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「SDGs」社内勉強会用テキストサンプル

ロクゼロ
October 20, 2020

 「SDGs」社内勉強会用テキストサンプル

【学習内容】
社会が発展し、人々の暮らしはますます豊かになりましたが、その一方、地球規模で解決すべき事項が多数存在することも事実です。例えば、貧困や人権、環境、教育といった問題が挙げられます。SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、こうした地球規模の諸問題に対して、国際社会が一致団結して取り組んでいくために掲げられた17の国際目標です。本テーマでは、このSDGsの概要と具体的な取り組み事例を学習します。そのうえで、国家や企業だけでなく、私たち一人ひとりができる取り組みとは何かを考えます。

【学習のねらい】
人間社会共通の問題に対し、当事者意識を持って解決に臨むため、SDGsを学ぶ

ロクゼロ

October 20, 2020
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  1. 本資料の無断開示・複製・転売を禁じます。 SDGsとは何か 1 SDGsとは SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、地球規模の環 境問題や人権問題に対して、国際社会が一致団結して取り組んでいくために掲げられた国際目 標です。 2015年9月の国連総会で、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が、全参加国の賛成

    で採択されました。このアジェンダで謳われている17の目標の総称がSDGsです。 2 ✔補足Point SDGsは2000年~ 2015年に存在した MDGs(ミレニアム 開発目標)の後を 継ぐ国際目標とし て制作されました。 SDGsの特徴 これまでの国際的な開発目標は、先進国による途上国・途上地域への経済開発支援が中心で した。一方、SDGsは先進国や途上国の区別なく、全ての国が同じ目標に向かって取り組むことを 前提にしています。取り組む問題は、平和や暴力等に対する問題、格差問題、環境問題など、 経済・社会・環境の3つの面をカバーしています。 根底にある考え方は「誰一人取り残さない」 SDGsの根底には「No one will be left behind(誰一人取り残さない)」という理念がありま す。例えば、「世界の8割の人に安全な水資源を供給する」という目標では、残りの2割の人は危 険な水を利用する環境のままでもよい、ということになってしまいます。 SDGsは、このような「取り 残し(置き去り)」を無くすことを目指しているのです。 企業や個人の取り組みが求められる SDGsは途上国への支援だけではなく、全世界的な経済・社会・環境問題の改善と発展を目指 しており、今までのように、国や自治体、一部の団体だけの取り組みでは達成が困難です。 人間社会の問題を解決するために、企業も個人も当事者意識を持ってSDGsを推進していくこと が求められています。 ✔補足Point 「国連総会」とは、 1945年に設立され た国際連合の中心 的機関です。原則、 全ての国連加盟国 (2020年4月現在 193カ国)が参加 し、国際的な問題 を討議します。
  2. 本資料の無断開示・複製・転売を禁じます。 SDGsの17の目標 2 SDGsは以下の17の目標とそれに紐づく169のターゲットからなっています。例えば目標の1番「あ らゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ」には以下のようなターゲットがあります。 3 基本的人権と文化的な生活の保障 1:あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ 2:飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な 農業を推進する

    3:あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する 4:すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する 5:ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る 6:すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する 1.1:2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあ らゆる場所で終わらせる 1.2:2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、全ての年齢の男性、女 性、子供の割合を半減させる 1.3:各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年まで に貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する ※上記の他に4つのターゲットがあり、計7つのターゲットが目標の1番に設定されている では、ここからは17の目標を4つのグループに分類して見ていきましょう。 ✔補足Point 169のターゲット はSDGsを理解する ために有用な情報 です。勉強会終了 後に各自でチェッ クしましょう。
  3. 本資料の無断開示・複製・転売を禁じます。 4 豊かさの追求 目標の7~9番と11~12番は、「豊かさの追求」に関わるものです。技術的な発展をベースに、 豊かな社会を築いていく目標です。ただし、「持続可能である」という点は念頭に置かなければいけ ません。環境に配慮すること、労働環境を整えること、安心して居住できる街づくりをすること、廃 棄物を減らすことなどに留意しつつ技術革新を起こしていくような取組みが求められます。 目標の1~6は、いわゆる「基本的人権」や「文化的な生活」を保障するためのものです。世界に は、貧困や飢餓に喘いでいる地域、医療や衛生面に問題を抱える地域、そして教育システムや ジェンダー平等が整備されていない地域があります。また、途上国ほど深刻ではないですが、日本

    国内においても「相対的貧困」や「教育格差」といった問題があります。これらを解決する取り組み の推進が求められています。 7:すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保す る 8:すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およ びディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する 9:強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡 大を図る 11:都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする 12:持続可能な消費と生産のパターンを確保する