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自分のハンドルは自分で握れ! ― 自分のケイパビリティを増やし、メンバーのケイパビリティ獲得を支援する ― / Take the wheel yourself

■セッション概要
ホロラボ社内勉強会「シン勉強会」にて発表。
経営メンバーによる生成AI活用LT大会+パネルディスカッション回のLTスライドです。

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「AIをどう使ってる?」への自分の答えは2つ。
① 自分のケイパビリティを増やす、② メンバーのケイパビリティ獲得を支援する。

40人規模の会社で、CEO・COO・エンジニアがAIでアウトプット速度を上げる中、マネジメントのケイパビリティだけが追いつかない。この課題に対して、Claude Cowork上に8つの自作スキルを構築し、Slack・Gmail・Googleカレンダー・Obsidianを横断する「もう一人の自分」を作りました。

朝のブリーフィング自動生成(30分→2分)、1on1コーチングの文脈蓄積、Slackメンションからの未対応TODO自動収集——マネージャーの「読む・整える・思い出す」をAIに引き受けさせることで、人にしかできない仕事に集中する。

さらに、8つのスキルのうち1つ「セルフコーチングできるくん」をメンバーにも配布。目標設定→Daily→活動ログ→レトロ→目標の再解釈というサイクルをAIコーチと回すことで、全員が自分で自分をマネジメントできる状態を目指しています。

スキル化=渡せる形で残す。渡した瞬間、マネージャーとメンバーの「道具の差」が消える。

■作者
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TAKAKING22

April 20, 2026

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Transcript

  1. 余談 ── Claude Design が公開された 余談 ── LT スライド、最初はこれで作るつもりだった Claude

    Design が公開された! 会話でデザイン・プロトタイプ・プレゼンが作れる ◆ 会話で UI を設計 キャンバスに生成される ◆ 組織のデザインシステムを自動継承 ブランド色 ・フォントがそのまま効く ◆ インラインコメントで反復 対象部分を指定して修正できる ◆ PPTX / PDF / HTML にエクスポート そのまま資料として使える \ やった! / これで LT スライド 作れるやん! …と思ったら Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 3
  2. You’ve hit your usage limit Claude Design uses its own

    usage limit for now — this is separate from your regular Claude usage. Your limit resets 日 10:00. Upgrade your plan Wait for limit to reset 週末に遊びすぎました このスライドは Claude Cowork で作っています(1文字も書いてません) …と思ったら
  3. 前提 いつも話しているので、ここはさらっと "We shape our tools, and thereafter our tools

    shape us." 私たちは道具を形作り、その後、道具が私たちを形作る。 ── マーシャル・マクルーハン AI は増幅器として機能する。 高いパフォーマンスの組織の強みを拡大し、課題を抱えている組織の機能不全も拡大する。 ── State of AI-assisted Software Development 2025 AI(道具)で「何をするか」だけでなく、 AI を使う「人間・組織がどうあるべきか」を同時に考える。 Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 5
  4. ホロラボの文脈 ― 今日のスタート地点 • 一般論:組織変革の最大のボトルネックはミドルマネジメント • でもホロラボは: • 40人規模の会社。ミドル層が厚くない •

    「ミドルに詰まる」経験は自分もあまりしてこなかった • ある意味まわっていた。それでよかった • しかしAIで仕事のスピードが上がった結果: • CEO・COO・エンジニアがアウトプット速度を上げている • その変化に、マネジメントのケイパビリティがついていけていない • マネジメントの不足そのものが、会社の成長の妨げになり始めている Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 6
  5. マネージャーの非対称性 1 人のマネージャーには、日々これだけの情報が流れ込む Slack 10+ チャネル プロジェクト / Daily /

    メンション 1on1 週次 全員 定期 / 毎回違う文脈 数字 毎週 4 ソース SF / freee / 工数 / HR 会議 毎日 3 種類 経営 / 定例 / All Hands 「読む」「整える」「思い出す」にマネージャーの時間が溶ける ── ここは LLM がもっとも得意な領域と、まるごと重なっている。 Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 9
  6. 全体像 ── AI × スキル × Obsidian 社内の情報源 × Claude

    × 自作スキル群 × Obsidian Vault Slack / Gmail / Google カレンダー / GitHub / Salesforce / freee Claude (Cowork) 自分のマネージャー / 自分のコーチ (≒ もう一人の自分) 自作スキル群(8 つ) ・management-briefing ・1on1-coaching ・obsidian-secretary ・todo-collector ・github-issue-creator ・ai-news-miro ・hololab-pptx ・selfcoaching-dekirukun ★ Obsidian Vault = 組織の記憶装置(フロー → ストック) 単発プロンプトで終わらせず、スキルに畳む。畳めば再現できる。再現できれば渡せる。 Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 10
  7. 記憶に頼らない ── 朝のブリーフィング management-briefing ── Slack × Gmail × Google

