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ビジネスネットワークからみる企業のステークホルダー評判とパフォーマンスの関連性 / Relationship between corporate stakeholder reputation and performance using business network data in Japan

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March 01, 2021

ビジネスネットワークからみる企業のステークホルダー評判とパフォーマンスの関連性 / Relationship between corporate stakeholder reputation and performance using business network data in Japan

■イベント 
:第16回 ネットワーク生態学シンポジウム
http://www.neteco.jp/sympo16/

■登壇概要
タイトル:ビジネス・ネットワークからみる企業のステークホルダー評判とパフォーマンスの関連性
発表者: 
DSOC R&D研究員 真鍋友則

Sansan DSOC
▼Website
https://sansan-dsoc.com/
▼Twitter
https://twitter.com/SansanDSOC

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Sansan DSOC

March 01, 2021
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Transcript

  1. 第16回ネットワーク⽣態学招待講演 ビジネス・ネットワークからみる 企業のステークホルダー評判とパフォーマンスの関連性 真鍋友則 DSOC R&D SocSci Group

  2. 1. ⾃⼰紹介

  3. Data Strategy and Operation Center 真鍋友則 2 【略歴】 - 東北⼤学農学部卒業、⽣命科学研究科卒業

    (修⼠課程) - ⾊々経て、データ分析コンサル系の会社へ (株式会社 truestar) - その間、筑波⼤学⼤学院ビジネス科学研究科 修了(経営学修⼠) - 同⼤学院の博⼠課程後期に進学、現在3年次 - 2017年4⽉から研究員としてSansanに⼊社 - DSOC R&D SocSci Group - EBPM⽀援室 【研究】 - 名刺データの社会科学分野での活⽤ - 名刺ネットワークデータを活⽤したアンケート調査の分析
  4. 2. 会社組織の紹介

  5. Company Profile ミッション 出会いから イノベーションを ⽣み出す 世界に挑むビジネスプラットフォームへ

  6. Company Profile Sansan 5 名刺管理から、働き⽅を変える 7,000件 契約数 2020年11⽉末実績 名刺管理 顧客管理

    • 名刺検索機能 • 名刺共有機能 • スマホアプリ機能 • メッセージ機能 • プロフィール機能 • ニュース配信機能 • 会社検索機能 • 組織ツリー機能 • メール配信機能
  7. Company Profile Eight 6 名刺でつながる、ビジネスのためのSNS 280万 ユーザー数 アプリをダウンロード後、 ⾃⾝の名刺をプロフィールに登録した認証ユーザー数

  8. None
  9. Data Strategy and Operation Center 組織構成 名刺管理サービス Sansanの開発、提供 名刺アプリサービス Eightの開発、提供

    研究開発部(R&D) データ分析・研究開発 (画像処理/機械学習・AI) Sansan事業部 Eight事業部 DSOC Sansan株式会社 データ統括部⾨ サービス開発部 システム開発・ データマネジメント EBPM⽀援室 客観的エビデンスの 活⽤を⽀援 クラウド請求書受領 サービス BillOneの開発、提供 BillOne事業部
  10. Data Strategy and Operation Center DSOC R&Dチーム 画像処理 ⾃然⾔語処理 深層学習

    機械学習 複雑ネットワーク 経済学 経営学 社会学 Grandmaster 在籍 多様なバックグラウンドや専⾨領域を持つ研究員をはじめ、あらゆる分野から ⾼い技術⼒を持ったメンバーが集い、活躍しています。 博⼠(経済) 各1名 博⼠(理学)、博⼠(⼯学)2名 博⼠学位 社会科学分野
  11. Data Strategy and Operation Center 研究成果の公開 Sansan Labs Sansanのプロダクト内で 実験的な機能を提供

  12. Data Strategy and Operation Center 研究成果の公開 Data Science Report 論⽂よりも読みやすく

    研究成果を公開 Econ Source 所属の経済学者による、 オープンソースソフトウェア Data Visualization 出会いのデータを可視化 誰でもその可能性を体感できる形に
  13. 3. 研究紹介 名刺ネットワークを活⽤した 企業の評判の収集とその価値関連分析

  14. Data Strategy and Operation Center ネットワークデータの活⽤事例 13 ネットワークデータの活⽤事例として → 名刺交換によるビジネス・ネットワークから、ビジネス・コミュニティ

    を同定 → そのコミュニティに対し調査を⾏うことで、ローカルな情報を抽出する 企業の近接コミュニティからの企業の評判 (Reputation) の 収集・定量評価が可能に
  15. Data Strategy and Operation Center 名刺ネットワークを活⽤した企業の評判の収集とその価値関連分析 14 企業と名刺交換した⼈々 = 企業とビジネス上の繫がりのある集団

