Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
定理証明支援系Coq(セキュリティキャンプLT会)
Search
soukouki
August 12, 2024
Technology
1
150
定理証明支援系Coq(セキュリティキャンプLT会)
2024-08-12 セキュリティキャンプLT会で発表したスライドです。
soukouki
August 12, 2024
Tweet
Share
More Decks by soukouki
See All by soukouki
自作Cコンパイラ 8時間の奮闘
soukouki
0
1.1k
Coqで選択公理を形式化してみた
soukouki
0
250
「プログラミング」と「数学」の関係 〜カリー・ハワード同系対応と定理証明支援系Coq〜
soukouki
1
140
型クラスと依存型のカルパッチョ、代数的構造を添えて
soukouki
2
500
Coqのコントリビューターになった話
soukouki
0
170
次に流行る※プログラミング言語「Lean」
soukouki
2
1.5k
証明しながらプログラミング! - タクティックによるCoqプログラミング
soukouki
0
240
帰納型とパターンマッチングの紹介
soukouki
0
130
ステータスバーに歌詞を表示させてみた!
soukouki
0
140
Other Decks in Technology
See All in Technology
Google Cloud で始める Cloud Run 〜AWSとの比較と実例デモで解説〜
risatube
PRO
0
140
AIエージェントに脈アリかどうかを分析させてみた
sonoda_mj
2
130
新しいスケーリング則と学習理論
taiji_suzuki
9
3.6k
DevFest 2024 Incheon / Songdo - Compose UI 조합 심화
wisemuji
0
250
怖くない!ゼロから始めるPHPソースコードコンパイル入門
colopl
0
240
三菱電機で社内コミュニティを立ち上げた話
kurebayashi
1
220
ハイテク休憩
sat
PRO
2
190
効率的な技術組織が作れる!書籍『チームトポロジー』要点まとめ
iwamot
2
190
Evolving Architecture
rainerhahnekamp
3
220
mixi2 の技術スタックを探ってみる (アプリ編)
ichiki1023
0
110
組織に自動テストを書く文化を根付かせる戦略(2024冬版) / Building Automated Test Culture 2024 Winter Edition
twada
PRO
26
7.1k
デジタルアイデンティティ人材育成推進ワーキンググループ 翻訳サブワーキンググループ 活動報告 / 20250114-OIDF-J-EduWG-TranslationSWG
oidfj
0
130
Featured
See All Featured
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
PRO
10
850
Understanding Cognitive Biases in Performance Measurement
bluesmoon
27
1.5k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
33
3k
Rails Girls Zürich Keynote
gr2m
94
13k
Building Applications with DynamoDB
mza
92
6.1k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
270
27k
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
28
5.4k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
112
50k
BBQ
matthewcrist
85
9.4k
Evolution of real-time – Irina Nazarova, EuRuKo, 2024
irinanazarova
6
490
[Rails World 2023 - Day 1 Closing Keynote] - The Magic of Rails
eileencodes
33
2k
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
46
7.2k
Transcript
定理証明支援系Coq 2024-08-12 セキュリティキャンプLT会 1
自己紹介 岡田宗太朗/sou7です 東北の山奥に住んでます 会津大学の学部4年生 S06 Cコンパイラゼミで 自作コンパイラのバグと 戦ってます 会津を走る只見線の風景→ 2
SNS ActivityPub/Misskey @
[email protected]
GitHub @soukouki Twitter @sou7_ _ _ 3
趣味 好きなゲーム Simutrans Factorio 「小説家になろう」というサイトでライトノベルを読み漁ること Obsidian 日記や技術メモ、ブログ記事まで全てObsidianで管理しています 4
定理証明支援系Coqとは? 定理証明支援系 Coq 聞いたことある人は挙手をお願いします! 5
定理証明支援系 と カリー・ハワード同型対応 定理証明支援系とは、「数学の証明とプログラムにいい感じの対応関 係がある」という理論を使って、証明が正しいことを検証する、とい うシステムです。 6
7
実際のプログラム そんな数学の証明が出来るCoqですが、中身は関数型プログラミング の処理系です。 Variable A B : Type. Definition modus_ponens
: (A -> B) -> A -> B := fun f a => f a. このプログラムは、 (AならばB)ならば(AならばB) という命題の証明で もあります。プログラムとして見ると、以下の構文を使っています。 A -> B は を受け取って を返す関数の型 fun f a => f a は と を引数に受取り、 を返すラムダ式 8
他の形式手法との比較 カリー・ハワード同型対応を利用した定理証明支援系 例: Coq, Lean 記述できる仕様の幅が一番広いのはこれ(通常の数学と同じ) 代わりに、手動でその証明をしないといけない モデル検査による形式仕様記述 例: TLA+
扱う問題の幅に制限があるが、自動で検証できる 自動定理証明(とそれを使ったプログラムの自動検証) 例: RustHorn S15-Rustプログラム検証ゼミで扱うのはこれ 9
まとめ 数学の証明とプログラミングには対応関係があり、カリー・ハワ ード同型対応という Coqとはその対応を使い、数学の証明をプログラムに落とし込ん で証明を検証できる 定理証明支援系 兼 プログラミング言語 形式手法にも色々種類があり、CoqとTLA+とRustHornは全く別 のシステム
10
リンク http://github.com/soukouki/coq-learning Coqの簡単な例からクイ ックソートの証明までを学べる資料です。 参考資料 「Coq/SSReflect/MathCompによる定理証明」萩原学 アフェルト・ レナルド その他 第一只見川橋梁の写真はMaedaAkihiko氏の著作物です。Creative
Commons Attribution-Share Alike 4.0 11