    カレンダーを横断して朝のレポート生成 30 → 2 分 メンバー発信量 Daily 投稿と活動量の一覧 プロジェクト別トピック 好調 / 懸念 / 注視案件 今日の 1on1 事前メモを抽出 Retro ピックアップ 気づきを横断でまとめる ◆ Obsidian Daily Note | 2026/04/20 management-briefing.md メンバー発信量(4/16) メンバー Daily 活動量 特記 ◯◯◯◯◯ ✓ 中 LDAP/Keycloak 打ち合わせ、見積もり方針合意 ◯◯◯ ✓ 多 画面モック集中、PIM 設定、AI 基盤 MTG 準備 ◯◯◯◯◯ ✓ 多 mixpace 環境構築完了、問い合わせ 2 社 ◯◯◯ ✓ 多 CCI 機能確認 ・実装報告、機材返却手配 ◯◯◯◯◯◯◯ ✓ 多 LDAP/Keycloak、Bizcle 技術検討 ◯◯◯◯◯◯ ✓ 多 ルフト事前 MTG、東急要件整理 ## [[proj_aprikot]] ## [[proj_belvedere]] • 好調: ◯◯◯ 納品完遂、XR_◯◯ v0.2.0 リリース ▲ 懸念: ◯◯_dev カメラパラメータ x10 バグ調査中 • ◯◯◯◯ リリース前最終調整、@◯◯ さん主導 • 来週マイルストーン: ◯◯ 受け入れテスト開始 ## 今日の 1on1 @◯◯ さん(15:00〜) • 前回: ◯◯案件のアサイン不安([[1on1/2026-04-13]]) • 今日: 先週ふりかえり/次期目標 メンバー Retro ピックアップ ◯◯◯◯◯ ── 「依存関係の中での優先順位付けが見積もりの難しさの本質」。見積もり前に解像度が低い箇所を洗い出すサーバント的動き。 ◯◯◯ ── 画面モックで「ただ直すのでなく上乗せして提案」を実践。 ◯◯◯◯◯ ── Try→実践→課題発見→次の Try が 3 日連続で回っている。 ▼ 横断的気づき: 「相手視点からの逆算」「言語化して目の前に置く」が今週のテーマ。 ※ 個人名 / 具体内容はぼかし マネージャーの「覚えていなきゃ」を AI に引き受けさせる Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 12
  8. 忘れない・ブレない ── 1on1 コーチングのフロー 1on1-coaching ── 毎回の 1on1 を「コーチングの文脈」として蓄積する 01

    1on1 実施 Google Meet で会話 02 議事録 自動生成 Gemini がメモ化 03 Claude が分析 プロコーチ視点 04 Vault に蓄積 コーチングスタイルを保存 05 次回の事前メモ 過去の文脈が効く ↺ 1on1 を重ねるほど、メンバーごとの「コーチングスタイル」が適応更新される 一貫性 毎回のフィードバックが散漫にならない 粒度 記憶力ではなく Vault に依存 「3ヶ月前、あのメンバーと何を約束したか」が、毎回思い出せる。 Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 13
  9. 自分が使っている 8 つのスキル 全部自分用に作ったスキル。── 印の 1 つだけメンバーにも渡している。 management-briefing 朝、チーム状況をプロジェクト単位で要約 1on1-coaching

    Gemini 議事録をプロコーチ視点で分析 obsidian-secretary 議事録・メモを Vault にフロントマター付きで todo-collector Slack の未対応メンションを棚卸し github-issue-creator カンバン運用ルールに沿って Issue 起票 ai-news-miro 毎朝の AI ニュースを Miro に自動投稿 hololab-pptx ホロラボのテンプレで pptx を生成 selfcoaching-dekirukun ── メンバーにも渡す 自分用のコーチ 自分の仕事を「スキル」という形に畳むことで、再現可能にする。 そのうち 1 つだけ(selfcoaching-dekirukun)を配って、垣根を壊す。 Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 14
  10. セルフコーチングできるくん selfcoaching-dekirukun ── 目標設定を「日々」につなぐ仕組み 従来の目標設定 形骸化しがち ・ 四半期に 1 回見るだけ