    企業に対する 「評判 (Reputation) 」 を収集 財務パフォーマンス 企業にとっての評判の価値を 明らかにする 分析
  16. 3 - 1. 研究背景

  17. Data Strategy and Operation Center 無形資産の重要性 16 21 世紀は有形資産よりも、無形資産が企業の価値を決める時代 無形資産

    • 企業の⼈財 • ノウハウの蓄積 • 企業評判、信頼関係、ブランド⼒ • R&D • ESG, SDGs 等の取り組み • など、財務諸表上に載らない情報 有形資産 • ⼟地 • 建物、⼯場 • 現⾦、有価証券 • など、財務諸表上に現れる情報 持続的成⻑に向けた⻑期投資 (ESG・無形資産投資) 研究会 報告書 (伊藤レポート 2.0)
  18. Data Strategy and Operation Center ステークホルダー資本主義 l SDGs, ESG 投資の隆盛

    ◦ 2015 年SDGs (持続可能な開発⽬標) ◦ 国連責任投資原則(PRI)への加盟機関数は現在では2400 ◦ ESG (環境, 社会, ガバナンス) 投資額は年々増⼤ l ステークホルダー資本主義 ◦ 企業は株主だけでなく従業員やサプライヤーなど あらゆるステークホルダーの利益に 配慮すべき だという考え⽅ ◦ 2020年1⽉: 世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議):「企業はステークホ ルダー資本主義を受け⼊れなければならない。 収益の最⼤化だけでなく、官⺠連携や 市⺠社会との協⼒を通じ、企業が持つ能⼒とリソースを注ぐことでより持続可能で結束 した世界を築く 」
  19. Data Strategy and Operation Center 企業評判の価値に関する先⾏研究 • Corporate Reputation (CR)

    ◦ ステークホルダーにおける企業の、⼀般には現れにくい評判。また、それらの集積やメディアや第三者に よる格付けなど ▪ Black et al. (2000): CRは、企業の市場価値に対し、財務情報をコントロールした上で追加的説明⼒を 有している ▪ Roberts et al. (2002): CRが、パフォーマンス (ROA) の持続性に影響することを実証 • Corporate Brand ◦ 企業の名称と結びついた資産。これまでの企業活動によって形成された印象全体。CRの累積。 ▪ Kotler (2006): B2B間であっても企業ブランドが取引の意思決定に影響を与える ▪ Bendixen et al. (2004): 中電圧設備の企業間取引であっても企業ブランドがプレミアムをもつ • 社会関係資本 (代替指標として Corporate Social Responsibility; CSR 指数) ◦ つながりのある⼈や企業との信頼関係の構築 ▪ Kim (2014): CSR 活動の⾼い企業はクラッシュリスクが低い ▪ Lins (2017): CSR 活動の⾼い企業は⾦融危機時のクラッシュが緩和されていた 企業の評判 (Corporate Reputation) の価値評価は、多くの学問領域 (マーケティング、経営学、社会学等) でアプローチされてきた
  20. Data Strategy and Operation Center 企業評判の価値に関する先⾏研究 19 企業の評判・関係性・ブランドは、競争⼒のリソースとして、企業のパフォーマンスに影響すると考えられている

  21. Data Strategy and Operation Center 研究課題 20 • 先⾏研究において、企業のステークホルダー評判の直接評価 (⼀次データ)

    を⽤いたものは少ない ◦ アナリストによる評価やランキング、代替指標の利⽤などが主 ← 企業のビジネス関係者の同定と調査を、業種横断的・⼤規模に実施するのは⼀般に困難 ◦ 社会的評判を直接評価したデータではない ◦ 評判の具体的内容が不明 【研究テーマ】 1. 企業を取り巻くステークホルダーの直接評価と、そのパフォーマンスへの影響を分析することで、 その価値を評価する 2. ⾃由記述⽂のデータを⽤い、ステークホルダーが企業の印象 (ブランド⼒) を⾼く評価するとき、 どのような認識に基づいているのかを明らかにする
  22. 3 - 2. データ ステークホルダーからの企業評価 Eight Company Score

  23. Data Strategy and Operation Center Eight Company Score 22 •

    名刺交換でつながった、 Eight のビジネスネットワークデータを 活⽤し、企業の名刺所有者から企業の評判に 関するアンケートをとる • その企業とビジネス上の関わりをもつ (ステークホルダー)から、企業の「評判」を、 いっせいに取得することができる • 現在、約 1400 社について調査を⾏っている
  24. Data Strategy and Operation Center Eight Company Scoreの特長 名刺所有者調査の特徴 1.

