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神を細部に宿せ! こだわりから始めるLINE チャットボットのUXデザイン/God is in the Details at chatbot.

Teruhisa Fukumoto
September 04, 2019

神を細部に宿せ! こだわりから始めるLINE チャットボットのUXデザイン/God is in the Details at chatbot.

2019年9月4日『LINE Platform - UI/UX勉強会 #02 - Chat Bot編』の登壇資料になります。普段から心がけている会話デザインの「こだわり」についてお話しました。
https://linedev.connpass.com/event/142962/

Teruhisa Fukumoto

September 04, 2019
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Transcript

  1. LINE Platform - UI/UX勉強会 #02 - Chat Bot編
    神を細部に宿せ!
    こだわりから始めるLINE チャットボットのUXデザイン
    テクノロジー開発部
    福本 晃之

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  2. ● 自己紹介
    ● ZEALSのプロダクト
    ● はじめに
    ● こだわり方
    ● さいごに
    Agenda

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  3. 自己紹介

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  4. 誰だお前

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  5. ex.富士通G 法人セールス
    2019.04 ~ ZEALS
    Ruby
    Python
    JavaScript
    Product Manager
    ZEALS Engineer & VPoE
    福本 晃之 [ Teruhisa Fukumoto ]
    :f-teruhisa
    :@terry_i_
    :@teruhisafukumoto
    :Terry

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  6. #line_uiux
    Twitter

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  7. さらに、

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  8. いろんなとこで
    ウロウロしてます

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  9. Chatbot
    LINE Developer Community
    Voice & Chatbot Japan
    VUILT
    Blog

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  10. チャットボット、
    それなりに話せます

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  11. ZEALSのプロダクト

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  12. なにつくってんすか

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  13. View Slide

  14. Demo

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  15. ● Formの体験をチャット内で完結できる
    ● Pushでユーザーに情報を届けることができる
    ● 使い慣れたチャットのUIで回答できる
    特徴

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  16. 従来の広告/LPとの比較(人材業界:CVR)
    LP広告 Zeals
    0.8%
    8~10%

    10倍

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  17. おかげさまで、
    色んな方に導入頂いてます

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  18. 導入企業(一部、全83社)

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  19. 良い数値を出せる
    一番の要因

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  20. Communication

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  21. ● 極論、APIで提供される機能はみんな同じ
    ● 体験への期待値が高い(人間と同程度)
    ● 答えがないので、PDCAを回すしかない
    ○ 差がつくのはこの部分
    なぜコミュニケーションが大事なのか

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  22. ZEALS社の体制

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  23. 会話作成のプロが居ます
    ● 会話作成専門の人がいる
    ○ コミュニケーションデザイナー
    ○ UXライター

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  24. 会話体験を突き詰める組織構造

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  25. 結果を出す過程で
    得た学びの話をします

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  26. はじめに

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  27. そう、まだ始まってないんだ
    (ごめん)

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  28. ということで、

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  29. 今日のテーマは、
    ”こだわり”です!!!!!

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  30. ”こだわり”とは?
    weblio辞書『こだわ・る』
    (https://www.weblio.jp/content/%E3%81%93%E3%81%A0%E3%82%8F%E3%82%8B)

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  31. ”こだわり”とは?
    weblio辞書『こだわ・る』
    (https://www.weblio.jp/content/%E3%81%93%E3%81%A0%E3%82%8F%E3%82%8B)

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  32. なぜ”こだわり”なのか?

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  33. ”こだわり”の良いところ
    ● (理論上)誰でもできる
    ● いつでも(今日から)できる
    ● どこまででもできる

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  34. 今日の学びをすぐに
    活かすことができます

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  35. 逆に今日話さないこと

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  36. 今日は話さないこと
    ● HCD的な専門スキルのかしこめな話
    ● カスタマージャーニー的な
    どこかで100回くらい聞いた話
    ● デザインスプリントとかオオゴトになる話

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  37. 「UXデザイン完全に理解した」
    ありがち...
    何も変わらない...

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  38. それは嫌なので、

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  39. 今日から改善できるUXを
    話していきます!

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  40. こだわり方

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  41. では本編です

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  42. ”こだわる”...
    どうやってやるの?

