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俺のドキュメントライティング

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 俺のドキュメントライティング

IT系のライターになって30年以上、マニュアルや技術ブログなど多彩なコンテンツを作ってきました。そこで私なりに「分かりやすいドキュメントの書き方」をまとめてみました。

マニュアルや技術ブログなどIT系の文書を書きたい人、文書作成をサポートする人などに参考になればと思います。

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Yutaka Catch

October 22, 2026

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Transcript

  1. 自己紹介 ◼ 可知 豊(かち ゆたか) ◼ さくらインターネット – テクニカルコミュニケーションチーム所属 –

    クラウド事業のマニュアル制作 – マーケティングコンテンツの作成支援 3
  2. テクニカルライター歴 30年以上 もともとハードウェアエンジニアとして、PCの設計に従事 1993年ごろに商業誌デビュー ◼ パソコン解説の雑誌・書籍 ◼ 秋葉原でパソコンのデモンストレータ ◼ パソコン研修(企画、制作、講師)

    ◼ オープンソースのコミュニティ活動 ◼ パッケージソフトのマーケティング業務 ◼ IT系メディアの記事ライティング ◼ プログラミング学習の動画制作 ◼ スタートアップでいろいろ 1998 コンテンツマーケティング コミュニティマーケティング 4
  3. 誰でもドキュメントを書く時代 ドキュメント = 文書・資料 ◼ マニュアル ◼ 技術ブログ ◼ マーケティング用記事

    ◼ 研修用コンテンツ ◼ スライド ◼ 動画の台本 ◼ テクニカルライター(専門スタッフ)として 読み手にきちんと伝わる品質にしたい 5
  4. 構造:文書の4つの基本レベル 文書の企画 • テーマ:クラウド開発 • 対象読者:技術者 • 目的:自社開発の参考に ▼ •

    形式:システム構築事例 構成(セクションの集まり) ◼ 技術的な背景と課題 ◼ 要件の説明 段落 ◼ アーキテクチャ ◼ 開発プロセス ◼ 運用のコツ 段落 段落 文 段落 HANA Cloudは仮想サーバーを中心を とした「インフラ提供型」のサービス でした。 段落 自由度が高い一方で、開発と運用負担 が大きくなっていました。 現在のサービスはクラウドネイティブ 基盤へと進化しています。 7
  5. 手順1. 最初に、文書の企画を決める 文書の企画 • テーマ:クラウド開発 • 対象読者:技術者 • 目的:自社開発の参考に ▼

    • 形式:システム構築事例 構成(セクションの集まり) ◼ 技術的な背景と課題 ◼ 要件の説明 段落 ◼ アーキテクチャ ◼ 開発プロセス ◼ 運用のコツ 段落 段落 文 段落 HANA Cloudは仮想サーバーを中心を とした「インフラ提供型」のサービス でした。 段落 自由度が高い一方で、開発と運用負担 が大きくなっていました。 現在のサービスはクラウドネイティブ 基盤へと進化しています。 10
  6. マニュアルの代表的な形式 ◼ リファレンス ◼ 機能ガイド/開発ガイド ◼ クイックスタート/導入ガイド ◼ チュートリアル ◼

    サンプル/作例 ◼ よくある質問と回答 同じ製品・サービスでも 読者の目的や状況によって 適した形式は変わる 12
  7. 技術ブログの代表的な形式 ◼ 比較・まとめ記事 ◼ ケーススタディ・導入事例 ◼ 課題解決の解説記事 ◼ 技術解説 ◼

    チュートリアル記事 記事の役割と目的に合わせて 公開する順番を調整する 13
  8. 手順2. 文書全体の構成をアウトラインで組み立て 文書の企画 • テーマ:クラウド開発 • 対象読者:技術者 • 目的:自社開発の参考に ▼

    • 形式:システム構築事例 構成(セクションの集まり) ◼ 技術的な背景と課題 ◼ 要件の説明 段落 ◼ アーキテクチャ ◼ 開発プロセス ◼ 運用のコツ 段落 段落 文 段落 HANA Cloudは仮想サーバーを中心を とした「インフラ提供型」のサービス でした。 段落 自由度が高い一方で、開発と運用負担 が大きくなっていました。 現在のサービスはクラウドネイティブ 基盤へと進化しています。 14
  9. アウトライン例:技術ブログの事例記事 ◼ 背景と課題: なぜ作る必要があったのか、どんな課題があったのか ◼ 要件の説明: 機能要件・非機能要件・制約条件 ◼ 設計方針: アーキテクチャ選定理由、採用技術の比較

    ◼ 開発手順: 実際の作業ログ、構築ステップ ◼ トラブル対策:ハマったところ、回避策 ◼ 成果と効果: パフォーマンス改善、運用コスト削減など ◼ 今後の展望: 改善ポイント、追加予定の機能 18
  10. 手順3. 何を書くかを段落単位で整理する 文書の企画 • テーマ:クラウド開発 • 対象読者:技術者 • 目的:自社開発の参考に ▼