    ⾯会経験に基づいた印象: その企業の⼈と少なくとも⼀度は⾯識がある 2. ステークホルダー: 取引相⼿や協業相⼿、ビジネス関係の⼈脈 3. 近しい業界・業種における企業の評判 Eight Company Score
  25. Data Strategy and Operation Center 24 ブランド モノ 〇〇社のブランドイメージは 魅⼒的だと思いますか?

    〇〇社の製品・サービスは ⾃社/社会に有⽤だと 思いますか? 〇〇社の⼈は 好印象だと思いますか? ブランドアセットの状態を⽰すとともに、企業の 信頼、成⻑期待に影響し、⾼いほどよりよりビジ ネスがし易い環境であると⾔えます。 企業における製品・サービス⼒を⽰し、ビジネス の継続性、売上に影響します。特に企業イメージ との乖離は危険信号となります。 B2Bにおいて、製品のみならずヒトが⼤きくブラ ンドに影響しビジネスに中⻑期的な悪影響をもた らします。 ヒト + 認知 ⾃由記述⽂ Eight Company Scoreの3つの調査項⽬
  26. Data Strategy and Operation Center 調査内容 調査時期: 2018 年 5

    ⽉から半年ごとに調査 (全6回調査) 調査企業数: 約 1400 社 (上場企業 821 社) 2020年5⽉時点 調査⼈数: 1 社あたり平均 150 ⼈の有効回答者 調査⽅法: 0 - 10 のレーティング 企業スコア: 回答者のレーティングの平均値
  27. Data Strategy and Operation Center 企業評価のスコアリング (2020年11⽉ top 15) 26

  28. Data Strategy and Operation Center スコアの例 (Sansan 株式会社) 27

  29. Data Strategy and Operation Center 28 五⼤商社の⽐較

  30. Data Strategy and Operation Center 企業評判の特徴単語の⽐較 29 三菱商事 三菱 三井

    住友 丸紅 伊藤忠
  31. 3 - 3. 実証分析 Eight Company Score とパフォーマンス

  32. Data Strategy and Operation Center 実証分析 31 1. Eight Company

    Score と企業時価総額との関連分析 2. Eight Company Score と企業業績 (ROA) との関連分析 3. Eight Company Score を⽤いた B2Bブランド構成要素の抽出 4. コロナショックの緩和効果の検証
  33. Data Strategy and Operation Center 実証分析 32 1. Eight Company

    Score と企業時価総額との関連分析 2. Eight Company Score と企業業績 (ROA) との関連分析 3. Eight Company Score を⽤いた B2Bブランド構成要素の抽出 4. コロナショックの緩和効果の検証
  34. Data Strategy and Operation Center 1. Eight Company Score と企業時価総額との関連分析

    33 Q. Eight Company Score は企業の無形資産価値情報を表すか ⽅法: Barth (1998) のモデル インターブランド社のブランド評価額が、企業時価総額を有形資産の影響を除して、 追加的に説明可能かどうか、無形資産価値を⽰すかどうかを以下のモデルで検証 MV: 株価, YR: 年フラグ, BV: ⼀株当たり Book Value, NI: ⼀株あたり利益, BRAND: 企業のブランド評点 Barth, M. E., Clement, M. B., Foster, G., & Kasznik, R. (1998). Brand values and capital market valuation. Review of Accounting Studies, 3(1–2), 41–68.
  35. Data Strategy and Operation Center 1. Eight Company Score と企業時価総額との関連分析

    34 Q. Eight Company Score は企業の無形資産価値情報を表すか *BBES = Eight Company Score 企業時価総額に対し、NP (純利益)、BV (簿価) 、 業種のコントロール下で、追加的説明⼒を有 するかどうかを検証 真鍋, 中川 (2020), B2B企業ブランド評価と株価の価値関連性の実証研究, 経営情報学会誌 (Accepted)
  36. Data Strategy and Operation Center 1. Eight Company Score と企業時価総額との関連分析