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  43. こだわり方のポイント
    ● 人間と同じことをさせる
    ● タップのしやすさを追求する
    ● 目的を持った A/Bテストで検証をする

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  44. ①人間と同じことをさせる

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  45. まず実例

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  46. 理念ありor なし
    ◯◯さん、お友だち登録ありがとうございま
    す。
    メンズスキンケアブランド「☓☓」です。
    ☓☓は「世界一のメンズコスメブランド」を
    目指すことで世界中の男性に、より充実した
    瞬間を感じてもらうための活動を続けていき
    ます。
    早速ですが、冬も近づき、肌トラブルが出て
    くる季節です。
    悩みを相談して、対策しませんか?
    ◯◯さん、お友だち登録ありがとうござい
    ます
    冬も近づき、肌トラブルが出てくる季節で
    す。
    悩みを相談して、対策しませんか?

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  47. 理念ありor なし
    返信率
    13%↑

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  48. チャットボットでも挨拶は
    ちゃんとしたほうが良い

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  49. さらにもう一発

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  50. クイックリプライの or ✅

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  51. クイックリプライの or ✅
    返信率
    8%↑

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  52. 感情や気持ちは
    素直に表現した方が良い

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  53. つまり...
    ● ユーザーは、相手が機械か人間か気にしない
    ● そもそも期待値形成が友達とのチャットetc...
    ● だから、人間のコミュニケーションと同じ
    ように考えるべき

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  54. なるほど

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  55. つぎ、

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  56. ②タップしやすさを追求

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  57. スマホの画面は小さい
    (ちいさい)

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  58. Rich Menu or Quick Reply
    Quick Reply
    Rich Menu

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  59. その前に...

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  60. API Scheme
    Zealsでは、リッチメニューを使って
    会話を進めることができます
    画像引用(http://manual-at.line.me/archives/1067959676.html)

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  61. タイプ 設定方法 設定変更タイミング 優先順位
    Messaging APIで設定する
    ユーザー単位のリッチメニュー
    Messaging API 即時 1
    Messaging APIで設定する
    デフォルトのリッチメニュー
    Messaging API トーク画面に再入室したとき
    (反映に時間が掛かる場合も)
    2
    LINE@マネージャーで設定する
    デフォルトのリッチメニュー
    LINE@ トーク画面に再入室したとき 3
    3 Types Rich Menu API
    引用(https://developers.line.biz/ja/docs/messaging-api/using-rich-menus/)

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  62. 3 Types Rich Menu API
    タイプ 設定方法 設定変更タイミング 優先順位
    Messaging APIで設定する
    ユーザー単位のリッチメニュー
    Messaging API 即時 1
    Messaging APIで設定する
    デフォルトのリッチメニュー
    Messaging API トーク画面に再入室したとき
    (反映に時間が掛かる場合も)
    2
    LINE@マネージャーで設定する
    デフォルトのリッチメニュー
    LINE@ トーク画面に再入室したとき 3
    引用(https://developers.line.biz/ja/docs/messaging-api/using-rich-menus/)

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  63. Template
    あらかじめテンプレートをいくつか設定し、
    それに合わせて画像を作ってもらう
    引用(https://developers.line.biz/ja/docs/messaging-api/using-rich-menus/)

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  64. リッチメニューでの会話
    イチ押し機能です

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  65. お後がよろしいようで

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  66. Quick Reply
    Rich Menu
    Rich Menu or Quick Reply(再掲)

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  67. Quick Reply
    Rich Menu
    返信率
    12%↑
    Rich Menu or Quick Reply

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  68. 押しやすさ以外にも...
    ● 視認性の高いUI = 返信率の向上
    ● 画像コンテンツ多様 = 強力なブランド訴求
    ● テキスト入力の未使用 = ユーザー体験向上

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  69. 他にもLINEには
    リッチなUIがたくさん

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  70. ZEALSはだいたい
    実装しています

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  71. FlexMessage ImageMap

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  72. ちなみに、

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  73. FlexMessage > Carouselだったりしました
    クリック率
    14%↑

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  74. スマホの画面は小さいので、工夫
    ● タップする領域を大きくする
    ● どこをタップすればいいかわかりやすく
    ○ 色を付けて強調する
    ○ テキストで補足

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  75. はい次

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  76. ③目的を持った検証を

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  77. ここまでの発表で
    気づいただろうか...?

