JaSST '21 Kyushu ライトニングトーク VSTePのテスト観点出しで失敗した事例についての紹介
VSTePのテスト観点出しで失敗した事例についての紹介テストのあるある、みんなで共有しよう2021/12/18 JaSST ‘21 Kyushu LT株式会社 LegalForce 島根義和
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2自己紹介● 島根義和 @shimashima35● リーガルテック企業でQA・テストを担当● 元サーバサイドJavaエンジニア● 2019年 Selenium Conf Tokyo 実行委員● 「エキスパートが教えるSelenium最前線」を共著● 2012年からJaSST Tokyo実行委員
3みなさん、テスト観点うまく出せてますか?
4私は(時々)失敗します
5テスト観点だしの失敗事例について話します
6成功事例 1:ワークショップ形式● 研修目的で、既存のWeb(+スマホアプリ)サービスてのテスト観点をみんなで出すワークショップを開催。● 観点を書いた付箋紙をホワイトボードに貼る、似たものを集める、それを見て再び観点を書きまた集める。● 島根はよくある観点や他人の観点をベースに追加してく。● かなり多種多様な観点が出てきて盛り上がった。
7成功事例 2:対話でつくる● 一人プロジェクトの担当者からテスト支援の依頼を受けて入る。担当者が仕様だけでなく外部利用サービスを含めて設計・実装も行っていた。● プロジェクトの目的か聞いていき、メモツールで聞き取った内容を書いていきながら気になる点もヒアリング、テスト観点をまとめていった。● 1h x 3回程度で自分でも驚くほどきれいにまとまった。
8成功に味を占めて、現職でも試してみた
9失敗事例 1:ワークショップで沈黙● とある機能追加案件にテストのサポートで参加。● 私が仕様を把握していないこともあり、関係者を集めてワークショップ形式で観点だしを行うことにした● その際に、「成功条件」と「起きてほしくないこと」を最初に上げてそこから観点を広げていこうとした。● が、全然何もでてこなかった。● 沈黙が場を支配し、私もうまく観点を引き出せなかったので、謝罪しつつ撤退。
10失敗事例 2:対話でつくる● テスト担当者から依頼をうけて、テスト観点だしの手伝いを行った。● 仕様を聞きながら観点ツリーを作っていった。● 結果できたものは仕様をツリーで表現したもの。因子水準は出ているが「どういった点に着目する」が一切ないものが出来上がった。
11何が良くなかったか 失敗事例1● 中途半端なワークショップ形式○ (オンラインを含む)付箋紙ではなく、Wiki形式に書いていく。○ 一斉に観点を出していくわけではない。司会が話しながら書いていく。● 準備不足○ ほかの人が「それがあるならばこれも」と出すような、一般的な観点をだせなかった。○ プロダクト仕様についての認識不足。
12まとめ● VSTePに限らず、テスト観点まとめは有用。ただし、間違うと観点が出揃わない。● 仕様整理は重要だが、それ以上に「何を目的としたテストか」「このあたりが怪しい」を入れないとありきたりになる。● 相手から観点を引き出す際は、事前準備・ファシリテーションも重要。