    35 Eight Company Score の Brand と Service は有意な 正の係数を⽰し、時価総額に対し説明⼒を有すること、 無形資産価値情報を含んでいることが⽰された ブランドスコア 1 の増加に対し、時価総額の1.2 倍が対応 する 「ヒト」のスコアに関しては、統計的有意に負の係数を ⽰した 真鍋, 中川 (2020), B2B企業ブランド評価と株価の価値関連性の実証研究, 経営情報学会誌 (Accepted)
  37. Data Strategy and Operation Center 実証分析 36 1. Eight Company

    Score と企業時価総額との関連分析 2. Eight Company Score と企業業績 (ROA) との関連分析 3. Eight Company Score を⽤いた B2Bブランド構成要素の抽出 4. コロナショックの緩和効果の検証
  38. Data Strategy and Operation Center 2. Eight Company Score と企業業績

    (ROA) との関連分析 37 • ブランドが⾼い B2B 企業は、業績が良いか ◦ H1: Eight Company Score とROA (Return on asset) に関連がある • ブランドが⾼い企業は取引に伴うリスクが軽 減される ◦ ⾼いマージン率の確保 (ブランド戦略) ◦ ブランドが低い企業は回転率 (資本あたり の売上⾼) を⾼める「コストリーダーシッ プ戦略」を取っているのではないか ◦ H2: ブランドが⾼い B2B 企業は、 利益率が⾼く、回転率が低い
  39. Data Strategy and Operation Center 2. Eight Company Score と企業業績との関連分析

    38 Q. B2Bのブランド⼒は企業の業績と関連があるか? B2B 企業における Eight Company Score (BBES) と、ROA、利益率、回転率を分析 ⽬的変数: ROA (総資産利益率) , 営業利益率 (売上⾼あたりの営業利益), 回転率 (資本あたりの売上⾼) コントロール変数: 企業規模 (売上⾼)、業種 真鍋, 中川 (2020), B2B市場における企業ブランド とROAの関連性, 証券アナリストジャーナル vol.58, No. 6
  40. Data Strategy and Operation Center 2. Eight Company Score と企業業績との関連分析

    39
  41. Data Strategy and Operation Center 2. Eight Company Score と企業業績との関連分析

    40 ROAとの関連性 ⼈の評価を統制した条件において、ブランドが ROA と正の関連、⼀⽅⼈の評価はROAに対し負の 関連性 利益率・回転率との関連性 ブランド、サービス、アウェアネスは利益率と正の関連、回転率との負の関連性を⽰した。 B2B 企業においても、周囲からブランドが⾼いと評価される企業は、⾼いマージンを取得している こと、また、ブランドが低い企業は低利益率・⾼回転率の「コストリーダーシップ」戦略を取って いることが⽰された 真鍋, 中川 (2020), B2B市場における企業ブランドとROAの関連性, 証券アナリストジャーナル vol.58, No. 6
  42. Data Strategy and Operation Center 追加: 変化率とラグを⽤いた弱い因果性の検証 企業パフォーマンスの変化率 Stock market

    value Financial Performance • PBR: Price Book-value Ratio • ROS: Return on Sales • これらの変化率と、ブランドスコア の差分との関係を調べる • タイム・ラグ項も導⼊する • 弱い因果性の検証
  43. Data Strategy and Operation Center 追加: 変化率とラグを⽤いた弱い因果性の検証 42 • ブランドスコアの差分は、ROS,

    PBR の 変化率に対して正の関連性 • B2B企業データにおいて、ブランドスコア t-1 が PBR の変化率に対して正の関連性
  44. Data Strategy and Operation Center 追加: 変化率とラグを⽤いた弱い因果性の検証 43 • B2B企業のデータセットに関して、

    • ΔBrandScore t-1 も PBR の変化に対して positive • BrandScore t-2の係数も PBR に対して positive
  45. Data Strategy and Operation Center 実証分析 44 1. Eight Company

    Score と企業時価総額との関連分析 2. Eight Company Score と企業業績 (ROA) との関連分析 3. Eight Company Score を⽤いた B2Bブランド構成要素の抽出 4. コロナショックの緩和効果の検証
  46. Data Strategy and Operation Center 3. Eight Company Score を⽤いた

