Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
History of WaterFall
Search
semiyashin
June 21, 2012
Technology
15
12k
History of WaterFall
20120621
semiyashin
June 21, 2012
Tweet
Share
More Decks by semiyashin
See All by semiyashin
Backlog Talk part1
semiyashin
0
58
Backlog Talk part2
semiyashin
0
91
sales_strategy
semiyashin
0
87
dancing_dev
semiyashin
0
51
develop_process
semiyashin
0
70
start_producer
semiyashin
0
190
eds_strategy
semiyashin
0
140
shibuyarb20130515
semiyashin
1
190
TokyoRUbyKaigi_10
semiyashin
0
230
Other Decks in Technology
See All in Technology
Docker Desktop で Docker を始めよう
zembutsu
PRO
0
160
CDKのコードレビューを楽にするパッケージcdk-mentorを作ってみた/cdk-mentor
tomoki10
0
210
デジタルアイデンティティ人材育成推進ワーキンググループ 翻訳サブワーキンググループ 活動報告 / 20250114-OIDF-J-EduWG-TranslationSWG
oidfj
0
520
Building Scalable Backend Services with Firebase
wisdommatt
0
110
Azureの開発で辛いところ
re3turn
0
240
EMConf JP の楽しみ方 / How to enjoy EMConf JP
pauli
2
150
東京Ruby会議12 Ruby と Rust と私 / Tokyo RubyKaigi 12 Ruby, Rust and me
eagletmt
3
870
商品レコメンドでのexplicit negative feedbackの活用
alpicola
1
340
今から、 今だからこそ始める Terraform で Azure 管理 / Managing Azure with Terraform: The Perfect Time to Start
nnstt1
0
220
30分でわかる「リスクから学ぶKubernetesコンテナセキュリティ」/30min-k8s-container-sec
mochizuki875
3
440
ゼロからわかる!!AWSの構成図を書いてみようワークショップ 問題&解答解説 #デッカイギ #羽田デッカイギおつ
_mossann_t
0
1.5k
dbtを中心にして組織のアジリティとガバナンスのトレードオンを考えてみた
gappy50
0
210
Featured
See All Featured
Principles of Awesome APIs and How to Build Them.
keavy
126
17k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
133
9k
RailsConf 2023
tenderlove
29
970
How GitHub (no longer) Works
holman
312
140k
Faster Mobile Websites
deanohume
305
30k
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
229
18k
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
327
24k
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
427
64k
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
PRO
10
860
RailsConf & Balkan Ruby 2019: The Past, Present, and Future of Rails at GitHub
eileencodes
132
33k
KATA
mclloyd
29
14k
Optimizing for Happiness
mojombo
376
70k
Transcript
最近アジャイル界隈で よく聞く話
「自分の現場がウォーター フォールで全然ダメで それをアジャイルなら 変えられないかと思って」
いったい誰と戦って いるんだ・・・・・
ちょっと待て
「自分の現場がウォーター フォールで全然ダメで それをアジャイルなら 変えられないかと思って」
そもそも
ウォーターフォールって だめなの?
なんでそんなものを みんな使っているの?
というか ウォーターフォールって なに?
いつどこで 生まれたものなの?
ということで我々は ウォーターフォールの 起源に迫ってみることにした
None
History of WaterFall 瀬宮 新
ウォーターフォールだと 思われているもの
・よくある仕様変更 ・手戻りしない直列的な工程 ・大量の書類 ・絶対固定の納期と予算 →そしてデスマーチへ
本当の ウォーターフォール ってそもそもなに?
ウォーターフォールの起源 Winston.W.Royce Managing the Development of Large Software Systems という論文(5ページくらい)
分析 実装
要求 分析 設計 実装 運用 試験
2回実施せよ (プロトタイプ) テストを計画せよ (設計よりも前に) 顧客をまきこめ (反復的なチェック) Royceは言った(1)
当初のRoyce案では ウォーターフォールを 反復型開発として して提案していた
仕様変更があったら 費用/納期を追加しろ 仕様変更があったら もう一回やりなおせ Royceは言った(2)
つまり
ここさぁなんかイメージと 違うんだよね
すると
おかわり=反復的な開発
なるほどなるほど
それでは
どうしてこうなった
None
時は1980年代
・システム開発は大規模化 ・税金による予算化に 「おかわり」は不向き ・予算と納期の追加が続発 →「おかわり」しすぎ!
再発防止策が必要だな
ということで
DOD-STD-2167(1985.6) (文書をいっぱい作ろう!) DOD-STD-2167A(1988.2) (工程の反復の否定 ウォーターフォールは 「おかわり」禁止!)
反復型開発が否定され 直列的ウォーターフォール が生まれた
DOD-STD-2167A(1988.2) を真に受けると ・ウォーターフォール (絶対に「おかわり」禁止) ・ほかの開発手法 (大規模開発に不向き) の二択
そして滝は詰まり始めた
None
一方、日本では
1985. 日本電信電話 設立 1988. NTTデータ 設立 1990. バブル崩壊 (システム要員の外注化)
日本ではSIが発達し同時に 開発手法もアメリカから 輸入された
システム開発の普及 ・大規模システム = ウォーターフォール ・書類が山盛り ・「おかわり」禁止 がデファクトスタンダードに
None
輸入された経緯はわかった
日本では今でも ウォーターフォールが 炎上している
それではアメリカでは 炎上しなかったの?
None
もちろん大炎上したよ
大炎上する案件が複数発生
再発防止策が必要だな
DOD-STD-2167A(1988.2) ↓ MIL-STD-498(1994.12) (頻繁な顧客レビューの推奨) DOD 5000.2(2000) (反復型および スパイラル型を推奨)
開発は反復型重視へ 回帰した
さらに
XP 白本(1999) アジャイルマニフェスト (2001.2) (1993.のJacob Nielsen のUIテスト あたりをみても業界全体が 反復的開発と頻繁なFBに 傾いている)
反復型開発の復活
つまりダメな ウォーターフォールに 嵌り込んでいたのは・・ 日本だけ!
嵌っている・・首まで・・
つまりダメな ウォーターフォールに 嵌り込んでいたのは・・ 日本だけ!
これを知った時、私は
こう思いました
調達標準は反復型重視へ 回帰した
None
ではウォーターフォールは どうあるべき?
・プロトタイプを作る ・頻繁な顧客フィードバック ・反復的で機能追加型の開発 にシフトすべき
None
そもそも ウォーターフォール <<< <(壁)<<アジャイル なのか?
(一面の真実) 仕様変更が許容範囲に収まる場合 ウォーターフォールのほうが アジャイルよりも安いし早い 完全にアジャイルに進めると 対象やドメインモデルが複雑だと 破綻する可能性が高い
ではどちらを選択すべきか?
慣れた人に任せるべきだ (Martin Fawler)
None
では日本のソフトウェア開発は これからどうなる
・反復型ウォーターフォール ・アジャイル ・そのほか に分かれると思う 残念なウォーターフォールも残るだろう
None
ご清聴ありがとうございました