    • 形式:システム構築事例 構成(セクションの集まり) ◼ 技術的な背景と課題 段落 ◼ 要件の説明 ◼ アーキテクチャ 段落 ◼ 開発プロセス ◼ 運用のコツ 段落 段落 段落 文 HANA Cloudは仮想サーバーを中心を とした「インフラ提供型」のサービス でした。 自由度が高い一方で、開発と運用負担 が大きくなっていました。 現在のサービスはクラウドネイティブ 基盤へと進化しています。 25
  11. パラグラフの組み立て方 ◼ 話題を一つに決める(1段落に、1つの主題) この段落で「何を伝えるか」をひとつにしぼる。 ◼ 1行目に、主題を表す文を書く 段落の最初に、その段落の中心となる内容(主題)を一文で示す。 読み手に「これから何が語られるか」を明確に伝える役割。 ◼ 続けて、主題を補強する、いくつかの展開文を書く

    主題文を説明・具体例・理由・補足などで広げる。 展開文は複数あってよいが、すべて主題に関連していることが重要。 ◼ 最後に、段落のまとめとなる結語文を書く 主題文+展開文で述べた内容を簡潔に整理する。 これは、省略してもOK。 28
  12. 文書全体を段落の展開で組み立てる 主題 1:<イチゴは、素晴らしい!> 主張の 全体像を示す 展開文 1-1:<イチゴには、おいしいデザートがたくさんある> 展開文 1-2:<イチゴは、気軽に食べられる> 展開文

    1-3:<イチゴは、個性的なフルーツです> 展開文1-1を掘り下げる → 主題文 2:<イチゴには、おいしいデザートがたくさんある> 展開文 2-1:<ショートケーキ> 具体例を示す 展開文 2-2:<いちごタルト> 展開文 2-3:<いちご大福> 結語文 2:<この他にも、おいしいデザートがたくさんある> • • • 文章にする前のメモ 34
  13. 文書全体を段落の展開で組み立てる 展開文 1-2を掘り下げる → 主題文 3:<いちごは気軽に食べれる> 展開文 3-1:<デザートに入っている> 展開文 3-2:<ジャムとしてパンに塗る>

    展開文 3-3:<もちろん、そのままでも> 具体例を示す 結語文 3:<イチゴには、気軽に食べる方法がいろいろある> 展開文 1-3を掘り下げる → 主題文 4:<イチゴは、個性的なフルーツだ> 展開文 4-1:<赤色が鮮やか> 展開文 4-2:<つりがね型の独特のフォルム> 展開文 4-3:<小さな黄色の種と、緑色のヘタがアクセント> 結語文 4:<独特の色と形で、みんなの人気者> 主張を繰り返す 全体のまとめ → 結語文 1:<イチゴには、いいところがたくさんある> 文章にする前のメモ 35
  14. 手順4. 読みやすいよう文をみがく 文書の企画 • テーマ:クラウド開発 • 対象読者:技術者 • 目的:自社開発の参考に ▼

    • 形式:システム構築事例 構成(セクションの集まり) ◼ 技術的な背景と課題 ◼ 要件の説明 段落 ◼ アーキテクチャ ◼ 開発プロセス ◼ 運用のコツ 段落 段落 文 段落 HANA Cloudは仮想サーバーを中心を とした「インフラ提供型」のサービス でした。 段落 自由度が高い一方で、開発と運用負担 が大きくなっていました。 現在のサービスはクラウドネイティブ 基盤へと進化しています。 37
  15. 手順4. 読みやすいよう、文をみがく 主題文:<イチゴには、おいしいデザートがたくさんある> 展開文 1:<ショートケーキ> 展開文 2:<いちごタルト> 展開文 3:<いちご大福> 結語文:<この他にも、おいしいデザートがたくさんある>

    イチゴを使ったデザートには、さまざまな種類があります。たと えば、ショートケーキやイチゴタルト、イチゴ大福などです。こ の他にも、おいしいデザートがたくさんあります。 38
  16. 文章を分かりやすくする定番テクニック ◼ 1文はできるだけ短く ◼ 否定形を最小限にする ◼ 受動体より能動体を使う ◼ 受け身を使っても自然な文 ◼

    修飾する語は近くに置く ◼ 技術用語の表現 文章テクニックは、 ルールというより ベストプラクティス(お手本) ◼ 箇条書きや表・図をうまく使う ◼ 見出しをキャッチーに書き直す 40
  17. プロンプト:スタイルを分析する ➢ 次の企業のマニュアルを調査して、構成と内容の特徴を教 えて ◼ AAAA社 ◼ BBBB社 ◼ CCCC社

    ➢ 次のマニュアルを調査して、スタイルと特徴を教えて ◼ 対象マニュアル:URL ◼ サービス名 44
  18. プロンプト:記事の作成 ➢ 以下のインタビュー文字起こしを基に、読者にとって読みやすく、魅力的で、かつコラム記事 を執筆してください。 【必須要件】 - 読者ターゲットはIT企業のマーケティング担当者を想定する。 - 文字起こしの口語表現や冗長な部分を削除し、読みやすい文章に整える。 -

    用語や固有名詞は一貫性を保ち、必要に応じて補足説明を加える。 - 引用と要約を組み合わせ、発言者の個性を活かしつつテンポよく展開する。 - ITトレンドや業界背景と関連づけて読者に価値を提供する。 - 数値・技術用語は正確に表記する。 • • 46
  19. まとめ 分かりやすい文章を書くための構造と手順 ◼ ドキュメントの4つの構造を意識しよう (企画 > アウトライン > 段落 >

    文) ◼ この構造に沿って、順番に進めよう ◼ AI活用も手順に合わせて一歩づつ 49