    B2Bブランド構成要素の抽出 Q. B2Bブランドはどのような認識要素から成り⽴っているか? ⽅法: 回答者の⾃由記述⽂とブランド評点を関連付け、「企業について、どのような内容・ 印象を持っていると、ブランドを⾼く評価するのか」を明らかにする Supervised Latent Dirichlet allocation (sLDA) を⽤いる (Blei, D. M., & McAuliffe, J. D. (2009). Advances in Neural Information Processing Systems 20 - Proceedings of the 2007 Conference, 1–22., 右図) ⽂書ラベル(連続値)に対する予測精度を 最⼤化するように⽂書の潜在トピックを定める⼿法 ブランド印象評点 (0-11) を⽬的変数とし、 ⾃由記述⽂から、ブランドと関連のある潜在トピック を抽出する Blei, D. M., & McAuliffe, J. D. (2009). Advances in Neural Information Processing Systems 20 - Proceedings of the 2007 Conference, 1–22.
  47. Data Strategy and Operation Center 3. Eight Company Score を⽤いた

    B2Bブランド構成要素の抽出 Q. B2Bブランドはどのような認識要素から成り⽴っているか? ⾃由記述⽂データについて • Eight Company Scote の⾃由記述⽂から、「特にない」「知らない」のような⽂書を削除 • ⽤いた⽂書数は 423,973 ⽂書。 全ての⾃由記述⽂にブランドレーティングのラベルがついている。 • ⽂書あたりの平均⽂字数は 21.3 (min 1, max 255) • Mecab-ipadic-NEologd を⽤いて形態素解析、Bag-of-Words を作成。 品詞は名詞、形容詞、副詞、動詞、接続詞に限定。 出現頻度が 20 以下の単語、および頻度 top 5 の単語を除外。
  48. Data Strategy and Operation Center 3. Eight Company Score を⽤いた

    B2Bブランド構成要素の抽出 分析1. ⾃由記述⽂の「語句」とブランド・スコアの関係 • ⾃由記述⽂記⼊者の「単語」と 「ブランド・スコア」の関係性 結果 • ブランド⼒と正の相関のある単語には 「最⾼」「唯⼀無⼆」「ナンバーワン」 など、その業界・業種でトップであること を表す単語が多く出現している • ポジティブなワードに「ホワイト企業」 ネガティブなワードに「ブラック企業」と、 ガバナンスに関するワードが表れている • スコアを引き下げる⾔葉には古い企業体質 を批判するような単語がみられる スコアに影響する単語のうち、影響度の最も⾼い単語を 15 個抽出 ブランド・スコア の上昇と強い関係 ブランド・スコア の下落と強い関係
  49. Data Strategy and Operation Center 3. Eight Company Score を⽤いた

    B2Bブランド構成要素の抽出 分析2. ⾃由記述⽂の「ワード」とブランド・スコアの関係 (業種別) • 業種別の分析 結果 • 業種によって、スコアと関係のあるワードの 種類・性質は異なっている • IT 分野では「先進的」「最先端」が、 ブランドスコアに最も強く影響する • ⼀⽅、オフィス機器では、「安⼼感」「信頼」など のワードが上位に出現する • 精密機器では「最先端」に加え、 「最⼤⼿」「⾼品質」などのワードが⾒受けられる • また、多くの業種で「世界」というワードが表れて おり、世界進出していることが評価される傾向に あることも伺える
  50. Data Strategy and Operation Center 3. Eight Company Score を⽤いた

    B2Bブランド構成要素の抽出 Q. B2Bブランドはどのような認識要素から成り⽴っているか? Supervised topic models を⽤いた、ブランドレーティングと関連のあるトピックの抽出 トピック数の決定: トピック数を変化させた時の Perplexity と ブランド・レーティングに対する R-squared に基づいて決定 真鍋, 中川 (2020), B2B企業ブランドの構成要素と企業価値の 関連性, ⼈⼯知能学会 2020 ポスター
  51. Data Strategy and Operation Center 3. Eight Company Score を⽤いた

    B2Bブランド構成要素の抽出 Q. B2Bブランドはどのような認識要素から成り⽴っているか? Table1 各トピックの重要語とラベル、 ブランドへの係数
  52. Data Strategy and Operation Center 企業 j の全単語内において、topic k に割り

    当てられた単語数の割合を、企業 j の トピ ック k ⽐率と定める このトピック⽐率は、企業の、ブランドと 関連付けられた特徴を表していると考えら れる 企業のトピック⽐率と業績の関連を調べる 3. Eight Company Score を⽤いた B2Bブランド構成要素の抽出 Q. B2Bブランド・トピックと企業業績の関連性
  53. Data Strategy and Operation Center 3. Eight Company Score を⽤いた

    B2Bブランド構成要素の抽出
  54. Data Strategy and Operation Center 3. Eight Company Score を⽤いた

