕Rettyの未来に向かって、突破できる人食というドメインに精通し、 Rettyのビジョン『食を通じて世界中の人々を Happyに』を自分事化できている。Rettyの未来を描いた上で、現状との差分を埋めるために、当事者意識を持って突破できる人物。背景Rettyのビジョン共感と課題を自分事化し、解決に動くことが最初のステップその上で、エンジニアやデザイナーと協働して未来に向けて、課題を突破し、現状との差分を埋めていける人、プロダクトを前進させられる人が理想。補足プランナーの中で一定のグレードに達し、Rettyプロダクト群の中で1プロダクトの優先順位・ロードマップ決めを行える人材をプロダクトマネージャーとした。
18Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.理想のPM像を踏まえて、PMの必要スキルを定義し評価制度に組み込み5つのPMスキル課題発見意思決定推進力最後の砦英知・課題を的確に発見し、周りを巻き込むことができる背景理解力 / 分析・仮説構築力 / 論理的思考・説明能力・課題を突破するための意思決定判断材料の準備力 / 優先度判断力 / ロードマップ構築力・信頼を受けながら、周りを巻き込み、推進するReady力 / リリースマネジメント力 / 合意形成力・プロダクトを守る最後の砦リスク管理力 / 障害対応力・課題を的確に発見し、周りを巻き込むことができるユーザー・マーケット理解・Rettyに関する知識 / 開発知識 / 設計・デザイン力エン・ジャパンの岡田さんからアドバイスを頂き、 PM SkillChart HEXを参考に。評価が変わると、期待役割が変わる。期待役割が変わると行動が変わる。
19Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.UXリサーチの組織展開LeSS導入で開発の生産性は改善され、より Outcomeを高めるために、従来一部で行われていたユーザーインタビューを分析チーム主導で PMと協力して、組織全体に展開。Good🙆♂・外部有識者のコンサルを受ける・仮説発見・検証でPMと分析チームでユーザーインタビューを行い、定性データも開発に活用・コロナ禍では、オンラインでの飲食店さんインタビューも実施し、テイクアウトのお店探し体験強化・徐々にだが、リリース前のプロトタイプ検証も増えてきた
20Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.社内LT会:Product Weekend従来エンジニアのみで行われていた隔週社内 LT会。技術関連以外の開発トピックを扱う verとしてProduct Weekendをスタート→開始から現在で1年半くらい。Good🙆♂・成功・失敗の学びを組織に共有する意識付け・社内の良い事例を真似してみようという雰囲気の醸成・ユーザーさんにより良い価値を届けるための開発プロセス改善に繋がる過去の発表ネタ● データ分析民主化への取り組み● 定性データの集め方:他社事例● リモート便利ツール● リファインメントのあるべき● 資料をつまく作る方法 byリードデザイナー● 大規模プロジェクトの振り返り● アプリエンジニアからアプリ開発で知っておいて欲しいこと● CSやコミュニティでやってること● オンラインオフ会の設計から実施まで● pmconfのシェア
21Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.ビルドトラップ本の読書会「プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」の読み合せ会。PM・アナリスト・エンジニアマネージャーら有志で週 1のランチ時間に2ヶ月間行った。https://www.amazon.co.jp/dp/4873119251読書会で言語化した良い PMGood🙆♂・良いPM、悪いPMなど大事にしたいことの言語化や今はやれてないが今後変えていきたい組織方向性の摺合せができた・読み合せ会を踏まえて、プロダクト検証の型化、プロダクトの理想の状態を描いた上でのロードマップ作りなど新たなアクションに繋がっている
22Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.今後に向けてやっていきたいこと事業面・Rettyならではお店探し体験の構築・圧倒的後発のRettyネット予約のスケール・飲食DX!新規事業モバイルオーダーの飲食業界への浸透開発プロセス面・セールス主導組織からの脱皮途上 →プロダクト主導組織へ!・Whyの次はCore:プロダクトビジョンのアップデートと開発ロードマップの紐付け・開発チームがONE TEAMでより良いプロダクトバックログアイテムを準備できるプロセスへの進化・実験の型化:コンセプトテストやオズの魔法使い検証組織面 ・育成強化:若手に加え、営業・エンジニアからの PM転身を受け入れられる体制へ
23Copyright © 2021 Retty, Inc. All Rights Reserved.プロダクトマネージャー、エンジニアリングマネージャー、サーバーサイドエンジニア、フロントエンドエンジニア、アプリエンジニアなど様々な職種で採用強化中です!!TwitterDMも大歓迎です!!オンラインでお茶しましょう!🍵Retty 採用Photo by Elevate on Unsplash