    ・ 評価シートにしまわれる ・ 日々の仕事とつながらない ・ 「書いただけで満足」現象 セルフコーチングできるくん 日々とつなぐ ・ 毎朝の Daily で目標に触れる ・ 夜のレトロで目標を再解釈 ・ AI コーチが本人に適応する ・ 自分で自分をマネジメントする 目標は「約束」ではなく「仮説」 自分で自分のマネージャーになる Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 16
  11. 目標を「引き出す」対話のサンプル コーアクティブ・コーチングの原則に基づく対話 ── 「書かせる」のではなく「引き出す」 セッション1:探索と下書き 目標を 「引き出す」対話 ① 今の状態を聞く 「今期、いちばん時間を使って

    いることは?」 ② 理想の未来を描く バックキャスティング ③ 目標の骨格を作る 成果 / 深化 / 探索 ④ ドラフトを手渡す 評価シート化もできる selfcoaching-dekirukun ◎ 目標設定セッション AI コーチ 今期、いちばん時間を使っていることは何ですか? 及部 クライアントワークが増えて、メンバーの コーチングに時間が割けていません。 AI コーチ 「コーチングに時間が割けていない」という状態を、 1 年後どう変わっていたら「良い 1 年だった」と 言えそうですか? 及部 メンバー一人ひとりが、自分の目標に 自信を持って動いている状態…かな。 目標は「書かせる」ものではなく、問いから「引き出す」もの。 Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 17
  12. Daily の中で、目標を生かし続ける 毎日の Daily と Daily レトロで、目標を「生きた状態」に保つ 朝|Daily を立てる 目標に触れる問いかけ

    AI コーチ | 朝 おはようございます。 今日の予定は、XR 案件の提案書作成/ ◯◯さんとの 1on1/経営会議ですね。 期初の目標 「メンバーのコーチングに時間を投資する」 から見て、今日の 1on1 は時間確保を したほうが良さそうです。 どんな問いかけを準備しますか? 夜|Daily レトロ 再解釈を促す問いかけ AI コーチ | 夜 今日のふりかえりです。 1on1 では「メンバーの最近の変化」に 多く時間を使えたようですね。 今朝の問いかけは、うまくいきましたか? 一方、提案書作成はあまり進まなかった。 これは目標の優先順位として、 どう扱いますか? 目標自体を見直す余地はありますか? 目標を「生きたもの」に保ち続けるのは、日々の小さな問いかけ。 Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 18
  13. 目標設定を「日々」とつなぐサイクル 目標設定を「設定して終わり」にしない。日々とループさせる。 ① 目標設定 コーアクティブ・コーチング ② Daily 投稿 朝、今日の意味が出る ③

    活動ログ Slack 発言を自動収集 ④ Daily レトロ 夜、AI コーチとふりかえり ⑤ 目標の再解釈 コンテキストが更新される ⟳ ⑤ → ① に戻ってループ 目標 → Daily → ログ → レトロ → 目標 ── すべてがつながり、自分で自分のマネージャーになる。 Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 19
  14. メンバーに渡しているのは、この 1 つ 8 つのスキルのうち、メンバーにも渡しているのは 1 つだけ ◎ selfcoaching-dekirukun 本人に適応する

    AI コーチ 目標設定 × Daily × 活動ログ × レトロ 4 機能を統合して、日々のコンテキストで回す なぜこの 1 つなのか 01 目標設定が「生きる」構造になる 日々の仕事と目標がつながる 02 本人に適応するコーチ オーダーを本人が決められる 03 マネージャーと同じ武器を持つ 垣根が消える 全員が、自分のマネージャー/自分のコーチを持った状態になる Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 20
  15. スキル化 = 渡せる形で残す プロンプトで終わらせず、再現可能な「スキル」に畳む BEFORE AFTER プロンプトで都度書く 毎回書き直し・本人依存 スキルに畳む 再現可能・他人に渡せる

    01 トリガーで呼べる 例:「ブリーフィングして」 02 手順が固定化 再現性が効く 03 そのまま配れる 横展開できる 渡した瞬間、マネージャーとメンバーの「道具の差」が消える Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 21
  16. できた時間を、何に投資するか Scrum Fest Fukuoka / RSGT でずっと問うていた問い AI でできた時間を「次の作業」で埋めたら ──

    人間と組織がボトルネックになって、仕事の成果にはつながらない。 自分は、空いた時間をこう使う ── 01 仕組みを設計する メンバーに渡す道具を作る 02 使われ方を観察する 渡した仕組みをアップデート 03 人と話す時間に戻す 1on1 ・コーチング・雑談 04 プロセスを再設計 チームや開発プロセスを変える Copyright© HoloLab Inc. All rights reserved 23