    B2Bブランド構成要素の抽出 53 • PBR (Price Book-value Ratio)、および営業利益率 とトピック⽐率の関連 • PBR、営業利益率を⽬的変数とした 重回帰分析 • コントロール変数は業種と企業規模 (売上⾼) • PBR に対しては「期待感・開発⼒・積極的」 「サービス・製品の魅⼒・品質」トピック • 営業利益率に対しては「⼤企業・古い体質・営 利主義」「営業・対応の悪印象」トピックがそ れぞれ有意に正の偏回帰係数
  55. Data Strategy and Operation Center 実証分析 54 1. Eight Company

    Score と企業時価総額との関連分析 2. Eight Company Score と企業業績 (ROA) との関連分析 3. 4. コロナショックの緩和効果の検証
  56. Data Strategy and Operation Center 企業の評判と株価急落耐性 55 Q. Eight Company

    Scoreの⾼い企業は株価急落に対して抵抗があるか? • 社会的な信頼関係 (CSR指数) がある企業は、⾦融危機時の株価急落に対して耐性があっ た (Lins et, al.(2017) “Social Capital, Trust, and Firm Performance: The Value of Corporate Social Responsibility during the Financial Crisis” Journal of Finance) ↓ • ステークホルダーからの評価をダイレクトに表すECSを⽤いて、コロナウイルス・ショッ クに対する耐性を検証 Return:2020年2⽉-3⽉の株価リターン、ECS:2019年11⽉調査結果、CONTROL:先⾏研究と同じコントロール変数、 Factor Loadings:Carhartの4ファクターモデル、IndustryDummy:業種ダミー変数 「ステークホルダー資本主義」は コロナ渦中の企業を⽀えたか 真鍋、中川 Sansan DSOCレポート2021
  57. Data Strategy and Operation Center 企業の評判と株価急落耐性 56 • ECSサービススコアはリターンに対して強く正の関連 を⽰し、ECS調査において「製品・

    サービスの有⽤性」の評 価が⾼い企業は株価の急落が抑制されていたことが⽰され た。 • 係数の値は他のコントロール変数の係数と⽐べても⼤きく、 ECSサービススコアの1σの増加に対し、ノーマルリターンは 1.63% • サービススコアの⼤きさで4分位ポートフォリオを構築して も、顕著な結果(右図) 。上位は下位に対して 7.61 % プラス。 • 原因として、製品やサービスが社会にとって有⽤であると信 頼されている企業は、新型コロナウイ ルスの感染が拡⼤した 時期に、業績パフォーマンスも落ちにくかったか、または、 投資家から将来の業績上のパフォーマンス が⽐較的良好に推 移すると期待された、などの背景があったことが考え得る。
  58. Data Strategy and Operation Center まとめ 57 ECSと時価総額との価値関連性 • ブランド、製品・サービスの評価が⾼いほど時価

    総額が⾼く、⼈に関する印象が⾼いほど時価総額 が低い ECSによる企業印象評価 (ブランド、製品・サービス、⼈)指標を⽤い、次のことを実証した ECSと企業業績との関連性 • ブランドは、⼈に関する評価が同程度のとき、 ROA と正の関連性をもつ • B2B についてもブランドが⾼い企業は⾼利益率・ 低回転率の、差別化戦略がみられる ECSを⽤いた B2Bブランド構成要素の抽出 • ブランドの構成要素を抽出し、B2B企業において、 どのような要素を持つ企業のブランドを⾼いと評価 するのか、その認識の要因を考察した。(「パート ナーシップ、親切な対応」、 「期待感・開発⼒・ 積極的」) • そのトピックの出現⽐率は企業ごとに異なっており、 企業業績(売上、PBR、利益率)との関連も⽰された ECSスコアの株価急落耐性 • サービス・製品の有⽤性の評価が⾼い企業ほど、 新型コロナウィルス感染拡⼤期(2020年2-3⽉)の 株価急落が抑えられた
  59. Data Strategy and Operation Center まとめ 58 • ⽇本においてはビジネス・ネットワーク上の印象・評価の⾼さと、パフォーマンス が総じて関連度が⾼い

    →「ステークホルダー資本主義」との親和性が⾼い 今後の研究テーマ • ESG への取り組みは企業のブランド印象を向上させるか • 企業評価コロナウイルス・ショックのみではなく、 リスクを全体的に減少させるか • 企業成⻑の持続性(Sustainability)との関連性分析
  60. None