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  78. ちゃんと数値取ってます

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  79. 雰囲気でユーザー体験を評価しない
    推測するな、

    計測せよ

    Rob Pike (Go Developer)

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  80. そして、

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  81. ZEALSは
    ちゃんと分析してます

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  82. Redash(BI)

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  83. Redash(BI)
    ● 会話パフォーマンスの可視化
    ● 定時取得によるパフォーマンス推移可視化
    ● 必要なスキルはSQLのみで簡単分析

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  84. Sankey chart

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  85. ● 会話パフォーマンスの可視化
    ● ボトルネックとなる分岐を特定
    ● 分析の自動化 & 工数削減
    Sankey chart

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  86. ● FAR[ファーストアクション率](≒返信率)
    ● ブロック率
    ● それぞれ、Push配信が起因か否か
    指標もたくさんあります(例)

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  87. 分析するのは
    当たり前ですが...

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  88. ビジネスサイドの人が
    SQLをガンガン書いてます

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  89. Tech Blog
    ZEALS TECH BLOG『Redash v3.0で使える便利機能まとめ』(https://tech.zeals.co.jp/entry/2019/01/31/103241)

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  90. BizサイドがSQLを書くメリット
    ● 自分でPDCAが完結するので速度が上がる
    ● 分析結果を重んじて、企画に反映できる
    ○ 「へー、すごい!」で終わらない
    ● 開発者がアプリケーション開発に集中できる

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  91. みんなで分析する
    文化づくりは懇親会で

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  92. ここで再掲

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  93. ● 何でもかんでも仮説検証する
    ○ プッシュ配信/クリエイティブ/会話...
    ● 検証ごとの変数が多すぎる
    ● そもそも計測できないことを追いかける
    よくあるやつ

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  94. ● リスクの大きい仮説から検証を始める
    ○ 「わからない」の優先順位を決める
    ● バッチサイズを可能な限り小さくする
    ● 計測できる施策を立てる
    ○ できないなら、できるように開発しよう
    解決策

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  95. 検証したら、結果を共有

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  96. 会話デザインの仕事は
    できたばかり

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  97. みんなで協力して
    地位を向上していこう

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  98. さいごに

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  99. うまいこと行ってる風で
    話してきましたが

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  100. 最初からこの方法に
    たどり着いたわけでは
    ありません

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  101. がんばりの残滓
    SQLの残骸
    謎ドキュメント 謎ルール

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  102. それもデザイナーが
    こだわってくれた結果です

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  103. 今日話した”こだわり”
    ● 人間と同じことをさせる
    ● タップのしやすさを追求する
    ● 目的を持った A/Bテストで検証をする

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  104. そんなに難しくないはず
    ● かしこまった専門スキルは不要
    ● 会社全体でのフレームワーク導入は不要
    ● 大掛かりなユーザーヒアリングも不要

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  105. 難しいことを考えず
    ”こだわり”からはじめよう

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  106. God is in the Details.
    ~ 神は細部に宿る ~

    Ludwig Mies Van Der Rohe

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  107. ● Jonathan Iveはスケルトン iMacを作るとき、
    スケルトンなものに囲まれて生活した
    ● Apple製品の箱開封専門の部屋がある
    ○ ワクワクする「7秒」で開くように設計
    神を宿すということ(例:Apple)
    『アップル、知られざる11の事実』(https://www.teach-me.biz/iphone/news/131226.html)

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  108. あとは、デザイナーが
    それを実行できる環境を

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  109. 徹底的にこだわって
    神を宿す神になろう(?)

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  110. View Slide

  111. お後がよろしいようで

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  112. まとめ

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  113. まとめ
    ● こだわることはいつ、誰にでもできる
    ● 何でもかんでも検証しない(つらい)
    ● みんなで神になろう(なれる)
    ● ZEALSはいいぞ(ステマ)

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  114. View Slide

  115. Thank you!!

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